フッ素先口液を歯科医院はなぜ患者に薦めないのでしょうか?

相談者: zx10さん (35歳:女性)
投稿日時:2013-06-13 00:34:30
こんばんは。

現在虫歯治療で通院中の身です。
フッ素洗口について6点ご教授下さい。



虫歯予防について色々な情報入手している中で、「フッ素洗口液が虫歯予防の一つにかなり効果的である」とのことですが、


<質問1>
実際に効果はあるのでしょうか?
(勿論フッ素洗口だけで虫歯予防ができるとは思っておりません。)


<質問2>
もし効果的の場合、なぜ虫歯治療で来院している患者に薦めないのでしょうか?

私が通院したことの病院がたまたまかもしれませんし、聞かれないことは言わない主義の風潮なのかもしれませんが、今まで一度も薦められたことがなかったものですから、このような物が存在すること自体を知りませんでした。


薦めない理由として、

<質問3>
フッ素誤飲の危険性のため、ベネフィットよりリスクが高いから?


<質問4>
子供にはいいかもしれないが、大人(年齢?永久歯?)には効果がないから?


<質問5>
健全な歯には効果があるが、治療歯には効果がないor逆効果だから?


<質問6>
都市伝説かもしれませんが、虫歯がなくなると歯医者がいらなくなってしまうから?



どうぞ無知な私にご教授下さい。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2013-06-13 04:47:25
<質問1>
実際に効果はあるのでしょうか?

正しく行えば効果はあります。



<質問2>
もし効果的の場合、なぜ虫歯治療で来院している患者に薦めないのでしょうか?

特にご家庭でのむし歯予防は「長続きできる方法であること」が大切だと個人的には思っています。

フッ化物洗口は確かに有効な方法なのですが、薬剤の調達、患者さんへの指導・提供、ご家庭での管理、毎日続けるためのモチベーションの維持などを考えると、個人で行うにはほかのフッ化物予防法(フッ化物歯面塗布や歯磨剤の利用)と比較してやや煩雑になりがちです。

どちらかというと集団(学校・幼稚園など)でのむし歯予防に適した方法であるといえます。



<質問3>
フッ素誤飲の危険性のため、ベネフィットよりリスクが高いから?

普通にうがいができる年齢であれば特に心配ありません。



<質問4>
子供にはいいかもしれないが、大人(年齢?永久歯?)には効果がないから?

大人でも効果はあります。



<質問5>
健全な歯には効果があるが、治療歯には効果がないor逆効果だから?

治療した歯の人工物部分には効果はないと思いますが、残存歯質には効果があります。



<質問6>
都市伝説かもしれませんが、虫歯がなくなると歯医者がいらなくなってしまうから?

完全に都市伝説ですね(笑)

1人の専門家がこの回答を支持しています  
回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2013-06-13 06:40:02
個人的な見解ですが、フッ化物洗口はコストが非常に安いため、販売側(歯科医院)の利益はほとんど無いということも普及を妨げている1つの要因だと思っています。

虫歯歯周病予防効果が証明されていない、でも利益率の高い洗口液は多数販売されているんですけどね(^^;
(まぁ、フッ化物は購入するためのハードルが高いということもありますが)


ある著名な経済学者の方がおっしゃっていましたが、本気で何かを世の中に普及させようと思ったら内容が良いだけではだめ。
そこに利益が発生するようにしないといけないと。

もちろん理由は他にもあると思いますが、個人的にはこれがフッ化物洗口がなかなか広まらない最大の理由ではないかと思っています。
インプラントと同じくらい積極的にPRしたら普及すると思うんですけどね)


フッ化物以外にも、同じように内容はいいのに利益率が低すぎるために普及していないものはたくさんあると思います。

2人の専門家がこの回答を支持しています  
回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2013-06-13 06:59:03
zx10さまおはようございます。

むし歯予防について勉強中のようですね。


所で現在かかっていらっしゃる歯科医院ではフッ素洗口については勧められなかったため疑問に思っていらっしゃるわけですね。

その院長がどのようなお考えでフッ素洗口について勧められなかったについてはよくわかりませんが、私も積極的にはフッ素洗口は勧めておりません。


なぜならむし歯は食生活がむし歯になりやすくなっているのが原因だからです、具体的にはおさとうの過剰摂取が原因です、したがってむし歯にならない範囲までおさとうを減らす必要があるからです。

