上下の前歯10本の歯根嚢胞の治療方法について

相談者: コリアンダーさん (34歳:女性)
投稿日時:2014-02-26 03:43:56
こんにちは。

2〜3年前に、メタルボンドのオールクラウンからジルコニアのオールクラウンに変えた上下の前歯10本が歯根嚢胞になりました。
フィスティルも半年前からたくさん出ています。

メタルボンドは約10年ほど付いていましたが歯茎が黒くなったり歯と歯茎の間が黒く見えたのでジルコニアに変えたのですが、変えたときが妊娠初期だったのでレントゲンも取らず根の状態を見ることもなくただコアとクラウンだけ交換しました。

もしかしたらもうその時点で歯根嚢胞になっていた可能性もありますが、当初私は何の知識もなくその歯科医からも何の説明も無かったので任せきりにしてしまいました。


現在、歯根嚢胞の状態はかなり悪いとのことで一部骨が溶けている歯もあると言われました。

そこで、一刻も早く歯を全部壊して根菅から膿を取り出さないといけないと言われましたが、現在、自費治療でのクラウンの費用が出せません。

そこで、保険診療内で行えるプラスチックの歯にすべて変えてでも根菅治療をやるか、もしくは 歯根端切除術が可能なら 歯根端切除術で治療したいと思ったのですが、かかりつけの歯科医からは本数が多いからオススメしないと言われました。
歯の状態としては下の歯3本はかなりグラグラしています。


もし歯根端切除術が不可能であるなら、根菅治療までをやってもらい、費用が出来てから自費でのクラウンにしてもらおうかと思ったのですがそんなことは可能でしょうか?

コアにも仮歯のようなものはあるのでしょうか?
根菅治療をやってもらい、仮のコア、仮歯までで治療を一旦終える方法はありますか?

もしも不可能な場合、メタルコアとプラスチックの前歯にされても変色が起こってくると思うのでいづれセラミック等に変えたいのですが、その場合、メタルコア→ファイバーコア→メタルコア→ファイバーコアとなることについて自分の歯が割れてしまわないか不安なのと、細菌がまた入ったりして歯根嚢胞の再発が起きないかも心配です。


歯の為に先善の方法を知りたいのですが、上記の3択の中ではどれが最善な方法でしょうか?
もしくは他に選択肢はありますでしょうか?

長々と失礼しました。よろしくお願いいたします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2014-02-26 05:19:34
おはようございます。

多数の前歯歯根嚢胞ができてしまってその治療方法についてのご質問ですね、状況としてはいろいろな意味で大変お気の毒な状態だと思います。

個人的にはとりあえず根管治療をして歯根嚢胞を摘出すれば感染根管は治ると思います。



次に補綴方法ですが個人的にはファイバーコアビルドアップして仮歯でしのいでおいていずれセラミックを入れるというのがいちばんいいとおもいます。



>当初私は何の知識もなくその歯科医からも何の説明も無かったので任せきりにしてしまいました。

かかられた歯医者がよくなかったと思います。



保険診療内で行えるプラスチックの歯にすべて変えてでも根菅治療をやるか、

とりあえず感染根管と歯根嚢胞の始末をしたほうがいいと思います。


>もしくは 歯根端切除術が可能なら 歯根端切除術で治療したいと思ったのですが

個人的には歯根端切除はお勧めいたしかねます、予後はあまりよくないと思います。



>根菅治療までをやってもらい、費用が出来てから自費でのクラウンにしてもらおうかと思ったのですがそんなことは可能でしょうか

個人的には不可能ではないと思いますが・・・・。



>コアにも仮歯のようなものはあるのでしょうか?

聞いたことはありません。


>仮のコア、仮歯までで治療を一旦終える方法はありますか?

ファイバーコアまでやっておいて仮歯でしのぐというのがいいと思います。



>その場合、メタルコア→ファイバーコア→メタルコア→ファイバーコアとなることについて自分の歯が割れてしまわないか不安なのと、

メタルコアの除去はあまりしたくはありません。



>細菌がまた入ったりして歯根嚢胞の再発が起きないかも心配です。

根管治療がうまくできていて歯根嚢胞が治癒していれば再発はないでしょう、腕がよくて親切な歯医者さんが見つかるといいですね。



歯根嚢胞 http://yamadashika.jugem.jp/?cid=89
ファイバーコア http://yamadashika.jugem.jp/?cid=139

回答 回答2
  • 回答者
藤森歯科クリニック(兵庫県西宮市)の藤森です。
回答日時:2014-02-26 08:04:33
もし嚢胞なら、歯根端切除術等が必須かと思われます。

只、レントゲン写真で、そう見えるだけ(実は嚢胞でない)なら、もしかすると根管治療で治癒するかもしれません。


また、現在の状況次第では、歯根端切除術に先立って根管治療が必要な場合もあると思います。

本数が多いと大変ですが、症状の重い歯から確実に治療を進めてもらっては如何でしょうか。

3人の専門家がこの回答を支持しています  
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: コリアンダーさん
返信日時:2014-02-26 17:42:55
山田先生、藤森先生それぞれご返答いただきましてありがとうございます。

