歯科で虫歯予防のために食生活の指導をしないのか?

相談者: フルオロアパタイトさん (36歳:男性)
投稿日時:2013-08-03 11:24:22
教えてください。

歯科医で最初に書く問診票には「歯磨きの回数や使用器具」を聞く欄はあるのに、「甘いものをよく食べる、間食や就寝前の食事をよくする」などを聞くところはありません。

健診の際にも、磨けていないところの指導はあっても食生活の指導はありません。


磨くことも大事ですが、酸に侵されない環境を教えることも同じくらい大事と思うのですが、なぜその辺のことは重要視されていないのでしょうか?

内科や人間ドックでは当たり前に聞いてくることなので、歯科医で聞かれても失礼なことではないと思うのですが…。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2013-08-03 11:53:01
フルオロパタイトさん、今日は。

私が色々な研究や成書、講義等から得た感覚として、虫歯予防に大切なことは

1)食生活
2)フッ化物の使用
3)歯磨き

の、順に重要だと思っています。

歯磨きの虫歯予防への影響に関するいくつかの研究では、歯磨きが虫歯予防に効果があるという結論は得られていません。
しかし、フッ化物を道いるのに、歯磨剤を用いて歯磨きすることが一番簡単で定着しやすいので、そういった意味で、虫歯予防に歯磨きが必要になります。

また、歯周病予防には、歯磨き以外には有りません。

そこで、お口の健康を守るということでは歯磨きは重要になってきます。


>なぜその辺のことは重要視されていないのでしょうか?

日本では歯科医の間にも正しい虫歯予防の知識が浸透していないように思います。

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回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2013-08-03 11:55:58
フルオロアパタイトさまこんにちわ。

むし歯予防のための食生活指導についてですが、なぜそのような指導がなされていないかについては良くわかりませんが・・・。

推測するにむし歯予防イコールフッ素の利用という風に理解なさっている歯科医が大多数だからではないでしょうか。

私はフッ素の利用は公衆衛生的には有効な手段とは考えていますが我々歯科医院で個人を対象としてむし歯予防を考えるとき食生活に及ぶ指導をしないとむし歯予防や歯周病予防には片手落ちだと考えています。

食生活指導の中でもおさとう指導は人の嗜好に対する働きかけなのでかなり難しいと考えています。

人は甘いものや脂肪は無条件にうまいと認識します、そのうまいものを適切な量まで減らすように働きかけるわけですから一筋縄ではいきません。

ここに難しさがあるのですがうまく行ったときの喜びも大きいものがあります、この辺りがやりがいでしょうか。


理由はさておき御自身で適切なおさとうの量を十分理解なさってその範囲でお菓子を楽しまれては如何でしょうか。

むし歯のできないおさとうの量 http://www.yamadashika.jp/prevent05.html

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相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: フルオロアパタイトさん
返信日時:2013-08-03 13:34:57
ブラッシング指導の偏重で、砂糖摂取の量や回数が多くなっても寝る前に取っても、その後に丁寧にブラッシングさえしていれば虫歯にはならないんだと皆思っているとおもいます。

世界で一番むし歯が少ないのはアフリカのガーナらしいので、歯磨きと同じくらい砂糖を摂取しないことは重要だと思います。


何で、ブラッシングはあんなにお金をかけて啓発するのに食生活は置き去りなのか、簡単な理屈なのに不思議でなりません。
回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2013-08-03 13:41:51
フルオロアパタイトさんこんにちは

小牧先生のおっしゃるように食事指導は大切だと思います。
同時に山田先生のおっしゃるように趣味嗜好を変えてもらうにはかなりの努力とご本人の意識が変わらないとかなり難しいと思います。


私は、個人的に食育といったことに興味あるので簡単にではありますが患者さんにお話しさせていただいたりしますが。

食育も極端な話になると、玄米とお浸しと漬物や小魚に…を食べるようしましょう。
外食や洋食の回数を減らしましょうなどなどと現代の一般的な家庭の食生活とはかなりかけ離れてしまっているとしか思えないようになってしまいます。

こういったことに一生懸命に取り組まれている歯科医院もありますが、多くの先生はてっとり早く理解されやすい歯磨きのお話しがメインになってしまうのかもしれませんね。


答えになっているかわかりませんがご参考になれば。

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回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2013-08-03 20:08:24
>何で、ブラッシングはあんなにお金をかけて啓発するのに食生活は置き去りなのか、簡単な理屈なのに不思議でなりません。


私はいつも言っていますし、ほとんどの人が虫歯に関して砂糖は良くないことを知っているのに、制限しようとしません、

ブラッシングに関しては、正しい方法を身につけるのに、専門家のアドバイスが必要ですが、砂糖の制限は、みんなんが必要であることを知っているのですから、後は、それぞれがやめるだけです。

歯科医としては、「砂糖を制限しなさい」あたりまえのことを一言言うだけです。
でもそれではほとんどの人が守りませんよね。


もっと指導を徹底しないのは、歯科医の中に水川先生のように栄養学に長けた先生が少ないからではないでしょうか。
さらには心理学的な要素も必要になりますので、難しいと思います。

食事指導となると、虫歯予防だけでなく、全身の栄養に関して豊富な知識が必要になります。


また砂糖に関しては、コントロールすることは非常に難しいと思います。

内科の方では、糖質の取り過ぎに注意するように、十分に啓発がなされていますが、そのような全身に関わることでも、皆さんはあまり守ろうとしません。

糖尿病になって、内科医から糖質を制限するように言われ、命に関わるような状況でも、なかなか守れない人もいるようです。

命に関わらないような虫歯で、守るのは難しいでしょう。

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相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: フルオロアパタイトさん
返信日時:2013-08-04 07:38:19
先生方ありがとうございます。

確かに、食事の制限となると他のこともケアしないといけないので難しいように思います。

ただ、「砂糖の摂取はこういう仕組みで虫歯を助長しているんだよ」と患者に教えてあげるだけでも大きな違いがあるはずです。
皆、砂糖が悪いとはばく然とわかってても、どう悪いのかがわからないので心に響きません。

その後で、制限するかしないかは本人の責任です。
どうせ守ってくれないからあまり言わない、個々の医師の判断に任せるではなく、歯科医師会全体として啓発して欲しいです。

「入るを制して出ずるも制す」ではないですが、プラークや酸の出ずるを減らせば、歯科で指導されるようなそれこそ守る人がいないような難しいブラッシングでなくても、虫歯のリスクは減らせるのではないでしょうか。


掃除でも食器洗いでも汚れが少なければ簡単な方法できれいになりますが、しつこい汚れがたくさんあれば同じ掃除の仕方ではきれいになりません。

どうぞ、先生方が持っておられるその正しい知識を医師会に向けても発信されるようお願いします。



タイトル 歯科で虫歯予防のために食生活の指導をしないのか?
質問者 フルオロアパタイトさん
地域 非公開
年齢 36歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ 虫歯予防
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
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