メタルボンドの金属の溶け出しは、よくあることなのですか?

相談者: ぴろぴろこさん (22歳:女性)
投稿日時:2008-01-19 00:16:58
また投稿させていただきます。よろしくお願い致します。

クラウンについての質問です。

メタルボンドは内側の金属が溶け出すというトラブルがあるようですが、これはよくあることなのでしょうか?

そもそも、なぜ金属が溶け出すということが起こってしまうのでしょうか?

口内環境と関係があるのでしょうか。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2008-01-19 01:10:37
こんにちは。

メタルボンドは内側の金属が溶け出すというトラブルがあるようですが

そうなんですか??

まともに製作されたメタルボンドなら、比較的溶け出すことは少ないはずですが・・

もっとも、一部では内側に保険と同じ金属やもっと粗悪な金属を使うという事例もある様でして、その場合はアレですが。。

参考→歯科材料((パラジウム・銀など多数の金属))にアレルギー反応が…



>そもそも、なぜ金属が溶け出すということが起こってしまうのでしょうか?

なぜ?ですか。。
あらためて聞かれると正確にお答え出来るか不安ですが、、
いわゆる「サビ」とかって、溶けてる状態です。

口の中の様に常に塗れていて、pHも上がったり下がったりを頻繁に繰り返し、さらには種類の違う金属が混ざっていたりする様な環境というのは、分子がイオン化しやすく、すなわち「溶けろ」と言っている様なものみたいなのですが。。。

例えばプラークって、「酸」を作るから歯を溶かして虫歯になるのですが、金属に「酸」をつけていれば、錆びますよね?
食酢なども酸ですし、炎症が起きているのも組織的には酸性状態です。

そういう意味で、口内環境というのも関係はありますね。


金属の種類で言うと、イオン化しやすいものが錆びやすい、溶けやすい金属な訳で、詳しくは化学の授業で習っているはずなのすが・・

簡単に言うと、水の中の「水素」と比べて酸化還元電位が高い、いわゆる貴金属が溶けにくい金属ということになります。

(※今ネットで調べました 笑)

代表が「金」ですが、保険の「銀歯」は通常12%しか含まれていません。

メタルボンドに使う金属の場合も色々あるのですが、私の勤務先の場合で60〜90%弱のものを使い分けています。

最近金がかなり値上がりしてるみたいで大変なのですが、この数値だけ見てもメタルボンドの金属は、保険の金属に比べれば溶けにくいというイメージがわくかと思います。

金属が溶けるということは、アレルギーの発症に影響しますので、アレルギー関連の回答もご覧になっておくといいと思いますよ。

参考→歯科相談室<歯科用金属によるアレルギー
参考→銀歯(金銀パラジウム合金)の危険性について


こんな感じで説明になっていますでしょうか?
正直、化学の授業は寝てたので・・わかりにくかったらごめんなさい。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2008-01-19 01:30:17
渡辺先生の長文の後に、


口の中に2種類以上の金属が存在すると、下記の順に金属は溶け出す傾向があります。


ぴろぴろこさんはイオン化傾向と言うものを知っていますか!?
イオン化傾向の大きい順に、

大きい: リチウム (Li) > ルビジウム (Rb) > カリウム (K) > バリウム (Ba) > ストロンチウム (Sr) > カルシウム (Ca) > ナトリウム (Na) > マグネシウム (Mg) > アルミニウム (Al) > マンガン (Mn) > 亜鉛 (Zn) > クロム (Cr) > 鉄 (Fe) > カドミウム (Cd) > コバルト (Co) > ニッケル (Ni) > スズ (Sn) > 鉛 (Pb) > (水素 (H2)) > アンチモン (Sb) > ビスマス (Bi) > 銅 (Cu) > 水銀 (Hg) > 銀 (Ag) > パラジウム (Pd) > 白金 (Pt) > 金 (Au) :小さい


金属を2つ接触させると必ずそこには電位差が生じ、イオン化傾向の先に書いた金属ほど溶け出します。

身近に、この原理を応用したものが乾電池などです。



ん〜〜、文系さんには難しいかな!?