レントゲンには根のところが黒く映っています。

下のグラグラした歯のうち1本はクラウンが浮きます。
(引っ張ると少しでます)
そのグラグラしている3本は痛いです。

長さが長くて常に上の前歯に当たっていてグラグラになりました。
グラグラしている状態で根菅治療を行っても大丈夫なものかも心配です。


もう少し放っておいて費用が用意出来てからの治療は辞めた方がいいですか?
6ヶ月ほど先になります。

今すぐの治療をする場合、保険診療で治療したいので、仮のコアがないのでしたら治療後メタルコア×プラスチックになってしまうので半年後にメタルコア→ファイバーコアへの付け替えになります。

今までの審美歯科で歯がかなり削られて小さいのでコアの入れ替えが心配です。
回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2014-02-26 17:53:12
>下のグラグラした歯のうち1本はクラウンが浮きます。
>(引っ張ると少しでます)
>そのグラグラしている3本は痛いです。

とありますが、それらの歯は抜歯の可能性について 担当の先生からご説明はありませんでしたか?

文中より、根管治療では解決しにくいかもしれない・・・と感じましたので。


お大事になさってください。

1人の専門家がこの回答を支持しています  
回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2014-02-26 18:47:14
>上下、前歯10本の歯根嚢胞の治療方法について

まず本当に嚢胞なのか!?

嚢胞が10本も出来ていれば「掌蹠膿疱症」などを伺った方がいいと思います。


ただ、この10本が根尖病変であれば、根管治療で治ることもありますが、専門医でも成功率が70〜80%なので何本かは外科処置まで必要になるかもしれません。

読む限りにおいては、もしかしたら次の治療で治療の打ち止めになる歯もあると思いますので、治療は慎重に考えられた方がいいと思います。


>もう少し放っておいて費用が用意出来てからの治療は辞めた方がいいですか?
>6ヶ月ほど先になります

基本的には止めておいた方がいいと思いますが、するのであれば自己責任ということになってしまいます。


今現在同じように2年前に美容歯科クイック矯正を行いうまく行かずに、根尖病変の治療からしている患者さんがおられますが、
歯ってそんなに何度も治療に耐えられる組織ではありませんし、悪くなった歯の保存は患者さんが思っている以上に難しいものです。



>仮のコアがないのでしたら治療後メタルコア×プラスチックになってしまうので半年後にメタルコア→ファイバーコアへの付け替えになります。

残念ながら仮の土台はないです。
また、下の前歯は今入っている土台も問題なく除去できるか・・・

もし根管治療がうまく終わられたら、短期間でメタルコアからファイバーに変えるようなことは避けられた方がいいと思いますよ。


コリアンダーさんがクイック矯正を受けられたのかは分かりませんが、ホント歯の寿命と引き換えにしばらく綺麗に見せているだけの治療だと思います。
(家族であれば、体を張っても止めますね)

何とか歯が残るといいですね^^

おだいじに

1人の専門家がこの回答を支持しています  
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: コリアンダーさん
返信日時:2014-02-27 06:53:41
水澤先生、井野先生ご返答いただきましてありがとうございます。


水澤先生、実は1本のクラウンが浮くことに気付いたのが最近で、まだかかりつけの歯科医に話していないので次の受診の時に聞いてみます。

内顎(舌の下)あたりも痛いので嚢がかなり大きいのではないかと不安です。
前歯なので抜糸は避けたいですが。。




井野先生、私の場合は保険診療内での治療は辞めて自費根菅治療等を専門でやっているところに行った方が良いのでしょうか?

根菅治療をしてまたセラミックを被せて再発したら次の治療で歯が耐えられるかが心配です。
もちろん今回の治療でもコアを壊すのは3回目になるので今回で割れる可能性も充分にあると思いますが。

根菅治療が上手く行ったら短期間でメタルコアファイバーコアへの変更は避けたいと思います。



クイック矯正というのは健康な歯をオールセラミックに変えるということですよね?

最初に変えたのは20代前半で、まさかこんなリスクがあるとは知りませんでした。
3年まえにメタルボンドからオールセラミックに変えた時は審美歯科ではなく、普通の歯科だったので安心していたのですがそこでも根の状態がどうなのかのチェックすらしていただけず無知のまま高額の料金を払い歯を痛めつけただけでした。


今回の近所の歯科ではこれだけ進行しているのは3年前からではなく、かなり前からなのでは?というお話しなので3年前に気付いてもらえていたら、リスクも費用も最小限だったのではないかと思うと残念です。

その3年前の歯科医は領収書を書かなくていいなら20%安くするという話に乗せられて契約してしまったのですが、目先の値段よりもちゃんとした歯科を選べば良かったと後悔しております。
回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2014-02-27 12:54:41
>下のグラグラした歯のうち1本はクラウンが浮きます。
>(引っ張ると少しでます)

