サイナスリフトとソケットリフトのどちらを選択したらいいか?

相談者: アジの開き〜さん (37歳:女性)
投稿日時:2015-10-01 16:20:39
右上6番7番にインプラントを入れます。

抜歯後に半年間回復を待ってCTを撮って頂いたところ、場所によって異なりますが、骨の厚みが5〜7mmとのことでした。
ソケットリフトにするかサイナスリフトにするかを自分で決めるように、担当の歯科医からご指示頂きました。
明日が期限です。


その際受けた説明では、

・ソケットリフトの場合は、ソケットリフトとインプラント埋入を同時に行い、4ヶ月後に歯が着く。
サイナスリフトの場合は造骨処置後半年以上放置してインプラント埋入。

・サイナスリフトの方が作れる骨の厚みが厚いので、一般的には予後がよいと考えられる。
しかし、歯周病のリスクは同じだし、絶対ではない。
サイナスリフトでも持ちが悪いかもしれないし、ソケットリフトでも一生持つかもしれない。

・私の骨の厚さであればソケットリフトでいける。
実際、これまで担当した患者でこの症例の人でサイナスリフトを選択した人はいない(皆、時間がかかったり体への負担が大きいのを嫌がる)。

・患者さんのことを決めることはできないが、自分の奥さんであればソケットリフトを勧める。

といった内容でした。



説明を伺って、最初は、体に負担があっても時間がかかっても予後がいいのが一番、と、サイナスリフトを希望しました。
でも、サイナスリフトまでする必要がないのであれば、ソケットリフトで終わらせたい、という気持ちも出てきて・・・。


以下が質問です。

@サイナスリフトのメリットは骨がたくさん作れて予後がいいこと、デメリットは時間と費用がかかって体への負担が大きいこと(腫れとか)、ソケットリフトのメリットデメリットはその逆、と認識していますが、それであっているでしょうか?


A私は、どちらを選択すべきなのでしょうか?


Bもし将来、再度インプラントをやり直すことがあった場合、今回どちらを選んでおいた方がいいとか、ありますか?


Cあと、重ねての質問で申し訳ありませんが、治療中の妊娠、それに伴う治療中断は何か問題があるでしょうか?

ソケットリフト+インプラント埋入後、サイナスリフト後、もしそれぞれの段階で妊娠したら、治療を中断して授乳終了後に再開となると思うのですが、その認識であっていますでしょうか?
また、そうすることで何か問題が発生しますでしょうか?


以上、長くなり申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2015-10-01 16:32:49
>@サイナスリフトのメリットは骨がたくさん作れて予後がいいこと、デメリットは時間と費用がかかって体への負担が大きいこと(腫れとか)、ソケットリフトのメリットデメリットはその逆、と認識していますが、それであっているでしょうか?

まあ、おおむねそのようなイメージでもよろしいかと思いますが、ソケットリフトでも予後が悪いと言う事は無いと思います。



>A私は、どちらを選択すべきなのでしょうか?

本来は担当の歯科医が決めるものだと思いますが…。



>Bもし将来、再度インプラントをやり直すことがあった場合、今回どちらを選んでおいた方がいいとか、ありますか?

個人的にはやり直しは考えないと思います。
(と言うより考えた事は無いです)


>Cあと、重ねての質問で申し訳ありませんが、治療中の妊娠、それに伴う治療中断は何か問題があるでしょうか?
>治療を中断して授乳終了後に再開となると思うのですが、その認識であっていますでしょうか?また、そうすることで何か問題が発生しますでしょうか?

オペ時に妊娠中と言うのは避けられた方が良いとは思いますが、それ以降であれば大きな外科処置はありませんし(2次オペでも極少量の麻酔でしょうし)、特に問題は無いように思います。


個人的には上顎洞まで5〜7mmの骨があるのであればソケットリフトを行うと思います。
むしろ妊娠の可能性があり、治療期間に制限がおありであればラテラルはお勧めしないと思います。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2015-10-01 16:41:26
骨が足りないと言うことで心中お察し申し上げます。

さて、サイナスリフトソケットリフトも基本的には上顎洞内に骨を造る事です。

>@サイナスリフトのメリットは骨がたくさん作れて予後がいいこと、デメリットは時間と費用がかかって体への負担が大きいこと(腫れとか)、ソケットリフトのメリットデメリットはその逆、と認識していますが、それであっているでしょうか?


サイナスリフトは、直視下で行えるので、確実性が高いです。
逆にソケットリフトは、ブラインドの状態で行いますので、良い場合もありますが、思った結果が出ない場合もあります。

それと、サイナスリフトも難易度にかなり差があります。
私が一番重視している事があります。

サイナスリフトは頬側から、鼻腔側にまで、シュナイダー膜と言う上顎洞粘膜を剥離して持ち上げます。
その際に、その距離が非常に問題になります。

一般的に日本人の場合、その距離が19ミリ程度です。
これが10ミリ程度の人がいらっしゃいますが、この様な場合は、比較的に手術は行いやすいですが、逆に25ミリ程度の人は、奥まで見えないので、シュナイダー膜を破く危険性も出てまいりますので難しいです。

この他に、上顎洞側壁に2ミリ程度の後上歯槽動脈が存在したり、上顎洞の床が凸凹だったり、隔壁が存在したりする場合はやはりやりにくくなります。

一般的には、骨の厚さが6ミリ以下の場合は、サイナスリフト。それ以上の場合はソケットリフトとしていますが、上記の様な条件を鑑みて、6ミリ以下でもソケットリフトを選択する場合もあります。



>A私は、どちらを選択すべきなのでしょうか?

