食後の歯磨きについて
相談者:
歯は男の命さん (44歳:男性)
投稿日時:2017-03-02 13:32:59
回答1
中田歯科医院(埼玉県川口市)の中田です。
回答日時:2017-03-02 14:46:59
そのような説は、メカニズムベースといって、たしかに生体内で起こっていることを考えるとありえるだろうという考え方です。
しかし、実際の人間の体は、それぞれ全く個性的な耐久性、回復力をもっていますので、メカニズムで考えることは(研究段階で必要であっても)臨床上は意味がありません。
食後に確かに酸は発生するかもしれませんが、そもそも体にあっていないみがき方をしていたり、夜間の歯ぎしりをなどの影響と比較すると、食後直後のブラッシングによる影響は極めて小さいものです。
ではなにを臨床では参考にするべきかというと、さまざまな事象を包括したエンドポイントベースの考え方、つまりどのような結果になっているをか追っていくことです。
言っていることは難しいですが、実践は簡単で、それぞれの歯科医院で、患者さんごとに最適と考える間隔で定期検診をすればよいのです。
もし酸などの影響で歯の減りが早ければ、早期に発見できますし、手遅れになる前に手をうつことができます。
また、そのような兆候が見られないならば、今まで行ってきたセルフケアは質問者さまご自身の体に合っているものであり、今後も同様に継続すればよいということがわかります。
なお、立ち直って歯みがきについてですが、研究では1日2回、寝る前に確実に行えば、虫歯と歯周病の予防効果が十分であると結論が出ています。
もちろん、1日3回、4回行うことで(過剰な力をかけなければ)やりすぎになることはありませんし、素晴らしい生活習慣だと思います。
どうぞご参考になさってください。
しかし、実際の人間の体は、それぞれ全く個性的な耐久性、回復力をもっていますので、メカニズムで考えることは(研究段階で必要であっても)臨床上は意味がありません。
食後に確かに酸は発生するかもしれませんが、そもそも体にあっていないみがき方をしていたり、夜間の歯ぎしりをなどの影響と比較すると、食後直後のブラッシングによる影響は極めて小さいものです。
ではなにを臨床では参考にするべきかというと、さまざまな事象を包括したエンドポイントベースの考え方、つまりどのような結果になっているをか追っていくことです。
言っていることは難しいですが、実践は簡単で、それぞれの歯科医院で、患者さんごとに最適と考える間隔で定期検診をすればよいのです。
もし酸などの影響で歯の減りが早ければ、早期に発見できますし、手遅れになる前に手をうつことができます。
また、そのような兆候が見られないならば、今まで行ってきたセルフケアは質問者さまご自身の体に合っているものであり、今後も同様に継続すればよいということがわかります。
なお、立ち直って歯みがきについてですが、研究では1日2回、寝る前に確実に行えば、虫歯と歯周病の予防効果が十分であると結論が出ています。
もちろん、1日3回、4回行うことで(過剰な力をかけなければ)やりすぎになることはありませんし、素晴らしい生活習慣だと思います。
どうぞご参考になさってください。
回答2
山田歯科医院(兵庫県姫路市)の山田です。
回答日時:2017-03-02 15:22:14
こんにちは。
歯磨きのタイミングということですがこのような話題は最近になって出てきたように思っています、他の話題としては子供とお箸を共有したらむし歯がうつってしまうというお話です。
個人的には歯磨きだけでむし歯予防をするのは無理だと考えています、必ずおさとうが絡んでいます、したがっておさとうとどう付き合うか、つまりお菓子とどう付き合うかです。
お菓子をむし歯ができないレベルにとどめておけば歯磨きはそこそこできていれば心配ないでしょう、むし歯ゼロの人にインタビューするとお菓子をほとんど食べていないか、甘いものを特別好まないことがわかります。
一方むし歯のたくさんある方とか治療跡がたくさんある方例外なく甘党です、歯磨きのタイミングを気にかけるよりお菓子の量に気を付けられるの方がむし歯予防には絶対的に有意義でしょう。
ちなみにお菓子の量は一日一種類一個が望ましい量だと考えています。
むし歯のできないおさとうの量 http://yamadashika.jp/prevent05.html
歯磨きですが毎日100%磨くことは我々プロでもできません、歯をみがいた後赤染めをすればよくわかるでしょう、特に上顎7番の後ろとか下顎前歯の内側の歯と歯の間などはよっぽど練習しなくては不可能でしょう。
しかし磨けていなくてもむし歯にならないのは免疫機構が備わっているのも一因だと考えています、よく経験するのは有髄歯と比べて無髄歯の方がむし歯になりやすいという事もその一つでしょう。
何はともあれ歯をきれいに磨くことはエチケットの一つなのでそれはそれで大切だと思います。
歯磨きのタイミングということですがこのような話題は最近になって出てきたように思っています、他の話題としては子供とお箸を共有したらむし歯がうつってしまうというお話です。
個人的には歯磨きだけでむし歯予防をするのは無理だと考えています、必ずおさとうが絡んでいます、したがっておさとうとどう付き合うか、つまりお菓子とどう付き合うかです。
お菓子をむし歯ができないレベルにとどめておけば歯磨きはそこそこできていれば心配ないでしょう、むし歯ゼロの人にインタビューするとお菓子をほとんど食べていないか、甘いものを特別好まないことがわかります。
一方むし歯のたくさんある方とか治療跡がたくさんある方例外なく甘党です、歯磨きのタイミングを気にかけるよりお菓子の量に気を付けられるの方がむし歯予防には絶対的に有意義でしょう。
ちなみにお菓子の量は一日一種類一個が望ましい量だと考えています。
むし歯のできないおさとうの量 http://yamadashika.jp/prevent05.html
