右下7番、摩耗した歯の保護目的でクラウンにしたら痛みで根管治療
相談者:
ピオニーさん (41歳:女性)
投稿日時:2018-01-20 17:42:31
こんにちわ。
以前から歯ぎしりによると思われる 奥歯の磨耗は指摘を受けていたのですが、ナイトガード(マウスピース)の違和感が嫌で、放置していました。
最近、違う歯科に通い始めたところ、特に右下7番は神経が透けて見えてしまう程擦り減っているため、何かしらの対策を講じたほうが良いと言われました。
対策としては、
@ 歯の上に保護目的で、フィリングを被せる
A クラウンを被せて、歯を守る
と説明されました。
フィリングは短期的なもので、効果は薄いので、経済的に許せばクラウンがいいのでは、という事でした。
この時点で痛みはないものの、ちょうど虫歯もあったので、まず虫歯治療をして、残っている歯の量がクラウンを作れる程度であれば、クラウンをつくる、という事になりました。
虫歯治療後はしばらく右側で噛むと、じんじんしていたものの、2-3週間で痛みは取れ、年明けからクラウンを作るべく、1月10日に受診、土台の部分を削って仮のクラウンを被せました。
処置後に、歯科医師から
「結構削ったので、痛みがあるかもしれません。
クラウンを被せるために、周りを削ると中の神経に炎症が起こる事があり、その場合は根管治療が必要になります。
あなたの場合、歯ぎしりで歯にストレスがかかっているため、神経が回復し辛く、他の人よりも炎症が起こる可能性が高いです。
今からでもナイトガードをした方がいいでしょう」
と言われました。
とてもショックでした。
慌てて帰り道にナイトガードを買い、その日から装着して寝ました。
が、痛み止めを飲まないと常に気になってしまうような、ズキズキした痛みが続き、1週間後の受診で、結局根管治療をする事になってしまいました。
削って内部の組織に至ると、浸出液がかなり出ていた(つまり炎症が起きていた)ので、いずれ根管治療が必要になっていただろう、と言われました。
昨日がその受診日でしたが、まだ取り切れていない部分があるとの事で、右側でものが噛めないほど痛みます。(ものが当たると痛む)
元は痛くなかった歯を、守るはずが傷つけて結局神経を抜いて殺してしまうような結果になり、とてもショックでしたし、むしろ憤りを感じています。
お尋ねしたいのは、
1. 虫歯治療が終わった時点で、すでに多少の痛みはありました。
この時から神経の炎症はあったと考えるべきでしょうか?
2. 神経を残してクラウンを作る時に、私のように結局神経がダメになってしまう事はよくあるのでしょうか?
3. また、神経の痛みが出始めたら、温存して薬で治すような事はできませんか?(消炎剤を注射するなど)
4. 対策@の被せ物をした場合と、神経を抜いて、クラウンを被せた場合、今後の「もち」の違いはあるのでしょうか?
5. 今後…仮に右下7番1本のみ抜歯する事になった場合、「何もしない」という選択肢は「アリ」でしょうか?
生じる不具合の程度が知りたいです。
6. 今の時点(根管治療途中)で、残りの歯を守るために私にできる事はありますか?
マウスピースはつけて寝ています。
なるべく柔らかいものを食べています。
ナムルの豆モヤシで泣きそうになりました。
大事にしたかった右下7番の歯。
守るつもりが、殺してしまいました。
しかもお金も余計にかかります。(海外なので桁違いです)
本末転倒もいいところです。
とてもガッカリして、後悔しています。
虫歯治療が終わった時点で、先生からクラウンを作る際の、神経を傷つけるリスクを聞いていたら、思いとどまったと思います。
先生の説明不足だったように思えてなりません。
いかがでしょうか?
