19歳、上下前歯の強打による外傷歯。保定装置装着への危惧

相談者: ゆみっちさん (50歳:女性)
投稿日時:2012-06-16 13:11:00
参考:過去のご相談
19歳、上下前歯の強打による外傷歯の治療について



1か月ほど前、19歳の娘がコンサート中に男性の肘で口元を下から強打しました。

衝撃で下顎の両側1番(2本)が内側に傾き娘はその場で舌で押し戻しました。

その2本は強打したため歯茎から出血していました。

上顎両側1番(2本)も強打し動揺がありました。

レントゲンから、歯槽骨や歯にはっきりとした骨折は認められないが歯が2本動いていることから歯槽骨や歯にひびが入っている可能性は否定できない。

上下とも歯の周囲が衝撃を受けたため黒く映っています。
上下とも神経がダメになる可能性があるとのことでした。

事故後、4時間後に救急の口腔外科で、下顎両側1番と2番合計4本を、ワイヤーとプラスチックで固定しました。

3週間後、装置を除去し、神経の検査をしましたが下顎左1番の反応が悪く、1か月後に受診となりました。

受傷した時は、矯正装置の保定期間中で(夜間のみ装着)5月末に最終検査をして治療を終了予定でした。

矯正は地元の愛媛で行っており、外傷歯は関西の大学病院で治療してもらっています。
事故後1か月間ほとんど矯正の保定装置は受傷後装着していませんでしたので、きつくなっているようです。

口腔外科の担当医は、愛媛と大学病院矯正科の医師に連携を取って貰って治療するのがベストであると助言を頂き、同じ大学病院の矯正科を受診しました。


大学病院の矯正科医師の見解は、

前歯がきちんとかみ合っていない。
後戻りなのか?外傷によるものなのかわからない?が、後戻りのように感じる。
それを直そうとすると、積極的にかみ合わせをしようとすると前歯の根っこを延ばすことになる。
根っこが短い上に、外傷歯であることを考えると、歯の保存や神経の保存を考えた時、上の歯を引っ張ることはよくないと考えられる。
検査(12万円根っこのCT検査を含む)してみないとはっきりしたことは言えないが、現状維持がベストだと考えられる。

そのための具体的な方法は

@今の装置を少し調整して使う
A何もつけない
B新しい装置を歯の裏側からつけるがそれは今の位置をキープ

2年くらい、そのままの状態で様子を見る感じになるだろう

連携というより大学病院で矯正科にかかるには初めから検査をするので、最高で40万円という医療費が必要になるようです。
その際必要な資料は、病院側が愛媛の医師から借りるとのこと。


その後、愛媛の矯正科医師を受診してきました。

愛媛の医師の見解は、

1か月間保定装置を入れていない状態で、今きついだけで入るなら、そんなに歯は動いていないと考えられ、元の位置で固定するのがよい。
今の保定装置を入れてダメになる歯なら、いつかはダメになるだろう。
新しい装置を作るのは全く無駄である。
自分の娘でもそうする。

検査をして今の位置で固定できる装置を入れたとしても、絶対歯が保存できる確証はない。
若干保定装置を入れる前のベストな位置からは、開咬気味になっているので、何年か経って歯が落ち着いて矯正をやり直したいとするなら責任を持ってみていく。
半年か1年に1回、保定装置をチェックすることをやらせていただきます。


質問@

愛媛の医師が、自信をもって今の保定装置を使用するようにと言ってくださいましたが、大学病院の医師が慎重な意見なのでどうすればいいか悩んでいます。

大学病院では責任が持てないとのことで、保定装置の装着さえしていないようです。

今は、矯正より歯の保存が一番と考えてはいますが・・・・・・

自分なりに案として考えられるのは、

@現在ある保定装置を1か月使用し、歯の状態をレントゲンで見ていく。
変化がなければ、そのまま保定装置を使用し悪化するなら今の位置での装置を作る。

A今の保定装置を使用するのがいいか、今の歯の位置で固定する装置がいいのか、大学病院で判断してもらう。(12万)

そうなると外傷を受ける前のレントゲンや歯の模型を、愛媛で借りることになり愛媛の医師に言い出しにくい。

上記どちらかの選択か?
他何かいい提案はないでしょうか?


質問A

現在開咬気味の状態で、しっかり噛めていたベストの状態の保定装置を使用することで、上顎の歯を引っ張ることになり歯の保存や神経の保存に影響はありますか?
どれくらいの力がかかるのでしょうか?

それとも一旦開咬気味の歯になった状態での保定装置装着は、あまり意味がない?
力がかからないと判断しますか?

保定期間中に開咬気味になってしまった歯を、保定装置だけで保定装置を入れる前の状態に持っていくことは、できないのでしょうか?


質問B

現在開咬気味であることを、大学病院の医師に指摘されて初めて知りました。
保定装置を付ける前はきちんとした位置でしたが、保定期間中の後戻りはある程度仕方ないのでしょうか?


