50代での顎変手術と歯列矯正。年齢的なリスクから迷っている

相談者: danditさん (51歳:男性)
投稿日時:2017-08-11 16:36:52
よろしくお願いします。

50、60代での顎変手術と矯正について質問です。

まず、矯正においては歯根吸収歯槽骨吸収、歯肉退縮ブラックトライアングルなどのリスクが若い人より高いことは承知しています。
私のように、過去に歯周病を患って歯槽骨が退縮している場合は更に減少幅を大きいのも承知しております。

顎変手術では、術後の麻痺はほぼ避けられないものの、1年以内に麻痺が徐々に緩和し、8〜9割程度の人が解消される、という話も聞いております。
また、術後に顎関節症になるケースがあるのも承知しています。

そして、矯正期間が3年〜5年、その期間の精神的・肉体的苦痛に伴うストレスもあり、更に歯周病や虫歯が加速するリスクもありえます。
また、矯正や手術が引き金となり、精神的負担の積み重ねに拍車がかかって、身体的不調が出る可能性も捨て切れません。


これらの負の可能性を考えた場合、それでも顎変手術と矯正を行うべきか、長い間決めかねています。

若い人や女性のように審美的な理由がメインであれば結論が出やすいですし、モチベーション維持により成功すると思います。

しかし、50代以降になると、残りの人生で自分の歯をしっかり使える事が最重要であり、審美要素は『ついで』になっております。

現在、普通に咀嚼でき、ほとんど食事に影響はありません。
また、受け口が原因と思われる身体的不調もありません。
発音障害も人様に指摘されるレベルのものはありません。

以上の前提条件で考えた場合、受け口は将来トラブルになる可能性があるのであれば、手術&矯正に踏み切る大きな理由になります。

しかしながら、特にそういう臨床が多いわけでなく、受け口の人が存在する比率に比例したトラブル頻度であれば、正常交合の人と結果的には大差ないことになるため、手術&矯正は見合わせようと思っています。

いかがでしょうか?

尚、先日矯正の初めの第一歩で左右下6番にブラケット固定用のリングをいれました。
このリングだけで既にストレスが多く、イライラしていますし、それに絶えている方々を改めて尊敬すらしております。
残りの人生30年程度のために、これから4〜5年、リテーナー入れれば7〜8年もの間、ストレスを費やすのが本当に必要なのか?
それが必要なほどの病気だから保険が適用になっているのか?という疑問です。

因みに、抜歯とワイヤーは半月後の予定ですが、それまでに進むか止めるかを決めたいと思います。
止める場合、今ついているリングを外すと隙間が出来ますが、これはほっといて大丈夫でしょうか?

よろしくお願いします。


回答 回答1
  • 回答者
伊藤矯正歯科クリニック(名古屋市中区)の伊藤です。



※2013年9月14日までは伊藤和明先生、それ以降は伊藤雅大先生がご回答されています。
回答日時:2017-08-12 13:16:39
なんとなくですが、ご自身の中で答えがありそうな気がします。


たしかに矯正治療には、お書きのようなデメリットの可能性も考えられます。

また、逆にしなかったとしても、現在は問題ない状況が受け口によって問題が複雑化する可能性もあります。

どちらも現時点では可能性です。
割合はあくまでも割合であって、個人で見たときに、その人に当てはまるかどうかはわかりません。


矯正治療をして、問題が出ればしないほうが良かったと後悔するでしょう。
しなかったとしても、不調になれば受け口のせいとか、あの時手術をしておけばと後悔もするでしょう。


ご自身の中で、矯正治療に対するメリットを感じないのであれば、治療しないのも一案なのかもしれません。

1人の専門家がこの回答を支持しています  
回答 回答2
  • 回答者
伊藤矯正歯科クリニック(名古屋市中区)の伊藤です。



※2013年9月14日までは伊藤和明先生、それ以降は伊藤雅大先生がご回答されています。
回答日時:2017-08-12 13:25:29
ちなみに、矯正治療保険適応は、顎変形症と国の認める先天異常のみが認められています。

顎変形症は、ざっくり言うと「矯正治療だけでは治せない顎のゆがみがある場合に手術を併用して矯正治療を行う」という感じです。


バンドスペースは、ほとんどの場合外せば閉じます。
ただ、かみ合わせの状況や歯茎の状態によっては、閉じにくいこともあります。

1人の専門家がこの回答を支持しています  
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: danditさん
返信日時:2017-08-12 18:32:10
伊藤先生 ご回答ありがとうございます。


仰るとおり、どちらを選択しても結果によっては後悔すると思います。
ただ、どちらが可能性が高いか?ということで決めるしかないと思いましたが、自分に当てはまってしまえばそれは100%ですから、それも意味がないかもしれません。
しかし、今はそれ以外に結論が出せない状況です。

かかりつけの歯医者さんに相談したら、相当止められました。
矯正してその後、体調不良、ノイローゼ、苦痛、などを目の当たりにした経験が数件あるそうです。
『まだ若くて元気なら良いが、この年からはリスクが高すぎる』と心配されました。

