根管治療しても3年もたないと言われた歯に治療の可能性は?
相談者:
ぐうたら犬さん (53歳:男性)
投稿日時:2014-01-16 11:38:26
40年近く昔に抜髄した右下6番についてのご相談です。
痛むようになったために歯科にかかりました。
根のあたりに炎症ができているということでした。
根幹治療をしましたが、また痛みが出て、抜くしかないと言われたので、根幹治療を得意としているという、CTやマイクロスコープ、ラバーダム、保険外の治療器具などがある医院に転院し、自費治療のみの院長先生に、自費で、とお願いしました。
けれども、レントゲンを見られた結果、
「残っている歯が少ないので、治療しても、歯への負担で炎症が無くならないだろう。
体力が落ちれば再発するだろうし、やっても3年もたないのではないか」
ということで、
「やる人もいるかもしれないが、自分なら抜歯する」
と言われてしまいました。
その後、ネットで、「先端切除」や「意図的再植術」というような治療があるということを読みましたが、「残っている歯が少ない」という場合には、そのような治療をしても、あまり可能性がないのでしょうか。
特別なやり方をすればどうにかなる可能性があるものか、残っている歯が少ないという理由でダメ、という場合には、やり方の問題ではないということなのか、教えていただきたいです。
抜歯してしまえば、引き返せないので、悩んでいます。
よろしくお願いします。
痛むようになったために歯科にかかりました。
根のあたりに炎症ができているということでした。
根幹治療をしましたが、また痛みが出て、抜くしかないと言われたので、根幹治療を得意としているという、CTやマイクロスコープ、ラバーダム、保険外の治療器具などがある医院に転院し、自費治療のみの院長先生に、自費で、とお願いしました。
けれども、レントゲンを見られた結果、
「残っている歯が少ないので、治療しても、歯への負担で炎症が無くならないだろう。
体力が落ちれば再発するだろうし、やっても3年もたないのではないか」
ということで、
「やる人もいるかもしれないが、自分なら抜歯する」
と言われてしまいました。
その後、ネットで、「先端切除」や「意図的再植術」というような治療があるということを読みましたが、「残っている歯が少ない」という場合には、そのような治療をしても、あまり可能性がないのでしょうか。
特別なやり方をすればどうにかなる可能性があるものか、残っている歯が少ないという理由でダメ、という場合には、やり方の問題ではないということなのか、教えていただきたいです。
抜歯してしまえば、引き返せないので、悩んでいます。
よろしくお願いします。
回答1
小林歯科クリニック(渋谷区神宮前)の小林です。
回答日時:2014-01-16 11:45:13
ぐうたら犬 さん、こんにちは。
>「残っている歯が少ない」という場合には、そのような治療をしても、あまり可能性がないのでしょうか。
設備や器材が全てではありませんが、それらが整っている施設では、少しでも保存の可能性を高めるように思います。
>自分なら抜歯する」と言われてしまいました。
単に自費のみの歯科医院というよりも、同じ自費でも歯内療法の専門医にご相談になってみるのも一法かもしれません。
何とか歯が保存できると良いですね。
>「残っている歯が少ない」という場合には、そのような治療をしても、あまり可能性がないのでしょうか。
設備や器材が全てではありませんが、それらが整っている施設では、少しでも保存の可能性を高めるように思います。
>自分なら抜歯する」と言われてしまいました。
単に自費のみの歯科医院というよりも、同じ自費でも歯内療法の専門医にご相談になってみるのも一法かもしれません。
何とか歯が保存できると良いですね。
回答2
高田歯科 (神戸 三ノ宮・須磨)のタカタです。
回答日時:2014-01-16 11:51:25
担当医が3年持たない と考えたのなら、おそらく状態は相当悪いのでしょう。
ここでの決断としては貴方自身の歯に対する執着によります。
『たった3年しか持たないのなら、抜いて他の治療に移行しよう』
と考える人もいれば
