大学病院でも原因が判らなかった下前歯の痛み
相談者:
erika02さん (19歳:女性)
投稿日時:2013-08-03 09:49:22
約1年くらい前から、下前歯(中切歯、側切歯、犬歯辺り)に痛みがあります。
特定の歯が痛いということではなく、
下前歯の2〜3本あたりが全体的にジンジンするような痛みです。
大学病院まで行きましたが虫歯はなく、原因は分かりませんでした。処方された痛み止めも効きません。
そういうことで二ヶ月ほど前にこちらで相談させていただき、大学病院で勧められたように、精神科を受診するのもひとつの手だと回答を頂いたのですぐに受診してきました。
神経障害性疼痛に効く薬を出してもらったのですが、二ヶ月経っても痛みは治まりません…。
こちらで相談した際に、噛み締めているの(TCH)を気にしてはどうか、という回答を頂いたのですが、1年程前に歯医者でも言われそれからずっと気にしているのですが治る気配はありません。
他に何か原因はないのでしょうか?
関係があるかどうか分かりませんが、私はもともと片頭痛持ちです。首のこりや肩こりもなりやすいと思います。
回答よろしくお願いします。
特定の歯が痛いということではなく、
下前歯の2〜3本あたりが全体的にジンジンするような痛みです。
大学病院まで行きましたが虫歯はなく、原因は分かりませんでした。処方された痛み止めも効きません。
そういうことで二ヶ月ほど前にこちらで相談させていただき、大学病院で勧められたように、精神科を受診するのもひとつの手だと回答を頂いたのですぐに受診してきました。
神経障害性疼痛に効く薬を出してもらったのですが、二ヶ月経っても痛みは治まりません…。
こちらで相談した際に、噛み締めているの(TCH)を気にしてはどうか、という回答を頂いたのですが、1年程前に歯医者でも言われそれからずっと気にしているのですが治る気配はありません。
他に何か原因はないのでしょうか?
関係があるかどうか分かりませんが、私はもともと片頭痛持ちです。首のこりや肩こりもなりやすいと思います。
回答よろしくお願いします。
回答1
アンドウ歯科クリニック(世田谷区世田谷)の安藤です。
回答日時:2013-08-03 13:54:17
erika02さん、こんにちは。
以前ご相談いただいた痛みが、神経障害性疼痛の薬を飲んでも改善していないのですね。
まず最初に、薬を出されたという事は、神経障害性疼痛であるという診断されたという事でよろしいでしょうか?
また、その診断は、精神科の先生が診断なさったのでしょうか?
以前、私は精神科を受診するのも一つの手であると書かせていただきましたが、一番良いのは口腔顔面痛に理解のある先生にかかるのが一番良いとも書かせていただきました。
精神科の先生は、神経障害性疼痛の治療に使われる薬剤を頻繁に使用しますが、これは痛みのマネージメントを目的としてではありません。
ですので、使い方が少し異なる場合があります。
erika02さんは、この2か月の間で薬の量を徐々に増やしたり、薬を変更してみたり、他の薬を追加してみたりなどされましたでしょうか?
もしされていないならば、痛みのマネージメントとしてはまだ不十分・不完全である可能性はあります。
また、診断についてですが、痛みはあくまでも症状の一つですので、何が原因で痛みが生じているのかを詳細に調べる必要がございます。
もしも痛みがまだ改善しておらず、今まで頭部(脳)MRIなどの精密検査を受けたことが無いのならば、精密検査を受ける必要があるかもしれません。
神経障害性疼痛も、多くの異なる原因から起こるため、中枢にできるような危険な疾患から生じていない事を確認するために、MRIを取る事は多いです。
片頭痛や首・肩のコリが下前歯の痛みと関連しているかどうかは、より詳細に痛みの特徴を知るために診察をしてみないと、なんとも言えません。
関連している可能性もありますし、そうでない可能性もあります。
もし、まだ歯科医師と精神科医にしか診察をしてもらっていないのであれば、神経内科やペインクリニックのような痛みを専門として扱う医師に診てもらう事をお勧めします。
まずは、精神科の先生にこれらの科に転科できるかどうか相談してみてください。
それらの科で、必要に応じて精密検査を受けるのが良いと思います。
早く痛みが治まると良いですね。
お大事になさってください。
以前ご相談いただいた痛みが、神経障害性疼痛の薬を飲んでも改善していないのですね。
まず最初に、薬を出されたという事は、神経障害性疼痛であるという診断されたという事でよろしいでしょうか?
また、その診断は、精神科の先生が診断なさったのでしょうか?