歯周病が原因なのか歯牙破折している可能性があり、その歯をうまく残すことは結構大変だったりする場合もあると思います。



>。その3年前の歯科医は領収書を書かなくていいなら20%安くするとい話に乗せられて契約してしまったのです

税務署員が聞いたら大いに関心をもつ話のような気がします。


>目先の値段よりもちゃんとした歯科を選べば良かったと後悔しております。

なかなか難しいですよね。

根管治療終了後仮歯のままあまり経過することは良くない様に思います。
再度の感染のリスクが上がると思います。

回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2014-02-27 14:04:18
>最初に変えたのは20代前半で、まさかこんなリスクがあるとは知りませんでした。

やっぱりですか・・・

このサイトへの投稿でもクイック矯正のトラブルは多いですね。

* クイック矯正(補綴矯正)に関する相談

止めなさいという歯医者がいる一方で今日も同じような治療を行なっている歯医者もいます。




>私の場合は保険診療内での治療は辞めて自費根菅治療等を専門でやっているところに行った方が良いのでしょうか?

上手な先生は自費の専門医だけではないですが、少しでも治る確率を上げたければ専門医にかかった方がいいでしょうね。


私見ですが、私はラバーダムも軽視する根の再治療の成功率は50%以下だと思っています。
(上の前歯などは唾液も入らないので簡易防湿でも問題出ないとおもいますが、全くしない先生がどこまで無菌的な処置を取り組まれているのか・・・)


厚労省が毎年発表する、保険治療の根管治療数の内訳を見れば、毎年感染根管処置(やり直しの根の治療)の方が抜髄(初めて神経を取る)より100万本以上多く行われています。

抜髄の失敗が多いので、再治療の感染根管処置の割合が増える訳です。
(成功率が70〜80%もあれば感染根管処置の割合はこんなに多くないと推測できます)



また、海外の専門医の成功率を見ても、抜髄より感染根管処置の方が成功率は20〜30%低いので一度細菌感染を起こした歯の保存は難しい処置になります。
 
60歳になっても自分の歯で咬みたかったら、簡単に歯は削っちゃダメ!歯の神経を取っちゃダメ! なんです。
 
特に神経を取ってしまったものは、さまざまなリスクが隠れています。

 
と書くと不安になってしまいますね^^;



>その3年前の歯科医は領収書を書かなくていいなら20%安くするという話に乗せられて契約してしまったのですが目先の値段よりもちゃんとした歯科を選べば良かったと後悔しております。

未だにそんなこという歯医者があるんですね^^;

そうですね、歯医者は歯科医院選びというものが非常に重要です。


もし、少しでも成功率を重視するのであれば、一度根の治療が得意な歯科医院を見つけ受診された方がいいと思いますよ。
 
家で例えれば、
・根の治療が『家の基礎』
セラミックなどの被せ物は『家でいう外観』です。


家も基礎ほど大切にしなければなりませんよね?

* http://www.eedental.jp/stayle.html
 
外観は汚れてきたら、後でも綺麗にできますからね^^


今からでも遅くないので多少の歯科の知識は付けられた方がいいですよ。


おだいじに

回答 回答7
  • 回答者
回答日時:2014-02-27 20:29:46
ここまで先生方の回答を読まれてとても大変な状況であることはお分かりになったと思います。

患者さん多くがメディアの影響からかジルコニアセラミックなど外見から材質の良し悪しで治療を希望されることが多いようですし、またそのような説明をする歯科医師も多いように思います。

私のところにはコリアンダーさんのようなまさに「歯科難民」というような患者さんがたくさんお出でになります。

お金がない、信用できない等々悩みは尽きません。


当たり前のことだとは思いますが、まずはしっかりとした検査を受診して状況の説明を受けることが大切だと思います。

レントゲンは顎をのせて頭の周りをまわるレントゲンではなく、数本の歯を口の中に入れる小さなフィルム、またはCCDを使ってとったレントゲンでしょうか?

それでなければ特に前歯部の診断はできないと思われます。



根の治療や破折のことはすでに他の先生方が説明されていますので・・・。

根の治療の失敗や歯根破折以外のこととして、原因として補綴によって歯にかかる力が強くなり過ぎて眠っていた細菌が目覚めて病気を作ったことも考えられます。


ケースによりますが、噛み合わせの負担を取り除くことで症状が緩和することがあります。

かみ合わせについても現状をしっかりと検査されることもお勧めします。


何とか良い先生に出会って歯科難民から脱することを願っています。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: コリアンダーさん
返信日時:2014-03-04 17:00:09
柴田先生、井野先生、山田先生、それぞれご返答頂きありがとうございます。


自分の無知さにより招いた結果だと思います。
これからどれくらいの間、歯を抜かずに済むのかわかりませんが、放っておかず治療を進めて行きたいと思います。

知らないことが多かったのでこちらの掲示板でいろいろ教えていただき助かりました。


先生方、ありがとうございました。



タイトル 上下の前歯10本の歯根嚢胞の治療方法について
質問者 コリアンダーさん
地域 非公開
年齢 34歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 根管治療の治療法
歯根端切除術
クイック矯正(セラミック矯正、補綴矯正)
根の病気(根尖病変・根尖病巣)
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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