下唇にできた赤い凹み、病理検査の結果が出るまで不安
相談者:
わんのすけさん (29歳:女性)
投稿日時:2021-10-28 13:33:46
回答1
長崎大学大学院包括的腫瘍学講座の中本です。
回答日時:2021-10-28 18:44:07
わんのすけさん、こんにちは。
ご心配なお気持ちは分かります。
ただ、
>先生は、まず悪性はないと思うけどと言ってましたが、見ただけでは何が原因かわからないと言ってました。
>大学病院でかなりの症例を見られてきた先生です。
ということであれば、担当の先生の言われたことの繰り返しとなりますが、まず悪性ということはありません。
そもそも、口腔癌というものが、全体の悪性腫瘍のうち1〜3%程度であり、圧倒的に胃癌、大腸癌の方が割合は高いです。
それでも、胃癌、肺癌、大腸癌などはそこまで心配にはなりませんよね?
それは、胃、肺、大腸なんて、通常は中の様子が見えないので日常は気にならないのですが、口の中は鏡で簡単に見えてしまうので、ちょっとした変化でも「悪性のものかも」と思ってしまうからなのです。
さらに、口腔癌の発症は、中年以降の男性が比較的多いです。
さらにさらに、口腔癌の中でも唇の癌(口唇癌)は最も頻度の低いものであり、口腔外科の専門家でも口唇癌に遭遇することは極めて稀です。
ただ、唇を含めて口腔粘膜には(生理的なものも含めて)色々な変化が生じるため、診察により視診(見ただけ)では「何が原因かわからない」ことの方が多いのです。
それでも悪性の可能性はまず考えられないし、そもそも病的な状態とも考えにくい場合には、通常は病理検査も行いません(病理検査もちょっとした手術だからです)。
以上の内容を参考に少しリラックスされた上で、あとは病理検査の結果が出るのをお待ち頂ければと思います。
ご心配なお気持ちは分かります。
ただ、
>先生は、まず悪性はないと思うけどと言ってましたが、見ただけでは何が原因かわからないと言ってました。
>大学病院でかなりの症例を見られてきた先生です。
ということであれば、担当の先生の言われたことの繰り返しとなりますが、まず悪性ということはありません。
そもそも、口腔癌というものが、全体の悪性腫瘍のうち1〜3%程度であり、圧倒的に胃癌、大腸癌の方が割合は高いです。
それでも、胃癌、肺癌、大腸癌などはそこまで心配にはなりませんよね?
それは、胃、肺、大腸なんて、通常は中の様子が見えないので日常は気にならないのですが、口の中は鏡で簡単に見えてしまうので、ちょっとした変化でも「悪性のものかも」と思ってしまうからなのです。
さらに、口腔癌の発症は、中年以降の男性が比較的多いです。
さらにさらに、口腔癌の中でも唇の癌(口唇癌)は最も頻度の低いものであり、口腔外科の専門家でも口唇癌に遭遇することは極めて稀です。
ただ、唇を含めて口腔粘膜には(生理的なものも含めて)色々な変化が生じるため、診察により視診(見ただけ)では「何が原因かわからない」ことの方が多いのです。
それでも悪性の可能性はまず考えられないし、そもそも病的な状態とも考えにくい場合には、通常は病理検査も行いません(病理検査もちょっとした手術だからです)。
以上の内容を参考に少しリラックスされた上で、あとは病理検査の結果が出るのをお待ち頂ければと思います。
相談者からの返信
相談者:
わんのすけさん
返信日時:2021-10-28 19:06:37
中本先生、コメントいただきありがとうございます。
そうですよね…口腔外科の先生は1〜2ヶ月おきに経過観察はしたいかな、とおっしゃっていて、でも3週間経ってるし切除して白黒つける方法もあります、患者さんのお考え次第です、と言っていました。
経過観察の間もやきもきするのが嫌なので、切除をお願いした感じです。
もう一点伺いたいです。口腔外科は初診だったため、全体チェックということで歯のレントゲンを撮りました。
そして、口内炎のようなものがあるのはこのへんだけど、粘液嚢胞ということだと白い石みたいなのが写るはずで、写ってないから粘液嚢胞ではないかな。とおっしゃってました。
しかし耳鼻咽喉科での診察(視診と触診のみ)では秒で粘液嚢胞と言われました。
レントゲンで粘液嚢胞の所見(白く写る)がないと、粘液嚢胞という可能性はないのでしょうか?
