3年間台湾滞在予定。根に膿のある歯の根管治療にいつ着手すべき?
相談者:
さくらsakuさん (38歳:女性)
投稿日時:2012-02-16 14:42:03
3月14日から 3年ほど台湾で生活します。
一時帰国予定は、今のところありません。
1月に歯科検診に行き、左下奥歯の銀歯をかぶせてあるところの根に膿があることがわかりました。
今のところ、痛みはなく 重いような違和感が少しあるくらいです。
すべての治療を終えて、渡航予定でしたが、昨日、根管治療は時間がかかるのと、今 痛みがないのに、寝てる子を起こすようなことになるので 根管治療は、してません。
と言われました。
この歯の治療を、どうしたらいいか迷っています。
気にしているせいか、奥歯の違和感が増している気がします。
日本で、根管治療を始めてしまい 台湾で続きの治療ができますか?
台湾へ行ってから、治療を始めたほうがいいですか?
日本で途中まで治療をして、3年後の帰国まで 治療途中のまま放置できますか?
飛行機に乗ったり、気圧の関係で 痛みが出ることもあると聞きました。
一時帰国予定は、今のところありません。
1月に歯科検診に行き、左下奥歯の銀歯をかぶせてあるところの根に膿があることがわかりました。
今のところ、痛みはなく 重いような違和感が少しあるくらいです。
すべての治療を終えて、渡航予定でしたが、昨日、根管治療は時間がかかるのと、今 痛みがないのに、寝てる子を起こすようなことになるので 根管治療は、してません。
と言われました。
この歯の治療を、どうしたらいいか迷っています。
気にしているせいか、奥歯の違和感が増している気がします。
日本で、根管治療を始めてしまい 台湾で続きの治療ができますか?
台湾へ行ってから、治療を始めたほうがいいですか?
日本で途中まで治療をして、3年後の帰国まで 治療途中のまま放置できますか?
飛行機に乗ったり、気圧の関係で 痛みが出ることもあると聞きました。
回答1
ネクスト・デンタル(荒川区西日暮里)の櫻井です。
回答日時:2012-02-16 14:59:30
んんんん…。
3月14日という事で、ちょうど1カ月を切った所ですね。
まあ、無理して治療期間を詰めれば根管治療だけでも終わらせる事は可能かもしれません。
ただ、現在痛みが無いのであれば、担当の先生がおっしゃられているように「寝てる子を起こすようなことになる」とも言えます。
ですから、このまま台湾に行かれても問題は無いかも知れません。
正直な話、「さくらsakuさんの感じ方次第」という所でしょうか。
>気にしているせいか、奥歯の違和感が増している気がします。
TCHにはくれぐれも気を付けてくださいね。
3月14日という事で、ちょうど1カ月を切った所ですね。
まあ、無理して治療期間を詰めれば根管治療だけでも終わらせる事は可能かもしれません。
ただ、現在痛みが無いのであれば、担当の先生がおっしゃられているように「寝てる子を起こすようなことになる」とも言えます。
ですから、このまま台湾に行かれても問題は無いかも知れません。
正直な話、「さくらsakuさんの感じ方次第」という所でしょうか。
>気にしているせいか、奥歯の違和感が増している気がします。
TCHにはくれぐれも気を付けてくださいね。
回答2
E Eデンタル(愛知県豊橋市)の井野です。
回答日時:2012-02-16 16:12:13
こんにちは、
>昨日、根管治療は時間がかかるのと、今 痛みがないのに、寝てる子を起こすようなことになるので 根管治療は、してません。
ですね、いきなり大きな痛みが出ることもありますので、あまり急がない方が良い場合もあります。
>日本で途中まで治療をして、3年後の帰国まで 治療途中のまま放置できますか?
絶対止めておかれた方がいいです。
根管治療中の歯は放置しておくと非常に虫歯になりやすい状態なので注意してください。
>3月14日から 3年ほど台湾で生活します。
>台湾へ行ってから、治療を始めたほうがいいですか?