度々すみませんがよろしくお願いいたします。


回答 回答1
  • 回答者
伊藤矯正歯科クリニック(名古屋市中区)の伊藤です。



※2013年9月14日までは伊藤和明先生、それ以降は伊藤雅大先生がご回答されています。
回答日時:2012-06-18 10:29:49
>若干保定装置を入れる前のベストな位置からは、開咬気味になっているので何年か経って歯が落ち着いて矯正をやり直したいとするなら責任を持ってみていく
>半年か1年に1回、保定装置をチェックすることをやらせていただきます

ということですので、お嬢様がいずれ愛媛に帰られるのでしたら、信頼されてもいいような気がします。
現状確認ができませんので断言できません。
いずれ愛媛で再矯正をする事を前提に、今何をすべきかを相談になって見てください。


開咬は数ある不正咬合の中で、最も後戻りしやすいと思われます。
私どもでも開咬の場合には、必要なら再治療はありえますと最初に申し上げていることが多いです。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ゆみっちさん
返信日時:2012-06-18 12:28:14
伊藤先生ご回答ありがとうございます

>いずれ愛媛で再矯正をする事を前提に、今何をすべきかを相談になって見てください。

娘の場合後戻りはしていますが、大学病院なら手術も視野に入れた矯正かもしれない開咬だったのを、今の愛媛の医師が一度はきちんと矯正してくださった様です。
保定期間中に後戻りしたようです。

再治療になっても責任を持って診ていただけるということで安心感はありますが、本人は開咬気味であるけれど今の位置なら矯正のやり直しは考えていないようです。
只、今より歯がもっと開咬気味になることを危惧しているようです

私自身も素人判断ですが、上顎の歯の根っこが短くなっているのでこれ以上矯正はしない方がいいのでは?と感じています。


娘が3年後愛媛に帰るかどうかは未知数です。
娘は関西地方で就職したいとのことです。


また、実際、今の保定装置を夜間のみ事故後1か月たって装着したところ、下顎左1番、上顎左1番がじんじん痛み出したようで、2日間しか装着していないようです。
装置を外したら痛みはないようです。


保定装置を入れてみて、痛いことは愛媛の医師にはまだ伝えられていません。

外傷歯は、大学病院の口腔外科で見ていただいていますが、保定装置を装着して痛いのであれば、今の位置で固定してもらうのがいいかもしれないが、今の位置でかみ合わせはOKなんですかね?
と言われました。

電気診では、下顎左1番の反応が悪く上顎は2日後に電気診するようです。



質問1

保定装置を入れて痛いようなら、今の位置に固定するのがいいのでしょうか?
今の位置で固定するといった、装置の作成は難しいのでしょうか?


質問2

それとも何の装置もつけない選択もあるのでしょうか?
外傷歯になった時期は、あと2週間で2年間の保定期間終了という時でした。

約2年保定装置を入れていても開咬気味になった事を考えると、何もしないとどんどん後戻りする可能性はありますか?


質問3

大学病院では、根っこのCT を含む検査と矯正初診としての検査で12万円必要です。

検査後、歯の保存と矯正のことを考えてどんな装置がベストかを考え、実際装置が仕上がるのに3か月近くかかるようです。
たぶん、今の位置での固定を2年間ということになります。

装置ができる3か月間は、歯が動くのを避けるのに、簡易的な透明なマウスピース型を入れてもらうこともあります。とのこと・・・・・

愛媛の医師には、保定装置を付けての痛みについては伝えていませんが、大学病医院でするような検査をして今後のことを考えていくようなことはないと思います。

明日愛媛の医師に、保定装置を装着して痛みが出てきたことと口腔外科医師に今の位置で固定してもらうのがいいのでは?というアドバイスをいただいたことを事をお伝えしようと思いますが、その他確かめておいた方がいいことはありますか?


質問4

できるだけレントゲンやCTによる被ばくは避けたいです。

大学病院では根っこのCT を含む検査と矯正初診としての検査で12万円、レントゲンのデーターもかなりとるとのこと。

その後は外傷歯を大学病院で経過観察しているので、同じ大学病院ならレントゲンのデーターを共有することができ、その後の無用な被ばくは避けられるようです。

しかし愛媛での矯正になると、矯正初期治療の被ばくは少ないと思いますが、外傷歯経過観察での大学病院と矯正のために愛媛の両方でデーターをとることになるので被ばくが多くなるのではと思います。

データーのやり取りは大学病院にお聞きしたところ、転院扱いで
18000円必要との事です。
このような場合データーのやり取りは難しいのでしょうか?
一般的にそれぞれどのような検査なのでしょうか?

