右上2番、歯根破折の歯を使い続けるのは正しい選択なのでしょうか?
相談者:
4618117さん (50歳:女性)
投稿日時:2015-07-18 21:52:01
こんばんは。
よろしくお願い致します。
上右2番、メタルボンドのクラウンです。
30年近く前に被せたものです。
数年前から歯茎の下に2ミリほど金属部分が見えるようになりました。
若干歯茎が痛み、ものを噛むと少し痛いですが、クラウンはグラグラした感じもなく、しっかり着いていて、まだなんとか使えています。
最近オールセラミック、ファイバーコアが親和性に優れており金属よりも残った歯に優しいと知り、取扱のある歯科でカウンセリングを受けました。
レントゲン撮影の結果
「おそらく歯根破折をおこしているが、残っている歯の量が多いので、今のクラウンを外し、オールセラミックにする事は可能と思われる。
但し、外してみて状態が割るければブリッジに。」
という事でした。
また
「審美性を重視しないのであれば、今この状態で使えているのだから、このままという選択肢もあり。」
といわれ迷っています。
私としては審美性よりも、どのような処置が自分の歯を長く使い続けらるのか、が争点です。
そこで質問です。
歯根破折をおこしているのに「このまま使い続ける」と言うのは正しい選択なのでしょうか。
自分なりに調べましたが、あまり良い選択肢ではないような気がします。
かと言って、外してみて状態が悪かったら・・・と考えると治療に踏み切る事もできず・・・
どのように考えれば良いでしょうか。ご助言をお願い致します。
(子供の頃に虫歯だらけにしてしまい、状態の良い歯は半分もないので、今あるものを必死に守っている状況です。)
よろしくお願い致します。
上右2番、メタルボンドのクラウンです。
30年近く前に被せたものです。
数年前から歯茎の下に2ミリほど金属部分が見えるようになりました。
若干歯茎が痛み、ものを噛むと少し痛いですが、クラウンはグラグラした感じもなく、しっかり着いていて、まだなんとか使えています。
最近オールセラミック、ファイバーコアが親和性に優れており金属よりも残った歯に優しいと知り、取扱のある歯科でカウンセリングを受けました。
レントゲン撮影の結果
「おそらく歯根破折をおこしているが、残っている歯の量が多いので、今のクラウンを外し、オールセラミックにする事は可能と思われる。
但し、外してみて状態が割るければブリッジに。」
という事でした。
また
「審美性を重視しないのであれば、今この状態で使えているのだから、このままという選択肢もあり。」
といわれ迷っています。
私としては審美性よりも、どのような処置が自分の歯を長く使い続けらるのか、が争点です。
そこで質問です。
歯根破折をおこしているのに「このまま使い続ける」と言うのは正しい選択なのでしょうか。
自分なりに調べましたが、あまり良い選択肢ではないような気がします。
かと言って、外してみて状態が悪かったら・・・と考えると治療に踏み切る事もできず・・・
どのように考えれば良いでしょうか。ご助言をお願い致します。
(子供の頃に虫歯だらけにしてしまい、状態の良い歯は半分もないので、今あるものを必死に守っている状況です。)
回答1
ひぐち歯科クリニック(大阪府茨木市)の樋口です。
回答日時:2015-07-19 01:03:02
こんにちは。
歯根破折しているのであれば、治療を試みても結果が思わしくない可能性がそれなりに高いと思います。
そうであれば治療せずにそっとしておくというのも立派な選択肢です。
さて、最善な選択についてご質問ですが、それにお答えすることは難しいと思います。
実際に診察した先生でない限り、現在の歯の状況を正確に把握して治療法を選択することができないからです。
ご質問の文章中には出て来ていませんが、歯根破折している部分を接着するという治療法もあります。
この方法には口内法と口外法の2種類があります。
このような方法も含めて考えるとなると、最善となる選択がいずれなのか、さらに複雑になります。
歯根破折しているのであれば、治療を試みても結果が思わしくない可能性がそれなりに高いと思います。
そうであれば治療せずにそっとしておくというのも立派な選択肢です。
