歯列矯正。顎関節症もあり、望ましい治療法を知りたい

相談者: 茶々菜さん (29歳:女性)
投稿日時:2015-06-17 14:49:51
はじめまして、現在29歳女性です。

歯並びが悪く、下顎が後退しているため以前から矯正をしたいと考えており、自分で費用を支払えるようになったので、近くの矯正歯科さんで、矯正のスケジュールを立てていただきました。

スケジュールを立てるための検査の結果としては、下記の様なものでした。

・下あごが小さく、後退している

・上あごと下あごの間接部分(下顎頭)からエラまでの距離が非常に短く、 かつ下顎頭が通常は丸くなっているところが、すり減って平になっている

 ※この部分以外は、正常な骨格の数値とのことでした。

・進行性下顎頭吸収(PCR)の可能性もある

・口を開けたときに下あご左側にクリック音がある(以前は右側もありました)


私の矯正希望が、出っ張った口元を引っ込めたいという内容だったため、外科手術+ワイヤー矯正か、外科手術なしの抜歯+ワイヤー矯正かどちらかということでしたが、進行性下顎頭吸収(PCR)の場合は外科手術を伴うにはリスクが高いので、外科手術なしの抜歯+ ワイヤー矯正の方が良いのでは、ということでした。

(治療期間については2年半程とのことでした。)

進行性下顎頭吸収(PCR)については、原因がわかっていない症状のため、その部分の判断が難しいと聞いています。



また、矯正をしたいと思った理由は、

・口元の出た横顔が気になる

・上の2番目の歯が一本前に出ているのを直したい

・下の1番目の歯が一本後ろに下がっているのを直したい

噛み合わせを綺麗にしたい(食べていると顎が疲れることが多い)

・笑った時に上の歯茎が出るのを出来れば改善したい

・可能ならばいびきを改善したい

という ような内容だったのですが、下顎頭のすり減りのレントゲンを見てから、食べるだけで顎が疲れたり口を大きく開けることができない(指2本を縦にギリギリ入れられる(指に歯は当たっている))というような現状が気になりはじめました。

このまま歯並びだけ直しても、後々口が開きにくくなったり、顎関節症が悪化してしまうのではないかと感じ、顎関節症にも目を向けて矯正した方が良いのではと考えるようになりました。


また、10年ほど前に床矯正ができないか、歯科さんで診察していただきましたが、歯の移動距離が多く、歯(骨?)が溶けてしまう場合があるので、床矯正には向かないということでした。


ネットでもいろいろと調べた中で、

審美性を重視して、歯と横顔を綺麗に見せるために、抜歯をして口元を引っ込める矯正を行う

・多少の審美性には劣るが、顎関節症の改善を重視した歯列矯正を行う(抜歯しない可能性が高い?)

・より顎への負担改善を重視し、矯正治療は後回しにして、顎関節症治療を行う(矯正はその後)

などお医者さん、治療方針、優先順位によって治療内容と最終ゴール地点が異なるのかなと思いました。


審美面では、人前で普通に笑える、話せるようになりたいと思っています。

今はどうしても歯と歯茎が気になり、笑いを抑えたり、手ですぐ隠します。
歯を見せないように話すので、どうしても無愛想な印象になってしまいます。

年齢も年齢なので、全ての希望を満たせるとは思っておりませんが、それぞれのメリット、デメリットを知った上で、どの治療にするかを検討したいと思っています。

長々と申し訳ありません。



ここで、専門科の先生にご意見をいただきたいのですが、


【1】
様々な先生の目線から望ましい治療方法と、可能であればおおよその費用・おおよその治療期間をご意見頂きたいです。

【2】
過去に似たような症例がありましたら、どのような治療を行ったかなど教えていただきたいです。

【3】
顎関節症の知識が少ない歯医者さんで矯正してしまうと良くないと聞いたことから、顎関節症の治療を重視する場合は、矯正専門歯科さんよりも、口腔外科で一度相談した方が良いでしょうか?