『他の治療、インプラントや入れ歯になる日を3年先延ばしに出来るかもしれないなら、治療したい』
と考えるか。
ここでの決断としては貴方自身の歯に対する執着によります。
『たった3年しか持たないのなら、抜いて他の治療に移行しよう』
と考える人もいれば
『他の治療、インプラントや入れ歯になる日を3年先延ばしに出来るかもしれないなら、治療したい』
と考えるか。
回答3
山田歯科医院(兵庫県姫路市)の山田です。
回答日時:2014-01-16 12:55:06
こんにちは。
根管治療をしても3年しか持たないかも知れない、自分なら抜歯するといわれたようですね。
実際の状況がわからないので保存の是非についてはなんともいえませんが、どうして3年と判断したのでしょうか。
>体力が落ちれば再発するだろうし
体力が落ちれば感染根管になるとは考えられません。
個人的には残っている歯が少なければそれなりの対処方法がありますし、歯の負担で炎症が起きるとのことですが負担が過大であれば軽減方法を講じれば済むと思います。
また負担過重があれば反射的にかまないようにするでしょう。
>、「残っている歯が少ない」という場合には、そのような治療をしても、あまり可能性がないのでしょうか。
歯の状況によると思います。
>特別なやり方をすればどうにかなる可能性があるものか、
特別かどうかについてはなんともいえませんがいまどきの歯医者はやたらと抜歯してインプラントを勧める傾向があると感じています。
>残っている歯が少ないという理由でダメ、という場合には、やり方の問題ではないということなのか
個人的にはやり方を工夫すれば残せる歯はもっとたくさんあると常々感じています。
>抜歯してしまえば、引き返せないので、悩んでいます。よろしくお願いします。
仰るとおりです、抜歯したら抜歯したでインプラントかブリッジ入れ歯の選択を迫られます、個人的には残せるものなら何とか残す方法で考えられたほうがいいように思います。
是非とも残したいとの御希望で意図的再植を行った症例(歯根長は7mmでした) http://yamadashika.jugem.jp/?eid=2983
歯根破折を起こしていて残った歯も少なくなっていた症例 http://yamadashika.jugem.jp/?eid=2978
根管治療をしても3年しか持たないかも知れない、自分なら抜歯するといわれたようですね。
実際の状況がわからないので保存の是非についてはなんともいえませんが、どうして3年と判断したのでしょうか。
>体力が落ちれば再発するだろうし
体力が落ちれば感染根管になるとは考えられません。
個人的には残っている歯が少なければそれなりの対処方法がありますし、歯の負担で炎症が起きるとのことですが負担が過大であれば軽減方法を講じれば済むと思います。
また負担過重があれば反射的にかまないようにするでしょう。
>、「残っている歯が少ない」という場合には、そのような治療をしても、あまり可能性がないのでしょうか。
歯の状況によると思います。
>特別なやり方をすればどうにかなる可能性があるものか、
特別かどうかについてはなんともいえませんがいまどきの歯医者はやたらと抜歯してインプラントを勧める傾向があると感じています。
>残っている歯が少ないという理由でダメ、という場合には、やり方の問題ではないということなのか
個人的にはやり方を工夫すれば残せる歯はもっとたくさんあると常々感じています。
>抜歯してしまえば、引き返せないので、悩んでいます。よろしくお願いします。
仰るとおりです、抜歯したら抜歯したでインプラントかブリッジ入れ歯の選択を迫られます、個人的には残せるものなら何とか残す方法で考えられたほうがいいように思います。
是非とも残したいとの御希望で意図的再植を行った症例(歯根長は7mmでした) http://yamadashika.jugem.jp/?eid=2983
歯根破折を起こしていて残った歯も少なくなっていた症例 http://yamadashika.jugem.jp/?eid=2978
回答4
ネクスト・デンタル(荒川区西日暮里)の櫻井です。
回答日時:2014-01-16 14:28:03
