質問 |
はすみ 2023/12/24(Sun) 19:32
よろしくお願いします。
大臼歯に歯間虫歯があり
メタルインレーを入れる事になると思うのですが、
二次う蝕が心配なので色々調べたところ
IDS法や接着性レジンセメントでの接着が良さそうに感じました。
ですがHPにそれを謳う歯科医院が非常に少ないため
普及しない理由というかデメリットも知りたいと思い、
歯チャンネルに相談させて頂きました。
@IDS法や接着性レジンセメントについて、
臨床での有効性はそれほどでもないとか使用上難点があるとか、
ご存じの範囲の事なんでも良いので伺いたいです。
A普通のセメントでメタルインレーを合着する場合、
ハイブリッドコートUで象牙質表面を封鎖すれば
二次う蝕になりにくいというのはどの程度有効なのでしょうか?
(層自体は薄いと思うのでヒビが入り虫歯になるのではないかと)
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これらを謳う数少ない歯科医院は
無理すれば通える遠隔地にあるのですが、
拡大鏡や虫歯検知薬の使用は謳っていません。
行くべきか判断材料が欲しいので
ご回答頂けると幸いです。 |
回答1 |
滝野 正義(評価3.5) 2023/12/24(Sun) 22:41
はすみさん、こんにちは。
大臼歯に歯間虫歯があり、メタルインレーを入れる事になると思っており、二次う蝕が心配で色々調べたところ、IDS法や接着性レジンセメントでの接着が良さそうに感じているとのことですね。
>ですがHPにそれを謳う歯科医院が非常に少ないため
普及しない理由というかデメリットも知りたいと思い、
IDS法や接着性レジンセメントが良いものであったとしても、他に膨大な要素がありますから、わざわざホームページの限られた情報量の中でIDS法や接着性レジンセメントについて謳うことは少ないのではなかろうかと、想像します。
>@IDS法や接着性レジンセメントについて、
臨床での有効性はそれほどでもないとか使用上難点があるとか、
ご存じの範囲の事なんでも良いので伺いたいです。
IDS法にしても接着性レジンセメントにしても、様々な要素の中の一つだろうと思います。そもそもの補綴物の適合やラバーダム、マイクロスコープの使用、術者の技量など、はるかに結果に直結する要素はたくさんありそうに考えます。
>A普通のセメントでメタルインレーを合着する場合、
ハイブリッドコートUで象牙質表面を封鎖すれば
二次う蝕になりにくいというのはどの程度有効なのでしょうか?
その治療を行う環境、術者の技量やマイクロスコープ、補綴物の精度など・・・の影響が大きく、一概には言えないと思います。他の条件が全く同じであれば、やらないよりはやっておいたほうが良さそうには思いますが、あくまで一つの要素であって、全体からみると影響は小さいように思います。
>これらを謳う数少ない歯科医院は
>無理すれば通える遠隔地にあるのですが、
>拡大鏡や虫歯検知薬の使用は謳っていません。
“無理すれば通える遠隔地“というのはどの程度のことを指していますか。。
新幹線や飛行機の移動で数時間の距離を通院される患者さんもよくいらっしゃいますし、治療のために来日、または海外渡航されるかたもたくさんいらっしゃいます。
ただ、IDS法や接着性レジンセメントを希望される程度であれば、同一県や隣の県で近隣でいくらでも見つけられるのではなからおうかと想像します。
行っていても、あえてわざわざアピールするような内容ではないのでホームページに記載していないという場合がほとんどではないでしょうか。
参考にされてください。
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返信1 |
はすみ 2023/12/24(Sun) 23:46
滝野先生ありがとうございました。
やらないよりはやった方が良さそうだけど、
影響は小さいとお考えなのですね。
だからHPにも載せないのだろう、と。
引き続き他の先生方の御解答も
お待ちしたいと思います。
できれば@Aに関して
具体的な説明を少しでも頂けましたら
大変ありがたいです。
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回答2 |
柴田 (評価4.0) 2023/12/25(Mon) 00:04
@ 接着性レジンセメントは有効だと思います。
A 普通のセメントにもいろいろあると思います。
いわゆる合着用セメントとしてリン酸亜鉛セメント、グラスアイオノマーセメント、カルボキシレートセメントと3種類以上あると思います。こちらを普通のセメントと呼んでいるのでしょうか?
