大学病院で根管の破折ファイル発見。施術ミスした歯科に納得いかず

相談者: 疲労困憊さん (40歳:男性)
投稿日時:2018-01-11 10:28:01
歯根治療と器具破断について

いつも先生方が下さるアドバイスには心から感謝しております。
先生方のご厚意に甘えてしまいますが、質問をさせて下さい。

左下7番についてです。
インレーで神経あり。

A歯科にて、去年8月、左下7番痛みあり。
噛み合わせが原因とされ、放置される。
この際、定期的に鎮痛剤を飲まないと我慢出来ず。

去年9月末 激痛。隣の無髄6番の薬が切れてるとされ、治療開始。

去年11月左下6番治療終了。
処置後のレントゲン確認時に、7番痛みを伝えるも読影で問題なしとされるが、帰る途中で、歯肉が腫れている事に気がつき、即他院B歯科へ。

B歯科にてレントゲン読影結果、7番は神経消滅との事で、無麻酔歯根クリーニング。

施術中激痛あっても、そんなはずはないと言われ、悶絶しながら処置。

12月末
B歯科、年末最後の営業日
もう、クラウンを被せても良いが、7番の打診痛が引かないので、年明け大学病院へといわれました。
やはり、悶絶しながら処置でした。
この日の処置後に、歯肉が腫れて、歯が浮き、痺れた感覚に。

年明けすぐ、B歯科Dr.の出身大学校で、かつ非常勤講師として在籍している大学病院への紹介状を頂きました。

今日、大学病院にてレントゲン撮影した結果、歯根先に治療器具の先端が折れて残っているといわれました。
2ミリほどでしょうか。

器具を取れないことはないが、側面がかなり薄くなる。
根の先に飛び出していないので、このまま残しておいても問題はないと判断されましたが、歯根先端ギリギリにあるので、めちゃくちゃ不安です。

治療した歯科医院に、事実を伝えるべきと言われました。

完全な施術ミスなので、もし抜歯になった場合、せめてインプラントくらいはうって頂きたいと思っていますが、こういう医療ミスには、泣き寝入りが当たり前なのでしょうか。

そもそも、A歯科に12回通い続け、その都度7番の痛みを訴えてきたのに、大丈夫といわれ、神経消滅まで我慢した3ヶ月にも納得行きません。

黙って抜歯されるべきでしょうか。
宜しくお願い致します。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2018-01-11 10:46:23
疲労困憊さん
おはようございます。

神経の治療でかなり苦労されたみたいですね。
お察しいたします。

さて、根管治療によって器具が破折し歯根内に残ってしまったということですが、基本的には

@そのまま放置し、可及的に根管治療を終わらせる。
A破折した器具を除去してもらう。

のどちらかになると思います。

いずれにしても、感染が治らない場合や痛みが取れない場合は抜歯を考えることになりますが、器具が折れて残っているから即抜歯ということにはならないと思います。

器具を除去できるかどうかもわかりませんが、テクニックが必要で専門医の先生でないと除去できないかもしれません。
自費治療になる可能性もあります。

さて、ご納得がいかないとおっしゃられている医療ミスではないかという器具の破折の件ですが、残念ですが「医療ミス」ではなく「偶発症」にあたる事項だと思います。
「医療ミス」とは例えば問題がある歯を間違えて治療してしまったり、治療を行う上で起こりえない内容のものを指します。
「偶発症」とは起こってほしくはないが、十分起こりえる可能性として考えられるものをいいます。

根管治療に使用される器具は、細い金属なので、金属疲労等で折れてしまうとわかっている器具なのです。
しかしこれまた残念ながら、折れない金属はないため、破折するかもしれないという中で治療をせざるを得ないのです。
もちろんそうなるかもしれない治療を行う旨は、本来は事前に説明し同意してもらっておくべきなのですが、あまりにも日常的に行う治療であることや、破折する可能性の方が低いため折れてしまってから「実は・・・」となってしまいがちなのです。
神経の治療はこういった偶発症のリスクがあるだけではなく、治療中に痛みが伴いやすいこと、治療しても痛みがとれない・とれにくい可能性があることなどから、治療を嫌がる先生もいるくらいです。
上記の説明でご納得いただけるとは思いませんが、そういう事情があるのが現実です。

ですので抜歯することになってもその後の治療費を負担してもらえる可能性は低いように思います。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2018-01-11 11:12:50
左下7番についてです。
インレーで神経あり。

