左上6番、神経まで達していなかった虫歯治療後も鈍痛が残り不安
相談者:
あすわかさん (44歳:女性)
投稿日時:2016-06-16 15:03:33
先生方、先日はアドバイスありがとうございました。
改めて御礼申し上げます。
その後のご報告と共に、いくつか疑問点が出てきたため、再度お尋ね致します。
先週末、左上6番の虫歯を処置してもらいました。
麻酔をかけた後、ラバーダムをかけました。
歯に固定するのはスムーズでしたが、ラバーダムの端を口の周りに引っ張って固定するのがうまくいかず、時間を要しました。
途中までは拡大鏡を使って削っていき、後半からマイクロスコープに切り替えて、低速のドリルやエキスカを使い分けながら少しずつ削っていただきました。
その結果、虫歯は神経まで達してはおらず、「MTAを使うまでもない」という事で、CR充填で終わりました。
神経を残せる確率は、
「見た目だけで言うなら、99%大丈夫です。
ただし、鈍痛があるという自覚症状がどうしても気になります。
ある日突然、激しい痛みが出る事も有り得ます。半年弱様子を見ましょう。
それで大丈夫なら、インレー形成しましょう」
となりました。
マイクロの画像も見せていただきました。
血管が赤く透けて見えました。
本当に神経ギリギリだったと分かりました。
その、赤く透けている付近に、薄緑の部分があり、
「これは何ですか?」
と尋ねたところ、
「検知液で染まった部分です。
この色は、これ以上削ってはいけないというサインなので削りません」
との説明でした。
5日が経過し、治療時の痛みは取れましたが、安静時にジーンというか、ジワ〜っと微妙に痛いです。
削る前と同じような感じです。
痛みの度合いは削る前と同様か、若干それより大きいかなというレベルです。
温痛、冷痛なく、普通に食事ができ、就寝にも全く支障はありません。
このような訳で、以下、疑問点です。
1:
ラバーダムをつけるのに10分くらいかかり、何度もやっているうちに唾液でベトベトになってしまいましたが、露髄した訳でも無いし、大丈夫でしょうか?
2:
検知液が赤の場合は染まった部分を一部残すが、青の場合は全部削らなくてはならないと、どこかの記事で見た気がします。
薄緑という事は、青い液を使った(一回なのか、何回か使ったのかは分かりません)と思うのですが、薄緑は残しても構わないのでしょうか?
もちろん、暫定間接覆髄ではありません。
間接覆髄もしていないと思います(次回確認します)。
3:
万一削り残しがあっても、CRやインレーで密閉すればもう虫歯は育たないですか?
4:
インレー形成時には、充填してあるCRをまた削るのですよね?
再度神経ギリギリまで削って、CRを完全に取り除くのか、ある程度CRを残して形成するのか、どうなるのでしょうか?
5:
これが最大の疑問です。
神経まで虫歯が達していなくても、鈍痛がする事はありますか?
仮に、神経に虫歯菌がいる場合、何ヵ月位で神経はやられてしまうものでしょうか?