タカタ先生に同意です。
患者さんは「歯を残す事」に執着される事が多いのですが、我々歯科医師は「機能して咬める事」をゴールとします。
「残しても咬めるように成る可能性が低いなら抜歯」
と言う考え方です。
>「残っている歯が少ない」
とはそういう事だと思います。
中には「それでも残して欲しい」と言う方もいらっしゃるので何とも言えませんが…。
ただ
「無理して残して3年後に抜歯、その後インプラントを考えていたが、骨がやられ過ぎてインプラントの適応では無くなってしまった」
と言う方もいらっしゃいました。
「歯を残す事」を考える事ももちろん大切ですが、「咬めるようになること」「抜歯後の治療法」まで考えて結論を出される事をお勧めいたします。
患者さんは「歯を残す事」に執着される事が多いのですが、我々歯科医師は「機能して咬める事」をゴールとします。
「残しても咬めるように成る可能性が低いなら抜歯」
と言う考え方です。
>「残っている歯が少ない」
とはそういう事だと思います。
中には「それでも残して欲しい」と言う方もいらっしゃるので何とも言えませんが…。
ただ
「無理して残して3年後に抜歯、その後インプラントを考えていたが、骨がやられ過ぎてインプラントの適応では無くなってしまった」
と言う方もいらっしゃいました。
「歯を残す事」を考える事ももちろん大切ですが、「咬めるようになること」「抜歯後の治療法」まで考えて結論を出される事をお勧めいたします。
相談者からの返信
相談者:
ぐうたら犬さん
返信日時:2014-01-17 18:53:06
お答えいただき、ありがとうございました。
先生方のご意見をおうかがいし、じっくりと、一晩考えさせていただきました。
私は、「残っている歯が少ないから」という部分が心に残って、それだけが理由のような気になっていたのですが、先生方のご意見をうかがって、「状態が悪い」ということも大きな理由なのだ、と思い当たりました。
歯を失うということに直面して、冷静さを欠いたまま、質問させていただいてしまったのですが、先生方のご回答を読んで、冷静になり、「残すことによって、炎症が広がり、隣の歯がダメになるリスクがある」というようなことも言われていたなあ、とか、そういうことも思い当り、「そんなに症状が悪くないなら歯が少なくても残せても、自分の場合はダメに見えるんだろうな」と思うようになりました。
小林先生に、歯内療法の専門医というジャンルがあると教わり(さっそく調べました)、タカタ先生と櫻井先生のご意見に、「そういえば、残すリスクの方が大きいといわれていた」と思いあたって冷静になり、山田先生のご意見に「歯が少ないというだけじゃないから、自分の場合は抜歯と言われたんだ」とわかりました。
先生方のおかげで、しっかり状況を把握して、ベストの道を選ばせていただけそうです。
ありがとうございました。
先生方のご意見をおうかがいし、じっくりと、一晩考えさせていただきました。
私は、「残っている歯が少ないから」という部分が心に残って、それだけが理由のような気になっていたのですが、先生方のご意見をうかがって、「状態が悪い」ということも大きな理由なのだ、と思い当たりました。
歯を失うということに直面して、冷静さを欠いたまま、質問させていただいてしまったのですが、先生方のご回答を読んで、冷静になり、「残すことによって、炎症が広がり、隣の歯がダメになるリスクがある」というようなことも言われていたなあ、とか、そういうことも思い当り、「そんなに症状が悪くないなら歯が少なくても残せても、自分の場合はダメに見えるんだろうな」と思うようになりました。
小林先生に、歯内療法の専門医というジャンルがあると教わり(さっそく調べました)、タカタ先生と櫻井先生のご意見に、「そういえば、残すリスクの方が大きいといわれていた」と思いあたって冷静になり、山田先生のご意見に「歯が少ないというだけじゃないから、自分の場合は抜歯と言われたんだ」とわかりました。
先生方のおかげで、しっかり状況を把握して、ベストの道を選ばせていただけそうです。
ありがとうございました。
相談者からの返信
相談者:
ぐうたら犬さん
