根管治療後の被せ物を保険の銀か自費ゴールドかで迷っている

相談者: 明子さん (39歳:女性)
投稿日時:2013-02-24 13:26:12
初めまして。

右上6番目の根管治療を終え、被せ物の材質を、銀にするかゴールドにするか迷っています。

色々と情報を集めているのですが、先生にも直接ご相談したく、投稿致しました。



残っている歯が少ないため、少し歯茎を削って、中の歯を見せてから被せるようです。


銀とゴールド、見た目は全く気にしていないのですが、2次むし歯になりやすいか、また、その金額の差です。

それぞれのメリット、デメリットは説明をもらえたのですが、2次むし歯になる可能性は、銀は、ゴールドに比べてどれくらい高いと考えると良いのでしょうか。

金額の差が1万円、2万円であればゴールドの選択肢も考え易かったのですが、5万4千円ともなると、とても迷ってしまいます。

むし歯は大変怖いので、だったら・・・とも思うのですが・・。



どうぞよろしくお願い致します。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2013-02-24 13:52:25
こんにちは、虫歯の再発を考えると悩んでしまいますね。

>2次むし歯になる可能性は、銀は、ゴールドに比べてどれくらい高いと考えると良いのでしょうか。

教科書的に言えば金の含有率が高いほど鋳造精度はよくなります。

ただ、これは材料面だけの話で、精度を良くするためには歯科医師の削る、かたどり、石膏の精度、技工士の技工物を作る腕、歯科医師のくっ付ける技術と接着剤、かみ合わせの問題が大切になってきます。


私は自費治療しかしていませんが、正直最近金属による差と言うのは臨床においてさほど大きなファクターではないような気がしています。
(レベルの高い先生であれば大きな要素になるとはおもいますが、極一般的なレベルにおいては^^;)

今は、技工士と歯科医師がどこまで手間をかけてきちんと作るかの方が大切だと思っています。


ですので、金属の差額と考えずに丁寧に作ってもらう為の差額だと考えてもらった方がいいかもしれません。

治療をしていると、ゴールドを使ったとは思えないぐらい段差の大きな金歯も見ますし、素晴らしい精度の銀歯も見ます。

一概に材料を変えれば大きく結果が変わる訳ではありませんし、一番大事なのは材料の前に患者さんが治した歯をどこまできちんと磨けるかの方が大きな要素であると今は感じています。



今の担当の先生が明子さんに丁寧に治療してくれていると思われればより良い結果を求めるために自費治療を受けられた方がいかもしれません。

はっきり言って保険治療の技工代では手間をかなり省かないと成立しにくい部分もあります。

昨日技工士学校を卒業した技工士が作ったものと勘所が分かっている巧みな技工士が作ったものでは。。。


私の依頼する技工所は100人近くの技工士がいますが、腕の立つ技工士しか自費被せ物を作らせないらしいです、また保険の技工物の数倍時間と手間をかけてくれます。
その代わり技工代は保険の技工代の3〜4倍高いです。
(個人的にはこれでも安いと思います)


参考:銀歯の治療が適切だったか、他の歯医者で診てもらう方法は?
(指輪のくだりで書きました)


安いということは非常に患者さんからしたら良いことなのですが、やはりそれなりに費用をかけないと良いものが出来ないのも事実です。

ですので、担当の先生を信頼できるか?という部分に最後はなってきてしまうと思います。


安い買い物ではないので色々悩むと思いますが、悩んだら先生に

「もし先生の歯ならどうしますか?」

など聞いてもらえればいいとおもいますよ^^


おだいじに

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 明子さん
返信日時:2013-02-24 16:24:42
井野先生

早速、とても詳しいアドバイスを有難うございます。
きちんと理解することが出来ましたし、納得もいきました。


銀やゴールド、というよりも、ゴールドを活かす事ができる信頼と技術をもつ先生かどうか、なのですね。
逆に、せっかく素材としてゴールドを使っても、いい加減に処置されてしまうと、それは活かされない、とも言えるのでしょうか。


今、担当して頂いている先生は、根管治療が抜群に上手だ、ということで紹介してもらいました。
なので、初めての先生でもあるのですが、神経を取った後の処置が、とても丁寧と感じています。

素人なので、上手いのか丁寧なのかは解りませんが、神経をとった後の処理で、針が奥まで刺さっているか、薬が奥まで入っているか、何度もレントゲンを撮って確認されます。
先日は、薬が奥まで入っていないからと、もう一度やり直しをされました。