歯髄に菌が少しでも入ったらもうアウトなのか、微量ならやっつける力が人体にはあるのか、教えてください。
どれも、処置してくださった先生に聞けばいいのですが・・・、次の予約もあるし迷惑かなと思ってしまいました。
どうか、私にも分かるように教えていただけたら幸いです。
改めて御礼申し上げます。
その後のご報告と共に、いくつか疑問点が出てきたため、再度お尋ね致します。
先週末、左上6番の虫歯を処置してもらいました。
麻酔をかけた後、ラバーダムをかけました。
歯に固定するのはスムーズでしたが、ラバーダムの端を口の周りに引っ張って固定するのがうまくいかず、時間を要しました。
途中までは拡大鏡を使って削っていき、後半からマイクロスコープに切り替えて、低速のドリルやエキスカを使い分けながら少しずつ削っていただきました。
その結果、虫歯は神経まで達してはおらず、「MTAを使うまでもない」という事で、CR充填で終わりました。
神経を残せる確率は、
「見た目だけで言うなら、99%大丈夫です。
ただし、鈍痛があるという自覚症状がどうしても気になります。
ある日突然、激しい痛みが出る事も有り得ます。半年弱様子を見ましょう。
それで大丈夫なら、インレー形成しましょう」
となりました。
マイクロの画像も見せていただきました。
血管が赤く透けて見えました。
本当に神経ギリギリだったと分かりました。
その、赤く透けている付近に、薄緑の部分があり、
「これは何ですか?」
と尋ねたところ、
「検知液で染まった部分です。
この色は、これ以上削ってはいけないというサインなので削りません」
との説明でした。
5日が経過し、治療時の痛みは取れましたが、安静時にジーンというか、ジワ〜っと微妙に痛いです。
削る前と同じような感じです。
痛みの度合いは削る前と同様か、若干それより大きいかなというレベルです。
温痛、冷痛なく、普通に食事ができ、就寝にも全く支障はありません。
このような訳で、以下、疑問点です。
1:
ラバーダムをつけるのに10分くらいかかり、何度もやっているうちに唾液でベトベトになってしまいましたが、露髄した訳でも無いし、大丈夫でしょうか?
2:
検知液が赤の場合は染まった部分を一部残すが、青の場合は全部削らなくてはならないと、どこかの記事で見た気がします。
薄緑という事は、青い液を使った(一回なのか、何回か使ったのかは分かりません)と思うのですが、薄緑は残しても構わないのでしょうか?
もちろん、暫定間接覆髄ではありません。
間接覆髄もしていないと思います(次回確認します)。
3:
万一削り残しがあっても、CRやインレーで密閉すればもう虫歯は育たないですか?
4:
インレー形成時には、充填してあるCRをまた削るのですよね?
再度神経ギリギリまで削って、CRを完全に取り除くのか、ある程度CRを残して形成するのか、どうなるのでしょうか?
5:
これが最大の疑問です。
神経まで虫歯が達していなくても、鈍痛がする事はありますか?
仮に、神経に虫歯菌がいる場合、何ヵ月位で神経はやられてしまうものでしょうか?
歯髄に菌が少しでも入ったらもうアウトなのか、微量ならやっつける力が人体にはあるのか、教えてください。
どれも、処置してくださった先生に聞けばいいのですが・・・、次の予約もあるし迷惑かなと思ってしまいました。
どうか、私にも分かるように教えていただけたら幸いです。
回答1
美江寺歯科医院(岐阜県瑞穂市)の小牧です。
回答日時:2016-06-16 16:54:58
あすわかさん、こんにちは。
一般的にはよく知られていないのですが、虫歯が象牙質まで進む(いわゆるC2)と、歯髄に炎症を起こします。
初期の炎症なら、症状はなく、ほとんど気がつきません。
C2なら、多くの場合は、治療が終われば炎症は治ります。
時に炎症が治らず進行して、症状が出ることもあります。
症状からだけで察するところ、歯髄炎が治らず、神経を取る治療が必要かもしれませんね。
一般的にはよく知られていないのですが、虫歯が象牙質まで進む(いわゆるC2)と、歯髄に炎症を起こします。
初期の炎症なら、症状はなく、ほとんど気がつきません。
C2なら、多くの場合は、治療が終われば炎症は治ります。
時に炎症が治らず進行して、症状が出ることもあります。
症状からだけで察するところ、歯髄炎が治らず、神経を取る治療が必要かもしれませんね。
相談者からの返信
相談者:
あすわかさん
返信日時:2016-06-17 14:37:14
回答2
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2016-06-17 16:52:32
こんにちは。
1:多くの場合で大丈夫だと思います。
2:薄緑がウ蝕検知液で染まった色なのかどうかは実際に行った歯科医にしかわからないと思います。
どういうお話でしたか?
