根管治療でマイクロスコープを使わなくても確実な治療ができるのか?

相談者: パパ一年生さん (39歳:男性)
投稿日時:2014-01-19 22:33:25
右下奥歯6番が熱いもの冷たいものどちらにも激しく痛むようになり、根管治療をしてもらいました。

治療に通った日数は2日間。
どのような治療をしているのか説明をしてくださらなかったのでよくわからないですが、一日目は麻酔をしての治療、二日目はラバーダムを使ったのち針のようなものでごしごし麻酔なしでおこない、今は蓋がしてある状態です。


その歯科医院のHPにマイクロスコープを設備として持っていると書いてあったのですが、両日ともルーペ使用で、マイクロスコープを使っているようには思えませんでした。

今現在蓋をしてある歯を叩くと痛みが出ます。治療の仕方が悪かったからではないか??という疑いの気持ちが出ています。



あまり説明をしたがらない先生で、イライラしているのが伝わってくるので、なかなか思うように質問ができずにいます。


そこで先生方に質問ですが、

@マイクロスコープを使わなくても根管治療が確実にできるのでしょうか?

Aまた、今現在痛みがでるのは菌が残っているかもしれないということで、抗生物質を飲んでいます。
もしそれで痛みが治まるならそのままクラウンをかぶせようということですが、抗生物質だけで菌を完全に殺せるのでしょうか?


将来的にC4に進ませたくないので、転院も考えています。
是非アドバイスよろしくお願いします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2014-01-19 22:47:48
お話しからはいわゆる抜髄処置の途中だと思います。
あくまで個人的な意見ですが抜髄であればラバーを使いルーペを使っているとすれば結構丁寧な治療をされているなあと感じました。


>今現在蓋をしてある歯を叩くと痛みが出ます。

治療後の痛みはそう珍しいものではないと思います。


@ マイクロスコープは道具ですからなくてもちゃんとした治療をされる先生は大勢います。
ようは誰が治療したかの方が大事だと思います。


A 抗生物質歯科医から処方されたものなのでしょうか?
抗生物質だけで根管内の菌を完全に殺すことは難しいと思います。
そもそもの痛みの原因がなぜ起きたのかという点が大事かと思います。


また抜髄の成功率は100%ではなく90%前後のように記憶しています。
つまり10%には症状が残る可能性があるということです。

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相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: パパ一年生さん
返信日時:2014-01-19 23:27:28
柴田先生早速のお返事ありがとうございました。

@についてですが、抜髄の成功率(治療後C4に進まないという意味で成功ですよね?)90%というのはマイクロスコープを使わずの治療で90%?ということでしょうか?
そうだとしたら今の先生を信じてみようと思えます。


Aについてですが、歯科医から処方されたクラビットという抗生物質です。
3日間飲んで痛みが消えるかみて、もし痛みが消えたら、今度は一か月後に来てクラウンをかぶせましょうということでした。

この治療方針にも疑問を持っています。
様子をみるために一〜二週間後に診察しますというのが普通ではないかなと思うのです。

今現在治療中の歯でかまずに生活しているので患者では判断しずらいと思うのですが、、、。
セカンドオピニオンを聞きに行ったほうがよいのでしょうか??


アドバイスよろしくお願いします
回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2014-01-20 07:42:05
@ マイクロスコープを使う使わないにかかわらず100%ではないという意味です。
世の中に100%という治療はないと思います。

例えば時間経過後にレントゲンに影が出てきたとか、叩くと痛いとかいろんな症状が残ったり出たりするものを成功ではないとする成功率だと思います。


A については何とも回答しにくいですね。
抜髄であったのか感染根管処置であったのか等の情報がなく判断するわけですから。

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回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2014-01-20 08:09:50
ご相談ありがとうございます。

神経を取った後に叩くと響く程度の痛みが残ることもたまにはあります。
治療に問題が無ければ、ふつうは1〜2週間くらいでだんだん落ち着いてきて収まります。


収まらない時には再治療が必要なことがありますが、根の治療内容の再検討が必要となることが少なくありません。

治療後何日くらいが分かりませんが、ご担当の先生の見通しがもっとも当たるはずです。



マイクロスコープが使用され始めたのはごくごく最近のことです。
それまではラバーダムだけでルーペすらあまり使用されていませんでした。

それでも私個人的には長い臨床を振り返っても、9割くらいは問題が出ていません。
しかし、最近私もマイクロスコープを使い始めて、見える世界があまりに違うことに愕然としました。


根の治療とは歯科医師だけが治すのではなく、患者さんの治癒力を引き出す治療ですから、今まではとても患者さんの自然な力に助けられていたのだと冷や汗をかいています。

これからは根の治療について、歯科医師がしなければいけない仕事の部分の精度がマイクロスコープによって格段に上がると思っています。



抗生物質による対応もあり得るとは思いますが、予定外のことが起きた訳ですからおっしゃる通り一度経過観察で確認してから次を計画するほうが確実だと思います。

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回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2014-01-20 08:59:35
根管治療ではその治療の成功に「○○を探す」という部分のウエイトがかなり大きいように感じます。

