長期に総義歯をはずしたままで、次の装着時に吸着しますか?

相談者: オガプーさん (51歳:女性)
投稿日時:2010-10-28 11:05:04
参考:前回のご相談
入院中の義父の総入れ歯が合わなくなりました(現在胃ろう)



総義歯について教えてください」

現在、入院中の義父の総義歯で再度質問いたします。


入院中ということ、経口での栄養が難しいということで現在「胃ろう」をしております。
入院中、かなり体力も消耗し、経口での摂取もままならないため栄養を補給の手段で「胃ろう」を造成しました。

そのため、義歯をはずしたままいる義父のことで相談します。
先日、私自身も現在、歯科通院中で、そちらの先生に義歯について質問しますと、先生の言われるのには、

「義歯を長期はずしたままだと義歯が吸着しなくなりますよ。」

と言われたのですがそうなのでしょうか?


入院当初から、義父の義歯はあっていなかったので、とても気になり、こちらのサイトでも相談させていただいて訪問歯科など検討しているのですが、現在入院してまる一カ月半を過ぎました。

当初は、必ず起きたら義歯を入れ食事もされて、会話もされていたのですが、現在は、経管栄養で「誤嚥肺炎」を起こしたこともあり

「義歯をいれると口の中の雑菌が増殖するからということで、医師ははずしたままが、普通です。」

と言われています。


経口から食事は取れないものの、会話はされるので主人も主人の姉も、残されてる時間の許す限り会話をしコミュニケーションをはかりたいといいます。

義歯を装着しなくなってほぼ1カ月たちますが、吸着してくれるでしょうか?


また、このまま入れにでおくと、痴呆や認知力や脳への影響も心配です。



次に転院の話も出ています。
こちらでは、一応「療養型病床」で、歯科検診も可能と聞いています。
言語療法士もおられるようです。

次の転院先まで義歯を使用しないままでも大丈夫でしょうか?


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2010-10-28 12:39:54
義歯を装着しなくなってほぼ1カ月たちますが、吸着してくれるでしょうか?

まあ、入院前から義歯があっていなかったようですから、我々歯科医の取る方法としては「リベース」と言う方法になるかと思います。

入れ歯の粘膜面に柔らかいレジンを流し込み、固めてフィットさせる方法です。

あまりにも合っていないと苦労する事はありますが、通常はなんとかなるモンです。



>次の転院先まで義歯を使用しないままでも大丈夫でしょうか?

おそらく大丈夫だとは思いますが、大丈夫かどうかは言いきれません。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2010-10-28 12:45:17
オガブーさん こんにちは

なかなか難しい問題だと思います。

体力の消耗、経口摂食の困難、誤嚥性肺炎の既往による胃ろう造成ということなので義歯を使用することから遠のいている状態ですね。

使用しなくなった義歯は合わなくなっていくことが多いので使用していた方がいいですが、お義父さんの全身状態によってははずしておいたほうがいいと考えるケースは医師の診断によってはあるようです。


実際に私も病院へ往診に毎週のように行きますが、胃ろうのある患者さんの場合、医師や病院スタッフ、家族などと話をして義歯を使ってもらう場合と使用をやめておく場合とがありました。

もちろん家族から義歯を使わせてあげたいとのリクエストはよくありますので、そのあたりも含め総合的に判断していかないといけないのではないかと思います。


往診してくれる歯科医師がいれば、そこで相談してもらってもいいかもしれません。

その入院している病院のほうで往診してくれる歯科医師の情報があるかもしれませんし、いままでお義父さんのかかりつけの歯科医師へ頼んで見るのも方法かと思います。

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2010-10-28 17:41:49
ご相談ありがとうございます。


義歯を装着しなくなってほぼ1カ月たちますが、吸着してくれるでしょうか?


