何とか神経を残したい、ドッグスベストの詳しい失敗症例を知りたいです

相談者: meonさん (27歳:女性)
投稿日時:2014-01-23 15:53:44
質問お願い致します。

前回の質問の時にも書かせて頂いたのですがドックスベストの治療を受けてみようかと検討しています。

そこでインターネットを使ってメリットやデメリットについて調べてみたところ、ドックスベストのひどい失敗例をみたといった書き込みがこちらの歯チャンネルにありました。

ですが、ひどい失敗例をみたと書いてあるのみで具体的にどのような感じになっていたのかがわからないので具体的にどうなっていたのかを教えて頂けませんでしょうか?



あらかじめ自分で失敗したらどうなるのか知っておきたいと思います。

今のところ自分で調べてみて

メリット
・今までだったら神経を抜いていた歯もセメントの使用により抜かないで済むかもしれない。
アメリカでは10年以上使用されていて安全性が高い。

デメリット
保険がきかない。
審美性がよくない。
・ドックスベストを使っても必ず神経を抜かずにすむわけではない。
虫歯の進行によっては使えない。


もしドックスベストをつめた後に神経にまでいってしまい、神経を抜かなくてはならなくなってしまった場合や失敗してしまった場合、セメント部分をとることは可能なのでしょうか?
それとも抜歯までしなくてはならないのでしょうか?

よろしくお願い致します。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2014-01-23 17:18:26
こんにちは。

むし歯の治療にドッグベストセメントを考えていらっしゃるようですね、個人的にはまだ症例数が少ないため失敗例には遭遇していませんが、歯髄の状況を正しく診断して適切な手技で処置を行えば失敗はないと思います。

要するに感染を起こしてしまった歯髄を残そうとドッグベストセメントを使った症例が失敗に至ると理解しています。

参考になさってください。

ドッグベストセメント療法 http://yamadashika.jp/docs_best_cement.html

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回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2014-01-23 18:41:28
メリットデメリットはmemoさんのお書きになったことで大体あっていると思います。


>もしドックスベストをつめた後に神経にまでいってしまい、神経を抜かなくて はならなくなってしまった場合や失敗してしまった場合、セメント部分をとる ことは可能なのでしょうか?
>それとも抜歯までしなくてはならないのでしょうか?

基本的にはドックスベストセメントは除去が可能ですので、上手くいかなかった場合はドックスベストを除去して神経の処置(抜髄等)になると思います。
いきなり抜歯はしないと思います。

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回答 回答3
  • 回答者
藤森歯科クリニック(兵庫県西宮市)の藤森です。
回答日時:2014-01-24 11:59:48
まず、適用かどうかの診断だと思います。

次いで、ドックベストセメントの上から封鎖性のよいレジングラスアイオノマーセメント等でしっかりと充填することでしょうか。
細菌の出入りを遮断します。

また、ある一定の期間後にドックベストセメントを除去してから、封鎖性に優れる材料に詰めなおす方が良いとは思います。
でも、これは他の意見もあるかもしれません。

回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2014-01-24 12:30:40
>ドックスベストのひどい失敗例をみたといった書き込み

あ、僕の事ですね。
他サイトですが、こちらの治療動画を参考にされてください。

* http://microdentist.net/vs/closeup/sakurai.html


この方は「削らない」と言う事に魅力を感じられ、ドックベストセメントによる治療を受けられました。
(確かに一切削られていない様子でした)

ドックベストによる治療を受けてから冷水痛が日増しに強くなっていったそうです。
ところが担当医からは「想定内」「1年様子見」と言う回答しか得られなかったそうです。


1カ月過ぎても痛みが続き、ご自身でも「このままでは神経が死んでしまうかもしれない」と思ったようで、もう一度担当医にこの状態はどうなんだ?と相談した所、「神経が死んでしまう可能性があることも想定内」「とにかく1年様子見」と言う回答しか得られなかったそうです。

「削らずに神経が残せる」と思ったのに「神経が死んでしまう事も想定内」と言われた事で転院の決心が付いたのとの事でした。


まあ、こうなってしまった原因はドックベストセメント自体が悪いのではなく、施術した歯科医が悪いのだとは思いますが、同じ歯科医からだけではなく、他の歯科医がおこなったドックベスト治療がどれも似たような状態だったので「ドックベスト信者の歯科医ってどうなのか?」と疑うようになったわけです。


具合が悪いから当院に転院されてくるのだとは思いますが、「ドックベスト」「3Mix-MP」と言った「削らない治療」を受けて当院にいらっしゃる方を診ていると、ホント、腹立たしく思います。

失敗された方は元の医院に戻らないわけですから、担当の歯科医はいつまでも失敗に気付いていない…と言う悪循環である事も想像できます。



>もしドックスベストをつめた後に神経にまでいってしまい、神経を抜かなくてはならなくなってしまった場合や失敗してしまった場合、セメント部分をとることは可能なのでしょうか?