さて、最善な選択についてご質問ですが、それにお答えすることは難しいと思います。
実際に診察した先生でない限り、現在の歯の状況を正確に把握して治療法を選択することができないからです。
ご質問の文章中には出て来ていませんが、歯根破折している部分を接着するという治療法もあります。
この方法には口内法と口外法の2種類があります。
このような方法も含めて考えるとなると、最善となる選択がいずれなのか、さらに複雑になります。
回答2
山田歯科医院(兵庫県姫路市)の山田です。
回答日時:2015-07-19 04:31:37
おはようございます。
歯根破折を起こしていて、それについての最善の治療方法についてのご質問ですね。
歯根破折は放置すれば確実に抜歯することになります、個人的には見つかれば何らかの接着治療をすべきだと考えています。
接着治療は内部接着修復と外部接着修復があり、破折の程度によって使い分けます。
破折がひどければ外部接着再植法になり、状態が良ければ内部接着修復になります。
歯根破折歯の内部接着修復法 http://yamadashika.jugem.jp/?cid=193
歯根破折歯の外部接着修復法 http://yamadashika.jugem.jp/?cid=161
【※編集部注】
ここで記載されている接着修復は、『根管内部接着法』という特殊な方法です。
詳細はこちらの相談の[回答6]をご覧下さい。
⇒ 歯の根元が割れているかもしれないと言われた
歯根破折を起こしていて、それについての最善の治療方法についてのご質問ですね。
歯根破折は放置すれば確実に抜歯することになります、個人的には見つかれば何らかの接着治療をすべきだと考えています。
接着治療は内部接着修復と外部接着修復があり、破折の程度によって使い分けます。
破折がひどければ外部接着再植法になり、状態が良ければ内部接着修復になります。
歯根破折歯の内部接着修復法 http://yamadashika.jugem.jp/?cid=193
歯根破折歯の外部接着修復法 http://yamadashika.jugem.jp/?cid=161
【※編集部注】
ここで記載されている接着修復は、『根管内部接着法』という特殊な方法です。
詳細はこちらの相談の[回答6]をご覧下さい。
⇒ 歯の根元が割れているかもしれないと言われた
相談者からの返信
相談者:
4618117さん
返信日時:2015-07-19 11:15:22
樋口先生、山田先生、お忙しい中ご助言をしていただき、ありがとうございます。
たいへん参考になりました。
診察して下さった先生は
「歯の長さが結構残っているので、クラウンの付け替えはおそらく大丈夫。」
とおっしゃって下さいましたが、なにせ健康な歯が少ないので「最悪の事態(抜歯)になったらどうしよう。」と、どうもナーバスに考えてしまいます。
ところで、この件の治療予定書には「歯根破折除去」と先生が記入していらっしゃいましたが、「接着」とは書かれていませんでしたし、その説明もありませんでした。
もしかしたら施術できる医院は限られているのでしょうか。
担当の先生は口腔外科専門医でもいらっしゃいますが、接着を採用していない先生もいらっしゃいますか。
あと除去でも接着でも、うまく歯が残せて処置が済めば、今の歯茎の痛みと噛む時の痛みは消失する、と考えてよろしいでしょうか。
何度もお伺いして申し訳ありませんが、なにとぞよろしくお願い致します。
たいへん参考になりました。
診察して下さった先生は
「歯の長さが結構残っているので、クラウンの付け替えはおそらく大丈夫。」
とおっしゃって下さいましたが、なにせ健康な歯が少ないので「最悪の事態(抜歯)になったらどうしよう。」と、どうもナーバスに考えてしまいます。
ところで、この件の治療予定書には「歯根破折除去」と先生が記入していらっしゃいましたが、「接着」とは書かれていませんでしたし、その説明もありませんでした。
もしかしたら施術できる医院は限られているのでしょうか。
担当の先生は口腔外科専門医でもいらっしゃいますが、接着を採用していない先生もいらっしゃいますか。
