[写真あり] 根管充填剤が見えない状態でレジンコアを入れてよい?

相談者: tommymmさん (45歳:女性)
投稿日時:2023-06-20 22:49:48
神経を取った右上7番が虫歯になりました。(痛みはありません)

削っていくと虫歯が一部歯肉の下まで進行していました。
フェルールが取れないことを心配して、先生にご相談し、親知らず抜歯後の歯肉が盛り上がっているので、ディスタルウェッジで2mm程度結合組織を取りました。
残っている歯質が少ないのでファイバーコアを立てる予定で傷が治るのを待ち、治療後1カ月経過、傷が回復して現在5mmポケットです。
(この間、治療した他の歯が短期間に不具合を起こし再治療を行う等、不安なことが重なり、他院で相談することにしました。)

神経を取ったのは20年前、治療前の画像では3本充填されていた根管がみえるのですが、転院先で取れかけの仮封を取ってみてもらったところ、ニッケルチタンファイルで開けた3本中1本は穴のみで、充填剤のピンク色がみえない状態になっていました。
先生は2本充填してあれば大丈夫と仰り、十分に歯質は残っているのでファイバーコアではなく、レジンコアを入れてハイブリッドセラミッククラウンを入れるか、そのままレジンで充填してアンレーのように形成、頬側の継ぎはぎになっている治療痕はそのままにするかどちらかを勧められました。
金属アレルギーのためメタル素材は除外)

クラウンについては、一部フェルールが取れないのは諦める形になるが、ギリギリできる範囲である、ディスタルウェッジをしても、2mmだと歯肉のレベルは戻ってしまうという説明を受けました。

ご相談したいのは

@根管に充填した薬がなくなっている状態でそのままレジンコアをたてても大丈夫でしょうか
A残っている歯質について、お二人の先生の見解が・十分に歯質が残っているのでレジンコア推奨、と・歯質が少ないのでファイバーコア推奨、に分かれているのですが、写真からアドバイスいただけますでしょうか? 

よろしくお願いします。

(過去の質問は家族のものです。メールアドレスが同じなため)

画像1画像1 画像2画像2


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2023-06-21 08:51:36
虫歯の深さから考えて再根管治療をおすすめします。
根管が感染している可能性が高いからです。

ファイバーコアクラウンをお勧めします。

回答 回答2
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2023-06-21 11:16:49
こんにちは。

歯科医により考えが分かれそうです。
また困難な治療を引き受けて行ってくれる歯科医に出会えるのか?という問題もありそうです。


>削っていくと虫歯が一部歯肉の下まで進行していました

レントゲンでは骨縁下まで虫歯が進行しているように見えると思います。

>ディスタルウェッジで2mm程度結合組織を取りました。残っている歯質が少ないのでファイバーコアを立てる予定で傷が治るのを待ち、治療後1カ月経過、傷が回復して現在5mmポケットです。

痛かったでしょうが、5mmポケットで成功したと言えるのか?という感じでしょうか。
うまく行っていないのですから次は歯茎だけでなく骨の一部まで取り除いて骨整形を行いフラップを作って縫合できるようにするのでしょうか?
かなり大変でしょうね。


>ニッケルチタンファイルで開けた3本中1本は穴のみで、充填剤のピンク色がみえない状態になっていました。

何故に根管を明示する段階でニッケルチタンファイルを使うのか?
よくわかりませんでしたが、穴が変な方向に穿通していなくてよかったですね。


>充填剤のピンク色がみえない状態になっていました。
>先生は2本充填してあれば大丈夫と仰り、

仮封を外した状態の画像を見ていただいてもわかると思いますが、完全に防湿するのが難しいのか?唾液か?浸出液か?水か?泡がたくさん見えていますよね。
一番奥で一部壁がそりたっていて最も難しい遠心壁が取れない(大虫歯で)状態を綺麗な仕上がりの治療にするのはとても難しいです。

7番という部位の冠選択がハイブリッドということですから自費治療でしょうか?
(医科の金属アレルギーの診断書をお持ちであれば保険適用でも可能でしょうが)


虫歯は癌と同じように語られることもしばしばあり、一度なるとなっている部位は外科的除去(削って取り除く)することになります。
対象が硬組織ですから人工物で置換修復する事が可能ですが修復の難易度はケースによって大いに異なり、今回のケースは大変難しいと思います。場所と深さが最悪です。