昔はそこが上手な先生と初心者の決定的違いといった感じでした。

マイクロスコープを使いとその部分が画期的に改善されるのは間違いないと思います。



ただ、見つけることに関しては万人にとってメリットとなりますが、こと作業をするといった点からは必ずしもメリットがあるとは限りません。

たとえば望遠レンズでの撮影を考えてみればわかると思いますが、スポーツ番組に撮影はプロでないとまともな絵はとれません。簡単にとすれば被写体も撮影する人間も全く動かない場合だけです。

またそれ以外にも1/100mmの精度を求められる工業用の部品って結構あると思いますが、それを手作業で行う場合マイクロスコープを使用しないで裸眼で行うのがほとんどではないでしょうか

ものすごい精度が要求される時計の世界もマイクロスコープではなくて拡大鏡ですよね。

状況によっては拡大して被写体深度が浅くなることが大きなデメリットになることがあります。



また、根管治療が特に難しいのは根が曲がっている場合で(パパ一年生さんの歯はほぼ100%そうですが)それはマイクロスコープを使用しても見えません。

根管治療を専門に行っている先生は、1日中「拡大された世界」から出ないで毎日治療を行っているので可能なのだと思いますが、そうでない一般の歯科医師がマイクロスコープを使って、精度の高い作業を行うことはそれほど簡単ではないと思われます。

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相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: パパ一年生さん
返信日時:2014-01-20 10:14:35
先生方丁寧に回答いただきありがとうございました。

 
柴田先生のおっしゃる通り今の段階でこれは抜髄なのか感染根管治療なのか私にもよくわかりません。
前述のとおり説明をしたがらない先生なのです。

最初の症状は確実に抜髄であると思いますが、今の段階で感染が根の先に及んでしまって病巣ができているから痛むのかわかりません。


抜髄の治療をしてちょうど2週間がたちました。
再根管治療は難しく成功率が低いといいますし、もし初回の抜髄処理がうまくできていれば再根管治療は必要のない処置だと聞くので、今からでも転院したほうがいいのかと思うのです。



さがら先生のおっしゃるとおり根の治療内容の再検討が必要となるであろうと思うのですが、今の先生は今後痛みが出なければ一か月後にクラウンをかぶせるとおっしゃいます。
(クラウンをかぶせるのは別の先生です)

今の先生の説明を言葉通りうけとるならば、私からの痛みの自己申告がなければ、抗生物質で確実に治療できたということにして先に進めるということだと思うのですが、それで大丈夫なのでしょうか?



森川先生のおっしゃる通り、今の先生が治療してくださっている最中に「治療困難歯だね」と針が曲がっている様子を見せていただきました。
となると今の一般歯科医師の先生ではなく根管治療を専門とする先生に診てもらった方がよいのでしょうか?


アドバイスよろしくお願いします。 
回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2014-01-20 10:44:26
痛みが出てきたので、神経を抜く処置を抜髄
昔神経を抜いてある歯の経過が悪くて再治療することを感染根管治療といいます。

今回は抜髄ですね。


抜髄の場合と感染根管治療とでは状態がかなり違って、抜髄が必要な段階(歯の中の神経がまだ生きていて、痛みを感じている状態)では歯の中はほぼ無菌と言えますから、理屈の上では中に新しく細菌感染を起こしさえしなければあまり細かいことにこだわらなくても治療は成功するはずです。

ですから中を覗くためのマイクロスコープよりは細菌感染のリスクを下げるラバーダムの方が重要ですし、いたずらに回数を増やすよりは短い回数で終わる方が安全なぐらいかも知れません。



一方で感染根管治療の場合、歯の中には以前に詰めてある根管充填材があって、その周囲などにしつこい細菌感染が起きてしまっているので、新たな細菌感染を起こさないことはもちろんですが根管充填材の取り残しや、消毒出来てない根管を探したり触ったりする必要が出てきます。

つまりこれも理屈の上では、という話ですがラバーダムはもちろんマイクロスコープもある方がベター、とは言えると思います。



現在の治療が上手くいっているのかどうかの判断は今はまだ出来ません。
残念ながらラバーがあれば、とかマイクロがあれば、あるいは症状がなければとか専門医なら成功するとも言い切れません。

大体3ヵ月ぐらい待てば症状+レントゲン所見で成否の判定はかなりしやすくなるのですが、一般的にはそこまで待たないことが多い様です。
担当の先生に相談して、仮歯か仮蓋の状態で数ヶ月待ってから型採りをするかどうか判断してはいけないか聞いてみてはいかがでしょう?


