[写真あり] 矯正。埋伏歯が牽引不可の場合のインプラント
相談者:
ここるきさん (26歳:女性)
投稿日時:2023-08-06 11:11:00
以前、こちらで相談させていただきました埋伏歯の牽引についてです。
現在両1番、両3番(乳歯)を既に抜歯済みです。
画像はワイヤー矯正開始前のレントゲン写真です。
埋伏している犬歯を1番の位置に牽引し被せ物をして前歯にみせる 治療方針でしたが、癒着が強く牽引出来ない可能性が高いと医師に言われました。
そこで、埋伏歯自体を抜歯し前歯をインプラントにすることを提案されました。
抜歯した両3番の隙間もある為、2番を3番の位置によせ前歯4本は、インプラント2、3本埋めて被せ物部分を実質4本にみせるそうです。骨造成もする予定です。
インプラントに対し、以下のリスクが不安です。
@インプラント数年後の痛みやインプラントのずれ
A歯肉退縮による金属部分露出
B骨造成がうまくいくか。後々骨吸収されないか。
Cインプラントを抜去したいとなれば可能なのか。
穴は塞がるのか。
老後入れ歯等に変更できるのか。
インプラントは将来的に後悔する話をネット多々拝見します。
健康な歯を削ってでもブリッジや入れ歯の方が良いのでしょうか。
ブリッジとなると、1番は2本連続しますし、元乳歯の隙間のこともありますので、両隣に健康な歯がないと不可能でしょうか。
どのような治療方法があるか、1番良い治療方は何か、ご意見をよろしくお願いいたします。
また、今回の矯正治療をするうえで、医師より埋伏歯が牽引できない可能性、インプラントになる可能性、3番の乳歯部に隙間ができる可能性はまったく説明されていません。
埋伏歯の癒着は最初の段階で分からないものなのでしょうか。
すでに治療を開始して3年程になります。
仕方がないと諦めるべきか、医師へ何らかの対応を求めることが可能かについても、ご意見頂ければ幸いです。
画像1
現在両1番、両3番(乳歯)を既に抜歯済みです。
画像はワイヤー矯正開始前のレントゲン写真です。
埋伏している犬歯を1番の位置に牽引し被せ物をして前歯にみせる 治療方針でしたが、癒着が強く牽引出来ない可能性が高いと医師に言われました。
そこで、埋伏歯自体を抜歯し前歯をインプラントにすることを提案されました。
抜歯した両3番の隙間もある為、2番を3番の位置によせ前歯4本は、インプラント2、3本埋めて被せ物部分を実質4本にみせるそうです。骨造成もする予定です。
インプラントに対し、以下のリスクが不安です。
@インプラント数年後の痛みやインプラントのずれ
A歯肉退縮による金属部分露出
B骨造成がうまくいくか。後々骨吸収されないか。
Cインプラントを抜去したいとなれば可能なのか。
穴は塞がるのか。
老後入れ歯等に変更できるのか。
インプラントは将来的に後悔する話をネット多々拝見します。
健康な歯を削ってでもブリッジや入れ歯の方が良いのでしょうか。
ブリッジとなると、1番は2本連続しますし、元乳歯の隙間のこともありますので、両隣に健康な歯がないと不可能でしょうか。
どのような治療方法があるか、1番良い治療方は何か、ご意見をよろしくお願いいたします。
また、今回の矯正治療をするうえで、医師より埋伏歯が牽引できない可能性、インプラントになる可能性、3番の乳歯部に隙間ができる可能性はまったく説明されていません。
埋伏歯の癒着は最初の段階で分からないものなのでしょうか。
すでに治療を開始して3年程になります。
仕方がないと諦めるべきか、医師へ何らかの対応を求めることが可能かについても、ご意見頂ければ幸いです。
画像1
回答1
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2023-08-06 15:58:27
こんにちは。
担当されている歯科医にとっても大変な治療なのだろうと想像しています。
一度大学病院の矯正科に行ってご相談されてみてはいかがでしょうか?
