根管に神経の取り残しがある場合は、再根管治療が必要?
相談者:
chattyさん (26歳:男性)
投稿日時:2008-01-23 17:48:12
上顎右7番の歯が虫歯になり、通院。歯を削り神経を取ったところで仮詰めをし、次回から歯の型を取り被せ物を作っていく予定でした。
しかし、会社員のため土曜日の予約がなかなか取れず、仕方なく他の医院に通う事にしました。新しい医院で状況を伝え、とりあえず口腔内全体のレントゲンを撮ってみると、
「根管に神経の取り残しがあるから治療して取らなければいけない。」
と言われました。
また、10年以上前に治療した歯(これもまた別の医院)にも、根管に神経の取り残しがあるとの事です。
過去の相談では根管治療には強い痛みを伴い、治療期間も長期化する事もある様で不安です。
どちらが正しいのか、どちらに意見を求めればよいのかご意見をお願いします。
歯科医の見解によって、神経を多少残すというケースもあるのでしょうか?
しかし、会社員のため土曜日の予約がなかなか取れず、仕方なく他の医院に通う事にしました。新しい医院で状況を伝え、とりあえず口腔内全体のレントゲンを撮ってみると、
「根管に神経の取り残しがあるから治療して取らなければいけない。」
と言われました。
また、10年以上前に治療した歯(これもまた別の医院)にも、根管に神経の取り残しがあるとの事です。
過去の相談では根管治療には強い痛みを伴い、治療期間も長期化する事もある様で不安です。
どちらが正しいのか、どちらに意見を求めればよいのかご意見をお願いします。
歯科医の見解によって、神経を多少残すというケースもあるのでしょうか?
回答1
E Eデンタル(愛知県豊橋市)の井野です。
回答日時:2008-01-24 02:03:01
はじめまして井野といいます。
>歯医者による根管治療の見解の相違?
歯科は根管治療以外でも診断・治療方針は色々異なってきます。
それは先生の得意分野・考え方・勉強量など様々です。
今回の場合においても両先生の意見も分からなくはないですが、個人的な意見を言わせてもらうと、
10年以上前に治療して病巣がない歯に関しては下手に治療しない方いいです。
土台を外すことで歯の中に細菌が入り込み感染のリスクも出てきます。
また、土台を外すリスク(歯に穴を開ける、歯が折れる)、再根管治療にかかるリスクなどを考えると抜歯になる恐れもあるからです。
根の治療は何回もできる治療ではありません。
2回、多くて3回で打ち止め⇒抜歯です。
私は積極的に治療が歯を残すとは考えていません。
今回レントゲン上で病巣がないと判断すれば、私であれば被せ物の交換だけで終らせます。
ただしオールセラミックなどの審美修復であれば、金属の土台はまずいと考えるので一度土台をはずしてやり返ることもありますが、奥歯であればまず土台の除去は積極的にはしません。
凄く個人的な意見です^^;
>「根管に神経の取り残しがあるから治療して取らなければいけない」
まず神経を全てとることは海外の超一流の専門医でも無理でしょう!!
成功率を上げる治療を目指していますが神経の3D画像を見れば私たちのしている治療には限界があると感じるはずです。
神経の取り残しはあって当然です。
(精度の低い治療を認めている訳ではないですから^^;)
神経の形は木の根っこに非常ににています。
太い根っこから何本も細い毛細上の根っこが出ていますよね!?
私たち歯科医師が触れるとことはその太い根っこのみです。現代の技術では細い神経はどうしても取ることができません。
細い神経を溶かすと言う方法もあるのですが、全ては溶けません。
太い神経管の取り残しがあっても、10年後の今の時点で感染が認められていなければこのまま上手く経過すると思いますよ。(推測ですが・・・)
まずはレントゲン所見で根の先に病変があるか先生に聞いてみてください。
それでご自身が根の治療する・しないを決められればいいと思いますよ。
私の考えはこうです。
>歯医者による根管治療の見解の相違?