2人の先生の意見が食い違っていて、少し混乱しています。
そうですよね…口腔外科の先生は1〜2ヶ月おきに経過観察はしたいかな、とおっしゃっていて、でも3週間経ってるし切除して白黒つける方法もあります、患者さんのお考え次第です、と言っていました。
経過観察の間もやきもきするのが嫌なので、切除をお願いした感じです。
もう一点伺いたいです。口腔外科は初診だったため、全体チェックということで歯のレントゲンを撮りました。
そして、口内炎のようなものがあるのはこのへんだけど、粘液嚢胞ということだと白い石みたいなのが写るはずで、写ってないから粘液嚢胞ではないかな。とおっしゃってました。
しかし耳鼻咽喉科での診察(視診と触診のみ)では秒で粘液嚢胞と言われました。
レントゲンで粘液嚢胞の所見(白く写る)がないと、粘液嚢胞という可能性はないのでしょうか?
2人の先生の意見が食い違っていて、少し混乱しています。
回答2
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2021-10-28 23:36:51
こんにちは。
耳鼻科医の診察と口腔外科医の診察の間には時間の経過がありますから、病状に変化があったのではないか?と推測しています。
小唾液腺の唾石は滅多にないですから、口腔外科医は耳鼻科医の話から見逃しが生じていないか?を確認したかったのではないかと想像します。
実際どうなのか?はおかかりの歯科医に確認してみてください。
耳鼻科医の診察と口腔外科医の診察の間には時間の経過がありますから、病状に変化があったのではないか?と推測しています。
小唾液腺の唾石は滅多にないですから、口腔外科医は耳鼻科医の話から見逃しが生じていないか?を確認したかったのではないかと想像します。
実際どうなのか?はおかかりの歯科医に確認してみてください。
回答3
長崎大学大学院包括的腫瘍学講座の中本です。
回答日時:2021-10-30 00:04:58
わんのすけさん、あらためまして。
>2人の先生の意見が食い違っていて、少し混乱しています。
私自身、口腔外科が専門ではありますが、それに肩入れすることなく客観的な判断として、粘液嚢胞の診断は耳鼻科医の先生より口腔外科医の先生の得意分野だと思います。
一方で、
>口腔外科は初診だったため、全体チェックということで歯のレントゲンを撮りました。
>そして、口内炎のようなものがあるのはこのへんだけど、粘液嚢胞ということだと白い石みたいなのが写るはずで、写ってないから粘液嚢胞ではないかな。とおっしゃってました。
とのことに関しては、粘液嚢胞の診断はエックス線検査(レントゲン)ではできません。
ということは、これは推測になりますが、担当の先生は純然たる「粘液嚢胞」より、血管の塊からなる「血管腫」を当初は想定されていたのでは、と思われます。実際、極小の血管腫も粘液嚢胞として扱う先生もおられます。
そして、この血管腫の場合、内部の血液が固まって石っころ(静脈石)に変化します。
この石っころ(静脈石)は、通常はエックス線検査(レントゲン)に写ってきます。
わんのすけさんのケースでは、この石っころが認められないということを言われているのではとも推測します。
いずれにしても、全ては病理検査で結論が出ますので、それまでは前記回答の通り、少しリラックスの上でお待ち頂ければと思います。
※追記
「唾石」という状態は、今回は全く無関係であると思われます。
>2人の先生の意見が食い違っていて、少し混乱しています。
私自身、口腔外科が専門ではありますが、それに肩入れすることなく客観的な判断として、粘液嚢胞の診断は耳鼻科医の先生より口腔外科医の先生の得意分野だと思います。
一方で、
>口腔外科は初診だったため、全体チェックということで歯のレントゲンを撮りました。
>そして、口内炎のようなものがあるのはこのへんだけど、粘液嚢胞ということだと白い石みたいなのが写るはずで、写ってないから粘液嚢胞ではないかな。とおっしゃってました。
とのことに関しては、粘液嚢胞の診断はエックス線検査(レントゲン)ではできません。
ということは、これは推測になりますが、担当の先生は純然たる「粘液嚢胞」より、血管の塊からなる「血管腫」を当初は想定されていたのでは、と思われます。実際、極小の血管腫も粘液嚢胞として扱う先生もおられます。
そして、この血管腫の場合、内部の血液が固まって石っころ(静脈石)に変化します。
この石っころ(静脈石)は、通常はエックス線検査(レントゲン)に写ってきます。
わんのすけさんのケースでは、この石っころが認められないということを言われているのではとも推測します。
いずれにしても、全ては病理検査で結論が出ますので、それまでは前記回答の通り、少しリラックスの上でお待ち頂ければと思います。
※追記
「唾石」という状態は、今回は全く無関係であると思われます。
タイトル | 下唇にできた赤い凹み、病理検査の結果が出るまで不安 |
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質問者 | わんのすけさん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 29歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
粘膜の病気・異常 唇の病気・異常 |
回答者 |
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。