>十分に歯質は残っているのでファイバーコアではなく、レジンコアを入れてハイブリッドセラミッククラウンを入れるか、そのままレジンで充填してアンレーのように形成、頬側の継ぎはぎになっている治療痕はそのままにするかどちらかを勧められました。

頬側も修復治療が入っているようですからその壁がどの程度信頼可能か?の判断も必要になりそうです。
修復を除去し軟化象牙質を除去したらそれこそかなり頼りない壁しか残らない可能性もあるかもしれません。

様々な可能性を考えると使用可能な根管があるならば根管維持をこの段階で作っておく事も考えるかもしれません。
そうなると現在なんとか使えるかもしれない頬側と近心の壁を除去していき結果ほぼ歯冠部の壁を失う状態になるかもしれません。

限られた画像からの判断ではなく、実際に診療にあたる歯科医は随時判断を下しながら削る部位を考えて行ってくれるでしょう。
修復治療を成功させるに必要な硬組織の状態なのか?を確認することは大切で日本の場合はう蝕検知液の使用が推奨されていて青色のう蝕検知液は染色が深くなりすぎないので有効です。
また硬さや頑丈さが求められますからエキスカで硬さを確認しつつ削り込むかどうか?を考えながら進められます。
(その情報はないですからこのケースについてはわかりません)

また防湿がどの程度達成可能か?ここが肝になりそうですから、取れかけの仮封でポケット5mmの状態にしておくのではなく、最低でも歯茎をきちんと引き締めていただくように徹底的に遠心部の歯茎を落ち着かせる必要があるでしょう。
そこから浸出液が出続けていると何をしても予後は悪そうです。

大きな虫歯を作っているような方に7番の骨縁下に見えるような深い部分にまで歯ブラシの毛先を入れ込んで清掃を行ってもらえるのか?
こちらの管理の方がとても気になります。
歯科衛生士さんはちゃんと指導管理してくれていますか?


誰がしてもとても磨きにくい部位で、視認性も悪い為に長い間見逃されて来た大虫歯の部位を、一歯科医が上手く治療を行い誰が見てもパーフェクトと言えるような治療を行うのはとても大変です。

そこで様々な妥協案が出されることとなります。

10年もてばよかったという治療になってしまうかもしれません。
大虫歯があってもお口の中が不快と感じられなかったのですから多少緊密に詰まったり接着修復出来ていなくても冠が機能できれば満足される方かもしれません。

そうであれば取れる部位に根管維持を取ってもらって冠が少しでも長く機能できることを最優先してもらうというのでもよいのかもしれません。

治療の目標は何か?
長くよく噛めて憂いがない事であるならばそういう誰が行ってもエラーが少ない治療の選択をされておくのがよいのかもしれません。

もちろん、私ならばここまで完璧な事をしてあげられますよと確約してくれる歯科医の言葉に価値をお感じになられる方であれば、より困難で再現性が限定される治療をご選択されてもよいのかもしれません。

治療困難な部位に大きな虫歯を作っておられると歯を順番にどんどん失っていくことに近づいてしまいますから、定期的に歯科医院を受診されパノラマでもよいのでレントゲン撮影を受けておかれる検診やメンテナンス管理に入っておかれることをお勧めします。

こんなところにこんなに深い虫歯を作ってきてフェルールとか言ってるし〜〜と本当に困った患者さんが多くなってまいります。

虫歯にしないようにすることが一番大切。虫歯を作ってしまい修復治療を受けたら治ったのではなく人工物との繋ぎ目が深く進んだだけという事をご理解いただいて、必ず定期的な検診やメンテナンスに入っていただきますように強くお願いしたいと思います。

誰が治療を担当しても治療難易度が低いうちに発見してもらえるようにしておくことが大切です。


>ご相談したいのは
>@根管に充填した薬がなくなっている状態でそのままレジンコアをたてても大丈夫でしょうか
>A残っている歯質について、お二人の先生の見解が・十分に歯質が残っているのでレジンコア推奨、と・歯質が少ないのでファイバーコア推奨、に分かれているのですが、写真からアドバイスいただけますでしょうか?

