[写真あり] 歯列矯正予定、2院で抜歯・非抜歯と異なる診断

相談者: ノラガミさん (23歳:女性)
投稿日時:2012-07-06 20:35:41
参考:過去のご相談
矯正の抜歯による頬痩けと噛み合わせ、非抜歯による突出感



いつもお世話になっております。

前に矯正相談をさせていただいたノラガミです。


今、いろいろと矯正歯科に相談をしにいっている段階なのですが、矯正治療に関して抜歯、非抜歯と二極に分かれた意見を伺い迷ってしまいました。

抜歯なら第一小臼歯上顎のみ抜歯です。
非抜歯だと横に拡大すればできると言われました。

噛み合わせは上顎が下顎よりも奥歯が0.5個ほど前に出た状態です。



2つに医院から個となった治療法を教えてもらったのですが、例えば自分の場合、抜歯にすればアーチが小さくなりすぎて口元が今より寂しくなったりするのではないかと感じております。

しかし非抜歯だと横にアーチを拡大して前顎突出するのかとも心配です。


写真は私の横顔なのですがEライン上に丁度収まっている気がするのでもしかして抜歯、非抜歯のボーダーラインなのでしょうか?

このような場合どちらをとれば審美的、機能的にも良いのか悩んでます。


上顎の奥歯を後方に移動させるスペース確保は難しいと抜歯の先生から言われました。
また非抜歯の先生からは抜歯にすると頬がたるんでくるかもともいわれました。


支離滅裂な文で申し訳ないのですがアドバイス宜しくお願いします。

画像1画像1 画像2画像2


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2012-07-07 01:32:37
こんばんは。

〉写真は私の横顔なのですがEライン上に丁度収まっている気がするのでもしかして抜歯、非抜歯のボーダーラインなのでしょうか?

この写真ですと上口唇がEラインより前方に突出しているようにも見えます。
二つの治療計画が存在していることからボーダーラインケースの可能性が高そうですね。


抜歯をすると後戻りがきかないのでとりあえず非抜歯で治療進めてみて、あとから計画の再相談というやり方も個人的には良いと思います。




噛み合わせは上顎が下顎よりも奥歯が0.5個ほど前に出た状態です。

実際診ていないので憶測の話になりますが、
臼歯U級関係と思われます。
これを改善すると非抜歯で矯正できて顔貌にも影響が出にくいかもしれませんね。


参考にしてみてください。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2012-07-07 09:54:03
噛み合わせは上顎が下顎よりも奥歯が0.5個ほど前に出た状態です。」

とのことですね。

三留先生がご指摘のように、受診された歯科医院で、「臼歯関係が2級」と診断され、患者さんに、わかりやすい表現として、そのような説明があったのだと思います。


一般に、矯正治療の治療ゴールは、機能的にも審美的にも、良好な位置・角度に前歯を位置づけ、さらに、後方歯が、1歯対2歯の咬合状態となるように設定します。


その場合に、臼歯部2級咬合であれば、

 1.上顎小臼歯片顎抜歯
 2.上顎歯列遠心移動
 3.下顎骨の前方移動(外科矯正

の3種類の治療選択肢から、最適な治療方法を選択することが多くなります。
(他にも選択肢はあります)


非抜歯矯正を提案された、歯科医院では、2番「上顎歯列遠心移動(通常は、上顎8番抜歯とインプラントアンカーの併用が必要となります)」を提案されたのでしょうか?

もし、ただ単に上下顎歯列側方拡大の提案であれば、叢生(歯の凸凹配列)は改善するかもしれませんが、歯列の前後的な問題が解決できないため、「上下顎歯列それぞれではキレイに配列」しても、「上下顎歯列がかみ合わない」という機能的な問題が残る状態で、矯正治療が終了する可能性もあります。



実際の治療ゴールの設定においては、骨格と歯列の3次元的な(前後的、上下的、左右的)分析に基づいた精密な検討が必要となりますから、治療内容や治療選択肢の詳細については、実際の状態を診ていないネット相談でアドバイスすることはできません。

もし、不安や疑問が残るのであれば、納得できるまで、相談先の矯正医にご相談ください。



三留先生とは、意見が異なるのですが、

「まず、非抜歯で矯正治療を初めた後、うまくいかなければ、抜歯治療で変更する」

というような見切り発車の矯正治療は、往々にして、治療の長期化や、悲劇的な治療結果につながる可能性が高いと思っていますので、個人的には、あまりお勧めしません。


納得できるまで説明してくれる矯正医を探し、設定した治療ゴールを、最短距離で目指す治療を受けられた方が、時間効率も良いですし、質の高い矯正治療を受けられる可能性が高くなると思います。