あと除去でも接着でも、うまく歯が残せて処置が済めば、今の歯茎の痛みと噛む時の痛みは消失する、と考えてよろしいでしょうか。
何度もお伺いして申し訳ありませんが、なにとぞよろしくお願い致します。
回答3
山田歯科医院(兵庫県姫路市)の山田です。
回答日時:2015-07-19 12:52:32
こんにちは。
>この件の治療予定書には「歯根破折除去」と先生が記入していらっしゃいましたが
破折がごく浅ければエクストルージョンをして破折部分を取り除くことができますが、通常歯根破折は歯根の中央部分から発生するので除去は難しいように思いますが・・・・。
>接着を採用していない先生もいらっしゃいますか。
接着修復をしているDrはごくごく少数派です、もし接着治療をご希望なら探してみる必要があります。
>この件の治療予定書には「歯根破折除去」と先生が記入していらっしゃいましたが
破折がごく浅ければエクストルージョンをして破折部分を取り除くことができますが、通常歯根破折は歯根の中央部分から発生するので除去は難しいように思いますが・・・・。
>接着を採用していない先生もいらっしゃいますか。
接着修復をしているDrはごくごく少数派です、もし接着治療をご希望なら探してみる必要があります。
回答4
横浜相鉄ビル歯科医院(横浜市西区)の田中です。
回答日時:2015-07-19 13:21:23
> 「最悪の事態(抜歯)になったらどうしよう。」と、どうもナーバスに考えてしまいます。
お気持ちはお察しいたしますし、恐らく担当している先生もそれは理解しておられるでしょう。
しかし「最悪の事態」になるという場合は、当然そうしなければ例えば他の歯をいずれ巻き込んで問題を起してしまったり、あるいはその歯の割れた周囲の骨が吸収を起こすなどしてその後の治療がもっと難しく困難になる事が予測できる時でしょう。
>「歯根破折除去」と先生が記入していらっしゃいましたが、「接着」とは書かれていませんでしたし、その説明もありませんでした。
想像ですが、多分割れている範囲が比較的歯肉から浅い部分のみであるのではないでしょうか。
もしそうであればこの割れた破片を取り除いてクラウンを付け替えるか、あるいは山田先生もお書きになっていますように「エクストルージョン」してからクラウンに進むという手も可能な場合もあります。
参考⇒エクストルージョン
接着も一つの方法ですが、もし割れている部分が浅くその周囲を骨が取り囲んでいる部分が少ない場合の接着は不可能とは言わないまでもものすごく難しいです。
私なら滅多な事ではお受けしません。
むしろ上記のような別の手法を考えます。
お気持ちはお察しいたしますし、恐らく担当している先生もそれは理解しておられるでしょう。
しかし「最悪の事態」になるという場合は、当然そうしなければ例えば他の歯をいずれ巻き込んで問題を起してしまったり、あるいはその歯の割れた周囲の骨が吸収を起こすなどしてその後の治療がもっと難しく困難になる事が予測できる時でしょう。
>「歯根破折除去」と先生が記入していらっしゃいましたが、「接着」とは書かれていませんでしたし、その説明もありませんでした。
想像ですが、多分割れている範囲が比較的歯肉から浅い部分のみであるのではないでしょうか。
もしそうであればこの割れた破片を取り除いてクラウンを付け替えるか、あるいは山田先生もお書きになっていますように「エクストルージョン」してからクラウンに進むという手も可能な場合もあります。
参考⇒エクストルージョン
接着も一つの方法ですが、もし割れている部分が浅くその周囲を骨が取り囲んでいる部分が少ない場合の接着は不可能とは言わないまでもものすごく難しいです。
私なら滅多な事ではお受けしません。
むしろ上記のような別の手法を考えます。
相談者からの返信
相談者:
4618117さん
返信日時:2015-07-19 15:42:12
山田先生、田中先生、ご丁寧なお返事をいただき大変感謝しております。
ありがとうございます。
エクストルージョンですね。
担当の先生に確認してみます。
ところで担当の先生の診断についてですが、デジタルレントゲンと所見のみでした。(CTやマイクロスコープなどはしていません。)
レントゲンには破折は写っていませんでした。
先生はおそらく
