[写真あり] マイクロスコープ使用の根管治療、土台装着後の痛み

相談者: えびちゃんさん (48歳:女性)
投稿日時:2011-07-01 22:12:50
参考:過去のご相談
歯根破折?メタルボンド連結冠の一つを外して治療できる歯科医の割合は?



上の第二大臼歯銀歯)が痛くなり歯科医院を受診したところ、高いので痛みが出てますと少し削る治療を受けました。
その時より噛み合わせがおかしくなり、上手く噛めなくなり、2日後に反対側の第二大臼歯のクラウンが外れました。

直ぐに着けて貰おうと持参したのですが、虫歯が原因で外れた可能性もあり、根管充填剤も殆ど無くなっているので治療をしてから新しく作成する事を勧められました。

マイクロスコープを使用して(ラバーダムは不使用)、10回程の根管治療後(治療期間中、治療中は痛み無し)コアを装着しました。

翌日よりかなりの痛みがあり、歯科医師に話をしましたが、満足な治療が出来たので、治療の不備による痛みでは無いありえない事だと答えられました。

レントゲン、CT共に異常は認められませんでした。

痛みを我慢している内に歯茎が腫れ、リンパ節が腫れ、食べ物が飲み込めなくなる程喉も腫れてきました。
抗生物質を飲みましたが、痛みが無くなりませんでしたので土台を外して頂きました。

土台を外して頂き激痛は無くなり、再度根管治療中(12回)ですが、痛く歯茎の腫れも半分程度になりましたが残っています。

なぜ痛くなったのか、なぜ治らないのか、見つけられないヒビとかの場合、どういった治療法があるのか教えて下さい。

治療を受けている歯科医師は、少し位細菌が残っていても痛くならない薬で細菌は殆ど死ぬので、痛みが続くのは考えられない。と首を傾げています。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2011-07-02 03:07:09
えびちゃんさま、こんばんわ。

根管治療が終わったにもかかわらず、痛みがあって再度根管治療をなさっているようですね。

実際に診察したわけではないので推測にはなりますが、おそらく感染根管の状態のままだと思います。

痛みと腫れが出るようなクラックがあれば、通常肉眼でも見つかるので可能性は低いように思います。

個人的には、根管形成が十分できていないような気がするのですが・・・・。

いずれにしろ急性炎症が続いているようなので、早く腫れと痛みを取る処置が必要な気がいたします、いつも話題のラバーダムですが個人的には関係ないと考えています。


>見つけられないヒビとかの場合どういった治療法があるのか教えて下さい。

マイクロを使っているということなので、ヒビが見つからないということは考えにくいと思います。


>痛みが続くのは考えられない。と首を傾げています。

????

お大事になさいませ。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2011-07-02 08:42:47
小山 隆夫 2011/07/02
小山歯科東京)の小山と申します。

えびちゃん様、おはようございます。

<すこし位細菌がのこっていても・・・・>ということですので、細菌が残存していることはほぼ間違いないと思います。

顕微鏡を使用していらしゃるようなので、ヒビの可能性は低いと思います。


<すこし位細菌がのこっていても・・・・>ということですが、残存細菌の量や種類は調べられていないようです。

少量でも細菌の種類や組み合わせによっては、痛みや炎症を強く起こす可能性はあります。


それから、マイクロで細菌を見ているわけではないことを忘れてはならないと思います。
使われているマイクロでは、1ミクロンの細菌は絶対に観察出来ないことを重ねてご指摘しておきたいと思います。


Ps. <痛くならない薬>は水酸化カルシウムであると思います。
それをご確認くだされば、コメントを付け加えたいと思います。


お大事になさいますよう。

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2011-07-02 09:01:34
私自身の経験では、過去に二度ほど、コアを外したら痛みがマシになったケースがあります。

それは、二ケース共にレジンで作ったコアでした。

レジンのコアを除去してメタルに置き換えたり、セメントに置き換えると日を追うごとにマシになり、それを再びレジンに置き換えると痛みが出るという、不思議な現象に遭遇したことがあります。

この二ケース共に、実験的に複数の材料を使ってコアをやり変えましたが、何度やり変えてもレジンコアを入れるとザクザクと痛みが出るものでした。

普通に考えると根管治療のやり直しや 破折を第一に考えますが、思いもよらないことが原因の場合もありますので、幅広い視野で治療に望む必要性が歯科医師には求められます

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: えびちゃんさん
返信日時:2011-07-02 13:58:59
こんにちは

山田先生、小山先生、タカタ先生、早々のお返事ありがとうございます。

山田先生、根管形成が不十分だと治療している歯科医師は判るのでしょうか?

真っ直ぐな根管でこれ以上何もする必要は無いと、根管充填剤を詰める前に説明を受けました。
腫れ痛みを取る処置は消毒と薬の入れ替えだけでは、不十分なのでしょうか?
他に何か方法があるのでしょうか?