ご参考にしてください。

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2012-07-07 18:11:59
前歯の角度を考える場合に、機能的なかみ合わせにするための傾斜というものがあります。

それを無視して、前歯が突出してしまうけれども非抜歯で治療するとか、前歯が中に入りすぎてしまうけど抜歯治療をするというような治療方法の決定はすべきではないと思います。


抜歯か非抜歯かの選択は、機能的なかみ合わせにするために必要な処置を選択するべきだと思います。

もちろん審美的なことは無視できませんので、それを含めて矯正医とご相談ください。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ノラガミさん
返信日時:2012-07-08 00:11:50
三留先生

回答、ありがとうございました。

一度抜歯してしまうと後戻りがきかなくなってしまうので慎重に選んでいかなければですね。

臼歯U級関係を改善すれば顔貌に影響が出ないかもしれないとの個とですね。
一度、その件に関して相談してみたいと思います。



堀内先生

回答、ありがとうございました。

治療法を3つほど挙げて頂きましたが、例えばその3つの方法が、いずれも可能な場合、仕上がり方は同じなのでしょうか?
審美的、機能的に)

また、非抜歯の先生からは上顎を拡大して下顎を少し前に出し(2oほど?)かつ上顎も少し後ろに引っ込めるという治療ほうしんだった気がします。


また非抜歯の先生が私の歯列を普通に並べれば立派な出っぱになると聞いたのですが、そうなると前顎突出の傾向が出るみたいです。
ということは私の症例も前顎突出の範囲なのでしょうか?

前顎突出の方はよく抜歯するケースが多いと聞いたことがあるのですが、そうなれば抜歯の方がシックリくるような感じがします。

どういうわけか上顎を広げることに抵抗がちょっとあり、顔が丸くなったり、多少のモッコリ感は出るのではと不安です。


非抜歯だとやはりアーチを拡大させることは必須になってくるのでしょうか?
上顎歯列遠心移動でアーチ拡大せずに治療できたりはしないのでしょうか?

また精密検査をするにあたってレントゲンをとったりしますが、こういう検査(CTなど)をしておくと安心して治療に望めるという具体的検査方法があれば教えていただければ幸いです。

質問ばかりですみません。宜しくお願いします。
長文失礼致しました。



畠山先生

回答、ありがとうございました。

前歯が突出してしまうけれども非抜歯で治療するとか、前歯が中に入りすぎてしまうけど抜歯治療をするというような治療方法の決定はすべきではないと思います。

私も本当に同感です。
審美的にも機能的にもベストな治療方針を何としても探したいものです。
そのためにも患者自身も歯について、深く追究することは大切なことだと感じております。
回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2012-07-08 14:38:12
「治療法を3つほど挙げて頂きましたが、例えばその3つの方法が、いずれも可能な場合、仕上がり方は同じなのでしょうか?(審美的、機能的に)」

→ 基本的に、1番、2番は通常矯正治療、3番は外科矯正治療です。

3番の外科矯正治療では、治療後の顎骨の位置・形態が,治療前の状態と大きく変化する治療方法です。
歯が萌出している、顎骨の位置や形態が変化しますので、外科矯正の場合には、設定される治療ゴールは、通常矯正治療とは、大きく異なります。


また、1番、2番の場合には、現状の骨格の位置・形態で歯列を配列するということですから、前歯部の治療ゴールが同じ設定となることが原則です。

しかし、設定された治療ゴールを達成可能な歯の移動量を検証した場合に、小臼歯抜歯の場合、大臼歯の近心移動量が大きすぎて、現実的ではない場合や、非抜歯遠心移動の場合、遠心に移動する際の後方スペースが不足している場合などには、治療ゴールを妥協して、再設定することになる場合もあります。


上記のような事情もあり、1番と2番では、治療ゴールが異なった設定となる可能性もあります。

また、移動量の関係で、1番(小臼歯抜歯)か2番(非抜歯遠心移動)どちらかの治療選択肢が明らかに適していると判断される場合も少なくないと思います。



畠山先生がご指摘されている

「前歯が突出してしまうけれども非抜歯で治療するとか、前歯が中に入りすぎてしまうけど抜歯治療をするというような治療方法の決定はすべきではないと思います。」

との近い意見だと思います。



なお、指摘するまでもありませんが、1番〜3番以外の治療選択肢が望ましいという提案される場合もあります。
実際に診ていませんので、詳しいことはわかりません。
あくまで一般論です。