台湾なら歯チャンネル回答者の王先生(根の治療が専門)もおられますが。
日本語ペラペラですし^^;
住まわれて直ぐは言葉の壁もありますしね。
おだいじに
>昨日、根管治療は時間がかかるのと、今 痛みがないのに、寝てる子を起こすようなことになるので 根管治療は、してません。
ですね、いきなり大きな痛みが出ることもありますので、あまり急がない方が良い場合もあります。
>日本で途中まで治療をして、3年後の帰国まで 治療途中のまま放置できますか?
絶対止めておかれた方がいいです。
根管治療中の歯は放置しておくと非常に虫歯になりやすい状態なので注意してください。
>3月14日から 3年ほど台湾で生活します。
>台湾へ行ってから、治療を始めたほうがいいですか?
台湾なら歯チャンネル回答者の王先生(根の治療が専門)もおられますが。
日本語ペラペラですし^^;
住まわれて直ぐは言葉の壁もありますしね。
おだいじに
回答3
回答日時:2012-02-17 01:01:10
今王先生にFBで連絡しておきましたけど、気づかれるかどうか・・
王先生に診て頂くかはともかくとして、向こうでの治療費等が分かれば心配も減るかと思いますので、しばしお待ち下さい。
王先生に診て頂くかはともかくとして、向こうでの治療費等が分かれば心配も減るかと思いますので、しばしお待ち下さい。
回答4
回答5
回答6
誠安・瑞石牙医診所(台湾)の王です。
回答日時:2012-02-19 18:01:33
さくらsakuさま
こんにちは。
このところ諸事情でこちらでの回答をサボらさせていただいているため(笑)、完全に出遅れてしまい、適切な時期にアドバイス出来ずにいた事を深くお詫び申し上げます。
本日、長官から帰還命令を受け、至急にこちらへ赴いた次第です。(笑)
渡辺先生をはじめ、諸先生方にご指導を受けている未熟な身ですので、これ以上のアドバイスをお書きする必要もないと思うのですが、現地での受診に際してご注意していただきたい点を幾つかお書きするくらいならば、未熟な私でも可能だと思い、蛇足的に少しばかりお書き致しますね。
何かのお手伝いに繋がれば幸いと思っております。
>すべての治療を終えて、渡航予定でしたが、昨日、根管治療は時間がかかるのと、今 痛みがないのに、寝てる子を起こすようなことになるので 根管治療は、してません。
個人的には、担当の先生のご意見に賛同致します。
現時点で激しいお痛みや腫れ等と云った急性的な症状がなければ、急がれて治療をお受けにならないほうが宜しいかと思います。
特に渡航前はご準備でお忙しく、体調を崩しやすい時期でもあります。
このような体力的にキツイ時期に、無理をなさって治療を始められても、あまりいい結果に繋がらないことが多いです。
特に感染根管や歯根の周りの歯槽骨が破壊されている様な(根尖病巣)場合には、術後観察という時期を設けなければならないことが多く、それを確認せずに慌てて処置を終えることは、医患双方にとってはとても残念な結果に終わってしまう場合が殆どです。
>この歯の治療を、どうしたらいいか迷っています。
>気にしているせいか、奥歯の違和感が増している気がします。
渡航される前まで、現担当医にフォローアップしていただき、もし噛まれた時に違和感や軽いお痛みがあるようならば、咬合(噛み合わせ)を調整して頂くなどの処置を施していただけないかとご相談されてみても良いかもしれません。
>日本で、根幹治療を始めてしまい 台湾で続きの治療ができますか?
