[写真あり] 詰め物が外れやすい5番の隣接面に最適な治療法は?
相談者:
霧香さん (40歳:女性)
投稿日時:2008-07-28 21:34:18
お世話になっております。
いつも丁寧なご回答、ありがとうございます。
左下5番(写真が上手くなくて申し訳ありません)の隣接面の治療についてご相談いたします。
5番の銀の詰め物がこの5年間で3回、脱離によるやり直しをしています。
3回とも違う歯医者さんでやっていただいたので、先生の技術等の問題ではないと思います。
最初は素人目には虫歯とは判らなかったのですが(自分に見えなかっただけだと思います、見えない虫歯をどんどん治療する歯医者さんでもありました)接着のためか隣接面とつなげて咬合面も削って銀の詰め物になりました。
2度目のやりなおしの時、先生が「大きな虫歯ではないので」とおっしゃっていましたが、レジン充填は断られました。
その後、この5番や同時期治療のほかの歯の小さい虫歯の詰め物の脱離が数か所続いたので、もうやり直すのも嫌になってしまって治療せずに数ヶ月放置していました。
暫くしてその時の数か所が痛み出し、再々通院した時には(詰め物が取れて放置していた状態で)「2次カリエス」と言われました。
そして5番の歯を治療して頂いた時に、今度不具合が出た時は神経を抜かなければいけない、とも言われました。
そうなる前に良い詰めものに変えたいのですが、ゴールドが長持ちしそうですが、上の歯(左上5番)はアマルガムで、他の奥歯はほとんどが保険の銀のクラウンか銀の詰め物です。
こちらのサイトでガルバニック電流のことを知りましたが、すべての歯をやりかえる余裕はないのでためらっています。
セラミックが割れるリスク高い場所だと思うので、費用を考えるとこの場合、レジン充填がベターな治療法でしょうか。
レジンで歯をコーティング、というのを読み、それにしたいと思いましたが、一般的な治療法としては取り入れられているものでしょうか。
もうひとつ、気がかりなことがあるのですが、先生から
「奥歯が内側に倒れてきている」
と言われ、矯正が必要だといわれました。
もともとかみ合わせがきついので、矯正の希望はあるのですが、経済的な問題でためらっていました。
けれども噛むときは、6番から4番くらいまで、斜めになったままのやや前面の部分が上下とも当たっています。
(親知らずは抜歯し、上の67と下の6のクラウンは最近作り直したばかりです。
奥歯の矯正の代わりにななるかも、と期待もしましたが、やるなら又奥歯全体を矯正しなくてはいけないですよね)
この斜めの歯の当たり方が、詰めものを取れやすくしているのであれば、詰め物の質ややり方ではなく、まず歯の矯正を優先すべきでしょうか。
どちらにしても保険外治療になる可能性が大きいので、金銭面の問題もあり悩んでいます。
アドバイスの程、よろしくお願い致します。
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いつも丁寧なご回答、ありがとうございます。
左下5番(写真が上手くなくて申し訳ありません)の隣接面の治療についてご相談いたします。
5番の銀の詰め物がこの5年間で3回、脱離によるやり直しをしています。
3回とも違う歯医者さんでやっていただいたので、先生の技術等の問題ではないと思います。
最初は素人目には虫歯とは判らなかったのですが(自分に見えなかっただけだと思います、見えない虫歯をどんどん治療する歯医者さんでもありました)接着のためか隣接面とつなげて咬合面も削って銀の詰め物になりました。
2度目のやりなおしの時、先生が「大きな虫歯ではないので」とおっしゃっていましたが、レジン充填は断られました。
その後、この5番や同時期治療のほかの歯の小さい虫歯の詰め物の脱離が数か所続いたので、もうやり直すのも嫌になってしまって治療せずに数ヶ月放置していました。
暫くしてその時の数か所が痛み出し、再々通院した時には(詰め物が取れて放置していた状態で)「2次カリエス」と言われました。
そして5番の歯を治療して頂いた時に、今度不具合が出た時は神経を抜かなければいけない、とも言われました。
そうなる前に良い詰めものに変えたいのですが、ゴールドが長持ちしそうですが、上の歯(左上5番)はアマルガムで、他の奥歯はほとんどが保険の銀のクラウンか銀の詰め物です。
こちらのサイトでガルバニック電流のことを知りましたが、すべての歯をやりかえる余裕はないのでためらっています。
セラミックが割れるリスク高い場所だと思うので、費用を考えるとこの場合、レジン充填がベターな治療法でしょうか。
レジンで歯をコーティング、というのを読み、それにしたいと思いましたが、一般的な治療法としては取り入れられているものでしょうか。
もうひとつ、気がかりなことがあるのですが、先生から
「奥歯が内側に倒れてきている」
と言われ、矯正が必要だといわれました。
もともとかみ合わせがきついので、矯正の希望はあるのですが、経済的な問題でためらっていました。
