深い虫歯で既に削った歯へのドッグベストセメント

相談者: ミータさん (30歳:女性)
投稿日時:2013-06-13 22:44:47
こんにちは。

神経近くまで達した虫歯があり、神経に触らないようにするため、保護する薬を塗り、仮つめをした者です。


次回、型取りを控えていますが、今さらドッグベストセメントの存在を知りました。

既に削ってしまった歯ですが、そのセメントを塗ることで象牙質が強くなるなどメリットはありますでしょうか?


今治療で通っている歯科では扱ってませんが、少しでもメリットがあるなら、転院も視野にいれています。


回答 回答1
  • 回答者
細見歯科医院の細見です。
回答日時:2013-06-13 23:06:23
ドッグベストセメント自身がエビデンスが無い治療法だと思います(私見)

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回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2013-06-13 23:26:35
現在は、むし歯は取り切っている状態なのでしょうか?それとも敢えて少し残している状態なのでしょうか?

ドックスベストセメントや他に3mix-mp法はむし歯を取り切らずに使用する薬剤なのですが、一般的に広く認められている様な方法ではありません。



仮にむし歯は取り切っている状態なのだとしたら間接覆髄と言う概念もあるにはあるのですけど、現在使用される様な一般的な充填材には特に刺激性もないため、特別何かを加えて使用するのはデメリットはあってもメリットはない様に思います。



もしもむし歯が取り残っている状態なのだとしたら、特別な薬品を使うことよりも必要最低限の削る量で済ますことの方が重要だと思います。

更にリスクを軽減させる目的で、ステップワイズエキスカベーションなどと呼ばれる様な、むし歯を敢えて少し取り除き、何か適当な薬剤で保護した上で相当しっかりとした材料で仮詰めし、半年後に再度アクセスするという方法もあります。

(が、仮詰めの脱離のリスクや神経までの距離が正確に把握出来ていないので、メリットとしては若干微妙だと思っています)


参考→ステップワイズエキスカベーションとはどういった虫歯治療法なのでしょうか?



必要最低限むし歯を取り除いた結果、神経が露出してしまった場合の次の手としては直接覆髄が学術的にはスタンダードだと思いますが、事情によって保険治療においては行われることは稀な様です。

参考→覆髄・覆罩は、治療費に見合わない治療なのでしょうか?(香港)


ですから結果的に、鉄則としてまずむし歯は必要最低限、しっかりと削り取った方が良いと自分は思います。
「必要最低限」と言うのが実際にはたぶん一番差の出るところで、精密さが要求されると思います。

精密に治療を行った結果神経が出ないで済めばそれが一番ですし、万一出ても最低限の範囲で済めば直接覆髄の成功率も上がります。
(※症状の出方などによっては範囲が小さくても覆髄の適応とならない場合はあります)

参考→精密な虫歯治療をしてくれる歯医者を探すには?


神経は取らずに済めば取らないことが一番良いと思いますので、なんとか残るといいですね。
お大事にして下さい。

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回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2013-06-14 09:53:43
そうですね。

僕も細見先生の書かれているようにドックベストセメントには良いイメージはありません。

(上手く行っているケースもあるのでしょうが、他院でドックベストや3Mix-MPで治療され、上手く行かなかった方が当院に何人もいらっしゃいます)



>既に削ってしまった歯ですが、そのセメントを塗ることで象牙質が強くなるなどメリットはありますでしょうか?

メリットは全くないと思います。

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回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2013-06-14 09:57:51
ミータさん、こんにちは

櫻井先生に同意です。


虫歯というのは細菌が歯に感染した状態です。

これを残していくら良い薬を入れたからと言って細菌が完全に死ぬわけではありません。

細菌(虫歯)は可及的に取りきることが重要だと思います。


参考になれば幸いです。

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回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2013-06-14 10:51:22
ドッグベストセメントにあまりよいイメージはないのが正直な感想です。

ヨーロッパでは可能な限り虫歯軟化象牙質)を取り切り、歯髄への影響を考慮するのであれば、少し残すことも可として、きっちり口の中の細菌から遮断できる封鎖性のよい材料で詰めるというのがもっとも効果的な方法とされています。


参考までに。

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回答 回答6
  • 回答者
藤森歯科クリニック(兵庫県西宮市)の藤森です。
回答日時:2013-06-14 13:30:15
まず、どのような使い方をするかが重要だと思います。

通常は、虫歯軟化象牙質)と取り切ると神経(歯髄)まで及ぶ可能性がある場合に抜髄直接覆髄を避けるために、あえて虫歯を残し、細菌活動(増殖)を極力抑えておいて(ドックベストセメントはそのための手段の一つ)、その間に、第三次象牙質が出来るのを待つ。

この際に、封鎖性の良い材料を上から詰めるというのは非常に大切です。
細菌が出入りするような状態では意味ないと思います。


そして、一定期間後には必ず、取り残した虫歯を除去します。
そして、勿論、封鎖性に優れる修復を行ないます。


古い歴史を持つ水酸化カルシウム製剤を使用した立派な症例も見ますが、虫歯の取り直し・再び薬剤を置く・封鎖性の良い材料を詰めなおすことの繰り返し回数は多いみたいですね。



登録商標である3Mix-MP法は全く異なる手法のようです。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ミータさん
返信日時:2013-06-15 00:59:58
こんなにも速く、日本中の先生方から返事を頂いて感激しています。

皆さんだいたい同じようなお考えのようですね。


また、この方法を用いたとしても、注意が必要ということですね。

現在治療中の歯はスタンダードな方法でこのまま続行することにします。


細身先生、渡辺先生、櫻井先生、畑田先生、大野先生、藤森先生
お忙しい中ありがとうございました!

そしてこのサイトを運営してくださってる田尾先生
ありがとうございます!



タイトル 深い虫歯で既に削った歯へのドッグベストセメント
質問者 ミータさん
地域 非公開
年齢 30歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 虫歯治療
覆髄・覆罩(覆ずい・覆とう)
回答者




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