それでも、私の今までの経験では、被せ物に5万円をかける、というのは経済的に考えてしまいますが、今回、神経をとった歯の虫歯がかなり進んでいたこと。
(全く痛みはなく、詰め物が自然に取れて判明しました。)

歯茎を削ってまで処理しなければならない歯であれば、被せ物も慎重に考えた方が良さそうですね。


とても、とても貴重なアドバイスを、有難うございました。


P.S.
井野先生は、無痛麻酔を得意とされているのですね。
神経を取る時に、割と強い麻酔をしたのですが、コンピューター制御での麻酔だったようですが、されている時は、とても気持ちが悪くなってしまいました。
削る時の、いつくるか解らない恐怖に比べれば、麻酔の方がまだ我慢できそうなのですが・・・。
回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2013-02-25 13:36:17
私見ですけど、根管治療が得意な先生って手先が器用な先生が多い気がしています。

根管治療は0.1mm単位での治療の連続ですしね、そこまできちんと治療してもらっているなら治療に対するプライドも感じます^_^



一つ言えるのは、きちんとした根管治療を長く維持させるには細菌が入って来れないような、きちんした被せ物を入れた方が根の治療の長期成功率は上がります。

根管治療が非常にうまく行っても、隙間があるような土台、被せ物ではリイケージといって直ぐに歯が再感染してしまいます。


ある有名な論文ではきちんとした根管治療より被せ物の治療の質の方がその歯の予後に影響するともあります。
(当然両方とも質が高い方が望ましいですが^_^;)

ですので、今の先生のように根の治療が得意な先生の根管治療後の方が歯が長くもつ可能性はあります。


ただし、根管治療はどんな名医が行っても成功率は100%にはなりませんので、保障期間などがあるか合わせて聞かれた方がいいと思いますよ^_^

おだいじに

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2013-02-25 14:09:48
明子さん、こんにちは。
銀のかぶせものか、ゴールドのかぶせものか迷ってしまうということですね。


井野先生と同じで、私自身は、保険だから手を抜くとか、削り方が違うとか差はありません。

銀の保険のかぶせものでも、型をとるときは糸で歯茎を圧排し、仮歯もきちんと作ります。
そこまですると、割にはあわないものなんですが・・・


ですから、私の中では、銀のかぶせものと、ゴールドのかぶせものの差は材質の違いだと認識しています。


銀のかぶせものは、お口の中で変色してだんだん黒くなります。
銀の方が汚れが付きやすいというのは経験上あると思います。

また、銀はゴールドよりも削ってみるとやわらかいので、使っていくうちに擦り減っていく可能性はあると思います。

結果的に、耐久性はゴールドの方があるとは思います。



治療をしてもらっている先生の考え方もあるでしょうし、
ゴールドをすすめるのであれば、きっとその方が良い治療だと思います。

ご参考までに。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 明子さん
返信日時:2013-02-26 13:10:04
井野先生

いつも詳しい説明をありがとうございます。

被せ物に関する重要性について、より理解を深めることができました。

私の場合、虫歯は大抵、詰め物をした部分や、詰め物、被せ物の下の部分が悪くなってる事がほとんどです。
それも、痛みを伴うことがほとんどないのがやっかいです。

詰め物や被せ物を、いかに上手くやるか、なのですね。


今回の治療は、虫歯が結構進んでいて、残った歯も少ないことから、被せ物も慎重に考えるべきですね。

今まで銀、もしくはセラミックしか経験がないので、ゴールドの値段に尻込みしてしまいますた。
今一度、よく考えてみます。
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 明子さん
返信日時:2013-02-26 13:48:33
黒岩先生

銀とゴールドの被せ物の違い、ゴールドのメリットを教えて下さり、ありがとうございます。


やはり、お値段相応のものがあるのは当然のことなのですね。
今まで、保険外の治療をしたことがなかったので、それを歯の治療で求めることは、どれほどのものなのか、贅沢に考えていることなのか、歯の健康、さらには、身体の健康においても大事な事であれば、5万円を支払っても価値のあるものかもしれません。


どうしても、知識が乏しいものですから、なかなか判断がし難いのですが、先生方の適切なアドバイスを頂くことによって、納得いく答えを出せそうです。

ありがとうございます。



タイトル 根管治療後の被せ物を保険の銀か自費ゴールドかで迷っている
質問者 明子さん
地域 非公開
年齢 39歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 保険のクラウン(奥歯:銀歯)
ゴールドクラウン(金の被せ物)
お勧めのクラウン(被せ物・差し歯)
根管治療後の詰め物・被せ物
二次カリエス(2次的な虫歯)
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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