クラウンをかぶせる前にわかってよかった、と思うようにしていますが、なかなか気持ちがおさまりません…
長々と失礼致しました。
ご回答よろしくお願い致します。
以前から歯ぎしりによると思われる 奥歯の磨耗は指摘を受けていたのですが、ナイトガード(マウスピース)の違和感が嫌で、放置していました。
最近、違う歯科に通い始めたところ、特に右下7番は神経が透けて見えてしまう程擦り減っているため、何かしらの対策を講じたほうが良いと言われました。
対策としては、
@ 歯の上に保護目的で、フィリングを被せる
A クラウンを被せて、歯を守る
と説明されました。
フィリングは短期的なもので、効果は薄いので、経済的に許せばクラウンがいいのでは、という事でした。
この時点で痛みはないものの、ちょうど虫歯もあったので、まず虫歯治療をして、残っている歯の量がクラウンを作れる程度であれば、クラウンをつくる、という事になりました。
虫歯治療後はしばらく右側で噛むと、じんじんしていたものの、2-3週間で痛みは取れ、年明けからクラウンを作るべく、1月10日に受診、土台の部分を削って仮のクラウンを被せました。
処置後に、歯科医師から
「結構削ったので、痛みがあるかもしれません。
クラウンを被せるために、周りを削ると中の神経に炎症が起こる事があり、その場合は根管治療が必要になります。
あなたの場合、歯ぎしりで歯にストレスがかかっているため、神経が回復し辛く、他の人よりも炎症が起こる可能性が高いです。
今からでもナイトガードをした方がいいでしょう」
と言われました。
とてもショックでした。
慌てて帰り道にナイトガードを買い、その日から装着して寝ました。
が、痛み止めを飲まないと常に気になってしまうような、ズキズキした痛みが続き、1週間後の受診で、結局根管治療をする事になってしまいました。
削って内部の組織に至ると、浸出液がかなり出ていた(つまり炎症が起きていた)ので、いずれ根管治療が必要になっていただろう、と言われました。
昨日がその受診日でしたが、まだ取り切れていない部分があるとの事で、右側でものが噛めないほど痛みます。(ものが当たると痛む)
元は痛くなかった歯を、守るはずが傷つけて結局神経を抜いて殺してしまうような結果になり、とてもショックでしたし、むしろ憤りを感じています。
お尋ねしたいのは、
1. 虫歯治療が終わった時点で、すでに多少の痛みはありました。
この時から神経の炎症はあったと考えるべきでしょうか?
2. 神経を残してクラウンを作る時に、私のように結局神経がダメになってしまう事はよくあるのでしょうか?
3. また、神経の痛みが出始めたら、温存して薬で治すような事はできませんか?(消炎剤を注射するなど)
4. 対策@の被せ物をした場合と、神経を抜いて、クラウンを被せた場合、今後の「もち」の違いはあるのでしょうか?
5. 今後…仮に右下7番1本のみ抜歯する事になった場合、「何もしない」という選択肢は「アリ」でしょうか?
生じる不具合の程度が知りたいです。
6. 今の時点(根管治療途中)で、残りの歯を守るために私にできる事はありますか?
マウスピースはつけて寝ています。
なるべく柔らかいものを食べています。
ナムルの豆モヤシで泣きそうになりました。
大事にしたかった右下7番の歯。
守るつもりが、殺してしまいました。
しかもお金も余計にかかります。(海外なので桁違いです)
本末転倒もいいところです。
とてもガッカリして、後悔しています。
虫歯治療が終わった時点で、先生からクラウンを作る際の、神経を傷つけるリスクを聞いていたら、思いとどまったと思います。
先生の説明不足だったように思えてなりません。
いかがでしょうか?
クラウンをかぶせる前にわかってよかった、と思うようにしていますが、なかなか気持ちがおさまりません…
長々と失礼致しました。
ご回答よろしくお願い致します。
[過去のご相談]
回答1
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2018-01-21 11:31:04
こんにちは。
結果が悪かったようですから見立ても悪かったのかもしれません。
通常、神経が透けて見えるほど歯が磨耗するにはかなりの悪条件が必要です。
また初期に痛みがなかったのであれば、神経ではなく多分象牙質が透けて見える程度に、エナメル質が磨耗していた程度ではないかと想像します。
歯の基本構造について理解は十分でしょうか?
虫歯治療と冠の為に歯を削ることは全く別物です。
前者は虫歯の部位だけを削って詰め物をすればよく、後者は冠の素材が割れずに済むように、十分な素材の厚み分咬合面を削り取り、更に歯の周囲をぐるりと冠が入るように削り取らなければ冠は入りません。
ですから生活歯であればかなり侵襲がある治療ということになります。
また、咬耗が元々酷い場合、樹脂を咬合面に盛ることは出来ないでしょうし、エナメル質よりも硬樹脂で接着も強固というものはありませんから、先ず最初の説明の段階でちょっと大丈夫かな?というイメージを持ちます。
歯科医の説明に対して誤解はありませんでしたか?