歯磨きですが毎日100%磨くことは我々プロでもできません、歯をみがいた後赤染めをすればよくわかるでしょう、特に上顎7番の後ろとか下顎前歯の内側の歯と歯の間などはよっぽど練習しなくては不可能でしょう。
しかし磨けていなくてもむし歯にならないのは免疫機構が備わっているのも一因だと考えています、よく経験するのは有髄歯と比べて無髄歯の方がむし歯になりやすいという事もその一つでしょう。
何はともあれ歯をきれいに磨くことはエチケットの一つなのでそれはそれで大切だと思います。
回答3
美江寺歯科医院(岐阜県瑞穂市)の小牧です。
回答日時:2017-03-02 16:12:02
歯は男の命さん、こんにちは
「食後すぐに歯磨きをしてはいけない」と言われるようになった元になる研究ですが、虫歯予防の研究ではありません。
日本では、本来の意味をかけ離れてセンセーショナルに伝わって、本来の意味と間違って伝わってしまっています。
それを主張する歯科医の中には元の研究も読まず、真偽も確かめないで、伝言ゲームのように拡散してしまっている先生も見受けられます。
まず、虫歯と酸蝕症は全く別の、傷病です。
虫歯は、日和見感染による炎症ですが、酸蝕症は酸による化学やけどです。
言い換えれば、水虫とやけどのような違いがあります。
また、虫歯はプラーク(歯垢)の中の酸性度により進行が左右されますが、酸蝕症はお口の中全体の酸性度に左右されます。
プラーク中の酸性度は、食後5〜10分で最低になりそこから、30〜60分かけて徐々に回復していきます。
もし60分間プラークをつけてままにしておけば、60分間の間どんどん脱灰していきます。
60分経ったところで歯磨きをすれば、最も脱灰が進んだところで歯磨きをすることになり、最悪です。
では60分を過ぎれば、再石灰化が開始するかといえば、プラークが付いていれば、唾液の中和作用歯のの面には作用せず、プラークが付いたままでは再石灰化も期待できません。
以上のことから、虫歯予防のためには食後すぐにフッ化物添加の歯磨き剤を用いて、プラークを取り除き、フッ化物で再石灰化を促進することを推奨します。
多くの人がかかる虫歯と違い、わずかな人だけが危険にさらされる酸蝕症は、リスクの高い人だけが注意をすれば良いと思います。
まず、原因になるものを特定し、避けることができるなら、それを避けることです。
飲食が原因なら、原因となる酸性物を飲食するのをやめるか、食事の初めのうちに食べれば良いでしょう。
うっかり、食事の最後に食べてしまった時だけ、歯磨きをすぐにしない方が良いかもしれません。
しかし、プラークの中の酸性度の変化と違い、お口の中の酸性度は速やかに変化しますので、ノンシュガーのガムを噛んだり、水で口をすすいだりしてから歯磨きをすれば良いでしょう。
原因となる物を避けることができない場合(例えば、酸を扱う職業や、嘔吐を繰り返すなど)は、自己流にならず、歯科医師と相談された方が良いでしょう。
「食後すぐに歯磨きをしてはいけない」と言われるようになった元になる研究ですが、虫歯予防の研究ではありません。
日本では、本来の意味をかけ離れてセンセーショナルに伝わって、本来の意味と間違って伝わってしまっています。
それを主張する歯科医の中には元の研究も読まず、真偽も確かめないで、伝言ゲームのように拡散してしまっている先生も見受けられます。
まず、虫歯と酸蝕症は全く別の、傷病です。
虫歯は、日和見感染による炎症ですが、酸蝕症は酸による化学やけどです。
言い換えれば、水虫とやけどのような違いがあります。
また、虫歯はプラーク(歯垢)の中の酸性度により進行が左右されますが、酸蝕症はお口の中全体の酸性度に左右されます。
プラーク中の酸性度は、食後5〜10分で最低になりそこから、30〜60分かけて徐々に回復していきます。
もし60分間プラークをつけてままにしておけば、60分間の間どんどん脱灰していきます。
60分経ったところで歯磨きをすれば、最も脱灰が進んだところで歯磨きをすることになり、最悪です。
では60分を過ぎれば、再石灰化が開始するかといえば、プラークが付いていれば、唾液の中和作用歯のの面には作用せず、プラークが付いたままでは再石灰化も期待できません。
以上のことから、虫歯予防のためには食後すぐにフッ化物添加の歯磨き剤を用いて、プラークを取り除き、フッ化物で再石灰化を促進することを推奨します。
多くの人がかかる虫歯と違い、わずかな人だけが危険にさらされる酸蝕症は、リスクの高い人だけが注意をすれば良いと思います。
まず、原因になるものを特定し、避けることができるなら、それを避けることです。
飲食が原因なら、原因となる酸性物を飲食するのをやめるか、食事の初めのうちに食べれば良いでしょう。
うっかり、食事の最後に食べてしまった時だけ、歯磨きをすぐにしない方が良いかもしれません。
しかし、プラークの中の酸性度の変化と違い、お口の中の酸性度は速やかに変化しますので、ノンシュガーのガムを噛んだり、水で口をすすいだりしてから歯磨きをすれば良いでしょう。
原因となる物を避けることができない場合(例えば、酸を扱う職業や、嘔吐を繰り返すなど)は、自己流にならず、歯科医師と相談された方が良いでしょう。
相談者からの返信
相談者:
歯は男の命さん
返信日時:2017-03-03 13:42:06
タイトル | 食後の歯磨きについて |
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質問者 | 歯は男の命さん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 44歳 |
性別 | 男性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
歯磨きに関する疑問 酸蝕歯(酸蝕症) |
回答者 |
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。