または、歯科医に治療に不安がある為セカンドオピニオンを受けてみたいとご相談してみてはいかがでしょうか?
複数の歯科医の知恵を借りて良い治療につながっていくと良いですね。
前歯のインプラント治療を受けるに当たり全顎的に矯正治療をされて来た事は無駄にはならないだろうと思います。
画像1では歯がガタついて並んでいたり下前歯が突き上げていたりと前歯治療の長期予後についてトラブル因子をお持ちだったように見えます。
小児期に顎の発育が悪く犬歯がきちんと生える為の十分な隙間がないと犬歯が埋伏したまま迷走してしまう為、小児期から問題をお抱えだったのでしょうが、当時には戻れないわけですから現状選択可能な治療法を模索することになる訳です。
埋伏歯は時に牽引しても降りて来ない場合もあるでしょうが、なんらかの方法があれば歯列に引き込めるかもしれません。
それを複数の専門家に考えてもらい試してもらうことができれば良いのではないか?と思いました。
今から選択できる治療で良い結果につながって行ってほしいと思って拝見しています。
担当されている歯科医にとっても大変な治療なのだろうと想像しています。
一度大学病院の矯正科に行ってご相談されてみてはいかがでしょうか?
または、歯科医に治療に不安がある為セカンドオピニオンを受けてみたいとご相談してみてはいかがでしょうか?
複数の歯科医の知恵を借りて良い治療につながっていくと良いですね。
前歯のインプラント治療を受けるに当たり全顎的に矯正治療をされて来た事は無駄にはならないだろうと思います。
画像1では歯がガタついて並んでいたり下前歯が突き上げていたりと前歯治療の長期予後についてトラブル因子をお持ちだったように見えます。
小児期に顎の発育が悪く犬歯がきちんと生える為の十分な隙間がないと犬歯が埋伏したまま迷走してしまう為、小児期から問題をお抱えだったのでしょうが、当時には戻れないわけですから現状選択可能な治療法を模索することになる訳です。
埋伏歯は時に牽引しても降りて来ない場合もあるでしょうが、なんらかの方法があれば歯列に引き込めるかもしれません。
それを複数の専門家に考えてもらい試してもらうことができれば良いのではないか?と思いました。
今から選択できる治療で良い結果につながって行ってほしいと思って拝見しています。
相談者からの返信
相談者:
ここるきさん
返信日時:2023-08-07 13:42:36
回答2
船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
回答日時:2023-08-07 14:26:40
〉インプラント治療をうけるにあたり全顎的に矯正したことは、どのようなメリットがありますか?
噛み合わせが悪く咬合平面がうまく作られていなければ、加齢と共に奥歯が経年的にすり減って来たら上前歯を下前歯が突き上げるようになり、前歯の唇側は骨量が少ない為、インプラント治療の長期安定が望み難くなります。
天然歯の咬頭や切端がすり減りにくい良い位置に歯を矯正で移動しておくのは無駄ではなかったと考えて良いのではと思います。
詳しいことは実際に診てもらい(各種必要資料を取り揃えた上で)考えてもらい説明を受けてみてください。
〉仮に埋伏歯をそのままにしていたらどのようなトラブルが起こる可能性があったのでしょうか。
今の治療に至った理由はそれでしょうから、どのようなトラブルが予想されるという説明を受けられましたか?
