連結した差し歯のメリット・デメリットについて

相談者: 花柄さん (36歳:女性)
投稿日時:2012-07-13 08:17:28
連結した差し歯のことで相談させてください。

私は20年程前、歯並びを直すために上顎前歯左右それぞれ1、2番を削り、金属の土台を入れて差し歯にしました。

その後、歯茎の退縮により自歯が見えてきたので、2年程前から上下前歯の部分矯正をした後、土台をファイバーコアに替え、新しい差し歯を作ることにしました。

その際、前歯4本を連結にすることを薦められ、現在、連結したジルコニアセラミッククラウンを仮留め中です。
そうした中、最近、連結した差し歯の問題点を知り、心配になってしまいました。

連結の差し歯だと、

・清掃しにくい
・1本に問題があっても全てやりかえる必要がある
・はずす時に負担がかかりやすい
・食べ物がはさまりやすい
・精巧に作りにくい
・連結して上顎骨の動きを止めると、他の頭骨の動きまで阻害してしまう

以上のようなデメリットがあり、単冠を薦められる先生が多いことも知りました。

一方、私が連結を薦められた理由は、

・連結の方が歯根破折を起こしにくい
・連結したほうが見た目がきれい

ということです。

ファイバーコアに替える時にも、歯根のひび割れが見つかっていましたし、また、以前は単冠の差し歯だったのですが、並び方があまりきれいではなかったので、連結にした方が見た目がきれいであるというお話も納得ができたので、連結に決めました。

その時に連結のデメリットもきちんと確認しておけばよかったのですが、実際、ジルコニアセラミッククラウンを仮留めしてみて、食べ物がはさまりやすいことと精巧さが少し欠けることが気になって調べる中で、上記のような連結のデメリットを知ることになりました。

ただ、上顎前歯の差し歯の場合は歯根破折しやすいので連結した方が良い、という考えも確かにあることも知りました。
色々な情報に振り回されすぎなのかもしれないですが、一度はめてしまうと長い間つき合っていくことになるので心配もでてきてしまいます。


そこで1つめの質問です。

連結にした方が、やはり歯根歯折を防ぎやすいのでしょうか。
また、連結して上顎骨の動きを止めると、他の頭骨の動きまで阻害してしまう、というのはどのくらいの確率でいえることなのでしょうか。

歯根破折は最も避けたいし、だからといって頭に違和感がでるようになっても困るし、という気持ちです。
仮歯から現在まで連結して2年近く経ちますが、今のところ違和感はありません。
ただ、時々、前歯の窮屈感を感じることはあります。

既にクラウンが出来上がっているので今更単冠にやりかえることは考えていないのですが、それでも単冠にし直すことも視野に入れた方がいいのでしょうか。


次に2つ目の質問です。

今とりあえず気になっているのが、食べ物のはさまりやすさと精巧さに若干欠ける点です。
でも食べ物に関しては、自歯でもはさまるので気にしても仕方ないのかと思います。

クラウンの出来栄えについては、手鏡を近づけてよくみると、左1番と2番の境目(歯先部分)に何かはさまっているように見えること、同じく左1、2番の間にあるわずかなブラックトライアングルが気になります。
でも、1メートル離れた所から見るととてもきれいで写真映りもきれいです。

こういった場合、修正をお願いするのは細かすぎるでしょうか。

私が完璧さを求めすぎなのでしょうか。

担当の先生は私の歯の状態を見て、連結でやることを判断されたのだと思いますし、私も信頼しているのですが、連結のデメリットについては特に聞いていなかったので(私もきちんと確認するべきでした)、今さらながら心配になりこちらで相談させていただきました。

長くなりましたが、部分的にでもかまいませんのでご回答頂けましたら幸いです。

よろしくお願い致します。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2012-07-13 09:17:59
なかなか難しい問題ですね…。

結論から言えば、個人的には「すでにできているもので、不具合が無く、ご自身でも納得のいく仕上がりだとすれば、そのままでも良いのではないか」と思います。

担当の先生も、それなりの実績がおありで連結を選択されたのでしょう。


治療にはメリットとデメリットが必ずあります。
メリットを生かし、デメリットを最小限にする工夫がなされていれば、何もやり替える必要はないと思っています。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2012-07-13 09:30:12
>一方、私が連結を薦められた理由は、
>・連結の方が歯根破折を起こしにくい

↑不勉強なもので、これは初めて聞きました。


>連結の差し歯だと、
>・清掃しにくい

これに関しては、状況によっては、(叢生が残ってしまった場合など)単冠にして歯と歯の間がいびつな形になるより、連冠にして、歯間ブラシで清掃するほうが、掃除がしやすくなる場合もあると思います。


全くの予想ですが、成人の部分矯正後なので、後戻りを防ぐ意味での永久固定の考えもあるのではないでしょうか?


櫻井先生と同じで、信頼されておられる先生のご判断ですので、あまりデメリットに目を向けず、メリットに目を向けて治療を続けられるのはいかがでしょうか?

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2012-07-13 11:46:22
>連結にした方がやはり歯根歯折を防ぎやすいのでしょうか。

私は歯根破折を防ぎやすいとは聞いたことはありません。
勉強不足なのかもしれません。
脱離は防ぎやすくなると思います。


>また、連結して上顎骨の動きを止めると、他の頭骨の動きまで阻害してしまう、というのはどのくらいの確率でいえることなのでしょうか。

仮歯や仮止めで何も感じなければ問題はないと思います。


連結にも単冠にも一般論としてのメリット・デメリットはあります。
信頼する担当医が総合判断して連結したならそれが正解だと思います。


>こういった場合、修正をお願いするのは細かすぎるでしょうか。
>私が完璧さを求めすぎなのでしょうか。

修正するための仮止めですから、希望は伝えても良いと思います。修正可能かどうかは別問題ですが。



ご参考まで・・・

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 花柄さん
返信日時:2012-07-16 02:26:24
櫻井先生、橋本先生、杉原先生、ご回答下さりありがとうございました。

大変分かりやすく教えていただき、心配していた点も解消することができました。
本当にありがとうございます。

確かに、連結にすると矯正後の後戻りを防ぐこともできるとおっしゃっていました。
ただ、これはリテーナーでも良いらしく、連結する主なメリットとしては、見た目のきれいさと歯根破折を防ぐということでした。

先生方がおっしゃるように、治療にはメリット・デメリットがありますし、デメリットばかり気にしていても仕方ないですよね。

そして、確かに仮止めは修正するためのものですよね。
希望は伝えてみようと思います。

これからも歯を大切にしていこうと思います。

お時間を割いていただきまして、心から感謝いたします。
ありがとうございました。



タイトル 連結した差し歯のメリット・デメリットについて
質問者 花柄さん
地域 非公開
年齢 36歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ クラウン・被せ物の連結(連結冠)
クラウン(被せ物)の隙間・適合
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
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