>拡大鏡や虫歯検知薬の使用は謳っていません。
前者はともかく後者を使わない歯科医院は避けた方が良いと個人的には強く思います。
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回答3 |
柴田 (評価4.0) 2023/12/25(Mon) 00:04
@ 接着性レジンセメントは有効だと思います。
A 普通のセメントにもいろいろあると思います。
いわゆる合着用セメントとしてリン酸亜鉛セメント、グラスアイオノマーセメント、カルボキシレートセメントと3種類以上あると思います。こちらを普通のセメントと呼んでいるのでしょうか?
>拡大鏡や虫歯検知薬の使用は謳っていません。
前者はともかく後者を使わない歯科医院は避けた方が良いと個人的には強く思います。
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返信2 |
はすみ 2023/12/25(Mon) 02:06
柴田先生ありがとうございます。
>@接着性レジンセメントは有効だと思います。
そうなのですね。
とあるHPでは保険診療の詰め物でも
接着性レジンセメントで接着すると謳っているのですが、
考えてみれば接着性レジンセメントにも種類があって
信頼に足らない安価な物もあったりするのでしょうか?
(そこは保険で型取りもシリコンなので赤字になるのではと)
>A普通のセメントにもいろいろあると思います
すみません、
HPにはフッ素含有のセメントを使用という記載しかありません。
そこは接着性レジンセメントでの接着は謳っておらず
ハイブリッドコートUをウリにしています(上記とは別医院)。
接着性レジンセメントでない = 普通の一般的なセメント
と、勝手に思ってしまったのですが
どんなセメントを使うのかで
ハイブリッドコートU(IDS法)の予後は左右されるのでしょうか?
・・・というか、
あまりIDS法の方は有効とお考えではないのですよね。
よろしければ少しそのワケもお聞かせ頂けると嬉しいです。
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回答4 |
柴田 (評価4.0) 2023/12/25(Mon) 08:46
>考えてみれば接着性レジンセメントにも種類があって信頼に足らない安価な物もあったりするのでしょうか?
歯科の専門用語は難しくて理解するのが大変だと思います。
グラスアイオノマー系レジンセメントも接着に使われるのでこれも「接着性レジンセメント」と呼べるかもしれないと思います。
>HPにはフッ素含有のセメントを使用という記載しかありません
グラスアイオノマー系セメントはフッ素含有が売りだと思います。
>どんなセメントを使うのかでハイブリッドコートU(IDS法)の予後は左右されるのでしょうか?
滝野先生も書かれてますが、予後に影響する因子は多数あると思います。全く同じ条件下でリン酸亜鉛セメントと正しく使われた接着性レジンセメントでは後者の方が予後がいいと思います。あくまでも同じ条件下で正しく使われた場合です。
>あまりIDS法の方は有効とお考えではないのですよね。
いや、有効かと思います。正直それ以外の因子がありすぎてこれだけで歯科医院を選択するのは正しかどうかは判断できません。
普通のセメントをつかっても二次う蝕にならないことは山ほどありますね。平均一桁年のインレー修復ですが、15年以上何ら問題のない患者さんはいっぱいいます。ただ二次う蝕ができた方はさっさと転院したからかもしれませんが。
実際にはリン酸亜鉛セメントしかなかった時代のクラウンが未だに使えている(三十年以上)方もいますね。この前の方は前歯のメタルボンドが50年使っていると申告されましたので。
最後にう蝕検知液を使わないIDS法はどうかと思います。
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回答5 |
Dr.ふなちゃん 2023/12/25(Mon) 11:57
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船橋歯科医院(岡山市北区)の船橋です。
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こんにちは。
どちらも保険適用で可能な内容ですから、わざわざHPに載せる歯科医院はないか?少ないのではないか?と思いました。
書かれるとしたらブログでしょうか?
ただ、ブログを熱心に書いてくれる歯科医もいれば全くしない歯科医もいますね。特に保険診療をメインでしていると歯科医に時間的余裕もなく、費用対効果が期待薄ですから歯科医だって休める時には休みたいでしょうからね。
また、保険診療では他院との差別化を宣伝してはいけない決まりがありますから、ホームページに記載されるほどの内容ではないように思います。
生活歯の冠用の支台歯形成後のIDS法で460円(材料費と手間代、技術代、人件費などの必要経費が含まれる)、レジンセメント使用で他のセメントとの差は僅か130円ですからね。
レジン系材料は防湿などの前処理をきちんと行う事が効果の前提だったり、材料の保管法や保管期間により差がでたりしますからきちんとするところとしないところの差もありそうです。
滝野先生が回答されたようにトータルで上手く仕上げてもらうことの方が大切かもしれませんね。
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