よく思い出してみてください。
添付されたレントゲンでは分かりませんが、埋伏歯を含んだ膿瘍というものもあります。
含歯性嚢胞についてはこんな論文があります。
参考
http://ginmu.naramed-u.ac.jp/dspace/bitstream/10564/685/1/229-235p.%E5%90%AB%E6%AD%AF%E6%80%A7%E5%9A%A2%E8%83%9E%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E9%96%A2%E9%80%A3%E5%9F%8B%E4%BC%8F%E6%AD%AF%E3%81%A8%E3%81%9D%E3%81%AE%E8%90%8C%E5%87%BA%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B%E7%A0%94%E7%A9%B6.pdf
犬歯埋伏は案外よく経験することですから矯正歯科ではより早い時期に治療介入していると思います。
小児期の生え替わり時にわかるはずなので、小児期から歯科に通院してパノラマ撮影しておくとよかったのかもしれませんが、今からできる事についてよく考えてもらう事になるでしょう。
噛み合わせが悪く咬合平面がうまく作られていなければ、加齢と共に奥歯が経年的にすり減って来たら上前歯を下前歯が突き上げるようになり、前歯の唇側は骨量が少ない為、インプラント治療の長期安定が望み難くなります。
天然歯の咬頭や切端がすり減りにくい良い位置に歯を矯正で移動しておくのは無駄ではなかったと考えて良いのではと思います。
詳しいことは実際に診てもらい(各種必要資料を取り揃えた上で)考えてもらい説明を受けてみてください。
〉仮に埋伏歯をそのままにしていたらどのようなトラブルが起こる可能性があったのでしょうか。
今の治療に至った理由はそれでしょうから、どのようなトラブルが予想されるという説明を受けられましたか?
よく思い出してみてください。
添付されたレントゲンでは分かりませんが、埋伏歯を含んだ膿瘍というものもあります。
含歯性嚢胞についてはこんな論文があります。
参考
http://ginmu.naramed-u.ac.jp/dspace/bitstream/10564/685/1/229-235p.%E5%90%AB%E6%AD%AF%E6%80%A7%E5%9A%A2%E8%83%9E%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E9%96%A2%E9%80%A3%E5%9F%8B%E4%BC%8F%E6%AD%AF%E3%81%A8%E3%81%9D%E3%81%AE%E8%90%8C%E5%87%BA%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B%E7%A0%94%E7%A9%B6.pdf
犬歯埋伏は案外よく経験することですから矯正歯科ではより早い時期に治療介入していると思います。
小児期の生え替わり時にわかるはずなので、小児期から歯科に通院してパノラマ撮影しておくとよかったのかもしれませんが、今からできる事についてよく考えてもらう事になるでしょう。
回答3
月島矯正歯科(中央区月島)の今村です。
回答日時:2023-08-07 16:34:37
こんにちは
>癒着が強く牽引出来ない可能性が高いと医師に言われました。そこで、埋伏歯自体を抜歯し前歯をインプラントにすることを提案されました。
このような結果になることを危惧しておりました。
そもそも、犬歯は本来は側切歯の後方に生えるべきものであり、その位置にしか萌出できません。それを無理に違う位置に移動しようとしても、動かなかったり、動いたとしてもすぐに後戻りをしたり、あるいは著しい歯肉退縮をおこしたりするものです。
これにたいして、『癒着しているから動かない』といって抜歯されてしまうことがかなり多いように思います。前回、移転歯でなければという事を書きましたが、3年かけて動いていないという事は、移転歯ではないという事の証明でしょう。
つまり、この犬歯は側切歯の後方にしか移動できないという事です。
これに対してどうすべきかという事です。
犬歯を本来の方向に引く、すなわち、前方ではなくて下後方に引く必要があります。
現在生えている犬歯に対して、90度方向に引くことで萌出方向を変えてやり、本来の萌出方向になるような位置まで移動すれば、ある程度自然萌出してくることが多いものです。
出来れば、今からでも牽引方向を変更して、犬歯本来の位置に移動しなおしてもらうという事が、犬歯を生かすことになると思います。
