歯科金属アレルギーについて(掌蹠膿疱症の既往あり)

相談者: トマトジュースさん (57歳:女性)
投稿日時:2020-12-14 12:23:17
歯科金属アレルギー検査で、ニッケルが陽性と診断されました。

インレーメタルコアメタルボンドなど口腔内に多数金属が入ってますが、ニッケルを含む物はどのような物があるのでしょうか。

掌蹠膿疱症の既往あり、現在、皮膚症状は出ていませんが心配です。


全て取り除いた方が最良とは思いますが、コアも含めやり直す必要があるのでしょうか。

医師に相談したところ、メタルコアは大丈夫との回答でした。
(根拠はわかりません)


また、その場合保険範囲内では、どのような処置が可能でしょうか。

よろしくお願いします。


回答 回答1
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2020-12-15 14:51:20
こんにちは。

ニッケルは食べ物にも多く含まれていたり安価な金属に含まれていることが多いため比較的金属アレルギーが生じやすい金属といわれていると思います。

食べ物の例としては豆、ナッツ、玄米オートミールなど穀類、チョコレートなどなど色々ですね。


歯科用金属では矯正用ワイヤー(NiTi)が有名です。

保険収蔵されている金銀パラジウム合金には含まれていないでしょう。
また、陶材焼き付け冠用合金にも含まれていないのではないかと思います。

メタルコアは銀合金でしょう。
通常、常にお口の中に入れて唾液にさらされ続ける修復用金属にはニッケルのような卑金属は含まれない傾向にあると思います。

ニッケルクロム冠という質の良くない金属が戦後しばらく使われていましたが、今回の保険改正でなくなったはずです。
その代わりアレルギーが起きにくい純チタンが保険収蔵されました。



ニッケルアレルギーでなくても最後臼歯以外は保険のCAD/CAM冠にやり替えることが可能ですが、保険病名をつけてもらえるのか?は歯や既存冠の状態次第だろうと思います。

銀歯でよければチタン冠にやり替えてもらうという事が可能かもしれませんね。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: トマトジュースさん
返信日時:2020-12-15 21:46:09
ふなちゃん先生 ありがとうございます。


ニッケルはメタルコアメタルボンドには入ってないのですね。
安心しました。

40年ほど前に詰めた金属が奥歯にあるのですが、これも大丈夫でしょうか。(インレー
随分と磨り減っているようなので、自費でやり変えるべきか検討中です。
回答 回答2
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2020-12-16 02:51:40
すり減りが随分あると言う事でしたらアマルガム(水銀使用)かもしれませんね。


基本的にアマルガムは身体にも環境にも悪い為やりかえてレジンに置き換える事がよくされると思います。

細菌にとっても毒なのでしょう二次虫歯にはなりにくい印象があります。
今は使用されなくなりました。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: トマトジュースさん
返信日時:2020-12-16 09:01:43
ふなちゃん先生 ありがとうございます。


では、インレーレジンかチタンでの保険で交換する事が可能ですね。

自費セラミックを勧められていて、数本あるため、悩んでました。
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: トマトジュースさん
返信日時:2020-12-16 12:57:10
追記ですが、アンレーレジン、チタンは可能でしょうか。

また、自費セレックでのセラミックと比べ耐久性やその後の虫歯になる可能性などはいかがでしょうか。


奥歯に入れた金属は、ぴったりと合っておりこれまでトラブルなく過ごす事が出来ていたので、出来れば触りたくないのが本音ですが、身体への影響等も気にかかり、思案しています。
回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2020-12-17 00:43:39
> 歯科金属アレルギー検査で、ニッケルが陽性と診断されました。

医科(例えば皮膚科)で金属アレルギー検査をしてニッケルが陽性と診断されたということですね。

今はともかく去年ぐらいまではニッケルを含む金属が歯科で使われておりましたので、医科から歯科への診療情報提供書(いわゆる紹介状)があればかなりの治療が保険でできるようになっていると思います。


> インレーメタルコアメタルボンドなど口腔内に多数金属が入ってますが、ニッケルを含む物はどのような物があるのでしょうか。

インレーやメタルコアにはあまり使われていませんが、令和二年三月31日までは歯科の点数表にはありましたのでクラウンブリッジまで可能だったと思います。

http://www.koyu-ndu.gr.jp/images/20180401tensu.pdf


メタルボンドの金属にはいろんな種類があると思います。
ただ自分が調べた範囲では含まれているメタルバンド用合金は見つかりませんでした。


> 掌蹠膿疱症の既往あり、現在、皮膚症状は出ていませんが心配です。

となれば色んなリスクを考え合わせてみると、除去する必要があると勧めないと思います。費用も時間もかかるので。


>インレーはレジンかチタンでの保険で交換する事が可能ですね。

チタンでのインレーは保険収載されていないので、保険では不可だと思います。

咬合面だけの単純インレーであればレジンに置き換えることは容易だと思います。
しかしながら隣接面を含むインレーやアンレーをレジンに置き換えるのは難しい場合があると思います。

回答 回答4
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2020-12-17 09:41:45
チタンはキャストが難しい為インレーアンレー保険治療適用外です。

セレックのようにミリング加工する素材はある程度強度が低い段階でのミリング加工が必要です。
ジルコニアやe.max等は加工後焼きを入れ硬度を増します(シンタリング)



奥歯に入れた金属は、ぴったりと合っておりこれまでトラブルなく過ごす事が出来ていたので、出来れば触りたくないのが本音ですが、身体への影響等も気にかかり、思案しています。

かかりつけ歯科でよくご相談してください。


問題がないならばニッケルアレルギーだから健康の為にと言って金銀パラジウム合金の修復物をやり変える必要があるのかな?と思います。

それよりも卑金属に暴露しないように夏場は汗をこまめに拭く、歯磨きを丁寧にして定期的に専門家のクリーニングを受けメタルイオンの溶出による粘膜経由の暴露状態を少なくするなどの生活習慣を変えてみてはいかがでしょうか。

掌蹠膿疱症の方は不十分な根管治療により慢性の根尖病巣があったり歯周病になっている方、鼻咽喉に慢性炎症があるという場合もありますから歯科医や耳鼻科でもよくご相談してください。


その上で金属を外さないと症状消失に繋がらないと診断された場合は、保険治療であれば冠の治療には保険が適用されますね。
一面だけの修復であればレジン充填に置換することもできるでしょう。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: トマトジュースさん
返信日時:2020-12-17 14:22:04
ふなちゃん先生 柴田先生
いろいろと詳しく教えて頂き、ありがとうございます。


歯周病根尖病症など、無いか先生に確認して頂きたいと思います。

また、耳鼻科も受診する事にします。


やり変えずに済みそうで安心しました。

本当にありがとうございました。



タイトル 歯科金属アレルギーについて(掌蹠膿疱症の既往あり)
質問者 トマトジュースさん
地域 非公開
年齢 57歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 歯科金属アレルギー
掌蹠膿疱症
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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