ゴールドインレー、クラウンの伸び20%でも金のメリットはありますか?

相談者: いいいいいいいさん (44歳:男性)
投稿日時:2021-11-04 13:59:10
こんにちは、はじめまして。

左上7、左下6(ともに根管治療済み)にクラウン、左上4(虫歯見つかり治療前)にインレーを入れる予定なのですが、ゴールドを入れようと材料について質問したところ、インレー・クラウンともに同じ下記材料と言われました。

【成分・分量】
金 75.0 %
銀 8.8 %
銅 15.2 %
その他 亜鉛

【性能など】
熱処理: 軟 化
耐力 :345 MPa
伸び : 20 %
ビッカース硬さ:145 HV
密度: 15.0 g/cm3

以上、ゴールドのデータです。

伸び20%とだと、12%金銀パラジウム合金と同じくらいの伸びしかないのではないかと思いました。


■12%金銀パラジウム合金(検索で引っかかったものを例として。)

【成分・分量】
金 12 %
パラジウム 20 %
銀 49.5 %
銅 16.85 %
その他 1.65 %(亜鉛、 インジウム、ガリウム、イリジウム)

【性能など】
熱処理       軟化    硬化
硬さ(HV):      155     280
耐力(0.2%)(MPa) : 370    790
伸び(%):        22      5


これってもしや材質と精度がいい銀歯なのかなと不安になり、3つ質問させていただきます。

1)他のメーカーだと伸び40%くらいのものもありますが(通ってる歯科では取り扱いありません)、20%でもインレー、クラウンともにゴールドは延びるから封鎖性や適合性、噛み合わせが良いという効果は得られますか?

2)この場合性能だけみると、ゴールドも12%金銀パラジウム合金も差があまりないようですが、ゴールドにするメリットは何でしょうか?
また同じ「伸び」の値でも、延び方が違ったりするのでしょうか?

3)メーカーによっては、鋳造後の性能を記載しているところもありましが、鋳造後のまま製作されたりするのでしょうか?
それとも技工士さん向けのデータで、必ず軟化もしくは硬化の処理を行うのでしょうか?

以上、よろしくお願いいたします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2021-11-05 09:02:18
いいいいいいい さん、こんにちは

なんか熱処理をした場合ですよね。
保険の技工物、で熱処理までしてくれる技工所はおそらくないでしょう。

回答 回答2
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2021-11-05 11:44:14
こんにちは。

大学病院に勤務していた頃は補綴科に在籍していましたから、沢山技工をしましたが、金パラで鋳造後に熱処理をしたりしていませんでした。
記憶が間違えていなければ、理工学の実習時にしたくらいです。

参考に日本の大手技工所が、2001年に出している記事を貼っておきます。
http://www.labowada.co.jp/press/article/01102343000126.html

当時はまだ金パラ材料が安くてマシな時代でした。
今は当時の3倍くらい金パラ価格が上昇しています。

ちなみに、貼り付け記事内に金属代として平均一本3gとありますが、実際鋳造する際はスプルー線と鋳造ボタンの金属分量が必須ですから、3g計算では金属を複数回鋳造し回す事が前提になっており、理工学的数字と乖離していきます。

当時でも金パラ修復は赤字で、日本の匠であるべき技工士さんを大変苦しめていました。
もちろん歯科医院側もです。


保険治療には、どこにも皺寄せが少ない部門というのもありますが、補綴部門は技工士さんに皺寄せがかかりすぎている事が大問題になっています。

特に金属修復は手間暇がかかるのに、人件費が無視された保険診療費になっています。
一人親方が多い零細企業を泣かせる仕組み(労働基準を上回る時間働いても残業代は全く関係ない人件費無視が前提)で困ります。

ですから、よい治療をご希望でしたらそれ相応の費用を支払われた方が良いと思います。

納品された技工物はいちいち理工学的な分析をしませんから(実際に壊さない限りできません)、性善説を元に提供されています。
しかし、あまりに状況が悪すぎると手間暇を簡略化し数を沢山こなして、一つ一つのコストを低くして収益を確保していくのが人の常でしょう。