@今の差し歯がグラグラしていないこと
Aレントゲンに写し出された歯の長さが十分あること
B今の差し歯がしっかりついていること
で、「クラウンの差し替えが可能」と判断されたと思います。
(そういう説明でした。)
ところが諸先生方のお話ですと「神経を処置した歯は縦に割れる事が多くその場合は。抜歯になるか可能性が高い」と。
であれば、レントゲンにも写っていないのに、なぜ簡単に「可能」と診断されたのでしょうか。
@Bの理由で「横の割れ」や「浅い部分の割れ」と判断が可能なのでしょうか。もう一度教えていただけないですか。
先生を信頼していない訳ではないのですが、少し不思議です。
よろしくお願い致します。
ありがとうございます。
エクストルージョンですね。
担当の先生に確認してみます。
ところで担当の先生の診断についてですが、デジタルレントゲンと所見のみでした。(CTやマイクロスコープなどはしていません。)
レントゲンには破折は写っていませんでした。
先生はおそらく
@今の差し歯がグラグラしていないこと
Aレントゲンに写し出された歯の長さが十分あること
B今の差し歯がしっかりついていること
で、「クラウンの差し替えが可能」と判断されたと思います。
(そういう説明でした。)
ところが諸先生方のお話ですと「神経を処置した歯は縦に割れる事が多くその場合は。抜歯になるか可能性が高い」と。
であれば、レントゲンにも写っていないのに、なぜ簡単に「可能」と診断されたのでしょうか。
@Bの理由で「横の割れ」や「浅い部分の割れ」と判断が可能なのでしょうか。もう一度教えていただけないですか。
先生を信頼していない訳ではないのですが、少し不思議です。
よろしくお願い致します。
回答5
横浜相鉄ビル歯科医院(横浜市西区)の田中です。
回答日時:2015-07-19 16:31:08
初期の破折はレントゲンでは判別が困難です。
また初期じゃなくとも、割れた方向によってはレントゲンには写りません。
ただ直接見て触れて診査すればわかる場合も勿論ありますし、またレントゲンで今入っているコアの長さなどから推測する場合もあります。
往々にして短すぎるコアで横方向に力がかかると、そのコアの差し込んである長さの近くで折れている場合も多いです。
実際にはどこで割れているのかは、クラウンとコアを除去しなければ結局のところ不明な点は多いのも事実でしょう。
また初期じゃなくとも、割れた方向によってはレントゲンには写りません。
ただ直接見て触れて診査すればわかる場合も勿論ありますし、またレントゲンで今入っているコアの長さなどから推測する場合もあります。
往々にして短すぎるコアで横方向に力がかかると、そのコアの差し込んである長さの近くで折れている場合も多いです。
実際にはどこで割れているのかは、クラウンとコアを除去しなければ結局のところ不明な点は多いのも事実でしょう。
相談者からの返信
相談者:
4618117さん
返信日時:2015-07-19 17:29:16
田中先生、早速ありがとうございます。
たいへん助かりました。
こちらで諸先生に教えて頂いた事を参考に、もう一度担当の先生のお話をよく伺って納得(覚悟?)のうえ、治療に望みたいと思います。
皆様、お忙しい中おつきあいいただきありがとうございました。
たいへん助かりました。
こちらで諸先生に教えて頂いた事を参考に、もう一度担当の先生のお話をよく伺って納得(覚悟?)のうえ、治療に望みたいと思います。
皆様、お忙しい中おつきあいいただきありがとうございました。
タイトル | 右上2番、歯根破折の歯を使い続けるのは正しい選択なのでしょうか? |
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質問者 | 4618117さん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 50歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
根管治療に関するトラブル 歯根破折 |
回答者 |
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。