「また、非抜歯の先生からは上顎を拡大して下顎を少し前に出し(2oほど?)かつ上顎も少し後ろに引っ込めるという治療ほうしんだった気がします。
また非抜歯の先生が私の歯列を普通に並べれば立派な出っぱになると聞いたのですが、そうなると前顎突出の傾向が出るみたいです。
ということは私の症例も前顎突出の範囲なのでしょうか?」

→ 上顎前突であるかの鑑別診断は、実際に診て、レントゲン分析等を利用した精密分析を行わなければ、判断できませんので、受診先の先生に質問してみてください。




「前顎突出の方はよく抜歯するケースが多いと聞いたことがあるのですが、そうなれば抜歯の方がシックリくるような感じがします。
どういうわけか上顎を広げることに抵抗がちょっとあり、顔が丸くなったり、多少のモッコリ感は出るのではと不安です。

非抜歯だとやはりアーチを拡大させることは必須になってくるのでしょうか?
上顎歯列遠心移動でアーチ拡大せずに治療できたりはしないのでしょうか?」

→ 一般論でいえば、非抜歯治療の場合には、遠心移動だけではなく、多少上下顎のアーチを拡大して配列する場合が多いと思います。

ただし、後方部に充分なスペースが存在すれば、アーチをあまり拡大しないでも、設定した治療ゴールの達成が可能な場合もあります。




「また精密検査をするにあたってレントゲンをとったりしますが、こういう検査(CTなど)をしておくと安心して治療に望めるという具体的検査方法があれば教えていただければ幸いです。」

→ 矯正歯科専門歯科医院であれば、患者さんそれぞれの状態に応じて、過不足のない検査を実施していただけると思いますので、あまり心配はいらないと思います。

回答 回答5
  • 回答者
伊藤矯正歯科クリニック(名古屋市中区)の伊藤です。



※2013年9月14日までは伊藤和明先生、それ以降は伊藤雅大先生がご回答されています。
回答日時:2012-07-09 08:23:58
方法を先に考えるのではなく、まずきちんとした診断、それに基づく治療ゴールの設定をします。

その後に、そのために必要な方法(抜歯、非抜歯を含めて)を考えるという手順になります。
もちろんここで、治療目標の変更、妥協が必要になるかもしれません。


それを判断するためには、セファロなどから予測図を作ったり、コンピュータなどを利用して予測顔貌を確認したり、予測模型を作成する必要があるかもしれません。




写真を見る限りでは、口唇部のわずかな突出はあるものの、口唇閉鎖は無理がないような気がします。

側方歯、臼歯部の咬合関係や、叢生の程度が見えませんのでよくわかりませんが、大臼歯関係の改善や、下顎の叢生改善が非抜歯でも可能と判断されるなら、非抜歯治療もありうると思います。

もちろんその際には下顎前歯を前に出さないと言う治療目標が必要です。

回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2012-07-09 14:04:58
伊藤先生がご指摘する

「方法を先に考えるのではなく、まずきちんとした診断、それに基づく治療ゴールの設定をします。」

に賛成です。


抜歯や非抜歯」、「外科矯正」などの、治療方法を考える前に、患者さんそれぞれが有する、個別の問題点を分析し、その問題点に応じた治療ゴールを設定することが、矯正診断と矯正治療の基本です。

従って、具体的な治療ゴールを設定せずに、見切り発車で矯正治療が開始された場合には、治療期間が極端に長期化したり、悲劇的な治療結果で終了する可能性が高くなります。


 

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ノラガミさん
返信日時:2012-07-13 14:35:02
伊藤先生、堀内先生

返信遅くなりすみません。
貴重なアドバイスありがとうございました。

きちんと診断してもらい、自分の問題点をしっかり把握することから始めたいと思います。


ありがとうございました。



タイトル [写真あり] 歯列矯正予定、2院で抜歯・非抜歯と異なる診断
質問者 ノラガミさん
地域 非公開
年齢 23歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 歯列矯正の治療法
その他(写真あり)
上顎前突(出っ歯)
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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