たとえば女性が使うヘアピン、

これを濡らしたままステンレスの流し台の上に置いて一晩経つと、ヘアピンが錆びていますよね。

これはイオン化傾向の大きなヘアピンがステンレスの流し台に負け溶け出しているのです。

このことが唾液を介して、口の中でも起こる訳です。



ですから、口の中に使う金属はなるべくイオン化傾向の低い金などの金属を使用する必要があるのですが。

ただ最近は、金にもアレルギーを出す方が若干います。
(凄く少ないですが)


アレルギー問題のどこに線を引くかだと私は思うのですが・・・

個人的にもガルバニー電流も厳密には今の所防ぎようがないのでそこまで神経質に気にする必要はあまりないかな!?と思っています。

全てプラスチックで治すなんて不可能に近いですから。



タイヨウ先生がハイブリットが好きなように、
私はゴールド修復好きです。



私は理系科目だけは起きていましたから(笑)
*国語は熟睡してましたが^^;

因みにイオン化傾向はこう覚えます。
『貸そうかな、まああてにするな、ひどすぎる借金 』

貸そう (K) か (Ca) な (Na) 、ま (Mg) あ (Al) あ(亜鉛:Zn)て(鉄:Fe)に (Ni) する (Sn) な(鉛:Pb)、ひ (H) ど(銅:Cu)す(水銀:Hg)ぎる(銀:Ag)借(白金:Pt)金(金:Au)

テストには出ませんが一応^^



>ぴろぴろこさん

いかがですか^^;
若干は理解できましたか!? 

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2008-01-19 09:22:39
金属に限らず溶け出します。
分子レベルの話になりますが・・・

例えば、メタルボンドの表面のセラミックス これも水の中にはドンドン溶けています。

ガラスビーカーに水を入れると なんと ガラスが水に溶けていくのです。

これらはppm単位での話しになりますので 極々微量で 人の目に見えるレベルでは到底ありません。

問題は、卑金属・・・銀や錫 なんかは この溶ける量が相当量なので、問題になるわけです。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ぴろぴろこさん
返信日時:2008-01-24 06:08:55
インターネットに接続出来ない状態が続き、返信が遅くなってしまい申し訳ありません。

渡辺先生、井野先生、タカタ先生、回答ありがとうございます。
なるほど〜と思いながら先生方のコメントを拝読しました。

「イオン化」とは、懐かしい化学の授業を思い出しました。

文系の私には化学は苦手分野でしたが・・・笑;

先生方の回答を読んでいて、やはり金属を詰めたり被せたりするのはあまり好ましくないのだなと感じました。

メタルボンドのフルベイクというものを被せるつもりでいたのですが、金属の溶けだしという点に少し心配があり、このような質問をさせていただきました。

つい最近ですが、ハイブリットクラウンをやっている歯科を見つけ、しかも先ほどのメタルボンドより安価でできるということなので、この医院で治療をお願いすることに決めました。

自分の体の一部のことなので、自分の納得いく治療をして下さるところが見つかり、ほっとしています。

不安を抱きながら受けた治療はその後もずっとその歯に対する不安として残っていくものだと思いますし、今回は先生方の回答からやはり金属のものは控えようと考えることができ、自分の納得いく治療をして下さる医院に巡り合えたので、本当に良かったなと思っています。

私なんかの些細な質問に、こんなに丁寧に答えて下さり、感謝しております。

井野先生、イオン化傾向の覚え方まで教えて下さるなんて・・笑
ちょっと感動してしまいました笑
回答 回答4
  • 回答者
歯科医師の光武です。
回答日時:2008-01-24 09:50:54
今日は、上記の先生方の意見は、ごもつとも意見です。
それもかなりマニアックな回答ですよ。

ただハイブリッドレジンにも欠点があります。
将来的な変色と強度です。

費用は金属代金がかかりませんので安くすみますよね。
それはよい事だと思います。

今後はその冠の周りの歯肉に注意してくださいね。

他の歯肉より赤い帯が歯肉の周りに感じるようであれば、再度主治医にその事を相談されて下さい。

今後は守ること予防に興味をもっていただきたいなぁ。




タイトル メタルボンドの金属の溶け出しは、よくあることなのですか?
質問者 ぴろぴろこさん
地域 非公開
年齢 22歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ メタルボンド
歯科金属アレルギー
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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