歯列矯正の際、小臼歯を抜歯するのは何故よくないのですか?

相談者: えいぽんさん (36歳:女性)
投稿日時:2014-02-25 00:15:33
本日、矯正治療についてある歯科医師に質問したら、小臼歯抜歯した矯正は勧められない、自分の娘がもしそうすると言ったら絶対止める。
抜歯矯正して50歳、60歳になって後悔している人をいっぱい知っている。
とかなり厳しく半ば怒ったように言われ、理由まで説明してもらえなかったのでとても怖くて不安になりました。


矯正の手法として大学病院でも通常行われている方法だと思うのですが、いったい何が良くないのですか?

何か、全身(臓器等にまで及ぶ)の健康に後々悪い影響があるという説や研究結果があるのでしょうか?


もう、抜歯、非抜歯で流派があり、先生もいろいろで、何が良くて何が良くないのわからないし、矯正すること自体やめたくなってきました。



1本抜けたままになっている歯(上顎右5番)があり、5年ほど抜けたままで抜けたままの隙間に向かって前歯4本が2mmほど動いてきたので、このままあと半年、1年したらそのまま隙間が埋まって、重なり合っている前歯が引っ込んでちょうどよくなるのかも?なんて思えてきました。

知り合いの女の子も小臼歯が1本足りなく生えそろったらしく、上の正中ど真ん中に歯がきていますが、並びが綺麗なのでぱっと見おかしく見えません。

わたしもそれでもいいのかも?と思うのですが、どうなのでしょうか?



抜歯矯正の案としては、左上4番、(もしかしたら下5番2本も)という案と、非抜歯で数本の歯を数ミリずつ削って隙間を作り並べる、という案もあるそうです。


抜歯したほうが口元が引っ込んでお上品になって、神経を抜いてちょっと痛みがある上4番と、虫歯の治療をして知覚過敏な下5番の歯を抜くのもスッキリしていい気がするのですが、どうなんでしょうか?


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2014-02-25 02:58:07
こんばんわ。

抜歯矯正して50歳、60歳になって後悔している人をいっぱい知っている、とかなり厳しく半ば怒ったように言われ、

特異な考え方のDrだと思います、一般的には矯正医には受け入れられないでしょう、少なくとも大学の研究室で教育を受けた人はそのような考え方はしないと思います。



>いったい何が良くないのですか?

ご本人に尋ねていただくより方法はないと思います。



>全身(臓器等にまで及ぶ)の健康に後々悪い影響があるという説や研究結果があるのでしょうか?

長年矯正治療に携わっていますが今までのところそのような症例には遭遇していません。



>抜歯、非抜歯で流派があり、先生もいろいろで、何が良くて何が良くないのわからないし、矯正すること自体やめたくなってきました。

私が大学の研究室に在籍していた頃には非抜歯矯正などという言葉はありませんでした、抜歯非抜歯はその必要性の有無によって決定されるという考えでした。

問題なのはボーダーラインの症例でそれをどう診断するかというところを色々な計測値からどう割り出すかというところを一生懸命研究していたような記憶があります。


先ず非抜歯ありきではなかったと思います、いつの頃からか非抜歯矯正というのが登場して、患者さんの要望ともあいまって一人歩きし始めたようです。



>このままあと半年、1年したらそのまま隙間が埋まって、重なり合っている前歯が引っ込んでちょうどよくなるのかも?なんて思えてきました。

それもありかなと思います、ただそれで前歯が引っ込むことはないようには思います。


>わたしもそれでもいいのかも?と思うのですが、どうなのでしょうか?

歯並びは本人がよければあえて矯正治療まですることはありません、そもそも正常咬合の人はほとんどいません、ほとんどの人は大なり小なり不正咬合を抱えています。



>非抜歯で数本の歯を数ミリずつ削って隙間を作り並べる、という案もあるそうです。

この点についても我々が教育を受けた時代にはそもそも歯を削って並べるというのは少なくとも学会誌には発表されていなかったように思います。

個人的には削らずに歯をきれいに並べるからこそ矯正治療の値打ちがあると考えています、インプラントを勧めるセールストークでブリッジは歯を削るからお勧めしませんというのがありますが、どうなんでしょうかね。



>抜歯したほうが口元が引っ込んでお上品になって、

お上品になるかどうかではなく抜歯したほうがきれいな歯並びになるかどうかで抜歯は決定されると思います、参考になさってください。

抜歯か非抜歯かー矯正治療における抜歯問題の是非 
* http://www.nichikyosen.com/extnonext.html

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2014-02-25 12:18:25
抜かないで済むなら、誰もが抜きたくはないと思います。
私も、先ずは抜かないで並べることを第一優先で治療方針を検討します。

