知覚過敏の薬は、なぜ何度か塗るとしみなくなるのですか?
相談者:
かなださん (35歳:女性)
投稿日時:2018-07-15 11:41:16
上の奥歯がしみるのでみてもらったところ、歯の根元の象牙質が露出しているそうで、薬を塗ってもらいました。
数日で効果は切れてしまったのですが、何度か繰り返し塗ると改善すると聞きました。
塗り薬によって知覚過敏が起こっている象牙質の象牙細管を塞いでいるため、一時的にしみなくなるという事は分かるのですが、なぜ、数回繰り返し塗ると、それ以降は長期的にしみなくなるのですか?
プラスチックの詰め物で埋める場合は、それが外れてしまうまで症状が止まることは理解できるのですが、塗り薬によって改善する理論がよくわかりません。
薬によって膜ができる?
薬によって歯肉が引き締まって歯茎の状態が良くなる?
薬によって「しみる」という感覚を鈍らせる?
また、ごく初期の虫歯はすぐ削ってしまうより、再石灰化を促したほうが良いというように、軽度の知覚過敏は症状があまり酷くない場合は、あえて処置をしない方がいい場合などあるのでしょうか?
1、2週間毎に一度しみては、数日で元に戻るという状態の歯があったので念の為歯科へ行ったのですが、薬の塗布後その効果が切れてから、毎日しみるようになり、元に戻らなくなりました。
今後薬の塗布を続けることで症状が消えるなら問題は無いのですが、今の状態は薬が刺激になって悪化しているのかな?と思いました。
薬を塗ることで何かデメリットのようなものはありますか?
デメリットがないのなら、しみる症状が我慢できる範囲ではあるけど少しでも気になる場合は、すぐ歯科にいって薬を塗布してもらった方が、歯にとってはいいのでしょうか?
また早期に処置をする事で、露出してしまった根元が元の状態に戻ることは期待できますか?
やはり一度歯茎が下がると、一生元には戻りませんか?
数日で効果は切れてしまったのですが、何度か繰り返し塗ると改善すると聞きました。
塗り薬によって知覚過敏が起こっている象牙質の象牙細管を塞いでいるため、一時的にしみなくなるという事は分かるのですが、なぜ、数回繰り返し塗ると、それ以降は長期的にしみなくなるのですか?
プラスチックの詰め物で埋める場合は、それが外れてしまうまで症状が止まることは理解できるのですが、塗り薬によって改善する理論がよくわかりません。
薬によって膜ができる?
薬によって歯肉が引き締まって歯茎の状態が良くなる?
薬によって「しみる」という感覚を鈍らせる?
また、ごく初期の虫歯はすぐ削ってしまうより、再石灰化を促したほうが良いというように、軽度の知覚過敏は症状があまり酷くない場合は、あえて処置をしない方がいい場合などあるのでしょうか?
1、2週間毎に一度しみては、数日で元に戻るという状態の歯があったので念の為歯科へ行ったのですが、薬の塗布後その効果が切れてから、毎日しみるようになり、元に戻らなくなりました。
今後薬の塗布を続けることで症状が消えるなら問題は無いのですが、今の状態は薬が刺激になって悪化しているのかな?と思いました。
薬を塗ることで何かデメリットのようなものはありますか?
デメリットがないのなら、しみる症状が我慢できる範囲ではあるけど少しでも気になる場合は、すぐ歯科にいって薬を塗布してもらった方が、歯にとってはいいのでしょうか?
また早期に処置をする事で、露出してしまった根元が元の状態に戻ることは期待できますか?
やはり一度歯茎が下がると、一生元には戻りませんか?
回答1
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2018-07-15 13:55:02
こんにちは。
知覚過敏に対処するお薬には3種類あり知覚を鈍磨するもの、石灰化を促進するもの、象牙細管閉鎖が行えるものです。
知覚を鈍磨するものにはシュミテクトなどに含まれるものが代表になるでしょう。
石灰化を促進するものには薬液を擦るつけるタイプのものがあります。
象牙細管を塞ぐものは樹脂のコーティング材などがあります。
>露出してしまった根元が元の状態に戻ることは期待できますか?
>やはり一度歯茎が下がると、一生元には戻りませんか?