1.あったでしょう。そうでなければ痛くないように思います。
2.よくあるようならばそういう治療はしない方がよいでしょう。
冠を入れるために生活歯をぐるりと削り取ることは侵襲が大きい治療です。
それをわからない歯科医はいないでしょう。
3.残念ながら既に根管治療に至っているのであれば、そういう治療の選択はありません。
4.程度問題でしょうから何とも言えません。
ただ前述したように咬耗が激しい歯の咬合面に単にフィリングを乗せても外れるでしょうから、その提案自体が不明ですので何かもっと違う条件が歯にあったのではないでしょうか?
5.拔髄と抜歯ではレベルがかなり異なります。
ですからきちんとした根管治療をしてもらい、歯根の保存に成功してもらうことが必要で、根管治療が得意な歯科医であれば十分可能でしょう。
6.根管治療中は患歯に不要な刺激を与えない方がよいでしょう。
きちんとした根管治療をしてもらおうと思えば、上手な先生を選ぶことが必要でしょう。
専門医制度というものもありますから、歯内療法の専門家に難しい根管治療を無菌的に行ってもらうことを選択することは出来ると思います。
そうですね。
十分な知識がなければ説明に対する理解度も劣り、受けた治療に後悔することになることが多いでしょう。
歯科医も説明が正しかったのか?説明が不足していたのか?わかりませんが、きちんとした根の治療を行ってもらえれば、数十年十分機能するでしょうし、次の見極めが必要になっているのでしょう。
結果が悪かったようですから見立ても悪かったのかもしれません。
通常、神経が透けて見えるほど歯が磨耗するにはかなりの悪条件が必要です。
また初期に痛みがなかったのであれば、神経ではなく多分象牙質が透けて見える程度に、エナメル質が磨耗していた程度ではないかと想像します。
歯の基本構造について理解は十分でしょうか?
虫歯治療と冠の為に歯を削ることは全く別物です。
前者は虫歯の部位だけを削って詰め物をすればよく、後者は冠の素材が割れずに済むように、十分な素材の厚み分咬合面を削り取り、更に歯の周囲をぐるりと冠が入るように削り取らなければ冠は入りません。
ですから生活歯であればかなり侵襲がある治療ということになります。
また、咬耗が元々酷い場合、樹脂を咬合面に盛ることは出来ないでしょうし、エナメル質よりも硬樹脂で接着も強固というものはありませんから、先ず最初の説明の段階でちょっと大丈夫かな?というイメージを持ちます。
歯科医の説明に対して誤解はありませんでしたか?
1.あったでしょう。そうでなければ痛くないように思います。
2.よくあるようならばそういう治療はしない方がよいでしょう。
冠を入れるために生活歯をぐるりと削り取ることは侵襲が大きい治療です。
それをわからない歯科医はいないでしょう。
3.残念ながら既に根管治療に至っているのであれば、そういう治療の選択はありません。
4.程度問題でしょうから何とも言えません。
ただ前述したように咬耗が激しい歯の咬合面に単にフィリングを乗せても外れるでしょうから、その提案自体が不明ですので何かもっと違う条件が歯にあったのではないでしょうか?
5.拔髄と抜歯ではレベルがかなり異なります。
ですからきちんとした根管治療をしてもらい、歯根の保存に成功してもらうことが必要で、根管治療が得意な歯科医であれば十分可能でしょう。
6.根管治療中は患歯に不要な刺激を与えない方がよいでしょう。
きちんとした根管治療をしてもらおうと思えば、上手な先生を選ぶことが必要でしょう。
専門医制度というものもありますから、歯内療法の専門家に難しい根管治療を無菌的に行ってもらうことを選択することは出来ると思います。
そうですね。
十分な知識がなければ説明に対する理解度も劣り、受けた治療に後悔することになることが多いでしょう。
歯科医も説明が正しかったのか?説明が不足していたのか?わかりませんが、きちんとした根の治療を行ってもらえれば、数十年十分機能するでしょうし、次の見極めが必要になっているのでしょう。
相談者からの返信
相談者:
ピオニーさん
返信日時:2018-01-21 18:48:45
船橋先生
お忙しい中、早速ご回答ありがとうございました。
治療前の歯の状態は、白い部分が外枠のような感じで残って、黄色の部分が透けて中心部に見えていました。
それが「神経」だと説明されましたが…象牙質だったんでしょうか…
今となってはどうしようもありませんが、言われたことを鵜呑みにするのではなく、対策についても自分でもっと調べればよかったと思います。
先生の説明不足なのか、私の誤解だったのか…患者の知識がなくてもわかるように説明する義務があるようにも思いますが…
本当に後悔先に立たずです。
また先生のおっしゃる「きちんとした根管治療」とは、具体的にどのような治療を意味されているのでしょうか?