治療動画をご覧いただければ解ると思いますが、失敗したドックベストセメントは歯にくっついてませんよ。
「のっかっているだけ」です。

(上手く行っているものはくっついているのでしょうが、僕は上手く行っているものを診た事が無いので…)

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相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: meonさん
返信日時:2014-01-28 15:00:17
先生方、ご丁寧な回答をありがとうございます。
また、返事が遅くなってしまい大変申し訳ございません。


山田先生
通っている歯科医で神経を抜いた方がいいと言われ、どうしても抜かないといけないのか聞き返したところ、グレーゾーンと言われたのでグレーゾーンなら残せるかもしれないと思い、調べたところドックスベストに行き当たりました。

感染した歯髄はもう救えないということなのですね。
歯科医の先生の見極めが大事ということがわかりました。
ありがとうございます。




加藤先生
メリットデメリットは大体合っていたのですね。
ドックスベストは除去可能なのですか。
セメントだと書いてあったので除去できるものだとわかって安心致しました。

まだドックスベストをするか決めかねているのですが、安心できました。ありがとうございます。



藤森先生
やはり適用だきるかどうかの見極めなのですね。
ドックスベストを扱っている歯医者さんを探してはみたのですが案外たくさんあってどの歯科医さんがいいのかわからず困っている状態です。

封鎖制のよい被せ物を使用するのも大事だということもよくわかりました。
これもHPだけではわからないためどうしたらいいのか考えてしまいます。
ありがとうございます。




櫻井先生
詳しい症例、動画を教えて下さりありがとうございます。

なんとか神経をとらずにすむかもしれないと思い、なんていい治療方法なんだと思っていたのですが、具体的な失敗例を知ることが出来、冷静に考えるかとができました。

日増しに冷水痛がひどくなっているのに様子見とはひどいですね。
その方の神経はどうなったのでしょうか。

私はまだドックスベストにするか決めかねているのですがもっと慎重に考えてみたいと思います。
ありがとうございます。
回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2014-01-28 15:06:55
>その方の神経はどうなったのでしょうか。

通法通りに直接歯髄覆罩を行って、現在まで問題無く経過しております。

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相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: meonさん
返信日時:2014-01-28 15:35:33
櫻井先生

直接歯髄露たくといいますのはMTAというセメントで歯髄を保護するというものなのでしょうか?
(間違っていたらすいません)

また、その場合、ドックスベストと比べて何か優れているのでしょうか?
回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2014-01-28 15:39:32
セメント歯髄を保護するというものなのでしょうか?

その通りです。


>また、その場合、ドックスベストと比べて何か優れているのでしょうか?

封鎖性と修復象牙質の生成だと認識しております。

また、材料以前に

   「感染歯質をしっかり除去する」

と言うコンセプトだと思います。

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回答 回答7
  • 回答者
回答日時:2014-01-28 16:58:33
固執して神経の保存を行った歯は、将来問題が起こった時に根管治療の難度が極端に上がっていることもあります。

実際神経が中途半端に死んで根管が細くなってしまった場合、通常の根管治療が不可能になり、外科処置、抜歯が必要になることもありますのでその辺のことまで知っておかれた方がいいですよ。

* http://eedental.jp/ee_diary/2010/10/post-166.html


おだいじに

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相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: meonさん
返信日時:2014-01-28 17:35:18
櫻井先生
ご回答ありがとうございます。


MTA修復象牙質ができるのですか?
魅力的ですね。

MTAについて少し調べてみたのですが失敗すると除去が難しい素材だというのをみたのですが大丈夫なのでしょうか?
それとも失敗しにくいものなのですか?
(かなり初歩的な質問で申し訳ありません・・・)




井野先生
ご回答ありがとうございます。

ブログ拝見いたしました。
ひどい場合抜歯までしなければならないとのこと、ぞっといたしました。

神経をとってしまったら歯がもろくなり、かけてしまったら抜歯なので、神経を取ったほうが歯の寿命が短くなると思っていましたが実際違うのでしょうか・・。
わからなくなってきました。

ですが、根幹治療などもやりにくくなってしまうのですよね。
もっと勉強しなければいけないなあと思いました。
回答 回答8
  • 回答者
藤森歯科クリニック(兵庫県西宮市)の藤森です。
回答日時:2014-01-28 17:41:25
歯髄腔(神経のスペース)に新たに第三次象牙質を作ることで、感染から遠ざけて歯の神経を温存していくので、当然、その分、歯髄腔は狭くなります。

もし、将来根菅治療が必要となった場合には難易度が上がる可能性はあります。


確かに、事前に考えておくべき事の一つだとは思います。

回答 回答9
  • 回答者
回答日時:2014-01-28 17:50:58
meonさん、今日は。

材料よりも基本的な手技がきちんと行われているかの方が成功への影響は大きいと思います。

ドックスベストであれ、MTAであれ、ダイカル等の従来のものであれ、材料の違いは、大きくないでしょう。



材料の違いといえば、我々歯科医師が扱いやすいかどうかが大きいかもしれません。

先生によってご自身の好みがあるでしょうから、まずは、基本に忠実な先生を探され、材料はその先生が、最も使いやすいと思われるものを使用してもらうのが良いように思います。

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回答 回答10
  • 回答者
回答日時:2014-01-28 19:33:56
meonさん、こんばんは。

>失敗すると除去が難しい素材だというのをみたのですが大丈夫なのでしょうか?

