衛生士の卵です。フッ化物塗布は何歳まで行うのですか?理由は?

相談者: れもにゃんさん (19歳:女性)
投稿日時:2012-02-11 22:56:11
⇒参考:過去のご相談
「衛生士の卵です。エッチングとシーラントについて是非教えて下さい」



ご無沙汰してますm(__)m

シーラントをしてからフッ化物塗布をするという実習で、患者さんに注意事項を言う際に歯が全て永久歯に生え変わる頃だからという理由で「14.15歳までフッ化物を塗布しに来院するように(患児が7歳の設定)」と伝えました。

でもその理由が正しくなかったみたいで…。
なので本当の理由を教えて下さいm(__)m


それからフッ化ジアンミン銀を誤って健全歯に付けてしまった場合、どのようになるのでしょうか?
私は、その部分が黒変し、初期齲蝕のように見えると思ったのですが、それも間違ってるか説明不足と言われ調べてもわかりません…。

どうか教えて下さい。
よろしくお願いしますm(__)m


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2012-02-12 02:10:30
こんにちは。

フッ化物塗布の時期の説明としては生え変わり云々ではなく、「生えてきた永久歯は未成熟で齲蝕抵抗性が弱いので、成熟して抵抗性が高くなるまで」と説明した方がよいと思います。

健全歯にフッ化ジアンミン銀を塗布しても黒変することはありません。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2012-02-12 03:41:19
れもにゃん さまこんばんわ。

フッ化物塗布をいつごろまで続けるかということですが、これが国家試験の問題だとしたら正解はわかりかねます。

しかし臨床現場での正解だとしたら個人的にはフッ化物は敢えて使う必要は無いというのが私のお答えです。

ある集団をフッ素を使った集団とフッ素を使わない集団とに分けて比較すれば使用した集団のほうがむし歯の罹患率が低いというのは歯科医の中では異論はないと思います。

しかし我々が個人の診療所で患者さんと一対一で向き合うという場面では、集団を対象とした公衆衛生の場面とは全く違っていると考えています。

公衆衛生の場面ではフッ素を使うことについては私も異論はありませんが、一対一で患者さんと向き合ったとき公衆衛生的な考えでは間違った指導になってしまうと考えています。

個人を対象とする歯科医院の現場においては患者さん自身に意識して歯科保健行動をとっていただけるようアプローチすることが大切です。

したがってむし歯予防が安価で効率的にできるからフッ素を利用するという公衆衛生的な考えでは患者さんの意識を高めるという観点ではあまりいい方法ではありません。

我々歯科医がむし歯予防という場面ではついついむし歯だけにとらわれてしまいむし歯予防の話だけになってしまいますが、むし歯予防よりもっと大切なことがあると考えています。

それは保健行動を積極的に促すことです、むし歯予防だけが独立してあるのではなくもっと大切な自分の健康は自分で守るということなのです。

これに具体的に気づいてもらうということです、先ず何でも好き嫌いなくパクパク食べる味覚の獲得です。

これは健康にもつながりますし、豊かな食生活にもつながってきます、偏食があれば豊かな食生活とはいえないでしょう。

このためには3歳まではお菓子としての砂糖は避けてもらうという子育てにつながってきます。

また歯周病になってしまった方には歯磨き練習を通じて正しい歯磨き技術の習得とお菓子を適切な量まで減らすという体験から患者さんご自身の力でお口の中の健康を取り戻すという経験が歯科保健の真髄に気づき歯科保健行動につながっていくと考えています。

このような考えでは患者さんと一対一で向き合う歯科医院の現場ではフッ素を利用しようという考えは必要ないと思います。

実際に私のクリニックではフッ素塗布を我々のほうから持ち出すことはいたしておりません。

フッ化ジアンミン銀については健全歯に誤って塗布しても黒変することはありません、参考になれば幸いです。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: れもにゃんさん
返信日時:2012-02-12 12:16:18
樋口先生、山田先生とてもご丁寧に回答していただき本当にありがとうございますm(__)m!!

非常にためになりました♪

なにかありましたらその時は是非またよろしくお願いしますm(__)m



タイトル 衛生士の卵です。フッ化物塗布は何歳まで行うのですか?理由は?
質問者 れもにゃんさん
地域 非公開
年齢 19歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 虫歯予防
予防関連
衛生士関連
その他(歯科治療関連)
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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