不幸にして、渡航前に急性的な症状が出られた場合は致し方ないので、疼痛緩和のために緊急処置を施せざる負えませんが、それ以外の場合では絶対良くないと思います。
歯科医師であれば誰にでも分かる事なのですが、根管治療はその先生の「くせ」が鮮明に現れる治療の代表格とも言える治療の一つです。
前医師の手技が痕跡として残るため、引き継ぎを行う場合、全ての情報(例えば、根の長さだとか、太さだとか、走行方向だとか、内壁の状態だとか、どれ位まで根管孔に拡大したとか、何の薬剤をお入れしたとか、色々と)をお互いに共有していませんと、引き継いだ側は全て始めから始めなければならず、時には担当医をコロコロと換えているがために、頻繁に再探索していて歯根の歯質がより薄くなり弱ってしまう事もあります。
一般的に根管治療を得意となさっている先生は無闇に探索のために大量に歯質を削るようなことは致しませんが、当たられた先生がどの様な先生なのかは患者さん側には分からないので、アタリ、ハズレがある事実が存在していることは知っておかれて下さい。
>台湾へ行ってから、治療を始めたほうがいいですか?
渡航前に急性症状がなければ、その様になされるのが一番無難ではないかと思いますよ。
>日本で途中まで治療をして、3年後の帰国まで 治療途中のまま放置できますか?
井野先生と柴田先生が仰っておられますが、私もこれだけは絶対おやめになられたほうが良いと思います。
心臓の開胸手術を受けて、中にガーゼか何か暫時的なモノをお入れした状態で、三年間も治療途中のまま過ごされますか?
例えは少しオーバーですが、同じことなのです。
再汚染、歯冠若しくは歯根破折の可能性も高まりますし、例えラッキーに何事もなく三年後にお帰り戴いても、根管内の状態は100%きれいな状態ではありません。
負けるということが分かっている賭を神様としないほうが賢明だと思います。
では、さくらsakuさんが何故、こうも悩まれているか、という視点で考えますと、まず、
1 台湾の医療水準が分からない→
とんでもなく低いのではないかと云うご不安
日本と違う治療をしているのではないかと云うご不安
感染予防に対する意識レベルは高いかと云うご不安
医療費が高すぎるのではないかと云うご不安
2 言葉の壁で意思疎通が図れないのではないかと云うご不安
の二点に起因しているのではないかと推測致しますが、如何でしょうか?
まず1に関しては、こう疑問を持たれている方は沢山いるかと思います。
欧米の先進国よりもネーミングとイメージで根負けしてしまっているので、無理もありません。
ただし、現地医師の私が言うのも何ですけど、台湾の医療水準は東アジアでは高い水準を保持していると思いますので、この点についてはご安心下さい。
医学教育も制度がきちんと整っており、また、医学・歯学を志すのは学歴社会である台湾に於いては、難関中の最難関として位置付けされておりますので、ドクターは皆ある意味で選抜された学生で、学生時代は真面目で勤勉家が多いのです。
ただ、卒業して社会に出ますと、その後の研修・訓練内容や諸々の諸事情で、ドクター毎に違いが出ます。
得意分野にも違いが出てきますので、この点は日本でも言えるかと思います。
台湾の歯科教育は基本的にアメリカの歯科医療を主流としておりますので、指導医の殆どが経歴としてアメリカの歯科大学で教鞭を執られており、アメリカの専門医資格をお持ちです。(教職者は資格として取得しなければならない規定)
ですから、コンセプト的には日本の歯科医療よりもどちらかと言いますと、アメリカ寄りな考え方が根底にあるのは事実です。
ただ、これは大きな概念的なものであって、個々の先生によってまちまちになっているのが現状です。
日本国内でもそれは言えますので、特に「台湾だから日本とかけ離れた処置をしている」という事は、絶対ありませんので、この点に関しては、同じようにご安心下さい。
感染予防についてですが、屋台があるせいか、イメージとしては台湾は良くないのはありますね。(笑)