歯の保存、矯正、被爆、費用、すべてがベストの選択は難しいですが悩んでいます。
ご教示よろしくお願いいたします。
回答 回答2
  • 回答者
伊藤矯正歯科クリニック(名古屋市中区)の伊藤です。



※2013年9月14日までは伊藤和明先生、それ以降は伊藤雅大先生がご回答されています。
回答日時:2012-06-18 13:45:56
そうであるなら、今お掛かりの大学病院で、口腔外科矯正歯科で連携していただいた治療が望ましいと思います。

具体的な方策については、診ていないものが述べることは困難です。


ただご本人が再矯正治療を望んでいないとなると、できるだけ今の状態を保持する事になりますが・・・
その場合には、対応するのは口腔外科だけになるかもしれません。

矯正した先生にも、近い将来は再矯正はありえないことも含めて、対応策を相談して見てください。
事故後に一度診ていただいているので、電話で構わないと思います。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ゆみっちさん
返信日時:2012-06-21 12:40:58
伊藤先生ありがとうございます。

昨日、大学病院口腔外科を受診してまいりました。

下顎左1番の電気診が通常2感じるところ8でしか感じれていないそうですが、回復の可能性もあるようです。
上顎は大丈夫のようです。

レントゲン上顎はこれと言って問題なしですが、下顎左1番当たりの歯根膜が広がっているようには見える。
しかし吸収までいってないように思われます。

口腔外科医師に娘は、保定装置を先日は長時間(12時間)装着していたから痛くなったかもしれない。
歯がぐらぐらしているから痛いのだろうと・・・・・・6時間くらいなら大丈夫だった。と伝えると・・・・・・・それなら痛くない範囲で少しづつ装着時間を長くして慣らして言ってはどうか?と提案してくださった様で、娘もその方向でいこうとしています。

このような外傷歯を抱えた状態で、上記のような冒険をしていいものでしょうか?

今の位置での新規装置製作は、やはり矯正科で作ることになり費用は40万円必要だそうです。
娘はその費用の事もあって、何とかして今ある保定装置を使おうとしているようです。


質問1

歯がぐらぐらしている状態で(口腔外科医師はぐらぐらしていないように思うと言っていましたが、本人はぐらぐらしていると感じています)保定装置を出し入れすることでジグリング・フーォースになっていたら悪循環では?と危惧しています。


質問2

6時間ほど装置を付けた後は、歯の開咬が若干治っているようです。
(装置を付けた後の方がしっかり噛めているようです)

このことから、やはり上顎が下方に向かって引っ張られているということだろうと思いますが・・・・・そうなのでしょうか?

上顎左右1番も、事故後かなり痛みがありレントゲン所見は歯の周囲が黒く映っており、神経もダメになる可能性が十分ある。と言われていました。

このような状態で、6時間も歯を動かせる保定装置を装着していいのでしょうか?


質問3

まだ歯がぐらぐらしているのなら、保定装置ではなく固定装置では?と考えますが?いかがでしょうか?

口腔外科医師も今の開咬気味の状態でいいなら、今の位置の固定装置でもいいとのことですが・・・・・・

愛媛の医師とは連絡を取りましたが、来週くらいでないとお話ができません。

実際娘の歯を見ていただけていないので恐縮ですが、一般的なお答えでいいのでよろしくお願いいたします。
回答 回答3
  • 回答者
伊藤矯正歯科クリニック(名古屋市中区)の伊藤です。



※2013年9月14日までは伊藤和明先生、それ以降は伊藤雅大先生がご回答されています。
回答日時:2012-06-25 07:41:26
診ていただいた口腔外科医は、それほど問題がなさそうなご意見だと思われます。

愛媛の先生に頻繁に見ていただく事ができないようですので、現医を信頼されて、方策を考えてください。
その結果は愛媛の先生にも報告されておくといいと思います。


保定装置による痛みは、歯が動き始めるときの痛みかもしれません。
もしそうなら、保定装置の使用時間を減らすより、終日使用した方がいいかもしれません。

現状がはっきり把握できませんので、具体的な方策については触れる事ができませんので、ご了解ください。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ゆみっちさん
返信日時:2012-06-29 02:07:37
伊藤先生いつもありがとうございます

今日ようやく愛媛矯正科医師と連絡を取ることができました

伊藤先生と同じ意見で保定装置による痛みは、歯が動き始めるときの痛みであり、保定装置の使用時間を減らすより、終日使用した方がいいとのことでした。

伊藤先生そして主治医が同じ意見であることで安心して、今ある保定装置で様子を見ていきたいと思います。

娘の歯もだんだんに開咬が治っているようです。
保定装置も、歯をもとの位置に戻す威力があることを実感しています。

このまま歯の保存神経の保存ができれば大変うれしく思います。

このようなサイトがありますことに感謝をこめて、ありがとうございました。



タイトル 19歳、上下前歯の強打による外傷歯。保定装置装着への危惧
質問者 ゆみっちさん
地域 非公開
年齢 50歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 歯列矯正のトラブル
開咬・オープンバイト(前歯が噛まない)
歯をぶつけた(歯の打撲・外傷)
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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