>A歯科にて、
去年8月、左下7番痛みあり。
噛み合わせが原因とされ、放置される。
この際、定期的に鎮痛剤を飲まないと我慢出来ず。

>去年9月末 激痛。隣の無髄6番の薬が切れてるとされ、治療開始。

>去年11月左下6番治療終了。
処置後のレントゲン確認時に、7番痛みを伝えるも読影で問題なしとされるが、 帰る途中で、 歯肉が腫れている事に気がつき、即他院B歯科へ。

初診時に診断できたように思いますが、この時点で7番の誤診が確定したのではないでしょうか。


>B歯科にて
>レントゲン読影結果、7番は神経消滅との事で、無麻酔歯根
クリーニング。

>施術中激痛あっても、そんなはずはないと言われ、悶絶しながら処置。

さぞつらかったこととお察しいたします、痛いと言っているのにそんなはずはないとは・・・、よく言えたものですね。


>12月末
B歯科、年末最後の営業日
もう、クラウンを被せても良いが、7番の打診痛が引かないので、 年明け大学病院へといわれました。
やはり、悶絶しながら処置でした。

痛みへの対応に問題ありそうです。


>この日の処置後に、歯肉が腫れて、歯が浮き、痺れた感覚に。

急性歯槽膿瘍ではなかったのでしょうか。


>年明けすぐ、B歯科Dr.の出身大学校で、かつ非常勤講師として在籍している大学病院への紹介状を頂きました。

>今日、大学病院にてレントゲン撮影した結果、歯根先に治療器具の先端が折れて残っているといわれました。
2ミリほどでしょうか。

>器具を取れないことはないが、側面がかなり薄くなる。
>根の先に飛び出していないので、このまま残しておいても問題はないと判断されましたが、

個人的には何としてでも取り出す必要があると考えていますが・・・・、マイクロスコープを除きながらほじくれば取れることもあります、ただ下顎の7番なので技術的にはかなり難しいと思います。

個人的にはもし取れなかったら意図的再植の手法を使ってとることを考えればいいと思います。

折れこんだファイルの除去  http://yamadashika.jugem.jp/?search=%A5%D5%A5%A1%A5%A4%A5%EB&x=0&y=0


>歯根先端ギリギリにあるので、めちゃくちゃ不安です。

そうでしょうね〜。

>治療した歯科医院に、事実を伝えるべきと言われました。

>完全な施術ミスなので、もし抜歯になった場合、せめてインプラントくらいは うって頂きたいと思っていますが、こういう医療ミスには、 泣き寝入りが当たり前なのでしょうか。


医療ミスと言われればそれまでですが根管治療をしていれば極たまには折れこんでしまうことはあります、問題はそのあとどう対処するかです、いきなり抜歯はどうかと思います。


>そもそも、A歯科に12回通い続け、その都度7番の痛みを訴えてきたのに、大丈夫といわれ、 神経消滅まで我慢した3ヶ月にも納得行きません。

仰る通りです。


>黙って抜歯されるべきでしょうか。

個人的には何としてでも取り出す方法を考えるべきだと思います。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 疲労困憊さん
返信日時:2018-01-17 14:55:56
先生方の返信に感謝しております。

即返信コメントしたのですが、なぜかサイトに反映されておらず、再書き込みさせて頂きます。


金田先生

アドバイスありがとうございます。
先生のご推察通り、破折の恐れについて、あらかじめ説明はありませんでした。

薬を入れたい歯根部分に、破折をされたので、大学病院でも、研修生を含め沈黙、苦笑い、そしてうーんという感じでした。

私は医療系の畑にいますが、器具の破折に「偶発症」として仕方ないという考え方はなく、あってはならない人為的ミスとして扱われています。

歯科の世界の責任感、認識度合いの高低がまだマーブル状態なんだと思うと、少し怖い気がします。

歯科選びの大切さを痛感しております。
金田先生の様に、しっかりと事前説明をして下さるところへ行きたいのですが、とても通いきれない距離なので残念です。
率直なご意見を下さりありがとうございます。


山田先生

ご返信ありがとうございます。
この歯に対する対処、対策を考えて下さり、とても心強いです。

私も山田先生のおっしゃるように、この後の対処がどうなのか?というところに興味があります。

今回破折を起こした歯科医は、大学病院にも在籍しているようで、今後、大学病院側の指摘を真摯に受け止めるのか、逆に大学病院側が、身内庇いになるのか、不安です。

結局、山田先生のご指摘して下さった、誤診確定に大きくうなずいてしまいました。

誤診した歯科医はもし良ければ、7番もウチでみるよ。
という始末。絶対謝罪はありません。
私もモジモジしてしまうので、強くは言えず。

最悪です。この歯科医のHPは、海外大学研修の賞状。
Dr.ファイル的な雑誌?でのインタビューの模様。
口コミランクが高いなど、自作自演でキラキラしてました。
たしかに、明るく語り上手でしたが、私の通院中に何度も怒って帰る人がいたのに、今は納得できます。

意図的再植は、数年前のコメントには。否定的な先生が多かったですが、現在正直なところ、成功率は高くなってますか?
山田先生の再植をみて希望が持てました。
感謝です!