細かい事に拘られる人であればあるほど、職人としてのプライドが入らない治療は受けない方が良いですよね。

歯科医が自信を持ってお勧めしてくれる治療を、選択された方が良いだろうと想像します。

ですから歯科医がお勧めするゴールドの治療の方が良いでしょう。
単一の材料学だけで、製品の性能が決まるわけではありませんからね。


〉1)
金12%より75%の方が良いです。

〉2)
金が75%入っていて、軟化伸び率が20%は低くないでしょうか?
間違いないか?
再確認してみて下さい。

〉3)
鋳造後、熱処理するか?しないか?は、技工士に確認してみてはいかがでしょうか?
歯科医に確認を依頼される事はできそうですね。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: いいいいいいいさん
返信日時:2021-11-05 15:10:01
小牧令二先生、Dr.ふなちゃん先生
回答ありがとうございます。

歯科医院およびメーカーHPにて確認してみましたが、やはり伸び20%(鋳造後は15%)のようです。
素人考えですが、亜鉛だけでイリジウムが入っていないようなので、伸びが少ないのかなと思っています。

タイプ3
【成分・分量】
金 75.0 %
銀 8.8 %
銅 15.2 %
その他 亜鉛

【性能など】(メーカーHPにて鋳造後のデータもあったの書きました)
熱処理:     軟 化       鋳造後
耐力 :    345 MPa       410 MPa
伸び :     20 %          15%
ビッカース硬さ:145 HV       195 HV
密度: 15.0 g/cm3

今、通っている歯科は材料にはこだわってないようなので・・・
成分や性能を聞いたとき材料に拘るなら他院にいったらと言われ、成分等教えてもらうのもしつこく言ってやっと技工所に聞いてくれたくらいです。


他のゴールドに力を入れてる歯科医院で聞いてみたところ、インレークラウンともに同じ下記のようなものを使ってるとの事でした。

タイプ2
【成分・ 分量】
金 77.00%
白金 1.00%
銀 13.00%
銅 8.45%
イリジウム 0.15%
その他(インジウム、亜鉛) 0.40%

【性質など】
耐力  :237MPa
伸び  :48%
密度  :15.6g/cm3
液相点 :935℃
固相点 :900℃
硬さ  :117(HV)
色調  :金色
性質  :中硬質

1)「タイプ3(伸び20%)」でもゴールドは延びるから、封鎖性や適合性、噛み合わせが良いという効果は得られますか?

2)「タイプ2(伸び48%)」、インレーやクラウンで使用するのに適してる性能なのでしょうか?

3)「タイプ3(伸び20%)」の材料と「タイプ2(伸び48%)」の材料を比較するなら、タイプ2の方がインレーもクラウンもよいのでしょうか?


ただゴールドに力を入れてる歯科医院は、予約がとりづらく月1回くらいしかとれないので、

・左上7、左下6(ともに根管治療済み)にクラウン
・左上4(1か月前に銀歯の隙間見つかり、デンタルレントゲン虫歯見つかった治療前の歯)インレー予定。

と3か所あるので治療の間に、虫歯が悪くなってしまいそうなので悩んでます。
回答 回答3
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2021-11-06 15:31:26
クラウンインレーでは必要な特性が違いますから、やっぱりゴールドが得意な歯科医院の方が良いかもしれませんね。

早めに歯科医院を選択され、とりあえず、虫歯が進まないようにしてもらうのが良いでしょう。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: いいいいいいいさん
返信日時:2021-11-07 17:30:01
Dr.ふなちゃん先生
回答ありがとうございます!

早めに歯科医院を決めて、対応してもらおうと思います。



タイトル ゴールドインレー、クラウンの伸び20%でも金のメリットはありますか?
質問者 いいいいいいいさん
地域 非公開
年齢 44歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ 補綴関連
材料・機材関連
専門的な質問その他
回答者




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