歯根破折治療後の被せものと歯を低く削る必要性

相談者: やまだたろうさん (41歳:男性)
投稿日時:2020-07-07 11:13:36
歯根破折の治療をしています。

最終的な被せものとそれに対する歯を削る必要性についてご意見を伺いたく相談しました。
気になっていることは、被せものをする際に、どこまで歯を削る必要があるかです。

現在も根管治療中ですが、治療中の奥歯が他の歯と当たらないようにと低く削って頂いているのですが、確認もないまま実施されているので少し心配に思っています。


上奥歯の歯冠が上から真っ二つにわれて、歯根破折をしました。
根の方まではまっぷたつにならず、ヒビははいっている程度と診断頂きました。

普通は抜歯することが多いらしいですが、根菅治療して延命することとなりました。
根は幸いにも真っ二つになっておらず、ヒビは入っているかもしれないという診断を頂きました。


今後は、根管治療して、根管を埋め、その上から緩衝材となるように固い被せ物よりもプラスチックの被せ物をする予定とお聞きしています。

※かかりつけ医は、ファイバーコアなどをいれると歯根に負荷がかかり、割れに繋がるおそれがあるため、レジンなどでうめこみ、上から緩衝材となるようにプラスチックの被せものがよいのではないかという提案を頂きました。

そこで、治療に心配な点があり、質問をさせて頂きたいと思いました。



質問1:
やはり、このような状態では、かかりつけ医の提案通りの治療がよいのでしょうか?

※ファイバーコアやセラミックなどではなく、土台を作った後に緩衝材となるプラスチックの被せ物をする。
割れた場合は、根までは影響なくなるので良いとのことです。

質問2:
被せものをする際に現在の歯を他の歯とぶつからないように、多少なり低く削って頂いています。

問題ないかを質問すると、最終的には被せ物をする際には、もっと低くするから気にしなくてよいと言われました。
やはり最終的に被せ物をする際には、低く削るものでしょうか?

宜しくお願いします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2020-07-07 17:53:11
最初にお断りしておきます。
個人的には歯根破折した歯は「無理して残さない方が良い」と言うのが僕の方針です。

歯は「物理的に残せばよい」と言うものではなく、最終的には「(咬むという)機能させるために残す」事が重要になってくると思います。

歯根破折した歯を無理して残すのは「機能的にはあまり期待できない」と言う事が前提となると思います。


なので、個人的には

>質問1:
>質問2:

の回答としては「咬ませない(機能させない)」と言う方向で考えられている担当の先生の治療方針は間違っていないように思います。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: やまだたろうさん
返信日時:2020-07-07 19:33:53
櫻井先生

歯根破折の歯については、教科書でも基本は「抜歯」ということをかかりつけの先生から最初に指摘を受けました。
櫻井先生の方針ももっともかと思います。

ただ、患者は何とかして自分の歯を残したいという気持ちがあり、それにかかりつけの先生も応えて頂いていることを理解しました。


一つだけ教えて頂きたいです。
奥歯(第二臼歯)なのですが、被せ物をする際には、やはり歯はかかりつけの先生が言われているように、低く削り、被せ物をすることが通常なのでしょうか?

素人ながら、低く削りすぎてしまうと、どのように被せ物をおさえているのだろうなどと疑問に思います。
ファイバーコアなども使わない場合です。

かかりつけの先生については、信頼はしておりますが、私自身の頭がついていけず、残った歯を低く削ることに抵抗があるのが問題と捉えております。

大変素人ながらの考えですが、少しでも技術的な話で教えて頂けると気持ちが安心して助かります。
回答 回答2
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2020-07-07 22:05:17
こんにちは。
歯を削らずにインレー等を入れると楔効果が生じてヒビから真っ二つに割れます。

逆にタガをはめるのが冠ということになると思います。

すでにヒビが入っている歯は弱く少しの力で割れます。ですから真っ二つに割れた歯は本来は抜歯だろうと思いますが、タガの効果を期待して冠を上から被せてヒビに楔を打たないように仕上げておき出来るだけ使おうという事だろうと想像します。

奥歯根管治療も難しいので治療を成功させるために噛み合わせを必要量落としておく事はよくされると思います。

最終的に冠しかもハイブリッド冠等の樹脂系の冠にするならば冠の厚みも必要になるわけですからかなり高さを落としておいてよいだろうと思います。

治療が成功しても弱った歯は弱いということは理解されておいたほうがよいだろうと思います。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: やまだたろうさん
返信日時:2020-07-07 22:26:33
Dr.ふなちゃん(先生)

詳細の見解を頂きまして、誠に有り難うございます。
おかげ様で、素人にも理解できました。

質問1について
今回の場合は、歯根破折で根にも割れてはいないけど、ヒビはあるだろうと言われております。
※ヒビも詳しくは見れない(限界がある)とお伺いしてます。

歯を削り、なるべく当たらないこと(歯に負担をかけないこと)が重要と理解しました。

ファイバーコアなども結局は、同じ原理であり、歯に負荷がかかるため、ヒビが広がり割れる恐れもある。
そのため、ファイバーコアなどではなく、埋めて、その上からプラスチックの被せ物(或いは金歯)がよいという理解であってますでしょうか?