歯科は根管治療以外でも診断・治療方針は色々異なってきます。
それは先生の得意分野・考え方・勉強量など様々です。
今回の場合においても両先生の意見も分からなくはないですが、個人的な意見を言わせてもらうと、
10年以上前に治療して病巣がない歯に関しては下手に治療しない方いいです。
土台を外すことで歯の中に細菌が入り込み感染のリスクも出てきます。
また、土台を外すリスク(歯に穴を開ける、歯が折れる)、再根管治療にかかるリスクなどを考えると抜歯になる恐れもあるからです。
根の治療は何回もできる治療ではありません。
2回、多くて3回で打ち止め⇒抜歯です。
私は積極的に治療が歯を残すとは考えていません。
今回レントゲン上で病巣がないと判断すれば、私であれば被せ物の交換だけで終らせます。
ただしオールセラミックなどの審美修復であれば、金属の土台はまずいと考えるので一度土台をはずしてやり返ることもありますが、奥歯であればまず土台の除去は積極的にはしません。
凄く個人的な意見です^^;
>「根管に神経の取り残しがあるから治療して取らなければいけない」
まず神経を全てとることは海外の超一流の専門医でも無理でしょう!!
成功率を上げる治療を目指していますが神経の3D画像を見れば私たちのしている治療には限界があると感じるはずです。
神経の取り残しはあって当然です。
(精度の低い治療を認めている訳ではないですから^^;)
神経の形は木の根っこに非常ににています。
太い根っこから何本も細い毛細上の根っこが出ていますよね!?
私たち歯科医師が触れるとことはその太い根っこのみです。現代の技術では細い神経はどうしても取ることができません。
細い神経を溶かすと言う方法もあるのですが、全ては溶けません。
太い神経管の取り残しがあっても、10年後の今の時点で感染が認められていなければこのまま上手く経過すると思いますよ。(推測ですが・・・)
まずはレントゲン所見で根の先に病変があるか先生に聞いてみてください。
それでご自身が根の治療する・しないを決められればいいと思いますよ。
私の考えはこうです。
回答2
歯医者/歯科情報の歯チャンネル運営者の田尾です。
回答日時:2008-01-24 02:27:13
この辺の歯科相談も参考になると思いますので、貼っておきます。
(chattyさんにはたぶん必見の歯科相談だと思います)
⇒参考:むやみにクラウン(被せ物)を外して根の再治療をするのは良くない?
⇒参考:レントゲンで影が見えるだけで、本当に根管治療の再治療が必要なの?
僕だったらとりあえず今痛みなどのトラブルが無いのであれば治療はせずにレントゲンだけ撮って、また半年後、1年後にレントゲンを撮って、根の病気(根尖病変)が大きくなってきていないかどうかチェックするかと思います。
もし根の病気が進行しているようであれば、その時は再治療が必要かと思いますが、変化無し or 縮小傾向 であれば、そのまま様子見ですね。
(あくまでも僕の個人的な意見です)
(chattyさんにはたぶん必見の歯科相談だと思います)
⇒参考:むやみにクラウン(被せ物)を外して根の再治療をするのは良くない?
⇒参考:レントゲンで影が見えるだけで、本当に根管治療の再治療が必要なの?
僕だったらとりあえず今痛みなどのトラブルが無いのであれば治療はせずにレントゲンだけ撮って、また半年後、1年後にレントゲンを撮って、根の病気(根尖病変)が大きくなってきていないかどうかチェックするかと思います。
もし根の病気が進行しているようであれば、その時は再治療が必要かと思いますが、変化無し or 縮小傾向 であれば、そのまま様子見ですね。
(あくまでも僕の個人的な意見です)
相談者からの返信
相談者:
chattyさん
返信日時:2008-01-24 13:08:04
回答3
回答4
E Eデンタル(愛知県豊橋市)の井野です。
回答日時:2008-01-24 13:47:42
>その残った神経が化膿しない様に根管充填は根元まで隙間なくしっかりと詰め物を詰めなければいけない、との理解でよろしいでしょうか?