どの病院に行ったら良いのかよくわからなくなってしまって、相談させていただきました。


アドバイスいただけると幸いです。
どうぞよろしくお願いいたします。


回答 回答1
  • 回答者
歯科医師の松山です。
回答日時:2015-06-17 19:12:30
神奈川歯科大学矯正科の長谷川 信 先生の著書「歯の一括移動」から抜粋したものを記します。

書かれた顎顔面タイプに言及すると、診断行為になるためにお借りするわけです。

まして成長発育に依拠することが出来ない成人症例では、咬合力不足と歯の移動に伴う挺出傾向があいまって下顎は簡単に後方回転してスケレタルパターンの明らかな増悪をきたした例はいくらでも経験してきた。

また仮に下顎位の改善に成功したにせよ、顎関節のアダプティビリティーがなく、短期間でスケレタルな「後戻り」に見舞われることから、筆者はドリコ型ClassUDiv.1の成人症例治療を矯正治療における「最難関」と認識している。



関節頭の平坦化は下顎の後方位、臼歯咬合高径の不足からくる負荷によるもので、症候性と思います。

小臼歯抜歯矯正は、さらに条件を難しくするものと信じます。

参考
抜歯矯正は舌房が狭くなり、息苦しくなるのでは?

矯正と顎関節症の療法に造詣の歯科医(機関)を探してくださいとしか言えません。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2015-06-18 00:52:57
茶々菜さん、こんばんは。

矯正を希望しているが、顎関節にも問題がある事を指摘されたのですね。

まず一つ、顎関節の治療と矯正治療は切り離して考える事が現在は一般的です。
つまり、顎関節には顎関節症の治療、歯並びには矯正治療と別々の治療を行います。

以前は左右の顎両方にクリックがあったが、現在は左だけである、口が指2本分しか開かない等と、顎関節症のうちの一つに特徴的なパターンがあるようですので、顎関節症を専門とする歯科医師に相談する事は大切だと思います。

PCRについては「若年性関節リウマチ」の一つである可能性があると指摘されています。
これに関しては、下顎の形が現在も変化しているのかどうかを見極める事が、矯正治療を開始するタイミングに関わります。

もしも今でも下顎の形が変化しているのであれば、矯正を行ってもいずれかみ合わせが変化してしまう可能性もあります。

顎関節症の治療はもちろん、PCRについても、顎関節症を専門とするドクターであればその可能性についてある程度見極める事ができるかと思います。

どちらにしろ、一度相談をしてから矯正治療を始める必要があるのではないかと私は思います。

ご参考までに。

2人の専門家がこの回答を支持しています  
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 茶々菜さん
返信日時:2015-06-18 13:35:40
安藤先生

お忙しいところご回答いただき、本当にありがとうございます。

顎関節の治療と矯正治療は切り離して考える」
顎関節症の治療はもちろん、PCRについても、顎関節症を専門とするドクターであればその可能性についてある程度見極める事ができるかと思います。」

というご意見、とても参考になり、また、希望がもてました。

顎関節症治療を専門とする歯科医師を探して相談してみます。

貴重なご意見、本当にありがとうございました。


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松山先生

お忙しいところご回答いただき、本当にありがとうございます。
書籍の抜粋もありがとうございました。
大変参考になりました。

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西山先生
安藤先生のご回答を支持していただいた西山先生、ありがとうございます。
同意見の方がいらっしゃるということが大変心強いです。

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ご回答いただいた先生方、本当にありがとうございました。
本来直接お伺いしてご相談するべきですが、
いろいろ悩みがふくらんでしまい様々なご意見を知れたらと考えた末の質問でした。

この質問記事はもう少しだけ、このまま残させていただければと思います。



タイトル 歯列矯正。顎関節症もあり、望ましい治療法を知りたい
質問者 茶々菜さん
地域 非公開
年齢 29歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 歯列矯正の治療法
顎関節症
矯正関連
回答者




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