ウ蝕に対する反応層で着色層であるかもしれません。
3:軟化象牙質ならば多くの場合一般的なウ蝕除去法ならば除去したほうがよいでしょうが、着色層ならば残してよいでしょう。
完全にシーリング出きるならば、細菌が残っていてもよいとの論文もあります。
樹脂できっちりシーリングされてあれば、取り残した細菌が酸蝕することはないと考えられていると思います。
4:通常、裏装は一部残してインレー修復になると思いますが、歯科医の考え方によって細かい術式は異なってくるでしょう。
5:鈍痛があることはよくあると思います。
理由は象牙質に細菌感染が起こっていれば歯髄反応があるからです。
また、神経に虫歯菌が入っていても免疫系で処理できる範囲であれば、問題なく症状が収束することもあると思います。
神経の道は複雑ですから抜髄しても一部の神経は生きていて、象牙質に栄養供給したり生活反応を与え続けるということはよくあります。
ただ、不快症状が消失しなければ生活の質が落ちそこで噛めないなど不都合が続くでしょうから、残念ながら根っこの治療が必要になることもあるでしょう。
症状が徐々に軽減できればよいですが、そうでない場合は担当医に伝えて次の処置へと移行してもらってください。
お大事に。
1:多くの場合で大丈夫だと思います。
2:薄緑がウ蝕検知液で染まった色なのかどうかは実際に行った歯科医にしかわからないと思います。
どういうお話でしたか?
ウ蝕に対する反応層で着色層であるかもしれません。
3:軟化象牙質ならば多くの場合一般的なウ蝕除去法ならば除去したほうがよいでしょうが、着色層ならば残してよいでしょう。
完全にシーリング出きるならば、細菌が残っていてもよいとの論文もあります。
樹脂できっちりシーリングされてあれば、取り残した細菌が酸蝕することはないと考えられていると思います。
4:通常、裏装は一部残してインレー修復になると思いますが、歯科医の考え方によって細かい術式は異なってくるでしょう。
5:鈍痛があることはよくあると思います。
理由は象牙質に細菌感染が起こっていれば歯髄反応があるからです。
また、神経に虫歯菌が入っていても免疫系で処理できる範囲であれば、問題なく症状が収束することもあると思います。
神経の道は複雑ですから抜髄しても一部の神経は生きていて、象牙質に栄養供給したり生活反応を与え続けるということはよくあります。
ただ、不快症状が消失しなければ生活の質が落ちそこで噛めないなど不都合が続くでしょうから、残念ながら根っこの治療が必要になることもあるでしょう。
症状が徐々に軽減できればよいですが、そうでない場合は担当医に伝えて次の処置へと移行してもらってください。
お大事に。
相談者からの返信
相談者:
あすわかさん
返信日時:2016-06-18 12:20:09
回答3
顕微鏡歯科シバタ(名古屋市守山区大森)の柴田です。
回答日時:2016-06-18 13:33:43
うしょく検知液には2社以上から出ていると思います。
溶かすための溶剤の違いにより浸透力に違いがあります。
濃染部は削り薄染部は残すタイプの製品と
http://do.dental-plaza.com/search/item/detail/id/36740000/
染まった部分は全部削るタイプがあります。
http://www.nishika.co.jp/product.php?mode=search&category_id=6
溶かすための溶剤の違いにより浸透力に違いがあります。
濃染部は削り薄染部は残すタイプの製品と
http://do.dental-plaza.com/search/item/detail/id/36740000/
染まった部分は全部削るタイプがあります。
http://www.nishika.co.jp/product.php?mode=search&category_id=6
回答4
E Eデンタル(愛知県豊橋市)の井野です。
回答日時:2016-06-18 16:28:41
臨床の現場で言えば、どこまでを削る必要がある虫歯として扱うかという明確な基準はありません。
時間をかけずに治療しようとすれば、大き目に削って詰め物をします。
時間をかけて丁寧に治療しようとすれば、検知液で毎回染め出して多くの部分を取りきることができます。
虫歯は今のところ6層で考えられており、4層目前後まで削ることが言われていますが、どこが4層目なのか臨床では分かりません。
染め出し液を使用すると、おおよそ4層目付近まで染まると言われていますからおおよそ取りきることができます。
深い部分の虫歯は染まらないなどたまに経験します。
染出し液は正確ではないが診断基準を作る1つのツールです。
柴田先生がおっしゃるナカニシのカリエスチェックでも、染まり過ぎるという考え方もありますし、予後の観点からどこまでを良しとするのか?