削りながら考えてもらう事になると思います。
現状、軟化象牙質や以前の修復物はすべて取り切れているのでしょうか?
充填剤がレントゲンで確認可能なのに視認できないのは不思議ですね。
(不要な切削追及をする必要性は低いと思いますが)

歯冠修復に大切なのはフェルールと言っていましたが、現在は修復材料が象牙質との接着が可能になってきていますからそこまで気にされなくてもよいのかもしれません。
緊密に閉鎖して機能圧に耐えられる構造体を作り歯質と可及的に化学的接着を可能にすること、過度な咬合臼歯部の機能圧の方向性を考えて)を与えない事の方が余命少なくなった歯を少しでも不具合なく長持ちさせる秘訣になるのかもしれませんね。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: tommymmさん
返信日時:2023-06-21 22:48:23
柴田先生

お返事ありがとうございます。
治療前に充填剤がきれいに入っていた歯で、治療前のCTでも炎症を起こしていないのですが、「虫歯の深さから考えて」虫歯の治療中に充填剤が抜けたり、充填剤のシールがみえている歯についても、感染している可能性が高いということですね。

また、仮封がほぼ取れている状態であったのも気になるのですが、治療後このような状態で唾液や細菌にされられているのも影響していますでしょうか?

「次回はこのままファイバーコアを立てる」というところで転院し、転院先の先生もこのままコアを立てるということだったのですが、再根管治療を行ってくれる医院を探してみようと思います。
再び根管治療を行うかの判断はデンタルおよび目視でできるでのしょうか?

また、ファイバーコアについては、歯科医院を選ぶ際にどのようなことを気をつければよいでしょうか?

宜しくお願いします。
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: tommymmさん
返信日時:2023-06-21 22:51:09
船橋先生 丁寧なお返事ありがとうございます。

この歯は5年以上前から虫歯があると指摘されていました。
しかし、歯科医によってそれを否定する方が何人もおられて、マイクロスコープで他の歯を治療した担当医の先生が「大丈夫」と仰られたこともあり、そちらを信用して様子見をしてしまいました。
今回も違う歯の治療中、舌で7番の歯に穴があるのに気づき見てもらったところ、たいした虫歯ではないと削っていくうちにどこまでも虫歯だと驚かれ、デンタルで確認になった次第です。

歯の衛生状態はよく、歯科衛生士さんにはいつもクリーニングするところがない、これだけよく磨いていると言われます。
20代後半より、歯間ブラシフロス歯磨きを15分ほどかけ毎日しており、時々磨き方が偏っていると困るので、染め出しもしています。
親知らずを抜歯しているのも、口腔衛生を保つためでした。

では、なぜ虫歯にこんなになってしまうのか、衛生士さんと先生もわからないと仰っていますが、夜間の唾液が少ないのか、V字の深い歯の形状のせいなのか、アレルギーステロイドを飲んでいるからなのか、不明です。
あとテトラサイクリン歯ではないかと言われたほど歯の色に問題があるようです。

ただ、仮封が取れると困るので、そこを磨かないように、傷の治りを妨げるので、コンクールFやイソジンでうがいをしないよう言われているので、この1ヶ月は以前のような状態を保てていません。

>また防湿がどの程度達成可能か?ここが肝になりそうですから
浸出液はでていなくて、写真でみえるのは唾液です。

ディスタルウェッジについては、そもそも先生は骨まで削る手術をお考えではなく、少ししか削らない予定で、結合組織さえ取れれば問題ないと仰っていたのですが…。


>充填剤がレントゲンで確認可能なのに視認できないのは不思議ですね。(不要な切削追及をする必要性は低いと思いますが)

充填剤は治療前はきちんと入っており、前の先生(←20年前)がきちんと処置してくださったから大丈夫と仰っていました。
再根管治療は行っておらず、治療後のデンタルはとっていません。
なので、この見た目充填剤がないようにみえる穴の状態は転院先で写真を見せてもらって気づきました。


>使用可能な根管があるならば根管維持をこの段階で作っておく事も考えるかもしれません。

「根管維持」というのはどういうものでしょうか?