入っていないより、入っていた方がいいとは思いますが、そんなに簡単なことではありませんよ。
お薬がきっちり入っていても根の病気はできることがあります。
また薬と言っても細菌を殺す効果もないもので、簡単に言えば空間を埋めるゴムのようなものです。
最終的な薬がきっちり入っているかは、1つの目安で、治療の完成度を決める指標にはなりません。
その前の、唾液が入らないようにする
・ラバーダム
・隔壁
・仮封
などの方が治療成績を上げる為には重要だと思いますよ。
後は、根の治療後の土台&被せ物の精度ですね。
ただ、2本神経の治療をすれば1本が悪くなってしまう現状を知って頂き、虫歯にならないようにする&神経を取らないような処置で済ませると言うことの方に着眼点を持って来た方がいいと思いますよ。
悪くなってからのことを考えるより悪くならないようなことを考えましょう!!
入っていないより、入っていた方がいいとは思いますが、そんなに簡単なことではありませんよ。
お薬がきっちり入っていても根の病気はできることがあります。
また薬と言っても細菌を殺す効果もないもので、簡単に言えば空間を埋めるゴムのようなものです。
最終的な薬がきっちり入っているかは、1つの目安で、治療の完成度を決める指標にはなりません。
その前の、唾液が入らないようにする
・ラバーダム
・隔壁
・仮封
などの方が治療成績を上げる為には重要だと思いますよ。
後は、根の治療後の土台&被せ物の精度ですね。
ただ、2本神経の治療をすれば1本が悪くなってしまう現状を知って頂き、虫歯にならないようにする&神経を取らないような処置で済ませると言うことの方に着眼点を持って来た方がいいと思いますよ。
悪くなってからのことを考えるより悪くならないようなことを考えましょう!!
回答5
ネクスト・デンタル(荒川区西日暮里)の櫻井です。
回答日時:2008-01-24 14:04:16
僕も井野先生、田尾先生と同意見ですね。
まさに井野先生のおっしゃる
「私は積極的に治療が歯を残すとは考えていません。」
だと思います。
明らかな痛みが有る。
痛みは無くても明らかに病気がある(または進行している)
のであれば、積極的な治療は必要ですが、そうでなければ「経過観察」で良いと思います。
この「経過観察」は「放置してよい」と言う意味でありませんよ。
「年に1回くらいはレントゲンなどで進行具合を確認しましょう」と言う意味です。
これで「進んでいれば治療」「進んでいなければまた1年経過観察」と言う具合。
よく飛び込んだ歯医者さんでレントゲンを撮り
「を!これは病気だから治療しなければ!」
と言う先生もいらっしゃいますが、1年位前に治療したところが、今まさに「治りかけ」と言う事も少なくないですし、もしかしたらその先生が手をかけることにより「再感染してしまう」と言う事も考えられます。
ですから、できれば「ここぞ!」と思う歯医者さんを見つけ、定期的に受診する事をお奨めします。
「最小限の治療」を実践できるのは継続して診ている先生の強みです。
まさに井野先生のおっしゃる
「私は積極的に治療が歯を残すとは考えていません。」
だと思います。
明らかな痛みが有る。
痛みは無くても明らかに病気がある(または進行している)
のであれば、積極的な治療は必要ですが、そうでなければ「経過観察」で良いと思います。
この「経過観察」は「放置してよい」と言う意味でありませんよ。
「年に1回くらいはレントゲンなどで進行具合を確認しましょう」と言う意味です。
これで「進んでいれば治療」「進んでいなければまた1年経過観察」と言う具合。
よく飛び込んだ歯医者さんでレントゲンを撮り
「を!これは病気だから治療しなければ!」
と言う先生もいらっしゃいますが、1年位前に治療したところが、今まさに「治りかけ」と言う事も少なくないですし、もしかしたらその先生が手をかけることにより「再感染してしまう」と言う事も考えられます。
ですから、できれば「ここぞ!」と思う歯医者さんを見つけ、定期的に受診する事をお奨めします。
「最小限の治療」を実践できるのは継続して診ている先生の強みです。
相談者からの返信
相談者:
chattyさん
返信日時:2008-01-24 15:07:45
このサイトのおかげで非常に助かりました。
お忙しい中、丁寧に対応していただきありがとうございました。
お忙しい中、丁寧に対応していただきありがとうございました。
タイトル | 根管に神経の取り残しがある場合は、再根管治療が必要? |
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質問者 | chattyさん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 26歳 |
性別 | 男性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
根管治療の失敗・再治療 根管治療その他 その他(診断) |
回答者 |
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。