以前、私は精神科を受診するのも一つの手であると書かせていただきましたが、一番良いのは口腔顔面痛に理解のある先生にかかるのが一番良いとも書かせていただきました。
精神科の先生は、神経障害性疼痛の治療に使われる薬剤を頻繁に使用しますが、これは痛みのマネージメントを目的としてではありません。
ですので、使い方が少し異なる場合があります。
erika02さんは、この2か月の間で薬の量を徐々に増やしたり、薬を変更してみたり、他の薬を追加してみたりなどされましたでしょうか?
もしされていないならば、痛みのマネージメントとしてはまだ不十分・不完全である可能性はあります。
また、診断についてですが、痛みはあくまでも症状の一つですので、何が原因で痛みが生じているのかを詳細に調べる必要がございます。
もしも痛みがまだ改善しておらず、今まで頭部(脳)MRIなどの精密検査を受けたことが無いのならば、精密検査を受ける必要があるかもしれません。
神経障害性疼痛も、多くの異なる原因から起こるため、中枢にできるような危険な疾患から生じていない事を確認するために、MRIを取る事は多いです。
片頭痛や首・肩のコリが下前歯の痛みと関連しているかどうかは、より詳細に痛みの特徴を知るために診察をしてみないと、なんとも言えません。
関連している可能性もありますし、そうでない可能性もあります。
もし、まだ歯科医師と精神科医にしか診察をしてもらっていないのであれば、神経内科やペインクリニックのような痛みを専門として扱う医師に診てもらう事をお勧めします。
まずは、精神科の先生にこれらの科に転科できるかどうか相談してみてください。
それらの科で、必要に応じて精密検査を受けるのが良いと思います。
早く痛みが治まると良いですね。
お大事になさってください。
回答2
加藤デンタルクリニック(横浜市中区)の加藤です。
回答日時:2013-08-03 14:14:03
>こちらで相談した際に、噛み締めているの(TCH)を気にしてはどうか、という 回答を頂いたのですが、1年程前に歯医者でも言われそれからずっと気にして いるのですが治る気配はありません。
>他に何か原因はないのでしょうか?
>関係があるかどうか分かりませんが、私はもともと片頭痛持ちです。
>首のこり や肩こりもなりやすいと思います。
現在のお薬に効果はみられず、虫歯がなく、原因が分からず、こりなどの症状があるとTCHは疑いますね。
TCHはTooth Contacting Habit(歯列接触癖)の略で上下の歯を持続的に接触させる癖のことで、実際に強い力でかみ締めや食いしばりを行わなくても上下の歯が 接触する程度でも、筋の緊張や疲労が生じ、これがこりであったり、歯の痛みの原因などになったりします。
一度きちんとTCHの是正指導を受けてみると改善するかもしれないですね。
こりを無視して、痛みだけを考えれば、何か出来物が出来て痛みを伴っている可能性も否定は出来ませんね。
参考までに。
>他に何か原因はないのでしょうか?
>関係があるかどうか分かりませんが、私はもともと片頭痛持ちです。
>首のこり や肩こりもなりやすいと思います。
現在のお薬に効果はみられず、虫歯がなく、原因が分からず、こりなどの症状があるとTCHは疑いますね。
TCHはTooth Contacting Habit(歯列接触癖)の略で上下の歯を持続的に接触させる癖のことで、実際に強い力でかみ締めや食いしばりを行わなくても上下の歯が 接触する程度でも、筋の緊張や疲労が生じ、これがこりであったり、歯の痛みの原因などになったりします。
一度きちんとTCHの是正指導を受けてみると改善するかもしれないですね。
こりを無視して、痛みだけを考えれば、何か出来物が出来て痛みを伴っている可能性も否定は出来ませんね。
参考までに。
相談者からの返信
相談者:
erika02さん
返信日時:2013-08-03 15:33:31
回答3
アンドウ歯科クリニック(世田谷区世田谷)の安藤です。
回答日時:2013-08-03 17:35:03
erika02さん、
私は、個人的にはユーパンを神経障害性疼痛にはあまり使いません。
サインバルタは神経障害性疼痛に効果がありますが、反応は人によってまちまちという印象があります。
薬の使い方はドクターの考え方や、受けたトレーニングの違いで多少のバリエーションが出ますので、私の治療方針がすべてというわけでもありません。
今、大切な事は痛みの原因をはっきりさせることです。
何によって痛みが再現されるかが大きな手掛かりとなります。
例えば、筋肉の痛みが下顎前歯部の痛みとして表れているならば、痛みを発している筋肉を触診することで、下顎前歯部の痛みを再現できます。
また、歯が原因で痛みが表れているのならば、レントゲンで病変が見えたり、歯がしみるなどの症状があったり、歯医者さんが歯を叩いた時に痛みが再現されたりします。