どちらを選択するのかは、担当の先生に、種々の条件からどちらが、よいかを詳しく説明を受けて担当医の意見を聞くのはいかがでしょうか。



>Bもし将来、再度インプラントをやり直すことがあった場合、今回どちらを選んでおいた方がいいとか、ありますか?

将来インプラントをやり直す場合は、インプラントを失った原因によっても左右されます。
よって、どちらかが良いかは判断しかねると思います。



>Cあと、重ねての質問で申し訳ありませんが、治療中の妊娠、それに伴う治療中断は何か問題があるでしょうか?

妊娠中にサイナスリフトやソケットリフトはは侵襲が大きい場合がありますので、行いませんが、それ以外は問題ないと思います。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: アジの開き〜さん
返信日時:2015-10-01 16:54:40
櫻井先生、久保倉先生、お忙しい中、早々にご丁寧なご回答を頂きありがとうございます。


記入するのを忘れてしまっていたのですが、私は噛み締めの癖が強く、就寝時はマウスピースをつけているのですが、その傷みがとても激しいくらい、噛んでしまっているようです。

それもあって、サイナスリフトでしっかり骨を作らないと、と思ってしまったのですが、そのようなことは考えなくてもよいでしょうか?


あと、右下7番も、上が落ち着いたらインプラントを考えております。
これも、とくに選択には影響しないでしょうか?

あと、どちらの手術も妊娠中に手術自体を行わなければ大丈夫とのことですが、手術後に数ヶ月とか、避妊期間を設ける必要もないでしょうか?


私も、担当の先生に決めて頂くのが一番だと思い伺ったのですが、

「患者さんに決めてもらわないと、自分は決めてあげることはできない」

とのことでした。どちらがお勧めかと伺うと、

「どっちか、と聞かれたら、どちらもお勧め。
決めてもらった方法でしっかりやります」

とのことでした。

しかし、それぞれの技術についても、自分の歯や骨の状態についても、わからないことだらけで迷ってしまっています。
先生の「自分の奥さんならソケットリフト・・・」というお言葉が、先生のご意見なのかもしれませんが・・・。
回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2015-10-01 17:50:09
>そのようなことは考えなくてもよいでしょうか?

考えなくてもよろしいかと思います。

それより歯ぎしりがおありであればTCH是正に取り組み「力のコントロール」をされた方がよっぽど前向きかと思います。


>右下7番も、上が落ち着いたらインプラントを考えております。これも、とくに選択には影響しないでしょうか?

一般的にはありません。


>手術後に数ヶ月とか、避妊期間を設ける必要もないでしょうか?

特に無いとは思いますが、腫れが引くまでは避けられておいた方が安心かも知れません。

回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2015-10-01 18:36:21
>骨の厚みが5〜7mmとのことでした。

これだけあれば、噛む力を考えないでもよいと思います。
どちらかと言うと、インプラントはできるだけ太めの物を使った方が良いと思います。


>あと、右下7番も、上が落ち着いたらインプラントを考えております。
>これも、とくに選択には影響しないでしょうか?

この場合も、サイナスでもソケットでもよいです。
ただ、やはりできるだけ太めのインプラントを選択した方がよいです。


下顎のインプラントは、骨に定着するまでが短いです。
一般的に3ヶ月程度です。
上顎はその倍程度です。

よって、同時期にやってもOKですし、上顎のインプラントを埋める事を行ってから、3ヶ月程度経ってから下をやっても良いと思います。




>あと、どちらの手術も妊娠中に手術自体を行わなければ大丈夫とのことですが、手術後に数ヶ月とか、避妊期間を設ける必要もないでしょうか?

インプラントがしっかり骨に接合すれば良いのですが、1%程度は埋め直しがある可能性があります。
その時の事だけです。



>私も、担当の先生に決めて頂くのが一番だと思い伺ったのですが、

>「患者さんに決めてもらわないと、自分は決めてあげることはできない」
>とのことでした。
>どちらがお勧めかと伺うと、「どっちか、と聞かれたら、どちらもお勧め。決めてもらった方法でしっかりやります」とのことでした。

どちらにも、長所、短所がありますが、アドバイスに基づいて、最終的に決定するのは、患者さんだと思います。

回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2015-10-02 15:55:29
アジの開き〜 さん、こんにちは

他の先生方と回答が重複するかもしれませんが、文献的にはリフトする距離が3mmまでならソケットリフト、それ以上ならサイナンスリフトを選択します。

一般的に、8mmのインプラントボディーを埋入するなら、5mm以上あればソケットリフト、それ以下ならサイナンスリフトという選択になると思います。


>あと、右下7番も、上が落ち着いたらインプラントを考えております。
>これも、とくに選択には影響しないでしょうか?

7番1本だけないなら、入れる必要がないことも多いのですが、もし1本だけ入れるとなると、下の7番のあたりは骨の密度が低いことがよくありますので、6番も入れて連結するなら問題ないのですが、7番単独の場合は注意が必要です。


>先生の「自分の奥さんならソケットリフト・・・」というお言葉が、先生のご意見なのかもしれませんが・・・。

私も個人的にはそのような気がします。

回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2015-10-02 17:25:05
CTを撮られているのでしたら、骨密度も分かります。
ハンスフィールド値と言って医科用CTより若干精度が落ちますが、インプラント処置の診断には十分です。

骨密度は個人差が大きく(特に女性の方)、上顎の6・7は著明です。

極端に骨密度に問題がなければ、先生方と同意見で、ソケットリフト対応が良いのかと思います。




タイトル サイナスリフトとソケットリフトのどちらを選択したらいいか?
質問者 アジの開き〜さん
地域 非公開
年齢 37歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ インプラント治療法
回答者




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