小山先生、今の治療はネオクリーナーで消毒(数秒だと思います)、その後カルシペックスという薬を入れています。
毎回数分で治療は終了です。
他に治療法はありませんと説明されています。


タカタ先生、私もコアの問題かもと思いメタルコアの材料にアレルギーを起こしている可能性は考えられませんかと痛みが出た時に尋ねたのですが、他に金属のクラウンもあり大丈夫なのだから可能性は無いと回答されました。

歯科医師の先生方にとって、治らない患者は面倒なものでしょうか?
出来るなら転院して欲しいと思ったりしますか?
私、嫌がられている感じがします。

ラバーダム使用の普通の腕の歯科医と、ラバーダム不使用の少し上手な歯科医が存在する場合、どちらの方の方が根管治療の予後が良いのでしょうか?

私、歯以外健康で、人一倍抵抗力があると思います。

どうぞよろしくお願い致します。
回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2011-07-02 14:01:03
歯科医師の先生方にとって、治らない患者は面倒なものでしょうか

これ、その歯科医師の性格によります。
面倒に思うタイプの人も居ますし、私なんか、Mだから逆境を克服したくなるので意地になって治そうとしてしまいます。

回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2011-07-02 14:32:17
非常に難しい状態ですね。


マイクロスコープを使用して
レントゲン、CT共に異常は認められませんでした。

凄く設備が整った歯科医院ですね^^

ただ、根管治療は必ず残ることを前提に治療している訳ではないので、予後が悪ければ抜歯になってしまいます。


>真っ直ぐな根管でこれ以上何もする必要は無いと、根管充填剤を詰める前に説明を受けました。
>腫れ痛みを取る処置は消毒と薬の入れ替えだけでは、不十分なのでしょうか?
>他に何か方法があるのでしょうか?

根管がきちんと探せれていれば、消毒などで様子を見ることをしますが、はたしてどの程度根管が形成されているかここでは分りませんので何とも・・・

因みに上顎の7番は6番に比べると、根管のバリエーションも多く見逃しが出やすかったりもします。

http://www.youtube.com/watch?v=tpkeezWqdWk

http://eedental.fine.to/eeblog/2011/02/post-239.html

同じ状態が続き、抜歯の案も出てきたら、一度根管治療が得意な先生の歯科医院に相談に行かれてみてはどうでしょう。

おだいじに
 

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: えびちゃんさん
返信日時:2011-07-02 16:09:30
こんにちは井野先生

難しい状態なのですね。
元々病巣があったり痛みがあったりの歯が、治らないのは理解が出来るのですが、全く症状が無かった歯が痛みがでたまま治らないのが不思議です。
コアも入っておらず結構歯質が残っていた歯です。

治療により痛みが出るリスクの説明等は、一切ありませんでした。

CTを撮影しても診断能力が低ければ、見逃されている可能性があると解釈してよろしいのでしょうか?

根管治療が得意ですと自負する先生はいますが、本当に得意な先生は少ないのでしょうね。
何人に一人位いらっしゃるのでしょうか。
今の先生も自信満々の方ですが。
回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2011-07-02 17:14:15
小山 隆夫 2011/07/02
小山歯科東京)の小山と申します。

えびちゃん様、こんにちは。

先程の宿題:

<痛くならない薬>は水酸化カルシウムであると思います。
それをご確認くだされば、コメントを付け加えたいと思います。

について、お答え申し上げます。


カルシペックスがお薬として使われているそうですね。

これは先にご指摘申し上げましたように、水酸化カルシウム系薬剤です。

水酸化カルシウムは、Ef菌や、カンジダ菌、さらには黄色ブドウ球菌等に薬効が十分ではないとの報告があります。

ちょっと難しくなって恐縮してしまうのですが、水酸化カルシウムは細菌感染に対して万能ではないということは、細菌を扱う専門家の間では常識になっております。

遅くなりましたが、ご参考になれば幸いです。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: えびちゃんさん
返信日時:2011-07-02 18:03:36
小山先生

私の根管は、水酸化カルシウム製剤の効かない細菌に汚染されていると考えた場合、他にどの様な薬を使用したらよいのでしょうか?

又何処の歯科医院でも取り扱いのある薬なのでしょうか?
回答 回答7
  • 回答者
回答日時:2011-07-02 18:48:29
>他にどの様な薬を使用したらよいのでしょうか?

おやま先生に怒られそうですが、無貼薬派の井野です^^;

根管貼薬というか根管治療自体色々流派、学派があるので、統一された方法は残念ながらないですね^^;


>治療により痛みが出るリスクの説明等は、一切ありませんでした。

歯科医院にもよると思いますが、事細かい説明はあまりないのが現状ではないでしょうか。



画像1
顕微鏡で根管治療を受けたのだが、なかなか症状が改善しないと来院

結局赤丸の部分の石灰化物を除去すると、もう1本神経が出てきました。



>CTを撮影しても診断能力が低ければ、見逃されている可能性があると解釈してよろしいのでしょうか?