また、2012年保険改定に、

大臼歯について。歯内治療で、根尖病巣を有する保存可能な大臼歯は、解剖学的理由から、歯根端切除が困難な症例に対し、歯の再植による根尖病巣の治療を行った場合は、診療録に記載して保険請求出来る」

とありますが、実際に、これを認識して保険請求対応されている歯科医院はあると思われますか?

宜しくお願い致します。
回答 回答3
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2018-01-17 15:53:35
こんにちは。
歯科は硬組織を扱いまた歯髄の走行は複雑ですから根管治療用具の破折は偶発症という扱いになっていると思います。

ないほうがよいのはわかり切っていることですが、可能性をゼロにすることはできないということになると思います。

トラブル例としてよく問題になるのでリスクを恐れて根管治療をおこなわず抜歯を薦めるという国もあります。

医療従事者で分野が違うのであれば、十分な知識がない場合、専門家の意見は尊重し、耳を傾けていただければと思います。


>歯科の世界の責任感、認識度合いの高低がまだ マーブル状態なんだと思うと、少し怖い気がします。

ご感想をお述べになるのはよいのですが、実際にご自身がおこなってみればわかるでしょう。
リスクゼロに出来ないものは出来ないのです。

そこで、対策としてですが、感染させないということが必要になってきます。
歯髄が残っていたので根管内に知覚があったのであれば術野の孤立もしくは完全な排唾が必要になります。
感染させなければ破折器具があっても問題になることはないとされているからです。
硬組織ですからそういうことになります。

感染してしまうと破折部位より先の感染源を器械的除去することが出来ないので、次におこなえることは、根壁が薄くなっても破折片除去を試みるのか?どうか?という判断が必要ということになります。

薬剤や消毒が効いて生体の許容範囲に出来るのであれば破折片はあえて取らない場合もあります。
根壁が薄くなって穿孔するほうが問題を大きくするからです。

もともと、完全に歯髄や感染歯質を除去することは不可能なのが根管治療です。これは歯髄の走行が木の根のように湾曲していたり分枝していたり合流していたり狭窄している複雑な形態でどんな名医であっても完全に器械的清掃をおこなうこと自体が不可能だからです。
最高の根管充填剤は歯髄であり感染させないことがもっとも大切とされています。
根管治療が必要になった段階でほぼ運任せになります。
何でおこなっても完璧な根管治療はできないので過去は抜歯が薦められていた時代もありましたが、さすがに現代は根管治療をトライしてみるほうがよい結果(つまり機能を失わない)につながるとされているので歯科医は常に非常に困難な治療をおこなっているのです。
どういう器具が開発されても根管治療にともなう偶発症はゼロには出来ないでしょう。

歯科医が破折に気づいていなければ歯科医に事実をお伝えください。
謝罪があればよいですが、ない場合もあるでしょう。
常にリスクが付き物ですから歯を感染させないことが最も重要ということになります。

今回は、診断も誤っていて治療も奏功しなかっただけでなく運悪く器具破折によってその後の治療も困難になってしまっているようですので、大変お気の毒だと思います。
条件が悪すぎて破折片除去も薦められない状態であれば、出来るだけ洗浄や消毒をおこなってもらい細菌感染を上手くコントロールしてもらう努力をおこなってもらうかまたは、早期に諦めてより条件が悪くなる可能性が高いかもしれませんが歯牙移植治療を受けられることを選択されるということになるのでしょう。

根管治療が奏功するならばそちらのほうがよい場合も多いと思いますので今後出来る治療を継続して受けてください。


>黙って抜歯されるべきでしょうか。

不快な思いはお伝えしておくとよいでしょう。
その上で出来る治療を行ってもらうしかないでしょう。

破折片除去が得意な先生は歯内療法専門医に多いと思います。
大学病院ではなく(それでもいいでしょうが)症例数の多い歯科医が救える場合もあるでしょう。
通常数十万の治療費請求がある高度な治療でしょうが、もしかしたら保険でしてくれる先生との出会いがあるかもしれません。