歯冠修復に大切なのはフェルールと言っていましたが、現在は修復材料が象牙質との接着が可能になってきていますからそこまで気にされなくてもよいのかもしれません。

緊密に閉鎖して機能圧に耐えられる構造体を作り歯質と可及的に化学的接着を可能にすること、過度な咬合臼歯部の機能圧の方向性を考えて)を与えない事の方が余命少なくなった歯を少しでも不具合なく長持ちさせる秘訣になるのかもしれませんね。

「現在は修復材料が象牙質との接着が可能になってきていますからそこまで気にされなくてもよい」というのは、どのような材料でしょうか? 
ファイバーコアの直接法や間接法、レジンコア等は出来る限り調べたのですが、限界があり、その医院によって使う材料や施術方法は限られているので、その材料を扱っている先生を探して治療したいと思います。

宜しくお願いいたします。
回答 回答3
  • 回答者
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2023-06-22 11:22:17
〉浸出液はでていなくて、写真でみえるのは唾液です。

それだけだと良いですね。

〉「根管維持」というのはどういうものでしょうか?
歯冠部の残存歯質での維持が望み難くなったら根管に維持を求めた構造体を作り機能圧に耐えられるようにしておきます。
それがファイバーコア選択とか、ポストアンレーポストクラウンという事になります。


〉どのような材料でしょうか?
レジン系材料という事になります。
何も特殊な材料ではなく、今時の歯科医院では日常的に使われている材料です。

7番の遠心の深くなった虫歯の見逃しもよく起きます。
視認性が大変悪い場所だからですね。
先に冠や金属が入っていたらレントゲン検査をしていても見逃されます。歯垢染色して磨き残しを確認しようとしても見えません。
場所が悪く治療も大変難しいので、直接法より間接法を使う歯科医が多いでしょう。
模型に出来れば何かとやりやすくなりますからね。
問題は型採りが上手く出来るか?でしょう。
型採りの出来次第で修復法が変わる可能性もあるでしょう。
写真撮影時にそれだけ泡だらけでも流石に型採り時には上手く泡を吹き飛ばして型採りしてくれるでしょうが、遠心の歯肉コントロール不良が気になりますね。

3番目の根管充填剤に行きつかなかったのは以前の修復材料がまだ残っているからでしょう。
2本も根管があれば十分な根管維持が可能と考えたので後医はそう説明されていますね。
余計な切削は不用でしょう。

歯内療法医は再根管治療を進めてそこに課金するでしょうが、補綴医はその意味があるのか?疑問に感じるでしょう。
明らかな病巣や症状があれば再根管治療は逃れられないらでしょうが。
それぞれの歯科医の得手不得手により加療を勧める内容は変わりがちでしょう。

唾液で汚染されているようですが、のちに様々な薬剤を使用しますから消毒されます。

時に冠治療に進み機能圧が加わった後に病巣が進んだり症状が生じる場合がありますが、そうなったらその時再根管治療をやり直ししても遅くはないでしょうし、理由が明白になりますね。
それを予防的に新たに再根管治療をやるのか?その判断は歯科医により分かれるわけです。
根管をいじられることは根壁の歯質を失っていく事と同意になることがほとんどでしょう。
何度も予防的にやり直しすることが必要か?予後の予測も含めて判断は分かれます。


〉その材料を扱っている先生を探して治療したいと思います。

材料はどこの歯科医院の誰でも普通に使っているものですが、結局はトータルバランスのうまさが必要になると思います。
今の歯科医は無理をしそうでない気がします。

誰がやっても難しくなっている歯ですから、6番の治療をしっかりしてもらい負担をかけ過ぎないように噛み合わせを作ってもらい多少なりとも長く使えるようにしてもらえれば良いですね。

おかかりになっている歯科医に治療に対する熱意とご予算と取れる時間についてしっかりお伝えになっておかれると良いのだろうと思います。
難しくなった歯の治療は、患者さんに熱意と予算と時間が無ければいけませんね。
あとは歯科医に対する信頼といい意味での諦めも必要かもしれません。

再度よく噛める時期が得られたら感謝してください。




タイトル [写真あり] 根管充填剤が見えない状態でレジンコアを入れてよい?
質問者 tommymmさん
地域 非公開
年齢 45歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 根管治療の失敗・再治療
レジンコア(プラスチックの土台)
クラウン(差し歯・被せ)その他
根管充填
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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