CTの解像度などの問題もありますが、細い神経管は分らないことも多々あります。

画像2
先日治療した上顎7番

これはかなり複雑な根管でした。
一応このケースは術中にCTで診査しましたが、CTでもはっきり根管は分りませんでした。
「顕微鏡+手探り+勘」で治療しました^^;



>根管治療が得意ですと自負する先生はいますが、本当に得意な先生は少ないのでしょうね。
>何人に一人位いらっしゃるのでしょうか。

まぁ私も得意ですと自分で言っている程度です^^;

ケースbyケースで上手く行く時は行きますし、行かない時は行かないです。

根管治療を得意とする先生に診てもらって、無理なら難治性と言って非常に難しい歯になってしまっているかもしれませんので、その際には抜歯も考えないといけないかもしれません。。。


おだいじに
 

画像1画像1 画像2画像2

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: えびちゃんさん
返信日時:2011-07-03 16:17:30
色々な先生方に、沢山の説明と知識を頂き少し気持ちの整理が付きました。
本当にありがとうございました。

井野先生、画像までUPして頂きお手数をお掛け致しました。

より治せる可能性の高い歯科医師と出会えるか判りませんが、痛みに耐えた日々とお金が無駄にならない様に、諦めずに捜してみます。
回答 回答8
  • 回答者
回答日時:2011-07-04 22:22:29
小山 隆夫 2011/07/04
小山歯科東京)の小山と申します。

えびちゃん様、こんばんは。

先日のご質問:

<私の根管は、水酸化カルシウム製剤の効かない細菌に汚染されていると考えた場合、他にどの様な薬を使用したらよいのでしょうか?>

について、お答え申し上げます。
少しながくなることをお許しください。


はじめにご指摘しておくことがあります。

細菌感染であるときお医者さまの領域では、緊急のときには経験的に有効である可能性が高いと思われている薬剤が使用されます。

そして同時に原因菌を調べて確実に効く可能性が、より高い薬剤に切り替えるということが行われます。

ところが、歯科では口腔外科の一部のケース除いて、そのような手順を踏まないで治療処置がなされているのが実状です。

とはいえ、根管治療が細菌感染であることが明確になった現在では、特に難しいケースで、細菌検査なしに処置を進めるということはまず考えられないということです。

だから、適切な細菌検査をすることが先決だいうことをあらかじめご指摘申し上げます。

この細菌検査は、細菌の残存の有無と治療処置の効果の判定に不可欠な検査です。
それを前提にして一般的なことをお答えしたいと思います。


1)抗生物質を使う方法があります。
これは菌交代現象を起こす欠点があります。

2)最も一般的に使われているものとして、水酸化カルシウム系薬剤があります。

これはアルカリ性が、その抗菌メカニズムの本態なのですが、歯の象牙質内では有効な

アルカリ性に到達しないことがあることや、菌種によっては効かないことがあることは、先にご指摘したとおりです。
さらに浸透性が悪いという欠点もあるのですが、とりたてて強い毒性がないとされており、軽い違和感を軽減するとか作用がマイルドとされていることもあり、つぎに述べるFCにかわって頻用されております。

3)ホルムクレゾール (FC)。
これほど歯科で毀誉褒貶のはげしい薬剤もないかもしれません。
かつては、根管治療というとほぼこれ一辺倒でした。ところが、198

0年代初頭アメリカで、発癌性の危険性が指摘され状況が一変しました。

アメリカ、そして日本でもFCバッシングが起こりました。
私自身も10年ほど使用を差し控えておりました。
ところが、細菌に対する薬剤としての有効性、つまり抗菌性はきわめて優れていることが基礎実験で確認されました。

さらに発癌性の論拠とされた論文も実際にはきわめて少なく、その論文を実際に検証すると実験動物に投与された薬剤は量的に桁違いに多く、論拠として十分信頼に値するものとはいえないとの結論を得ました。

それ以来、FCの使用を再開し今日に至っております。

現在、欧米でも日本でもFCを使用されている先生が数多くいる一方、使用しない先生も多いというのが現実です。

使用法には熟練が必要と思われます。さらに、根尖孔外の細菌感染が疑われる場合は、使用を差し控えることが必要と思われます。

4)そのほかに、イオン導入法、高周波、レーザー照射等があります。
私自身はイオン導入法が、最も有力な方法のひとつと考えておりますが、銀系薬剤を使うので歯が黒くなるという大きな欠点があります。

以上、大雑把にご説明させていただきました。

不十分なところが多々あることを、かさねてお詫びしておきたいと思います。

最後に申し添えさせていただきたいことは、何か魔法の薬があるのではないことです。

そして、根管治療の適切な一連の処置が行われるなかで、適当な薬剤・療法が使用されて、はじめて良い結果が得られるということだと思います。


遅くなりましたが、ご参考になれば幸いです。




タイトル [写真あり] マイクロスコープ使用の根管治療、土台装着後の痛み
質問者 えびちゃんさん
地域 大阪
年齢 48歳
性別 女性
職業 主婦
カテゴリ 神経の無い(神経を取った)歯の痛み
根管治療後の痛み
根管治療に関するトラブル
その他(写真あり)
痛みがある状態での治療終了
マイクロスコープ
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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