歯科治療は毎日血と唾液を見るような処置をしております。
感染予防対策に関しては、B型肝炎ウィルス保持者が多い社会であるため、以前からアメリカ留学の先人医師たちが導入し徹底しておりましが、SARS以降、更に政府の監視が入り強化されました。
厚生労働省にあたる台湾の衛生署では各歯科医院の滅菌装置と徹底を定期的に且つランダム的(抜打ちチェック)に検査しており、徹底していない医院は停業処分を言い渡されます。
ただ、これは管轄地域によって厳しかったり、緩かったりしますので、首都の台北市以外の地域では、ある程度医院の衛生状態をお調べになられてから掛かられたほうが無難かと思います。
台湾はアメリカと同じように貧富差が明白に出ているM型社会ですので、富裕層、インテリ層に位置している方々は、全ての事に於いて欧米、日本の上流ランキングの要求をしており、医療処置に於いても徹底した感染予防対策を要求します。
ですから、台北市内であれば一般的に安心なさって良いかと思いますし、特に気になるようであれば、富裕層、インテリ層が行かれている病院・医院を受診なさるのも選択肢の一つだと思います。
(保険は使えず、完全自費診療になりますが。)
また、台湾には日本の国民保険に類似した健康保険(健保)という公的医療制度があり、とても便利です。
滞在期間が連続して四か月を越えた場合に加入出来ますので、是非加入しておかれて下さい。
(ただし、途中で一時帰国されますとゼロから換算されますので、この点にはご注意下さい。)
歯科治療の給付範囲は日本のと類似しておりますが、補綴治療(詰め物・被せの治療)はカバーされておりませんので、この部分のみ自費治療になります。
根管治療も給付範囲に入っておりますが、低報酬のため、真面目にこの治療を保険でやられる先生は少なく、日本国内と全く同じ問題を抱えています。
ですから、今回のような「再根管治療」を行う場合は、保険治療で真面目に丁寧にやって下さる先生を、パチンコ台の当たり台を血眼になって探されるような根性で見つけられるか、大きな病院の「根管治療科」「牙髄病科」に勤務されておられる専門医の卵の先生にやっていただくか、自費治療(日本の自費治療と同じぐらいの値段)で専門医「専科医師」に治療していただくのが一番失敗も少なく、確実だと思います。
最後の2の言葉の壁に関してですが、台湾は比較的に日本語が通じる先生が多い国であるため、それほど不自由しないと思いますが、「通じる」のレベルをどこまで定めるかにもよりますので、一概には何とも言えません。
外国で医療を受ける際に不安なのが言葉ですね。
自分の訴えが十分伝わるか?、シクシク痛いとズキズキ痛いをどう表現したらいいのか?等、繊細な日本語の特殊的な表現法が分からない日本語が話せる先生も中には確かにいらっしゃいます。
私は医療は原則的にネイティブスピーカーでと考えておりますが、外国ですから簡単にネイティブスピーカーのドクターというわけにはいけませんね。
例え通訳を付けても言葉の翻訳をするだけで、文化的な事や習慣、慣習に基づいたものをやり取りするのには限界があります。
なので、この点で不安になられるお気持ちも十分解ります。
片言ぐらい通じて、後はまな板の上の鯉になるような先生でいいのか、日本語が通じるというだけでなく、自分の今の状況の十分な説明、その治療計画、方針までコミニュケーションが取れる先生がいいのか、さくらsakuさんのご要望に沿って探されることになりますが、台湾のフリーペーパーには日本人を専門に診ている様な医院さんがところ狭しと広告を出されていますので(個人的に色々な理由であまりお薦めは致しませんが)、参考に見られても良いかと思います。
言葉が通じることに越したことはありませんが、もし、「専門性・技術」と「言葉」を両天秤に掛け、究極の二択一の選択を迫られた場合、個人的には、「専門性・技術」をポイントに置かれて受診なされたほうが宜しいかと思いますよ。