あまりご不安であれば専門医への転医もやむ無しかと思いますが、そうした方が良いのかどうかまではちょっと分からないですね。

お大事にどうぞ。

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回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2014-01-20 11:16:32
説明不足、話の不足だけ、の問題ではないでしょうか?

他のことの判断に関しては、現時点では何とも言い切れない状態だと思います。


保険診療の中で、ラバーまでしっかりして治療されているのですから、かなり良心的先生と考えて良いと思います。
現状保険では、ラバーの使用率は多分10%も行ってないでしょうから。

打診痛とかも専門医でも、これなら大丈夫と判断して根充して何ヶ月か様子みたりしますし、治療の成果が良いのかどうかの判断は早急には下せないこともあるのです。


マイクロスコープに関しては、状況に応じて使用するのでしょうし、保険ではそこまで出来ない、と言うことだったのかも知れません。



患者さんはとかく何かしたら直ぐに良くなる、成果が出る、とお考えがちですが、そうではないことは医療では良くあること、なんです。

後は先生との相性、受け止め方ですね。
そこを埋められるのかどうか?だと思います。


スタッフの方とかにお話して、何とか出来ないか聞いて見るのも良いと思います。

医療の問題ではなく、対人関係の作り方の問題だと感じます。

失礼しました。

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回答 回答7
  • 回答者
回答日時:2014-01-20 11:19:40
結論だけ

根管治療マイクロスコープを使わなくても確実な治療ができるのか?

マイクロスコープを使用しても確実な根管治療はできません。


蟻の絵書く時に虫眼鏡で拡大すれば誰でも本物のようなリアルな絵が書けるか?
と同じです。

構図の取り方、デッサンのしかた色々な事を知っていて手が動かせないと上手な絵はかけません。
また、センスも大切になるでしょう。

過去にも同じような質問はたくさんあるので、一度検索してみてくださいね。


より精度の高い根管治療を受けたければ、東京などの根管治療のみをしている歯科医院自費治療のみ)を受診された方がいいと思いますよ。

ただそういった専門の先生でも100%にならないのが根管治療です^_^;


おだいじに

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回答 回答8
  • 回答者
回答日時:2014-01-20 11:45:09
パパ一年生  さんこんにちは

>最初の症状は確実に抜髄であると思いますが、今の段階で感染が根の先に及んでしまって病巣ができているから痛むのかわかりません。

実際に拝見していないのではっきりとはいえませんが、まだ感染があるのかもしれませんし、抜髄であるとすれば、神経の一部が残っているのかもしれません。
どちらにしても、お痛みがある状態では治療を進めることは出来ません。



抗生物質で確実に治療できたということにして先に進める

歯内療法の専門医の先生は、確実な治療を要求されます。
根幹治療に関する豊富な知識と経験に加えて、マイクロスコープやCTなどを使用することで治療の確実性をあげています。なので、 ”…ということにして” といった曖昧なかんじにはならないと思いますよ。


確かに、諸先生のおっしゃるように、道具が治療するのではなくて歯科医師が治療をします。そこに、有効な道具を使用することにより今までよりもより良い治療を行うことが出来ますね。



>もし初回の抜髄処理がうまくできていれば再根管治療は必要のない処置

そうですね、虫歯などもそうですが、最初の処置はとても大切だと思います。



>針が曲がっている様子を

そうですね、確かに、難しいですね。



>一般歯科医師の先生ではなく根管治療を専門とする先生に診てもらった方がよいのでしょうか?

すぐに転院が必要かどうかはわかりませんが、パパ一年生 さんがより確実で安心して治療を受けたいと望まれているのであれば、歯内療法の専門医の先生にかかられるのも良いかもしれませんね。


ご参考になれば

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: パパ一年生さん
返信日時:2014-01-26 04:15:49
先生方丁寧な回答ありがとうございました。

渡辺先生、とてもわかりやすい説明ありがとうございました。


3か月仮歯でお願いしたいと聞いてみたいのですが、問題は松元先生がおっしゃるとおり対人関係の問題で、私の方からの提案、意見に耳を傾けてくれるのかはなはだ疑問であるということです。


松元先生、ズバリご指摘ありがとうございました。
良心的な先生だということと、コミュニケーションがとりづらいこと(もしかするととれない人なのかもしれません)、腕が確かであることどれも大切な要素ですが、少なくとも良心的であるということは理解できました。ありがとうございます。


井野先生、専門家でも100%の治療にはならないというのは、全く思いもよりませんでした。ありがとうございました。


水川先生、100%ではなくても、より確実な治療をと考えるならば専門医が良いだろうということですね。
今の治療を途中から専門医に変える必要があるかどうかまずは様子を見てみたいと思います。


ありがとうございました。



タイトル 根管治療でマイクロスコープを使わなくても確実な治療ができるのか?
質問者 パパ一年生さん
地域 非公開
年齢 39歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ 根管治療の治療法
マイクロスコープ
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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