再度歯茎で露出部位を覆うためには矯正治療で歯と骨の関係(位置)を変える方法のほかに、歯茎再生法という外科的な方法があります。
通常のお手入れでは治らないでしょう。
力のコントロールを上手く行って歯に過剰な刺激が生じないようにされると症状がなくなってくることがよくあります。
TCHなどの考え方があります。
また口唇や頬粘膜の頬側からの圧力が過剰にならないように日常生活の姿勢も大切だと思います。
歯磨きの際の圧がコーナー(犬歯や小臼歯部の歯茎部)や出っ張っている部分に掛かりやすいようでは治りませんから、歯磨きの方法も見直したほうがよい場合もあるでしょう。
知覚過敏に対処するお薬には3種類あり知覚を鈍磨するもの、石灰化を促進するもの、象牙細管閉鎖が行えるものです。
知覚を鈍磨するものにはシュミテクトなどに含まれるものが代表になるでしょう。
石灰化を促進するものには薬液を擦るつけるタイプのものがあります。
象牙細管を塞ぐものは樹脂のコーティング材などがあります。
>露出してしまった根元が元の状態に戻ることは期待できますか?
>やはり一度歯茎が下がると、一生元には戻りませんか?
再度歯茎で露出部位を覆うためには矯正治療で歯と骨の関係(位置)を変える方法のほかに、歯茎再生法という外科的な方法があります。
通常のお手入れでは治らないでしょう。
力のコントロールを上手く行って歯に過剰な刺激が生じないようにされると症状がなくなってくることがよくあります。
TCHなどの考え方があります。
また口唇や頬粘膜の頬側からの圧力が過剰にならないように日常生活の姿勢も大切だと思います。
歯磨きの際の圧がコーナー(犬歯や小臼歯部の歯茎部)や出っ張っている部分に掛かりやすいようでは治りませんから、歯磨きの方法も見直したほうがよい場合もあるでしょう。
回答2
山田歯科医院(兵庫県姫路市)の山田です。
回答日時:2018-07-15 14:28:08
こんにちは、知覚過敏のことですね。
象牙質知覚過敏 http://www.yamadashika.jp/prevent08.html#a014
>数回繰り返し塗ると、それ以降は長期的にしみなくなるのですか?
そういうわけではありません、象牙質が露出して象牙細管が露出したのが原因なのでコーティングしてもまた削り取れは再発します、再発させないためには歯磨剤を使わないことです、そうすれば象牙質を削り取ることがないので薬を塗らなくても治ります。
これは唾液に含まれているリンやカルシュームなどが象牙細管に沈着して封鎖するからです。
>あえて処置をしない方がいい場合などあるのでしょうか?
処置をしないだけでは解決にはなりません、象牙質を削らないよう研磨剤入りの歯磨剤を使わないことと歯肉をすり減らすような歯磨きをしないことです。
ノンペースト・ノンウオーター http://www.yamadashika.jp/prevent08.html#04
毛先磨き http://www.yamadashika.jp/prevent08.html#kesaki
>今の状態は薬が刺激になって悪化しているのかな?と思いました。
それはないと思います。
>薬を塗ることで何かデメリットのようなものはありますか?
これといってデメリットはないと思いますが根本的な解決にはなりません、原因はオーバーブラッシングで歯肉がすり減って象牙質の露出が起こり、歯磨剤中の研磨材で象牙質がすり減ったからです、そこを改めることが必要です、とことんやってしまうと楔状欠損になります。
楔状欠損 http://yamadashika.jugem.jp/?search=%DC%B8%BE%F5%B7%E7%C2%BB&x=62&y=9
>歯にとってはいいのでしょうか?
良くも悪くもないです、歯磨き技術を習得することです。
>露出してしまった根元が元の状態に戻ることは期待できますか?やはり一度歯茎が下がると、一生元には戻りませんか?
歯肉を擦らない歯磨きができるようになると時間はかなりかかりますが回復してきます。
クリーピング http://yamadashika.jugem.jp/?search=%A5%AF%A5%EA%A1%BC%A5%D4%A5%F3%A5%B0&x=0&y=0
象牙質知覚過敏 http://www.yamadashika.jp/prevent08.html#a014
>数回繰り返し塗ると、それ以降は長期的にしみなくなるのですか?
そういうわけではありません、象牙質が露出して象牙細管が露出したのが原因なのでコーティングしてもまた削り取れは再発します、再発させないためには歯磨剤を使わないことです、そうすれば象牙質を削り取ることがないので薬を塗らなくても治ります。
これは唾液に含まれているリンやカルシュームなどが象牙細管に沈着して封鎖するからです。
>あえて処置をしない方がいい場合などあるのでしょうか?