おさとうを減らさずたくさん食べる食生活を続けたままフッ素を使ってむし歯抑制を行っても健康な食生活とは言えないでしょう。


先ずよくない食習慣の是正が必要です、おさとうの摂取料を適切な量まで減らして歯磨きが上手にできればむし歯になることはありません、このような理由でフッ素を積極的には使いません。

むし歯のできないおさとうの量 http://yamadashika.jp/prevent05.html
おさとう3本分クイズ http://yamadashika.jp/prevent09.html

回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2013-06-13 09:02:00
>先ずよくない食習慣の是正が必要です、おさとうの摂取料を適切な量まで減らして歯磨きが上手にできればむし歯になることはありません

食生活の改善と歯磨きは間違いなく大切ですが、それができれば虫歯になることはないというのは言いすぎだと思いますが^^;

確かに食生活と歯磨きが完璧ならほとんど虫歯はできないように思いますが、全ての人が食生活の改善と歯磨きを完璧にできるかというと
現実的には不可能だと思います。
(やったほうがいいとわかっていてもできないのが人間かな〜と…)


信頼のできる研究ではフッ化物は虫歯の発生を約20%抑えますので、食生活の改善、歯磨きと合わせて使用したほうがより理想的ではないかと思います。

4人の専門家がこの回答を支持しています  
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: zx10さん
返信日時:2013-06-13 10:55:28
堀先生、山田先生、田尾先生

お忙しい中ご回答頂きありがとうございました。
よく理解することができました。

確かにいいものでも使いづらい(継続が難しい)、利益が出ないものなどは、
ボランティア精神がよっぽどないと市場に浸透しない事が多いと感じました。


できる限り食習慣や歯のメンテナンスを努力して行きたいと思います。
回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2013-06-13 10:58:41
zx10さん、こんにちは。

私の個人的な見解を書きます。

う蝕予防に限らず、病気の予防には、一般的に全員が行う予防と、その病気にかかりやすい(リスクの高い)人が行う予防とがあります。


一般的な予防の3原則は、
 @簡単で、
 A安価で入手が容易、
 B生涯を通じて継続できる
ことです。

リスクの高い人の予防は、
 @リスクを高めている要因を知り、
 A個々の状況に応じて、
 B専門家の指導・管理・助言のもとに行われる
必要があります。



一般的な虫歯予防は、糖質の制限を主とした、規則正しい食生活と、食後1日2〜3回のフッ化物歯磨剤を使用した歯磨きです。

この際、フッ化物は歯磨剤でも洗口剤でも良いのですが、3原則のAとBに当てはまりません。
歯医者に行かなければ手に入らず、歯磨剤に比べ高価で(安い物もありますが、自分自身で溶解が必要で@の簡単に反する)、乳幼児には推奨できないという欠点があります。


ハイリスクの人に、フッ化物洗口が必要があると判断されれば、使用することを進めますが、その場合でも、まず、一般的な予防(フッ化物入り歯磨剤を用いて歯磨き)ができたうえで、プラスαとして行います。

しかし多くの場合、ハイリスクの人は一般的な予防も定着していないことが多いので、まずは、一般的な予防を定着させることが第一となります。
一般的な予防が定着していない人に、さらに、プラスαを求めても定着しません。



以上のことから、フッ化物洗口が必要な人は、リスクが高く、一般的な予防ができていて、リスク評価の結果、さらにフッ化物の使用が必要と判断された方ということになり、極限られた方が必要と考えられます。


以上が私の個人的見解です。
以下は、研究等によって現在わかっていることです。

フッ化物洗口も、フッ化物歯磨剤も、予防効果にさほど大きな差はありません。

田尾先生が言われる歯科医院側の利益に関しては、患者さん自身が調整しなければいけない商品は安いのですが、患者さん自身の手間がかかります。
調整無しにそのまま手軽に使える商品は、フッ化物歯磨剤に比べ高価で、収益も高いと思います。


また、山田先生が言われるように、虫歯予防に食生活の改善は非常に重要ですが、フッ化物を用いたブラシングも同じくらい重要です。
極あたりまえのことですが、何かを極端に強調するのではなく、バランスが大切です。

2人の専門家がこの回答を支持しています  



タイトル フッ素先口液を歯科医院はなぜ患者に薦めないのでしょうか?
質問者 zx10さん
地域 非公開
年齢 35歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 虫歯予防
フッ素
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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