だんだん吸着が悪くなるはずです。
原因として、外していること、入院して多分痩せたでしょうし、初めから具合が良くなければ更に悪くなるはずです。


しかし、対策はあります。

タイヨウ先生のご回答にある、裏打ちをする方法がいくつかあります。
その内のとても簡単な材料で、自然になじんでいきやすく、また除去したりやり直しも簡単にできる方法もあり、応急処理に向いていることがあります。



確かに、お口の細菌やカビなどは、肺炎などの大きなきっかけになり危険です。

一方では、健康回復を考えた場合、自分で噛み、話して生活することが重要です。

しかし、それを両立させることはとても大変です。



自力で咀嚼することによって、初めて身体は栄養を受け入れ、毒素を除去することができます。

咬合や咀嚼により筋力や体力やバランス感覚がつき、また脳への血流量が3割も増加して、認知力や会話力などの社会性の衰えも防いでくれます。



栄養さえ流し込めば生きているとも言えますが、人間は動物とは違う人間らしい尊厳を持って生活をしてこそ、生きているとも言えます。

自分で食べられれば、順調な入院生活を送れて、早く退院することもできます。
総入れ歯でもきちんと作れば、話ができ、笑うこともでき、ふつうに人とのおつきあいが出来、大きなリハビリにもなります。



したがって、総入れ歯で自力で噛めるように、また、自由に会話ができるように、人間の権利を尊重することこそ医療と言えるような気もします。

もちろん、総入れ歯が肺炎などの元になってはいけませんから、いつもきれいにしておく指導も受けなくてはなりません。


日本ではその環境が極めて遅れているため、ご担当の病院のような処置になっていることが少なくないようです。
危険であればやむをえないと思います。
ご担当の先生のご指示に従うべきかもしれません。


本来ならば、入院先にも歯科医師歯科衛生士が衛生面も含めて参加できるような、北欧のような医療体制も必要です。



>次に転院の話も出ています。
>こちらでは、一応「療養型病床」で、歯科検診も可能と聞いています。
>言語療法士もおられるようです。


それはとても幸いなニュースです。
日本でも口腔の働きや衛生に理解のある病院は医師や増えつつあります。

それまでは往診していただいたり、今の義歯で何とか生活できるような方法を当たってみられると良いと思います。

回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2010-10-28 23:59:18
さがら先生が書かれたように、入院して全身がやせると土手もやせるし、頬もやせますので適合が悪くなり吸着しにくくなることは十分考えられます。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: オガプーさん
返信日時:2010-10-29 18:08:58
今日、義父に会いに行くと、とてもよくしゃべられました。
義歯は、つけていないのに、自分の思いを伝えたいのか

「歯が、入ってないからしゃべられへん」、
「ごはんは、口からでないとあかん」

とかなりはっきり聞き取れましたので、今日の担当看護士さんに義父の思いをもう一度伝えてみました。
担当主治医と言語療法の先生がどう判断されるか待ってみます。

口腔ケアも自分でテイッシュを使って口の中を掃除していました。
テイッシュも自分で箱をベッドサイドに置いて、ひっぱりだして掃除をしていました。

注入に来られた看護士さんが口の中を見て

「きれいです。」

と言われていました。
こういう、現場に医師が立ち会ってくれるとよりコミュニケーションが取れるかな?と思いました。
回答 回答5
  • 回答者
湯浅です。
回答日時:2010-10-30 09:24:44
たぶん、この義父さまでしたら、何とかされるような積極的な前向きの感じがします。

ほとんど各先生がお答えになっているとおりだと思います。

ただ、もう少しほり下げると、この問題を、このようなところで文章にするのは不可能なのです。

たとえば、ターゲットとするアウトカム(期待したい結果)でも、

食事
 咀嚼
 嚥下
  固形物
  流動物
会話
審美
口腔内細菌

などの改善があります。


また、問題点も、

顎堤の形態
周囲の頬などの形態
咀嚼筋の筋力
咀嚼に関する機能
嚥下に関する筋力
嚥下に関する機能
これまでの慣習と現在の病態のズレ
麻痺について
  顔面・腕・手・全身
義歯を使いこなす能力