それにしてもどうして歯髄炎に至ったのでしょうか?
インレーが10年以上経過していましたか?
感染ルートはどこだったのでしょう?
他の歯でもおこりえることでしょうから歯髄炎に至った原因もわかっておくとよいでしょう。

1人の専門家がこの回答を支持しています  
回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2018-01-18 09:01:33
疲労困憊さん

>私は医療系の畑にいますが、器具の破折に「偶発症」として仕方ないという考え方はなく、あってはならない人為的ミスとして扱われています。


歯科の世界の責任感、認識度合いの高低がまだマーブル状態なんだと思うと、少し怖い気がします。

⇒医療系に関わっておられるのですね。
であれば、医科歯科関わらず「偶発症」についてもう少し意識を改めていただきたく思います。

どんな手術でも絶対に何も起こらず、完璧な過程と結果という約束はありません。
鉄製の器具でもダイヤモンド製の器具でも折れたり欠けたりすることもあっておかしくはありませんし。

問題があるのは、そのような「偶発症」が起こりえるということを事前に説明をし、そのリスクがあっても治療を受けることに同意をするかどうかの確認(インフォームドコンセント)がなかったことです。
逆に同意していれば、たとえ器具が折れてしまっても「ミス」ではなく、「十分に起こりえたこと」として、扱われます。

船橋先生が書かれているように、根管治療はうまくいけばいいが、うまくいかないこともある治療の代表です。
もし、疲労困憊さんが歯科医師で、患者さんから事前に「絶対に器具の破折をさせずに感染源もしっかり除去し、痛みもゼロにしてください。」と言われたらどうでしょうか。
僕でしたら断ります。
「そのお約束はできませんので、私なら絶対に器具を折ることなく治療してみせましょうと言ってくれる歯医者さんにしてもらってください。」と。

折れる器具を使っているという認識で、器具を乱暴に操作しないようには常に気を付けています。
が、歯科医師であれば引退するまでに一度は破折を経験するのではないでしょうか。
そのくらい日常診療で遭遇しやすい「偶発症」なのです。

もちろん不満に思うことを我慢する必要はありません。
事前に聞かされてなかったことが起こっているのですから当然です。
あとは今後どう対応してくれるのか、十分にお話合いください。

回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2018-01-18 10:45:44
疲労困憊さん、こんにちは


>2012年保険改定に、

>「大臼歯について。歯内治療で、根尖病巣を有する保存可能な大臼歯は、解剖学的理由から、歯根端切除が困難な症例に対し、歯の再植による根尖病巣の治療を行った場合は、診療録に記載して保険請求出来る」

>とありますが、実際に、これを認識して保険請求対応されている歯科医院はあると思われますか?


上記の術式を意図的再植によると歯根端切除術といいます。

この術式は保険適用にもなっていますので、実際には保険で行われることもあると思います。

しかし、難易度の高い術式で、この術式を行える先生はさほど多く無いと思います。
実際に行っている歯科医院は、1割もないと思います。

更に、「歯内治療で、根尖病巣を有する保存可能な大臼歯で、解剖学的理由から、歯根端切除が困難な症例」事態が限られるうえに、そのなかでも、歯牙の形態や、歯周病の状況、周りの歯の状況、周囲の解剖学的状況などから、適応症似ならないケースもかなり見られます。

結果的、適応症で、しかも、この術式ができる歯科医院に掛かっているという事になると、実際に行われるケース自体がごく稀ということになります。

ごく稀ですが、実際に行われている中では、かなり保険でも行われていると思います。

回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2018-01-18 13:42:57
>2012年保険改定に、
>「大臼歯について。歯内治療で、根尖病巣を有する保存可能な大臼歯は、解剖学的理由から、歯根端切除が困難な症例に対し、歯の再植による根尖病巣の治療を行った場合は、診療録に記載して保険請求出来る」とありますが、実際に、これを認識して保険請求対応されている歯科医院はあると思われますか?

ありますね。
過去に経験ありますので。


>私は医療系の畑にいますが、器具の破折に「偶発症」として仕方ないという考え方はなく、あってはならない人為的ミスとして扱われています。

どのような医療系でどんな職種かはわかりませんが、歯科では偶発症として扱われていると思います。
不幸にして訴訟になった際の判例でも破折自体が医療ミスとされてはいないと思います。




タイトル 大学病院で根管の破折ファイル発見。施術ミスした歯科に納得いかず
質問者 疲労困憊さん
地域 非公開
年齢 40歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ 根管治療の治療法
歯科/医療ミス
歯医者への不信感
リーマー・ファイルが折れた
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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