言葉が通じるだけで、見るに堪えない処置を施された患者さんを今までに多く見て参りましたので、個人的な忠告としてお受け止め下さい。
長々とお書き致しましたが、台湾の情景は確かに日本の都市部と比べますと見劣りしてしまう所も箇所箇所にありますが、人々は非常に大らかで親日的で、外国人や老人、弱い者にとても優しい国です。
多少ルーズでアバウト的な南国気質がありますが、慣れてしまえば、キツキツしていない分、気が楽でリラックス出来るかと思いますよ。
駐在なさっている日本人の患者さんは皆そう言っておられて、本帰国したがりません。(笑)
日本との歴史的な繋がりも非常に深い国ですので、今回の渡航をご縁にもっと台湾という国を理解し、好きになって下されば、とても嬉しく思います。
では、参考になされて下さい。
こんにちは。
このところ諸事情でこちらでの回答をサボらさせていただいているため(笑)、完全に出遅れてしまい、適切な時期にアドバイス出来ずにいた事を深くお詫び申し上げます。
本日、長官から帰還命令を受け、至急にこちらへ赴いた次第です。(笑)
渡辺先生をはじめ、諸先生方にご指導を受けている未熟な身ですので、これ以上のアドバイスをお書きする必要もないと思うのですが、現地での受診に際してご注意していただきたい点を幾つかお書きするくらいならば、未熟な私でも可能だと思い、蛇足的に少しばかりお書き致しますね。
何かのお手伝いに繋がれば幸いと思っております。
>すべての治療を終えて、渡航予定でしたが、昨日、根管治療は時間がかかるのと、今 痛みがないのに、寝てる子を起こすようなことになるので 根管治療は、してません。
個人的には、担当の先生のご意見に賛同致します。
現時点で激しいお痛みや腫れ等と云った急性的な症状がなければ、急がれて治療をお受けにならないほうが宜しいかと思います。
特に渡航前はご準備でお忙しく、体調を崩しやすい時期でもあります。
このような体力的にキツイ時期に、無理をなさって治療を始められても、あまりいい結果に繋がらないことが多いです。
特に感染根管や歯根の周りの歯槽骨が破壊されている様な(根尖病巣)場合には、術後観察という時期を設けなければならないことが多く、それを確認せずに慌てて処置を終えることは、医患双方にとってはとても残念な結果に終わってしまう場合が殆どです。
>この歯の治療を、どうしたらいいか迷っています。
>気にしているせいか、奥歯の違和感が増している気がします。
渡航される前まで、現担当医にフォローアップしていただき、もし噛まれた時に違和感や軽いお痛みがあるようならば、咬合(噛み合わせ)を調整して頂くなどの処置を施していただけないかとご相談されてみても良いかもしれません。
>日本で、根幹治療を始めてしまい 台湾で続きの治療ができますか?
不幸にして、渡航前に急性的な症状が出られた場合は致し方ないので、疼痛緩和のために緊急処置を施せざる負えませんが、それ以外の場合では絶対良くないと思います。
歯科医師であれば誰にでも分かる事なのですが、根管治療はその先生の「くせ」が鮮明に現れる治療の代表格とも言える治療の一つです。
前医師の手技が痕跡として残るため、引き継ぎを行う場合、全ての情報(例えば、根の長さだとか、太さだとか、走行方向だとか、内壁の状態だとか、どれ位まで根管孔に拡大したとか、何の薬剤をお入れしたとか、色々と)をお互いに共有していませんと、引き継いだ側は全て始めから始めなければならず、時には担当医をコロコロと換えているがために、頻繁に再探索していて歯根の歯質がより薄くなり弱ってしまう事もあります。
一般的に根管治療を得意となさっている先生は無闇に探索のために大量に歯質を削るようなことは致しませんが、当たられた先生がどの様な先生なのかは患者さん側には分からないので、アタリ、ハズレがある事実が存在していることは知っておかれて下さい。
>台湾へ行ってから、治療を始めたほうがいいですか?