TCHによって引き起こされる痛みは、筋肉、歯髄、歯根膜に症状が表れる事が多いので、診察時に発見できることがほとんどだと思います。
まずは、臨床的診断名がなんであるのか。
次に、何が原因で起こっているのか。
そして、何をすれば改善するのかを考えると、自然と良い治療方法が見つかるはずです。
慢性の疼痛をお持ちの患者さんは、コリが強かったり、頭痛が関連していることも珍しくありません。
痛みによって筋肉が過緊張を起こしたり、神経自体が過敏になっている場合があるからです。
首、肩、腰など、痛みが長く続けば大体の人はコリを訴えます。
ですので、コリや頭痛がTCHに特有な症状というわけではないので、今TCHの是正指導を受けるのではなく、まずはしっかりと診断をつけることが大切だと思います。
私は、もうすでに歯自体に異常が無いとわかっているのであれば、口腔外科の先生に診てもらうよりも、神経内科やペインクリニックの先生に
「一年以上も前から下前歯の2〜3本あたりが全体的にジンジンするような痛みが続いています。
大学病院まで行きましたが虫歯はなく、原因は分かりませんでした。
処方された痛み止めも効きません。」
という相談をしてみるのが良いのではないかと思います。
必要に応じて、精密検査を受けることができると思います。
私は、個人的にはユーパンを神経障害性疼痛にはあまり使いません。
サインバルタは神経障害性疼痛に効果がありますが、反応は人によってまちまちという印象があります。
薬の使い方はドクターの考え方や、受けたトレーニングの違いで多少のバリエーションが出ますので、私の治療方針がすべてというわけでもありません。
今、大切な事は痛みの原因をはっきりさせることです。
何によって痛みが再現されるかが大きな手掛かりとなります。
例えば、筋肉の痛みが下顎前歯部の痛みとして表れているならば、痛みを発している筋肉を触診することで、下顎前歯部の痛みを再現できます。
また、歯が原因で痛みが表れているのならば、レントゲンで病変が見えたり、歯がしみるなどの症状があったり、歯医者さんが歯を叩いた時に痛みが再現されたりします。
TCHによって引き起こされる痛みは、筋肉、歯髄、歯根膜に症状が表れる事が多いので、診察時に発見できることがほとんどだと思います。
まずは、臨床的診断名がなんであるのか。
次に、何が原因で起こっているのか。
そして、何をすれば改善するのかを考えると、自然と良い治療方法が見つかるはずです。
慢性の疼痛をお持ちの患者さんは、コリが強かったり、頭痛が関連していることも珍しくありません。
痛みによって筋肉が過緊張を起こしたり、神経自体が過敏になっている場合があるからです。
首、肩、腰など、痛みが長く続けば大体の人はコリを訴えます。
ですので、コリや頭痛がTCHに特有な症状というわけではないので、今TCHの是正指導を受けるのではなく、まずはしっかりと診断をつけることが大切だと思います。
私は、もうすでに歯自体に異常が無いとわかっているのであれば、口腔外科の先生に診てもらうよりも、神経内科やペインクリニックの先生に
「一年以上も前から下前歯の2〜3本あたりが全体的にジンジンするような痛みが続いています。
大学病院まで行きましたが虫歯はなく、原因は分かりませんでした。
処方された痛み止めも効きません。」
という相談をしてみるのが良いのではないかと思います。
必要に応じて、精密検査を受けることができると思います。
相談者からの返信
相談者:
erika02さん
返信日時:2013-08-03 18:28:22
安藤先生
とても丁寧に回答していただきありがとうございます。
日によって波があるので、あまり気にしなくて良いときもあるのですが、上下の前歯全体が酷く痛いときもあります。
早く原因を突き止めるためにも、精神科の先生に相談して、神経内科やペインクリニックに受診してみようと思います!
本当にありがとうございました。
とても丁寧に回答していただきありがとうございます。
日によって波があるので、あまり気にしなくて良いときもあるのですが、上下の前歯全体が酷く痛いときもあります。
早く原因を突き止めるためにも、精神科の先生に相談して、神経内科やペインクリニックに受診してみようと思います!
本当にありがとうございました。
タイトル | 大学病院でも原因が判らなかった下前歯の痛み |
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質問者 | erika02さん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 19歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ | 原因不明の歯の痛み |
回答者 |
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。