処置をしないだけでは解決にはなりません、象牙質を削らないよう研磨剤入りの歯磨剤を使わないことと歯肉をすり減らすような歯磨きをしないことです。
ノンペースト・ノンウオーター http://www.yamadashika.jp/prevent08.html#04
毛先磨き http://www.yamadashika.jp/prevent08.html#kesaki
>今の状態は薬が刺激になって悪化しているのかな?と思いました。
それはないと思います。
>薬を塗ることで何かデメリットのようなものはありますか?
これといってデメリットはないと思いますが根本的な解決にはなりません、原因はオーバーブラッシングで歯肉がすり減って象牙質の露出が起こり、歯磨剤中の研磨材で象牙質がすり減ったからです、そこを改めることが必要です、とことんやってしまうと楔状欠損になります。
楔状欠損 http://yamadashika.jugem.jp/?search=%DC%B8%BE%F5%B7%E7%C2%BB&x=62&y=9
>歯にとってはいいのでしょうか?
良くも悪くもないです、歯磨き技術を習得することです。
>露出してしまった根元が元の状態に戻ることは期待できますか?やはり一度歯茎が下がると、一生元には戻りませんか?
歯肉を擦らない歯磨きができるようになると時間はかなりかかりますが回復してきます。
クリーピング http://yamadashika.jugem.jp/?search=%A5%AF%A5%EA%A1%BC%A5%D4%A5%F3%A5%B0&x=0&y=0
相談者からの返信
相談者:
かなださん
返信日時:2018-07-16 14:12:51
船橋先生、山田先生、返信ありがとうございます!
知覚過敏の薬は3種類あるんですね!
前回の薬の塗布が数週間前なのですが、諸事情により転院するので新しい歯科で引き続き薬を塗ってもらうことになると思います。
もし以前の薬の効果がまだ残っていたら、同じ部分に異なる薬を併用すると良くないということはありますか?
樹脂のコーティング材ではなくペースト状の薬を塗りこんでいるように感じたのですが、3種類のどのお薬なのかは分かりません。
塗布してもらった薬の種類を前の歯科に確認しておく必要はあるでしょうか?
気にしなくて大丈夫ですか?
家族や知人から「歯がしみるところに何度か薬を塗ってもらったら治まって、もうしばらく経つけど今はまったくしみなくなっている」というような話を聞いて、不思議に思っていました。
船橋先生の「石灰化を促進するタイプの薬」が、山田先生の「唾液に含まれているリンやカルシュームなどが象牙細管に沈着して封鎖するから治る」という効果を発揮して、上のような「薬を塗らなくてもしみなくなった」状況になったのかなと思うと、なるほど!と思いました。
TCHや日常生活の姿勢、歯磨きの仕方に気を付けようと思います!ありがとうございます。
知覚過敏の薬は3種類あるんですね!
前回の薬の塗布が数週間前なのですが、諸事情により転院するので新しい歯科で引き続き薬を塗ってもらうことになると思います。
もし以前の薬の効果がまだ残っていたら、同じ部分に異なる薬を併用すると良くないということはありますか?
樹脂のコーティング材ではなくペースト状の薬を塗りこんでいるように感じたのですが、3種類のどのお薬なのかは分かりません。
塗布してもらった薬の種類を前の歯科に確認しておく必要はあるでしょうか?
気にしなくて大丈夫ですか?
家族や知人から「歯がしみるところに何度か薬を塗ってもらったら治まって、もうしばらく経つけど今はまったくしみなくなっている」というような話を聞いて、不思議に思っていました。
船橋先生の「石灰化を促進するタイプの薬」が、山田先生の「唾液に含まれているリンやカルシュームなどが象牙細管に沈着して封鎖するから治る」という効果を発揮して、上のような「薬を塗らなくてもしみなくなった」状況になったのかなと思うと、なるほど!と思いました。
TCHや日常生活の姿勢、歯磨きの仕方に気を付けようと思います!ありがとうございます。
回答3
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2018-07-16 14:39:02
相談者からの返信
相談者:
かなださん
返信日時:2018-07-16 16:49:45
船橋先生、とても参考になりました!
ありがとうございました!
ありがとうございました!
タイトル | 知覚過敏の薬は、なぜ何度か塗るとしみなくなるのですか? |
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質問者 | かなださん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 35歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ | 知覚過敏 |
回答者 |
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。