親の虫歯と赤ちゃんの常在菌層の生成の関係性について

相談者: ざくさん (22歳:男性)
投稿日時:2018-06-21 01:06:08
親が虫歯だったり歯周病だったりすると赤ちゃんの口腔内環境の土台(常在菌層)を作る上で、食器の共有や口移し等で悪影響があると知りました。
しかもその土台がその赤ちゃんの将来の口腔環境(虫歯になりやすかったり、唾液の質が悪かったり)を左右すると書いてありました。

先日の質問と似ているのですが、親が虫歯になりやすい菌を元々持っていたり、初期虫歯で未治療だったりした場合、赤ちゃんの常在菌層の生成には悪影響はないのでしょうか?

大人同士なら虫歯の人と飲み物の飲み回しや食器の共有をしても常在菌層があるため虫歯はうつらないことを知りましたが、常在菌層がない赤ちゃんは違いますよね?

それとも親が虫歯になりやすい菌や初期虫歯を持っていたとしても親自身の口腔ケアが行き届いていれば赤ちゃんは理想的な常在菌層を獲得して、将来虫歯になりにくい状態にすることが可能ですか?

よろしくお願いします。


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相談者: ざくさん
返信日時:2018-06-21 04:12:45
大人同士のキスなどで虫歯歯周病がうつると世に誤解を広めたのは常在菌層を持ってない赤ちゃんと混同したからでしょうか?
回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2018-06-21 08:39:38
おはようございます。

>親が虫歯だったり歯周病だったりすると赤ちゃんの口腔内環境の土台(常在菌層)を作る上で、食器の共有や口移し等で悪影響があると知りました。

無いと思います。

これは親がむし歯が多くても子供の食生活特にお菓子を与えない育児をしたらむし歯ゼロになることは私の臨床で多数経験しています。

むし歯ゼロ育児家族インタビュー http://yamadashika.jugem.jp/?cid=171
むし歯ゼロの子供さん http://yamadashika.jugem.jp/?cid=48
永久歯むし歯ゼロ達成 http://yamadashika.jugem.jp/?cid=49

>しかもその土台がその赤ちゃんの将来の口腔環境(虫歯になりやすかったり、唾液の質が悪かったり)を左右すると書いてありました。

色々な意見があるようです。

>常在菌層がない赤ちゃんは違いますよね?

赤やんにもあると思います、口腔細菌学の研究者ならご存知だと思います。

>それとも親が虫歯になりやすい菌や初期虫歯を持っていたとしても親自身の口腔ケアが行き届いていれば赤ちゃんは理想的な常在菌層を獲得して、将来虫歯になりにくい状態にすることが可能ですか?

3歳くらいまでのお菓子の与えかたで違ってきます。

0歳から食を中心とした生活習慣に留意して
子育てした子供たちの口腔内細菌について
http://www.yamadashika.jp/prevent15.html

子どもにむし歯を作らないよう配慮されている患者さん 
http://www.yamadashika.jp/prevent03.html

>大人同士のキスなどで虫歯や歯周病がうつると世に誤解を広めたのは常在菌層を持ってない赤ちゃんと混同したからでしょうか?

どうなんでしょう。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ざくさん
返信日時:2018-06-21 18:09:23
こんにちは。
回答ありがとうございます。
山田先生のHP拝見させていただきました。
先生がお考えの3歳くらいまでのお菓子の与え方でその後の虫歯リスクが決まるというのは、常在菌はあまり関係がなく本人の味覚が重要でその味覚を3歳くらいまでに確立できれば、将来あまり砂糖を取らなくても満足できる体質になり、その結果虫歯リスクが減るという認識でよろしいのでしょうか?
回答 回答2
  • 回答者
藤森歯科クリニック(兵庫県西宮市)の藤森です。
回答日時:2018-06-21 18:59:10
長期の薬剤服用とか口腔内乾燥などで口腔内環境が大きく変化すれば別ですが、一旦、口腔内細菌叢が確立した後(少なくとも離乳食を食べる頃までには)には、それほど変化はないようなことは聞きましたけどね。

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相談者: ざくさん
返信日時:2018-06-22 01:02:55
藤森先生ありがとうございます。
大人になってからの変化は通常しないということなので安心しました。
やはり離乳食を食べる頃までの乳幼児時期が鍵を握ってくるのですね。
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相談者: ざくさん
返信日時:2018-06-22 01:08:23
追加での質問失礼します。
虫歯になりやすい人、なりにくい人がいると思いますが、あれは糖分摂取量や口腔ケアや口腔内乾燥以外になにか別の要因があるのでしょうか?
またその要因はどのようにすれば防ぐことができるのでしょうか?
よろしくお願いします。
回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2018-06-22 19:05:38
>先生がお考えの3歳くらいまでのお菓子の与え方でその後の虫歯リスクが決まるというのは、常在菌はあまり関係がなく本人の味覚が重要でその味覚を3歳くらいまでに確立できれば、将来あまり砂糖を取らなくても満足できる体質になり、その結果虫歯リスクが減るという認識でよろしいのでしょうか?