現在は都内の某私立大学病院にお願いしていますが、現在の噛み合わせについては説明がありませんでした。
接触ポイントの数、加重バランス、顎の動きなどについては何もきいていません。
この部分の数値的データを質問したところ、無いとの事でした。
レントゲンと横顔の図面で顎の位置の変更について説明されただけです。
リスクについても歯根吸収歯肉退縮、手術後の麻痺のみで、
顎関節症のリスク、体調不良のリスクは無かったです。
さらにその質問をすると、『そんな話は聞いたことが無い』というい回答でした。
素人でも耳にする話を聞いたことが無いと仰ったため、それが一層不安に思わせ、自分で様々な情報を調べるようになりました。

そこで今一度質問させてください。

1.顎変の手術と矯正は現在では比較的一般的で心配するほどのものではないでしょうか?それともまだまだ珍しい症例でしょうか?

2.同様に、50歳以上の症例数はそれなりにあるのでしょうか?
 (経験談ブログは若い人しか見つからないためです)

3.顎変手術・矯正により、数年後に体調不良を起こし、それが原因の要素に少しでも可能性があるか?と疑わしいケースはありますか?

4.受け口のまま放置して、80歳でもそれなりに自分の歯を維持しているご老人は結構いらっしゃいますか?

5.現在の私立大学病院は症例数が多いそうで、そのため慣れがあると思いますが、説明が相当大雑把なため、こういう場合は他に移ったほうが良いでしょうか?
そのそばの顎変専門でやっている国立の歯科大学病院にするとか。

たびたびすみませんが、よろしくお願いします。

※バンドスペースの件、承知しました。
 ありがとうございます。
回答 回答3
  • 回答者
伊藤矯正歯科クリニック(名古屋市中区)の伊藤です。



※2013年9月14日までは伊藤和明先生、それ以降は伊藤雅大先生がご回答されています。
回答日時:2017-08-12 18:52:03
1.当院が矯正治療の医院だからかもしれませんが、顎変形症の治療は少なくともマイナーではないと思います。

2.50歳以上となると、どこの医院でも症例数は限られると思います。

3.手術直後など因果関係が疑われる時ならともかく、数年後だと本当に手術が原因かどうかは疑わしくなると思います。

5.対応に不満があるのであれば、それも一つでしょう。
転院したとしても他に不満が出る可能性も否定できません。


ちなみに、矯正保険診療で「接触ポイントの数、加重バランス
」などは、保険の必要な条件に含まれていません。
そのため、していなかったとしても保険診療上問題ありません。
自費での矯正治療でもあまりされていないかもしれません)

また、「体調不良のリスク」など、数パーセントもあるかどうかのリスクについてまでは、ほとんどの医院で説明していないと思います。


ネットでの情報は、玉石混交です。
また、悪い情報の方が印象に残りやすいとも思います。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: danditさん
返信日時:2017-08-12 19:43:55
伊藤先生 早々のご回答ありがとうございます。


そうですか。
顎変手術はマイナーではないんですね。
少し安心しました。
でも50歳以上となると、少ないんですね...
遅かったと後悔しています。


術後の体調不良は直後でなければ因果関係が立証できませんし、他の条件も多すぎますから、仰るとおりですね。

4の受け口のご老人についてですが、これは先生のところだと問題のある人しか来ないでしょうから、ご回答が難しいでしょうね。


矯正保険診療で「接触ポイントの数、加重バランス」などは、保険の必要な条件に含まれていません。
>そのため、していなかったとしても保険診療上問題ありません。
>(自費での矯正治療でもあまりされていないかもしれません)
>また、「体調不良のリスク」など、数パーセントもあるかどうかのリスクについてまでは、ほとんどの医院で説明していないと思います。


そうなんですか...意外でした。
仰るとおり、ネットの情報は難しく、怖い話ほど記憶に残ります。
それが数パーセントで合っても、自分に当たれば100%ですから。

しかし、海外、特にアメリカは矯正先進国ですし、訴訟が多い国ですから、もし矯正で体調不良になることが多ければ、もっと話題になっているはず、とも思っていました。
東洋人とは体が許容できる範囲が違うのかも知れませんが。

現在私の下1番2番は上の1番と当たります。そのままだと噛みこめないため、上の前歯を下の前歯の裏に擦らせて下顎を前方に出してかみ締めています。
このレベルだと、顎変手術がいらないかも知れないと思っていましたが、大学病院では意識して顎を出してかみ締めて検査したため、結果が変わっている可能性も今頃になって考えています。
この件も含めて、今一度病院に相談してみようと思います。

ありがとうございました。



タイトル 50代での顎変手術と歯列矯正。年齢的なリスクから迷っている
質問者 danditさん
地域 非公開
年齢 51歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ 歯列矯正の治療法
歯列矯正(矯正歯科)その他
外科矯正
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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