基本はセメントなので直接覆罩した部分などは比較的除去は簡単ですが、根管内に充填されたものを取り除くのはかなり困難です。
なので、使用する場合はいつも症例を選ぶことや、失敗した場合のリカバリー等を考えてしようすることが重要かと思います。



小牧先生はじめ諸先生のおっしゃるとおりだと思います。

基本的な手技、できるだけ無菌的に感染歯質を取り除き、的確な薬剤の塗布や封鎖がとても大切かと思います。

その精度を上げるために、ラバーダムを使用したり、マイクロスコープを用いたりすることでより良好な予後を得ようと考えられている先生もいらっしゃいます。

道具を使いこなさなければ、宝の持ち腐れになってしまいますし、場合によっては客寄せパンダのようにもなりかねません。


しっかと治療をしていただける先生に出会えると良いですね。
お大事にどうぞ。

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相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: meonさん
返信日時:2014-01-29 16:55:58
藤森先生
ご回答ありがとうございます。

神経のスペースが狭くなるために将来根幹治療が必要になった場合、やりにくくなってしまうのですね。
そこまでは考えていませんでしたのでまたよく考えないとなあと思っております。

治療をきちんと終えても再び神経が危険なほどの虫歯になってしまうのでしょうか。
怖いです。



小牧先生
ご回答ありがとうございます。

材料よりも先生の腕が大事ですか・・・。
確かにその通りですよね。
材料がよくても雑にされては意味がないですもんね。

基本に忠実な先生を見つけられたらいいのですが周りに歯医者に通っている人も少なく、ネットでなんとか見つけるしかない状態です。
こちらの掲示板でよい歯医者さんの見つけ方について書かれてある所を読んだりして探してはいるのですがなかなか難しく途方にくれてしまいます。



水川先生
ご回答ありがとうございます。

根幹内に充填したものを除去するのは大変なのですか。
根幹内は細く複雑だからでしょうか。
根幹内に充填してもらうのは選択肢から外すようにします。

やはり技術力が大切ですよね。
小牧先生へのお返事にも書かせて頂きましたがなかなか基本に忠実な技術力のある先生を見つけられず困っています。

ネットで口コミを見たり良い先生の探し方を見たりしているのですが全然見つけられず毎日不安です。
回答 回答11
  • 回答者
回答日時:2014-01-29 17:10:22
>基本に忠実な先生を見つけられたらいいのですが周りに歯医者に通っている人も少なく、ネットでなんとか見つけるしかない状態です。

周りの歯医者に通っている人の評判は、概して、先生との相性によるところが大きく、必ずしも、先生の医療知識や技術を裏付けるものではないかもしれません。

ネットはさらに当てになりませんね。


私の個人的な意見として、神経の治療に関しては、「必ずラバーダムを使用する」というのが一番確かな基準のように思います。

次に神経を残すということに関しては、「予防に熱心」というキーワードが当てはまるように思いますが、このキーワードは、集患の為のキーワードにもなっていますので、当てにならない場合もあります。

2人の専門家がこの回答を支持しています  
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: meonさん
返信日時:2014-01-30 17:09:53
小牧先生
ご回答ありがとうございます。

そうですよね、専門家でもない一般の人の評判は先生との相性によるのがやはり大きそうですよね。
ネットはサクラの書き込みもあると聞いたので怖くてあまり信用できないです・・。


必ずラバーダムを使用してくれるところですか。
確かに少しでも根幹治療の成功確立をあげようとしてくれている先生なので熱心に治療をして下さりそうです。

予防に熱心ですか。
歯医者さんのHPを見ている時に予防を中心に考えている歯医者さんを見つけてとてもいいなと食いついていたのですが一概には良いとはいえないのかもしれないということがわかりました。

参考になる意見をありがとうございました。




また、アドバイスを下さった全ての先生方、大変勉強になりましたし、よく考えないといけないこともわかりました。
初歩的な質問ばかりだったのにも関わらずご丁寧に回答して下さりとても嬉しかったです。

先生方から頂いたご意見を参考に歯科医院選びをしたいと思います。
また、選ぶにあたってまた掲示板に投稿させて頂きたいと思っておりますのでまたご意見頂ければ幸いです。

本当にありがとうございました。



タイトル 何とか神経を残したい、ドッグスベストの詳しい失敗症例を知りたいです
質問者 meonさん
地域 奈良
年齢 27歳
性別 女性
職業 パート・アルバイト
カテゴリ 根管治療の治療法
覆髄・覆罩(覆ずい・覆とう)
回答者




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