オープンバイト、本当に矯正をすべきか?

相談者: りかーさん (25歳:女性)
投稿日時:2016-11-07 00:35:06
こんばんは。

矯正歯科で、オープンバイトと診断されました。

自分は軽度の乱杭歯で歯に食べ物が詰まりやすく矯正をすれば良くなるのではと気軽な気持ちで矯正歯科を受診したのですが、結果オープンバイトと診断され初めて自分の思っていなかった症状を知りました。
奥歯の2つしか噛み合ってないようで、過去に指しゃぶりをしていたのと、舌癖があるとも診断されました。

(1.2番は上下空間が2ミリ程あります。
下の歯の犬歯は八重歯のようになっており少し前に出ていて歯の生え際が下がっている為、3.4番は5ミリ程空いてしまっています)


審美的に見ると歯並びが悪く見える訳ではなく、周囲からも矯正をしようか迷ってる事を伝えても、きれいなのに と驚かれます。

また、ネットを見ていても、見た目を治すために矯正する人が殆どで、噛み合わせの為にする人は少ないという情報や噛み合わせがしっかりしているのは日本人では79%、していない人の方が多いという内容も読み、時間もお金も治療中の痛みや過ごしにくさも含めて本当にすべきか悩んでいます。

そのままにしておくと、舌癖があるので今後かなり上下の歯の間隔が広がってきてしまうのでしょうか。
他の方の質問で、オープンバイトの方の場合は矯正をオススメするという回答もあり、オープンバイトは他の症状に比べ、矯正するべき点が沢山あるのでしょうか。

実はすでに型取りやゴムを歯の間に入れる治療まで進めており、ゴムの治療がかなり痛く、ここまでしてすべきかと今週末にも治療予定なのですが、今になりとても悩んでいます。
ご回答お願いいたします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2016-11-07 08:30:41
ご相談ありがとうございます。

オープンバイトは他の症状に比べ、矯正するべき点が沢山あるのでしょうか。

その状態で矯正しなければならない点は、ご自身が見た目をきれいにしたいという審美的な理由がある場合、話し方に問題が出て会話の機能回復が理由となる場合、唇が閉じられないくらい開いてしまう場合、が考えられます。

本来前歯は上下が適切にかみ合っていて正しく機能します。
しかし、そうならずに成長した場合は、奥歯の保全に不利となり、そのままでも相当気をつけなければなりません。

かといって、矯正治療で本来の機能回復ができるか、矯正治療で咬合がガラリと変わり全体の歯の寿命に影響が出ないのか、今まで上下が噛み合っていなかった前歯が当たるようになりその力の影響で歯根にダメージを受けることはないのか、などは事前に確認する必要があります。


全部の歯を動かすということは、自然に生まれ育ったものを人工的に変えることです。
歯の位置を動かすことはいいとしても、それにより変わる機能についての治療計画も同時に考えるほうが安全です。

矯正治療の現状は目先の歯を動かすことだけが目標であることが多いようです。
どこまで考慮するのか、よく相談しましょう。
前述したことに対してリスクを負う覚悟は必要です。

1人の専門家がこの回答を支持しています  
回答 回答2
  • 回答者
歯科医師の松山です。
回答日時:2016-11-07 10:04:19
親知らずがあれば抜歯をすることにより、少し改善することがあります。

舌癖があれば、まず改善するべく、筋機能療法を始めるべきです。
改善しておかないと矯正しても、後戻りが生じる可能性が高いからです。


私でしたら、まずこの二つを提案するでしょう。
オープンバイトは、大きく分けて歯槽性のものと、骨格性(面長タイプ)のものがあり、治療方針が異なります。
説明されていますか。


不正咬合と言われるものは、病気という概念がない人が多数を占めていますから(善悪を問うているわけではありません)、矯正治療をするかしないかは、ご本人の意思次第かもしれません。

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2016-11-07 11:26:33
りかーさん、今日は