その上で、側切歯を中切歯の位置まで持っていくのか、側切歯は側切歯として、欠損している中切歯部分の補綴をするかという事でしょう。
犬歯は歯根が長い為、最後まで残る歯といわれております。
また、パントモ写真から、かみあわせが深く、咬合力が強いのだろうと思いますので、できれば抜歯せずに生かしてほしいと思うものであります。
>癒着が強く牽引出来ない可能性が高いと医師に言われました。そこで、埋伏歯自体を抜歯し前歯をインプラントにすることを提案されました。
このような結果になることを危惧しておりました。
そもそも、犬歯は本来は側切歯の後方に生えるべきものであり、その位置にしか萌出できません。それを無理に違う位置に移動しようとしても、動かなかったり、動いたとしてもすぐに後戻りをしたり、あるいは著しい歯肉退縮をおこしたりするものです。
これにたいして、『癒着しているから動かない』といって抜歯されてしまうことがかなり多いように思います。前回、移転歯でなければという事を書きましたが、3年かけて動いていないという事は、移転歯ではないという事の証明でしょう。
つまり、この犬歯は側切歯の後方にしか移動できないという事です。
これに対してどうすべきかという事です。
犬歯を本来の方向に引く、すなわち、前方ではなくて下後方に引く必要があります。
現在生えている犬歯に対して、90度方向に引くことで萌出方向を変えてやり、本来の萌出方向になるような位置まで移動すれば、ある程度自然萌出してくることが多いものです。
出来れば、今からでも牽引方向を変更して、犬歯本来の位置に移動しなおしてもらうという事が、犬歯を生かすことになると思います。
その上で、側切歯を中切歯の位置まで持っていくのか、側切歯は側切歯として、欠損している中切歯部分の補綴をするかという事でしょう。
犬歯は歯根が長い為、最後まで残る歯といわれております。
また、パントモ写真から、かみあわせが深く、咬合力が強いのだろうと思いますので、できれば抜歯せずに生かしてほしいと思うものであります。
相談者からの返信
相談者:
ここるきさん
返信日時:2023-08-07 22:38:29
船橋先生
詳しくありがとうございます。
これから後悔のないよう慎重に考えようとおもいます。
詳しくありがとうございます。
これから後悔のないよう慎重に考えようとおもいます。
相談者からの返信
相談者:
ここるきさん
返信日時:2023-08-08 06:04:55
回答4
月島矯正歯科(中央区月島)の今村です。
回答日時:2023-08-08 10:33:17
こんにちは
牽引は、ここにもって来たいと思うところに引こうとしても、そうは動いてくれないという事がしばしば起こります。
初診のパントモを見れば、経験の無い先生からすれば、そのまま下に引っ張れば出てくると思うのも無理からぬところです。
しかし、実際には、本来生えるべき方向に萌出方向を変えるような力を加える必要があります。それがこの歯にとっては、後下方という事になり、それは第一小臼歯方向という事になります。
抜歯されてしまった中切歯部分を側切歯で埋めるにせよインプラントにするにせよ何らかの補綴処置は必要という事になるでしょう。
その際、犬歯があるかないかで、補綴治療も大きく変わるものと思います。
なんとかしっかり動かしてほしいものだと思います。
牽引は、ここにもって来たいと思うところに引こうとしても、そうは動いてくれないという事がしばしば起こります。
初診のパントモを見れば、経験の無い先生からすれば、そのまま下に引っ張れば出てくると思うのも無理からぬところです。
しかし、実際には、本来生えるべき方向に萌出方向を変えるような力を加える必要があります。それがこの歯にとっては、後下方という事になり、それは第一小臼歯方向という事になります。
抜歯されてしまった中切歯部分を側切歯で埋めるにせよインプラントにするにせよ何らかの補綴処置は必要という事になるでしょう。
その際、犬歯があるかないかで、補綴治療も大きく変わるものと思います。
なんとかしっかり動かしてほしいものだと思います。
タイトル | [写真あり] 矯正。埋伏歯が牽引不可の場合のインプラント |
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質問者 | ここるきさん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 26歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
歯列矯正の治療法 矯正関連 その他(写真あり) |
回答者 |
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。