ただ、抜歯が必要となれば、抜歯をすることで、残った歯が守られる訳ですから、頑なに抜歯矯正を否定する歯科医師には疑問を感じます。


理由を言わないのも、なんの根拠もないということです。
たくさん知っているといっても大した数ではない事と、問題は抜歯矯正以外にあると思います。

100年以上ある歴史で、何か問題があれば、矯正治療自体なくなってますから…

安心して矯正専門医院で相談を受けて下さい。

4人の専門家がこの回答を支持しています  
回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2014-02-25 14:13:28
抜歯矯正して50歳、60歳になって後悔している人をいっぱい知っている、とかなり厳しく半ば怒ったように言われ、

年齢とともに顔の印象が変化していくように、口元も変化していきます。
それは顔の筋肉や皮膚が変化していくためかと思いますが、歯列も口元の印象に強い影響を与えます。

つまり20代の時点での多くの人が満足する歯列と50代60代の人が満足する歯列は必ずしも一致しません。


非抜歯で矯正することに対して「ゴリラのようだ」と非難する歯科医師もいますが、確かに抜歯矯正のほうが口元が引っ込む傾向がありますので、相対的に鼻が高く見え若い人には喜ばれることが多いと思われます。

ただ、年齢が上がっていくと(抜歯矯正などでよくみられるような)ボリュームの小さい歯列だと口元にシワができやすくなり口元が下がりすぎたような印象を受ける場合があるようです。
イメージ的には白雪姫に出てくるリンゴ売りの魔女みたいな感じです


個人差がありますので、必ずしもみながリンゴ売りの魔女になるわけではありませんが、そういった可能性があることは事前に知っておかれたほうがよろしいかと思います。


ちなみにこの話は複数の矯正専門の先生から聞いた話です。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: えいぽんさん
返信日時:2014-02-25 18:46:09
山田先生

ご回答ありがとうございました。

先生の仰る通りだと思います。
歯を削る方法は私も抵抗があります。

参考URLもありがとうございます。

治療を考えている矯正医の先生がツイードコースを学ばれていらしく、ツイードの理論がよくわからなかったので検索したら興味深い内容でした。

矯正の歴史と抜歯、非抜歯は論争を重ねて進歩発展してきたのですね、また新たな方法が試みられているようで大臼歯整直という点は治療に有効のようですが、どうなのでしょうか。



私自身が矯正治療の種類や流派がいろいろあることをわかっていなかったのですが、奥歯マイクロインプラントを埋め、傾いている大臼歯を起こす方法を取る矯正の先生を昨年受診していたようです。
他に問題が生じて忘れてしまっていました。

きっと、その先生はグリーンフィールドの理論、手法を採用しているのかな?という事がわかりました。
非抜歯で治療になりますと言われた記憶があります。

* http://www.nextortho.org/philosophy/article_philosophy/article2/article2_philosophy.html
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: えいぽんさん
返信日時:2014-02-25 18:50:10
大原先生

ご回答ありがとうございました。

まったく先生の仰る通りだと思います。

抜歯する矯正治療を受けて綺麗になって喜んでいる人はたくさんいます。

矯正について前向きに検討したいと思います。


ありがとうございました!
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: えいぽんさん
返信日時:2014-02-25 18:56:12
森川先生

ご回答ありがとうございました。

なるほど、年齢と共に変化する顔貌の事も懸念事項として挙げられるのですね。

確かに、下の歯も抜歯するとかなり口元が引っ込むので、法令線が目立つようになったり、口元がシワシワって感じになるかも、と大学病院矯正外来の先生が仰っていたのを思い出しました。


表情筋を鍛えれば大丈夫なのかな?とか、法令線をなくす美容整形の治療もあるようなので、その時は美容整形の先生のお力を借りるのも悪くないのかな?なんて思いましたが、今一度、抜歯と加齢によるリスクを踏まえ矯正について前向きに検討したいと思います!

ありがとうございました。
回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2014-02-26 00:32:36
さみしい口元はとにかく歯を内側に入れすぎる治療計画だった時代の結果ですね。
とにかく欧米人風に!なんて時代でしたから…

当時はバランス感覚が無かったのでしょう。

今はそうでもないと思いますよ。


加齢による変化を矯正のせいにしてもらいたくは無いですね。

いいとこ見付けて下さいね。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: えいぽんさん
返信日時:2014-02-26 01:21:24
大原先生

ご回答ありがとうございます!

中には矯正中に口が動かしずらくなって筋力の衰えにより、法令線が目立ったりシワが気になってくるという人もいるようですが、表情筋を鍛える運動や口角をあげるようにしていたら、シワが目立たなくなって元に戻ったという人もいるようです。
(矯正経験者の経験談をみてみました)

ということは、加齢による変化=筋力の衰えという事で、矯正後年数が経った顔貌の変化は加齢によるものですね。


加齢による変化も人それぞれだと思います。
若く見える人は若さを保つ努力をしているし、老けゆく人は若いうちから老けていますし、矯正のせいにするのはどうかと思います!


前向きにしっかり検討して頑張ります。
ありがとうございました!



タイトル 歯列矯正の際、小臼歯を抜歯するのは何故よくないのですか?
質問者 えいぽんさん
地域 非公開
年齢 36歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 歯列矯正の治療法
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
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