返信日時:2014-01-17 20:15:12
歯科に行きましたところ、意外な展開になったので、ご報告します。
かかりつけの先生に、「もう抜くしかない」と言われ、根管治療が得意という大きな医院の自費のみの院長先生に、「抜いた方がいいんじゃないか」と言われ、先生方のご意見もうかがい、もう抜くしかないと覚悟していたのですが。
院長先生が
「自分でも抜くので、同じなら、かかりつけの先生のところで抜いた方がいい」
とおっしゃったし、先生方のご意見も拝見して、きっと抜くことになるだろうと覚悟して、元の病院にうかがいましたところ、
「炎症が良くなっている。
根幹治療がダメだったというより、歯茎の問題かも知れない」
と言われ、
「ぐらつきも無くなっているし、抜くのはもったいない。
様子を見よう」
ということになりました。
普段から、山田先生のHPを拝見して、歯磨きをよくするようにしているところ、新たな虫歯も歯槽膿漏も無くなったという結果になっていたのですが、もしかして、その歯の部分の磨き方が十分でなかったのが、根管と同じくらい大問題だったのかも知れません。
もう次は抜歯という宣告を受けてから、特によく磨くようにはしていたのですが、歯をよく磨くようにしていただけで、
「抜歯しかない」
と言っていた先生が、
「大丈夫そうだ」
とおっしゃるようになるとは思いもよりませんでした。
山田先生のHPを拝見し、実践を始めてから、歯磨きの威力には驚いていましたが、まさかここまでとは思いませんでした。
良くなってきているので、隣の歯への影響も、そんなに考えられないということで、びっくりでした。
こんなご報告ができるとは、とてもうれしいです。
心配してくださった先生方、ありがとうございました。
かかりつけの先生に、「もう抜くしかない」と言われ、根管治療が得意という大きな医院の自費のみの院長先生に、「抜いた方がいいんじゃないか」と言われ、先生方のご意見もうかがい、もう抜くしかないと覚悟していたのですが。
院長先生が
「自分でも抜くので、同じなら、かかりつけの先生のところで抜いた方がいい」
とおっしゃったし、先生方のご意見も拝見して、きっと抜くことになるだろうと覚悟して、元の病院にうかがいましたところ、
「炎症が良くなっている。
根幹治療がダメだったというより、歯茎の問題かも知れない」
と言われ、
「ぐらつきも無くなっているし、抜くのはもったいない。
様子を見よう」
ということになりました。
普段から、山田先生のHPを拝見して、歯磨きをよくするようにしているところ、新たな虫歯も歯槽膿漏も無くなったという結果になっていたのですが、もしかして、その歯の部分の磨き方が十分でなかったのが、根管と同じくらい大問題だったのかも知れません。
もう次は抜歯という宣告を受けてから、特によく磨くようにはしていたのですが、歯をよく磨くようにしていただけで、
「抜歯しかない」
と言っていた先生が、
「大丈夫そうだ」
とおっしゃるようになるとは思いもよりませんでした。
山田先生のHPを拝見し、実践を始めてから、歯磨きの威力には驚いていましたが、まさかここまでとは思いませんでした。
良くなってきているので、隣の歯への影響も、そんなに考えられないということで、びっくりでした。
こんなご報告ができるとは、とてもうれしいです。
心配してくださった先生方、ありがとうございました。
タイトル | 根管治療しても3年もたないと言われた歯に治療の可能性は? |
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質問者 | ぐうたら犬さん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 53歳 |
性別 | 男性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
虫歯、根の病気で抜けた・抜く予定 抜歯:6番(第一大臼歯) 根管治療の治療法 根の病気(根尖病変・根尖病巣) |
回答者 |
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。