渡航前に急性症状がなければ、その様になされるのが一番無難ではないかと思いますよ。
>日本で途中まで治療をして、3年後の帰国まで 治療途中のまま放置できますか?
井野先生と柴田先生が仰っておられますが、私もこれだけは絶対おやめになられたほうが良いと思います。
心臓の開胸手術を受けて、中にガーゼか何か暫時的なモノをお入れした状態で、三年間も治療途中のまま過ごされますか?
例えは少しオーバーですが、同じことなのです。
再汚染、歯冠若しくは歯根破折の可能性も高まりますし、例えラッキーに何事もなく三年後にお帰り戴いても、根管内の状態は100%きれいな状態ではありません。
負けるということが分かっている賭を神様としないほうが賢明だと思います。
では、さくらsakuさんが何故、こうも悩まれているか、という視点で考えますと、まず、
1 台湾の医療水準が分からない→
とんでもなく低いのではないかと云うご不安
日本と違う治療をしているのではないかと云うご不安
感染予防に対する意識レベルは高いかと云うご不安
医療費が高すぎるのではないかと云うご不安
2 言葉の壁で意思疎通が図れないのではないかと云うご不安
の二点に起因しているのではないかと推測致しますが、如何でしょうか?
まず1に関しては、こう疑問を持たれている方は沢山いるかと思います。
欧米の先進国よりもネーミングとイメージで根負けしてしまっているので、無理もありません。
ただし、現地医師の私が言うのも何ですけど、台湾の医療水準は東アジアでは高い水準を保持していると思いますので、この点についてはご安心下さい。
医学教育も制度がきちんと整っており、また、医学・歯学を志すのは学歴社会である台湾に於いては、難関中の最難関として位置付けされておりますので、ドクターは皆ある意味で選抜された学生で、学生時代は真面目で勤勉家が多いのです。
ただ、卒業して社会に出ますと、その後の研修・訓練内容や諸々の諸事情で、ドクター毎に違いが出ます。
得意分野にも違いが出てきますので、この点は日本でも言えるかと思います。
台湾の歯科教育は基本的にアメリカの歯科医療を主流としておりますので、指導医の殆どが経歴としてアメリカの歯科大学で教鞭を執られており、アメリカの専門医資格をお持ちです。(教職者は資格として取得しなければならない規定)
ですから、コンセプト的には日本の歯科医療よりもどちらかと言いますと、アメリカ寄りな考え方が根底にあるのは事実です。
ただ、これは大きな概念的なものであって、個々の先生によってまちまちになっているのが現状です。
日本国内でもそれは言えますので、特に「台湾だから日本とかけ離れた処置をしている」という事は、絶対ありませんので、この点に関しては、同じようにご安心下さい。
感染予防についてですが、屋台があるせいか、イメージとしては台湾は良くないのはありますね。(笑)
歯科治療は毎日血と唾液を見るような処置をしております。
感染予防対策に関しては、B型肝炎ウィルス保持者が多い社会であるため、以前からアメリカ留学の先人医師たちが導入し徹底しておりましが、SARS以降、更に政府の監視が入り強化されました。
厚生労働省にあたる台湾の衛生署では各歯科医院の滅菌装置と徹底を定期的に且つランダム的(抜打ちチェック)に検査しており、徹底していない医院は停業処分を言い渡されます。
ただ、これは管轄地域によって厳しかったり、緩かったりしますので、首都の台北市以外の地域では、ある程度医院の衛生状態をお調べになられてから掛かられたほうが無難かと思います。
台湾はアメリカと同じように貧富差が明白に出ているM型社会ですので、富裕層、インテリ層に位置している方々は、全ての事に於いて欧米、日本の上流ランキングの要求をしており、医療処置に於いても徹底した感染予防対策を要求します。
ですから、台北市内であれば一般的に安心なさって良いかと思いますし、特に気になるようであれば、富裕層、インテリ層が行かれている病院・医院を受診なさるのも選択肢の一つだと思います。
(保険は使えず、完全自費診療になりますが。)
また、台湾には日本の国民保険に類似した健康保険(健保)という公的医療制度があり、とても便利です。