また歯の詰め物の精度も2次カリエスに関しては大きく影響して、虫歯をきちんと取っても封鎖性が甘ければ長持ちはしません。
極端な話では「シールドレストレーション」という、多少の虫歯を残して詰め物で生き埋めにしてしまうという考えもあります。
我々臨床科が効率よく治療を行おうとすれば、染まる所をざっくり削ってしまった方が効率的です。
一度染めた色を削らず治療を行えば、染色されたその色素が残ったまま詰め物をする形になるので、それはそれで審美的な問題が起こります。
(青色の歯やピンクの歯が現れます。)
>もう一度充填したCRを削って、 間接覆髄するっていうのはどうでしょう?
>あまり効果がないですかね?
あまり神経ばかりに固執する結果として歯を失う(抜歯)リスクも上がってきますから、その点は理解して次の処置を選ばれた方がいいでしょうね。
おだいじに
時間をかけずに治療しようとすれば、大き目に削って詰め物をします。
時間をかけて丁寧に治療しようとすれば、検知液で毎回染め出して多くの部分を取りきることができます。
虫歯は今のところ6層で考えられており、4層目前後まで削ることが言われていますが、どこが4層目なのか臨床では分かりません。
染め出し液を使用すると、おおよそ4層目付近まで染まると言われていますからおおよそ取りきることができます。
深い部分の虫歯は染まらないなどたまに経験します。
染出し液は正確ではないが診断基準を作る1つのツールです。
柴田先生がおっしゃるナカニシのカリエスチェックでも、染まり過ぎるという考え方もありますし、予後の観点からどこまでを良しとするのか?
また歯の詰め物の精度も2次カリエスに関しては大きく影響して、虫歯をきちんと取っても封鎖性が甘ければ長持ちはしません。
極端な話では「シールドレストレーション」という、多少の虫歯を残して詰め物で生き埋めにしてしまうという考えもあります。
我々臨床科が効率よく治療を行おうとすれば、染まる所をざっくり削ってしまった方が効率的です。
一度染めた色を削らず治療を行えば、染色されたその色素が残ったまま詰め物をする形になるので、それはそれで審美的な問題が起こります。
(青色の歯やピンクの歯が現れます。)
>もう一度充填したCRを削って、 間接覆髄するっていうのはどうでしょう?
>あまり効果がないですかね?
あまり神経ばかりに固執する結果として歯を失う(抜歯)リスクも上がってきますから、その点は理解して次の処置を選ばれた方がいいでしょうね。
おだいじに
相談者からの返信
相談者:
あすわかさん
返信日時:2016-06-18 17:24:26
柴田先生、サイトの紹介ありがとうございます。
ページを拝見しました。
やはり、青色の場合は全部削るとありますね。
井野先生、とはいえ、明確な基準はないのですね。
一度詰めてもらったCRを取って、薄緑色も削ってもらうついでに、間接的に覆髄してもらったら一石二鳥?
・・・なんて想像しましたが、かえって今より悪くなるでしょうか?
ページを拝見しました。
やはり、青色の場合は全部削るとありますね。
井野先生、とはいえ、明確な基準はないのですね。
一度詰めてもらったCRを取って、薄緑色も削ってもらうついでに、間接的に覆髄してもらったら一石二鳥?
・・・なんて想像しましたが、かえって今より悪くなるでしょうか?
タイトル | 左上6番、神経まで達していなかった虫歯治療後も鈍痛が残り不安 |
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質問者 | あすわかさん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 44歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
虫歯治療 う蝕関連 |
回答者 |
|
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。