などなどいろいろあります。


さらには、

痴呆
認知力

などに影響するのかもあります(私見では、関係はきわめて少ないと思っています)。


ともかく、義歯は器具です。
データはないですが、しばらく使わなかったので合わなくなったという問題より、本人の使う能力(筋力やこれまでの慣習など)が病気によって低下したという問題がほとんどです。

入院前の能力を100とすると、入院時が0で、現在は50に戻っても、まだ入院前ではありません。


強いて言うならば、顎堤は骨と歯肉でできています。歯がない状況で骨の特別な病気でない限り、いきなり数か月で骨が変形することはありません。
また、歯肉は、筋肉も脂肪もありませんので、痩せることはありません。

よって、データはありませんが、入院で義歯を使かってないからという理由や、病気で体重が減少したということで顎堤が大きく変形することは少ないと感じています。

ただ、歯肉が、すこしだけ義歯に合わせて圧迫されて良い形に跡がついていたのがなくなることがありますが、数日使えば戻ります。



無歯顎の場合、歯周病等の結果、顎堤の高さがなく、能力100の時から、どれだけ歯科医師が名人でも合わないと言われる方も多い疾患です。

よって、能力100の時に、ぎりぎりで使っていたのなら、なかなか困難です。
実は、食事の時に外していたというのを家族の方が知らなかったという事例も多いです。


入院前はあっていたのに、入院後義歯が合わないと言われる入院患者さんの多くで、義歯を入れると、実は、あっていることがあります。
よって、それは、義歯の問題でなく、本人の使いこなす能力の問題です。

入院前からあってなく、そろそろ歯医者に行こうと思っていたという方とは区別しなくてはなりません。



また、入院前の能力100の時に合わない義歯を、能力50で使うのは無理ですし、作り直しても、能力50では、使いこなすのは困難です(能力50の時に作り直すのは、困難ということ)。

しかし、リベースをすると、使えるようになる方も多いのも事実です(この結果で新しい義歯を作ってさらに改善する方もいます)。
↑合わない義歯を器用に、使いこないしていた方は、リベースなどで義歯が合うと、使いこなす能力が落ちても、使えるかたが多い(経験より)。

よって、しっかりと回復されて、義歯をとって洗える(これには、本人・看護師だけでなく、家族の協力もいります)状態なら、数日義歯を使ってリハビリをします。

それでも無理で、義歯が合ってないなら、歯科医師がリベースをし、また、義歯を使うトレーニングを本人が頑張るしかないと思います。


さらに、義歯がなくても、食事・会話が十分できる方も多いのも事実です。
しかし、義歯を使わないと・・・という方もみえます。

あえて、義歯を使わないことのトレーニングということも考える必要がある場合もあります。

ただし、義歯を入れていた方のが嚥下などしやすいですが、元気な時から夜間は義歯をとっていたのですから、何とかなるのも事実です。


それに、本人の意思とは別に、義歯をいれないと見た目が・・・(家族の立場で意見が異なります)。

などなど複雑です。



胃ろうをしていても、義歯を入れて、併用して少し経口摂取も始めるというのが、本人の生きる力をに役立つことも多いです。

すなわち、義歯の吸着についての質問ですが、それ以外の要素が多すぎるので、ぜひとも歯科医師の診察を受けてください。

また、医師の、

「義歯をいれると口の中の雑菌が増殖するからということで、はずしたままが、普通です。」
(改変)

と言われたことも、その時の患者さんの状態で言っているのであって、本人が元気になれば、もちろん言うことが変わりますので、継続している問題ではありません。

そして、本人の意見を尊重しながら、歯科医師の診察を受けて、本人ならびに家族のサポートのもと、義歯を使って食事ができ、本人の意欲がさらに増すことを祈っています。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: オガプーさん
返信日時:2010-10-30 11:06:03
湯浅先生

とってもくわしい説明をしていただいてありがとうございます。
本人の状態・意志などを見ながら医師とも相談しながら前向きに考えていこうと思います。



タイトル 長期に総義歯をはずしたままで、次の装着時に吸着しますか?
質問者 オガプーさん
地域 非公開
年齢 51歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 総入れ歯のトラブル
総入れ歯 その他
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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