そういう認識ですがご質問は細菌叢についてだったのでお答えとしてはミュータンス菌の割合が減るしたがってむし歯になりにくいという研究結果ですという事です。

>虫歯になりやすい人、なりにくい人がいると思いますが、あれは糖分摂取量や口腔ケアや口腔内乾燥以外になにか別の要因があるのでしょうか?

口腔常在菌叢のエコロジーの差によると考えています。

>またその要因はどのようにすれば防ぐことができるのでしょうか?

乳幼児期のおさとう摂取でしょう、日常臨床ではよく経験してます。

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相談者: ざくさん
返信日時:2018-06-23 00:54:24
山田先生。
口腔常在菌叢のエコロジーの差は乳幼児期のおさとう摂取で決まってくるということですね。
ありがとうございました。
回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2018-06-23 16:23:59
口腔常在菌叢のエコロジーの差は乳幼児期のおさとう摂取で決まってくるということですね。

そんなに単純ではないです。

食事内容以外にも、唾液の量や成分、生活習慣、フッ化物の摂取量等いろいろな要因がからんできます。

あと口腔常在菌叢は一度決まると変化しにくいのではなく、ある環境下では特定の細菌が定着すると考えるべきかと。


細菌を雑草に置き換えてみるとわかりやすいかと思いますが、雑草の種類は雨量や気温、日照量等いろいろな要素できまってきますよね。

同じ地域、環境下で同じような雑草が生えるのは、その雑草が最初にそこに定着し他の雑草を増殖させないからではなく、環境がその雑草に適していて、かつ淘汰されてしまうような強力なライバルとなる雑草(もしくは動物)が近くには存在しないからですよね。

山を切り開けば環境が大幅に変わり雑草の種類も当然変わるように、口腔常在菌も一度安定したからといって、いろいろな要素が変化すれば当然口腔常在菌も変化すると考えるのが自然かと思います。


>3歳くらいまでのお菓子の与え方でその後の虫歯リスクが決まる

という考え方の根拠は乏しいかと思われます。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ざくさん
返信日時:2018-06-23 17:16:30
森川先生こんにちは。
回答ありがとうございます。

歯医者さんでも先生によって考え方が違うのですね。
森川先生の考えでは、大人も赤ちゃんも常在菌叢が重要なのではなく、口腔環境が重要だということですね?
森川先生はどのような基本を大切にすれば赤ちゃんも大人も含めて比較的ベストな口腔環境を作ることができるとお考えですか?できれば赤ちゃんの頃はこうしてあげて、大人の頃はこうすると良いなどと教えていただけると助かります。

よろしくお願い致します。
回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2018-06-23 18:02:55
>森川先生の考えでは、大人も赤ちゃんも常在菌叢が重要なのではなく、口腔環境が重要だということですね?

常在菌叢は単にその時点での結果であって、3歳での常在菌叢をむし歯になりにくい状況に持っていければ大丈夫などとは言えないということです。


>森川先生はどのような基本を大切にすれば赤ちゃんも大人も含めて比較的ベストな口腔環境を作ることができるとお考えですか?

たとえば、お子さんの口の中もきれいでむし歯もまったくなく、家族も同様かむし歯があったとしてもすべて治療済みといったような状況であれば、とくに指導はしません。

人間、いい意味でも悪い意味でも不平等ですから、むし歯になりにくい人というのは存在します。
むし歯になりにくい人まで、虫歯になりやすい人と同じような生活の制限や努力はする必要はないと考えます。

無駄なことはしない主義・必要最小限の努力で最大の成果を といった考え方ですので、私。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ざくさん
返信日時:2018-06-25 13:27:39
森川先生、とても参考になりました。
ありがとうございました。



タイトル 親の虫歯と赤ちゃんの常在菌層の生成の関係性について
質問者 ざくさん
地域 非公開
年齢 22歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ 虫歯予防
子供の虫歯予防
回答者




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