矯正治療において、歯やお口の健康のために必要度が高い状態はオープンバイトのみです。

統計的にはオープンバイトの方は早くに歯を失っていくという結果が得られています。

それに引き換え八重歯や乱杭歯は、特に虫歯歯周病のリスクが高くなければ、矯正を行っても行わなくても、見た目以外の差はありません。


方や、矯正治療において、見た目を考えると、オープンバイトは必要度は低く、八重歯や乱杭歯の方が必要度が高くなります。

何を目的に矯正治療をするかということで、必要性は異なってくると思います。

回答 回答4
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2016-11-07 11:32:50
成人後の矯正治療のリスクはかなり高いとお考えになっておけばよいと思います。

元々機能障害があって(舌癖)それに適応して頭頚部が位置づけされて形が作られ安定しているのでしょうから、機能を改善しつつ形態も修正しなければ安定しにくいことが知られています。

舌癖があればMFT等の筋機能の改善とともに矯正治療を行わないと後戻ることが多いでしょう。


松山先生の回答にあるように開咬は舌癖によるものと臼歯のスペース不足によって引き起こされる場合が多いようです。
ですから親知らずを抜歯することを勧められることは多いと思います。


>ゴムを歯の間に入れる治療まで進めており、ゴムの治療がかなり痛く、ここまでしてすべきか

矯正治療で何が一番苦痛か(痛みが強く不快)といえば、このゴムの時が一番苦痛だと思います。
それ以降はゴムの時ほど苦痛が強くないのが普通でしょう。


>軽度の乱杭歯で歯に食べ物が詰まりやすく矯正をすれば良くなるのでは?

叢生が軽度にあり食べ物が詰まりやすいのはなぜでしょうか?
叢生を改善すれば歯の萌出程度によってはブラックトライアングルが出来て、逆に矯正後にイチゴの種やゴマのような小さなものが歯と歯の隙間(歯の隣接面の下側)に詰まりやすくなることがよくあります。

ブラックトライアングルが出来ないようにストリッピング(歯の形態修正)をしてもらいつつ治療目標を立てておくということもよくされます。

歯槽の理想的な位置に歯を望ましい方向に修正しておくという治療は将来的に悪くはないと思いますが、矯正治療によって望ましい位置に出来ないならばしないほうがよかったということになる場合もあります。

成長後には骨も歯茎もそうそう簡単にはついてきてくれませんから、矯正治療にはリスクもあるということになります。


様々なリスクをご承知の上ご希望されるかどうかの決定には事前に十分な説明を受けられておくことが必要だと思います。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: りかーさん
返信日時:2016-11-07 19:54:30
ご回答ありがとうございます。
様々な情報がわかり、有難いです。


舌癖があるので、このまま何もしないと、10、20年経った時にさらに歯と歯の間が開いてしまうのだと思うのですが、何年で約どのぐらい開いてしまうのでしょうか、それが1番心配です。

筋機能療法というのは、舌癖改善のトレーニングでお間違いないでしょうか?
それは病院でなければ受けられないものでしょうか?
ネットを見ると、舌癖改善の方法が沢山載っているのですが、それを家でしっかりすることで改善できるものでしょうか?


抜歯は、親知らず4本を抜歯する予定です。
親不知を抜いて、家で舌癖を直すトレーニングをしっかり行、症状がマシになるか様子を見ても良いのでしょうか、、?
回答 回答5
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2016-11-07 20:17:13
せっかくですから矯正の先生にしっかりお尋ねになるとよいと思います。

矯正の先生は舌癖のことも筋肉のトレーニング法のこともよくご存知だと思いますので、どうしたらよりよいかお尋ねになってみるとよいでしょう。

回答 回答6
  • 回答者
歯科医師の松山です。
回答日時:2016-11-07 20:31:50
舌癖の態様は様々です。
しかしながら将来上下に開いていく例は少なく、多く認められるのが、前歯の前突です。

筋機能療法は、上記のように舌に関しては様々ですから、実際に即した指導が必要で実際に診てもらっての上でないと効果が表れにくいでしょう。筋機能療法に造詣の深い先生に診てもらうのが一番です。