無菌的に行う事ですか?
それとも上手な先生にやってもらう、という事なんでしょうか?
今のままでいいのか、不安になってきました。
3.神経の炎症時の保存的治療法ですが、今の患歯のことではなく、一般的な治療についての質問でした。
言葉が足らず、申し訳ありません。
今後のためにも、抜髄以外に方法があるのか知りたかったのです。
度々お手数おかけします。
ご返答いただけると幸いです。
お忙しい中、早速ご回答ありがとうございました。
治療前の歯の状態は、白い部分が外枠のような感じで残って、黄色の部分が透けて中心部に見えていました。
それが「神経」だと説明されましたが…象牙質だったんでしょうか…
今となってはどうしようもありませんが、言われたことを鵜呑みにするのではなく、対策についても自分でもっと調べればよかったと思います。
先生の説明不足なのか、私の誤解だったのか…患者の知識がなくてもわかるように説明する義務があるようにも思いますが…
本当に後悔先に立たずです。
また先生のおっしゃる「きちんとした根管治療」とは、具体的にどのような治療を意味されているのでしょうか?
無菌的に行う事ですか?
それとも上手な先生にやってもらう、という事なんでしょうか?
今のままでいいのか、不安になってきました。
3.神経の炎症時の保存的治療法ですが、今の患歯のことではなく、一般的な治療についての質問でした。
言葉が足らず、申し訳ありません。
今後のためにも、抜髄以外に方法があるのか知りたかったのです。
度々お手数おかけします。
ご返答いただけると幸いです。
回答2
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2018-01-21 21:40:56
抜髄の場合は感染させないことが一番大切になります。
排唾防湿を完璧に行って治療してもらうとよいですから、ラバーダム防湿が一番安心感が高いということになるでしょう。
治療途中で嗽をさせるようでは駄目とされています。
感染根管にしないように、きちんとした治療を行ってもらうことが大切でしょう。
既に感染根管になっていればしっかり薬液洗浄してもらうとよいでしょう。
根管治療はうまい下手が別れます。
専門医制度というのが目安になると思います。
3.に関しては歯髄は後戻りできにくい性質のものなので注射等はありません。
根尖孔はとても細いので、硬組織で囲まれた歯髄が炎症を一旦起こすと後戻りしにくいということになっています。
炎症が軽度であれば絶対安静が必要でしょう。
追加で侵襲を加えると、非可逆的な炎症が起こるので痛みが増し拔髄が必要ということになることが多いので、拔髄は致し方なかったのではないかと思います。
排唾防湿を完璧に行って治療してもらうとよいですから、ラバーダム防湿が一番安心感が高いということになるでしょう。
治療途中で嗽をさせるようでは駄目とされています。
感染根管にしないように、きちんとした治療を行ってもらうことが大切でしょう。
既に感染根管になっていればしっかり薬液洗浄してもらうとよいでしょう。
根管治療はうまい下手が別れます。
専門医制度というのが目安になると思います。
3.に関しては歯髄は後戻りできにくい性質のものなので注射等はありません。
根尖孔はとても細いので、硬組織で囲まれた歯髄が炎症を一旦起こすと後戻りしにくいということになっています。
炎症が軽度であれば絶対安静が必要でしょう。
追加で侵襲を加えると、非可逆的な炎症が起こるので痛みが増し拔髄が必要ということになることが多いので、拔髄は致し方なかったのではないかと思います。
相談者からの返信
相談者:
ピオニーさん
返信日時:2018-01-22 02:53:13
船橋先生
ご丁寧に早速ご返答頂き、恐縮です。
今治療を受けているところは、治療の際に必ずゴムの膜で覆っています。
色々伺って安心しました。
ありがとうございました!
ご丁寧に早速ご返答頂き、恐縮です。
今治療を受けているところは、治療の際に必ずゴムの膜で覆っています。
色々伺って安心しました。
ありがとうございました!
タイトル | 右下7番、摩耗した歯の保護目的でクラウンにしたら痛みで根管治療 |
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質問者 | ピオニーさん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 41歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
歯科治療後の歯の痛み 歯医者への不満・グチ |
回答者 |
|
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。