質問2について
最終的に冠しかもハイブリッド冠等の樹脂系の冠にするならば、歯を削る可能性があるということで理解しました。

おそらく、かかりつけの医師が提案されていたプラスチック(レジン?)の冠や金歯なども同じ原理でしょうか?

どちらにせよ、現在の歯は、冠の厚みのためには、削らなければいけないという認識であってますでしょうか?

よろしくお願い致します。
回答 回答3
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2020-07-08 00:17:41
質問1について
そういうお考えだろうと思います。


質問2について
そうですね。
金の冠より樹脂の冠は厚みが必要ですよ。
薄いと冠も割れます。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: やまだたろうさん
返信日時:2020-07-08 00:25:49
ご回答頂きまして、誠に有難く存じます。

更に、お伺いしたいことがございます。

素人ながら、ヒビがあるということで接着剤を歯根に入れるのかと思っていたのですが、かかりつけの先生は、あまり意味がない。
と言っておりました。

寧ろ、レジンなどを流し込んで、ヒビに浸透させて固める方が良い。
とコメントを頂いてます。

歯根にヒビなどがある場合は、接着剤を流し込むことはあまりメリットはないのでしょうか。
それよりもかかりつけの先生が言うような対応がよいのでしょうか?

教えて頂けますと有難いです。
回答 回答4
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2020-07-08 01:07:46
〉ヒビがあるということで接着剤を歯根に入れるのかと思っていたのですが、かかりつけの先生は、あまり意味がない。と言っておりました。

あまり意味がないというよりやりようがないのではないかと思います。

水の中にヒビが入ったコップを入れて中に接着剤を入れてみてもヒビには接着剤は入り込まないですよね?
そういうイメージではないかと思います。

接着剤をヒビの中に浸透させようと内部から圧をかけるとヒビが酷くなるだけで状態は悪化しますよね?

レジンを流し込んでもヒビに浸透出来るのかな?と思いますし、そもそも接着剤はレジンと似たような物を想定しているのではないかと思いますが、MTAセメントみたいな物を想定していますか??一部の穴は塞げてもヒビは駄目でしょう。

根管側は乾燥できたとしても外側は湿潤状態で水の中みたいなものですからね。どこまでのヒビなのでしょう?
多くのケースで根管から骨側までヒビが通じているのでそういう状態をイメージしつつ回答していますが、実際はどうなのでしょう?

一度抜歯して接着して戻すという治療法より奥歯なので内面にレジンで埋めて(歯質と接着すると言われています)しまう方が現実的と考えられたのでしょう。

どれくらい症状なく持つのか?はわかりませんがいきなり抜歯するより納得がいくだろうとお考えになられたのかもしれませんね。

回答 回答5
  • 回答者
あすとら歯科クリニック相模原(神奈川県相模原市)の滝野です。
回答日時:2020-07-08 03:34:59
>今回の場合は、歯根破折で根にも割れてはいないけど、ヒビはあるだろうと言われております。
※ヒビも詳しくは見れない(限界がある)とお伺いしてます。

どうやらニュアンス的には、完全な分断とまではいかず、クラックが見えるが・・・程度なのかも、という印象を受けました。(実際はわかりません)


マイクロスコープで拡大して見ることはできても、深さはわかりません。
亀裂の深さはCT等でも写るわけではないのですし、確認の為に弄ると余計に亀裂を大きくしてしまうとの判断でしょう。


>素人ながら、ヒビがあるということで接着剤を歯根に入れるのかと思っていたのですが、かかりつけの先生は、あまり意味がない。

接着修復はスーパーボンドという接着剤を使います。
歯内は乾燥できても、歯根膜側はDr.ふなちゃん先生の説明の通り、乾燥させることが不可能です。

スーパーボンドは水分の存在下で接着が期待できる唯一の歯科材料ですので、VRFの接着修復ではこの材料が使われます。

ただ、粉と液からなる材料ですので流動性の問題があり、やまだたろうさんの例でいくと、クラックに流し込むのは不可能と判断されたのかもしれません。

スーパーボンドを入れる為に隙間を広げたら本末転倒ですから、流動性が高いボンディングやレジンを可及的に流し込んだほうが良いと判断されたのでしょう。




タイトル 歯根破折治療後の被せものと歯を低く削る必要性
質問者 やまだたろうさん
地域 非公開
年齢 41歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ クラウン(差し歯・被せ)その他
歯根破折
回答者




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  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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