滞在期間が連続して四か月を越えた場合に加入出来ますので、是非加入しておかれて下さい。
(ただし、途中で一時帰国されますとゼロから換算されますので、この点にはご注意下さい。)
歯科治療の給付範囲は日本のと類似しておりますが、補綴治療(詰め物・被せの治療)はカバーされておりませんので、この部分のみ自費治療になります。
根管治療も給付範囲に入っておりますが、低報酬のため、真面目にこの治療を保険でやられる先生は少なく、日本国内と全く同じ問題を抱えています。
ですから、今回のような「再根管治療」を行う場合は、保険治療で真面目に丁寧にやって下さる先生を、パチンコ台の当たり台を血眼になって探されるような根性で見つけられるか、大きな病院の「根管治療科」「牙髄病科」に勤務されておられる専門医の卵の先生にやっていただくか、自費治療(日本の自費治療と同じぐらいの値段)で専門医「専科医師」に治療していただくのが一番失敗も少なく、確実だと思います。
最後の2の言葉の壁に関してですが、台湾は比較的に日本語が通じる先生が多い国であるため、それほど不自由しないと思いますが、「通じる」のレベルをどこまで定めるかにもよりますので、一概には何とも言えません。
外国で医療を受ける際に不安なのが言葉ですね。
自分の訴えが十分伝わるか?、シクシク痛いとズキズキ痛いをどう表現したらいいのか?等、繊細な日本語の特殊的な表現法が分からない日本語が話せる先生も中には確かにいらっしゃいます。
私は医療は原則的にネイティブスピーカーでと考えておりますが、外国ですから簡単にネイティブスピーカーのドクターというわけにはいけませんね。
例え通訳を付けても言葉の翻訳をするだけで、文化的な事や習慣、慣習に基づいたものをやり取りするのには限界があります。
なので、この点で不安になられるお気持ちも十分解ります。
片言ぐらい通じて、後はまな板の上の鯉になるような先生でいいのか、日本語が通じるというだけでなく、自分の今の状況の十分な説明、その治療計画、方針までコミニュケーションが取れる先生がいいのか、さくらsakuさんのご要望に沿って探されることになりますが、台湾のフリーペーパーには日本人を専門に診ている様な医院さんがところ狭しと広告を出されていますので(個人的に色々な理由であまりお薦めは致しませんが)、参考に見られても良いかと思います。
言葉が通じることに越したことはありませんが、もし、「専門性・技術」と「言葉」を両天秤に掛け、究極の二択一の選択を迫られた場合、個人的には、「専門性・技術」をポイントに置かれて受診なされたほうが宜しいかと思いますよ。
言葉が通じるだけで、見るに堪えない処置を施された患者さんを今までに多く見て参りましたので、個人的な忠告としてお受け止め下さい。
長々とお書き致しましたが、台湾の情景は確かに日本の都市部と比べますと見劣りしてしまう所も箇所箇所にありますが、人々は非常に大らかで親日的で、外国人や老人、弱い者にとても優しい国です。
多少ルーズでアバウト的な南国気質がありますが、慣れてしまえば、キツキツしていない分、気が楽でリラックス出来るかと思いますよ。
駐在なさっている日本人の患者さんは皆そう言っておられて、本帰国したがりません。(笑)
日本との歴史的な繋がりも非常に深い国ですので、今回の渡航をご縁にもっと台湾という国を理解し、好きになって下されば、とても嬉しく思います。
では、参考になされて下さい。
タイトル | 3年間台湾滞在予定。根に膿のある歯の根管治療にいつ着手すべき? |
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質問者 | さくらsakuさん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 38歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
根管治療の治療法 根の病気(根尖病変・根尖病巣) 台湾 |
回答者 |
|
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。