・症状がマシになるか様子を見ても良いのでしょうか

オープンバイトの病因論的な原因がしっかり診断されていれば、それなりの判断を下せばよいわけですから、初めに書いたように病気ではないという見方をすれば、様子を見てもよいとは言えます。

私でしたら、このような説明を詳しくしたうえで、矯正は希望するなら行いますという態度です。



”オープンバイトは、大きく分けて歯槽性のものと、骨格性(面長タイプ)のものがあり、治療方針が異なります。説明されていますか。”  

は重要ですよ。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: りかーさん
返信日時:2016-11-07 23:39:51
松山先生、船橋先生、ありがとうございます。


松山先生、
病因論的な原因は、歯槽性とは言われてなく、面長で骨格について指摘されたのではっきりとは言われなかったのですが骨格性なのだと思います。

治療計画は、親不知を全て抜いて歯を後ろに下げて行くといった方法です。
(もしかしたら抜いたことで自然と歯が被さってくる可能性もあると言われました。)

治療計画と治療方針は別で、必ずどこの病院でもあるのでしょうか。


骨格性であれば、病気ではないという見方なのでしょうか。

矯正の先生からは今回の質問回答で教えて頂いたようなことは全く言われず、とにかくしっかり噛み合っていないから矯正すべきと勧められている為、相談しにくく、細かいところまでお聞きし申し訳ありませんが、教えていただけると有難いです。
回答 回答7
  • 回答者
歯科医師の松山です。
回答日時:2016-11-08 09:17:43
親不知を全て抜いて歯を後ろに下げて行くといった方法です。

臼歯部を後ろに下げると、かみ合わせが高くなり、前歯部は少し開いてしまいます。
臼歯部圧下ではありませんか。


・"(もしかしたら抜いたことで自然と歯が被さってくる可能性もあると言われました。)

前述の通りです。



・治療計画と治療方針は別で、必ずどこの病院でもあるのでしょうか。

具体的にどのようなことかわかりません。
舌癖については、そこの歯科医院でできるべきなことなどを指すのでしょうか。

先に抜歯しないことでしょうか。
矯正をするからといって、筋機能療法にたけていない歯科医が、大多数を占めるのが、実情です。



・骨格性であれば、病気ではないという見方なのでしょうか。

これも意味が分かりませんが、学際的な見方での、総合力を持ってしてもらいたいものです。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: りかーさん
返信日時:2016-11-11 01:03:51
細かくアドバイス頂き、ありがとうございます。


色々な事を教えて頂いて沢山考えましたが、親不知を抜歯して様子を見ることにしました。
そして、やはり噛み合わせや見た目を良くしたいという訳ではなく、オープンバイトの状態がこれ以上悪くならないようにというのを第一に考えたいと思い直しまして、筋機能療法を受けられる病院を、探そうと思います。

たくさんの質問にご丁寧に回答して下さり、本当にありがとうございました。
沢山迷いましたが、こちらで質問をして迷って決めることができたので良かったです。
ありがとうございました。
回答 回答8
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2016-11-11 10:51:35
8020運動で調査を行った結果、80歳で20本の歯を健康に保っていた人で開咬反対咬合の方はゼロ。
強度の叢生(八重歯)の人は数パーセントという統計があります。

つまり開咬と反対咬合、八重歯のような重度の叢生の方は現時点の口腔衛生状態や日本の歯科治療水準では、80歳になったときに健康な歯の数が他の人より明らかに少なくなっているという統計結果のようです。


開咬の矯正治療も反対咬合の矯正治療も重度の叢生の矯正治療も難しいですが、矯正治療を正しく行ってもらい安定したフィニッシュまで持っていってもらえたならば将来歯を失うリスクが減る可能性は高いんじゃないか?というのが一般的な歯科医が考えてることです。


いつするのか?誰にしてもらうのか?どの方法でしてもらうのか?など悩ましい問題は多いですが通院可能な医院の先生とよくご相談してくださいね。




タイトル オープンバイト、本当に矯正をすべきか?
質問者 りかーさん
地域 非公開
年齢 25歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 歯列矯正の治療法
開咬・オープンバイト(前歯が噛まない)
回答者




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