けれども噛むときは、6番から4番くらいまで、斜めになったままのやや前面の部分が上下とも当たっています。
(親知らずは抜歯し、上の67と下の6のクラウンは最近作り直したばかりです。
奥歯の矯正の代わりにななるかも、と期待もしましたが、やるなら又奥歯全体を矯正しなくてはいけないですよね)
この斜めの歯の当たり方が、詰めものを取れやすくしているのであれば、詰め物の質ややり方ではなく、まず歯の矯正を優先すべきでしょうか。
どちらにしても保険外治療になる可能性が大きいので、金銭面の問題もあり悩んでいます。
アドバイスの程、よろしくお願い致します。
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回答1
高田歯科 (神戸 三ノ宮・須磨)のタカタです。
回答日時:2008-07-28 22:15:45
楔状欠損が見受けられること、その奥の6番目の歯の咬合面が平坦な様子からして、横にギリギリと歯軋りをしたり横に擦るような噛みかたをしていることが予測されますので、臨在歯との接触部が磨り減りにくいもので補綴してやらないといけないでしょう。
そういう点からも今回の場合であれば、私の場合はクラウンにします。
レジンを詰めなおすのも一つの手ですが、パッチワーク治療になってしまって 審美的ではないので、クラウンにしたほうが良いかなぁと考えます。
セラミックが割れるとよくおっしゃいますが、キチンと噛み合わせを調整してやれば そんなにしょっちゅう割れるものではありません。
そういう点からも今回の場合であれば、私の場合はクラウンにします。
レジンを詰めなおすのも一つの手ですが、パッチワーク治療になってしまって 審美的ではないので、クラウンにしたほうが良いかなぁと考えます。
セラミックが割れるとよくおっしゃいますが、キチンと噛み合わせを調整してやれば そんなにしょっちゅう割れるものではありません。
回答2
ネクスト・デンタル(荒川区西日暮里)の櫻井です。
回答日時:2008-07-29 09:30:09
そうですね。
見た感じから
楔状欠損がある
6クラウンの咬合面が平らな感じ
ですので、2次カリエスなどの虫歯治療そのものの不備では無さそうですね。
歯ぎしり、食いしばりがあるように見えます。
自覚症状の無い方がほとんどですが、僕はある意味、ブラキシズムは「現代病」だと思っています。
タカタ先生のおっしゃられているように、しっかりした咬み合わせ治療のできる先生であれば、クラウンでの治療を考えると思います。
僕は、楔状欠損へのレジン充填のやり直しを行い、ナイトガードを作成し、様子見しますね。
見た感じから
楔状欠損がある
6クラウンの咬合面が平らな感じ
ですので、2次カリエスなどの虫歯治療そのものの不備では無さそうですね。
歯ぎしり、食いしばりがあるように見えます。
自覚症状の無い方がほとんどですが、僕はある意味、ブラキシズムは「現代病」だと思っています。
タカタ先生のおっしゃられているように、しっかりした咬み合わせ治療のできる先生であれば、クラウンでの治療を考えると思います。
僕は、楔状欠損へのレジン充填のやり直しを行い、ナイトガードを作成し、様子見しますね。
回答3
E Eデンタル(愛知県豊橋市)の井野です。
回答日時:2008-07-29 20:19:03
>僕は、楔状欠損へのレジン充填のやり直しを行い、ナイトガードを作成し、様子見しますね。
私もこうしますね。
後必ず咬合調整を行い側方運動をチェックします。
強い干渉があればそこを調節します。
ここの場所は簡単な詰め物のように見えて実は難しいです。
歯茎からの滲出液のコントロールなどを行い、きっちり接着できるような配慮が必要です。
唾液で犯された部分にはレジンは接着しませんから、ここでエラーが起こっていれば、何回詰めても同じだと思いますね。
>この斜めの歯の当たり方が、詰めものを取れやすくしているのであれば、詰め物の質ややり方ではなく、まず歯の矯正を優先すべきでしょうか。
いえいえ、まずはきっちりとした歯の詰め物が先だと思いますよ。
私もこうしますね。
後必ず咬合調整を行い側方運動をチェックします。
強い干渉があればそこを調節します。
ここの場所は簡単な詰め物のように見えて実は難しいです。
歯茎からの滲出液のコントロールなどを行い、きっちり接着できるような配慮が必要です。
唾液で犯された部分にはレジンは接着しませんから、ここでエラーが起こっていれば、何回詰めても同じだと思いますね。
>この斜めの歯の当たり方が、詰めものを取れやすくしているのであれば、詰め物の質ややり方ではなく、まず歯の矯正を優先すべきでしょうか。
いえいえ、まずはきっちりとした歯の詰め物が先だと思いますよ。
相談者からの返信
相談者:
霧香さん
返信日時:2008-07-29 23:13:10
ご回答ありがとうございます。
実際の歯医者さんで、ここまで相談できたらどんなに素晴らしいだろうと考えてしまいました。
又、写真には自信がなかったのですが、沢山の説明よりも画像の方が現状が伝わる、ということを実感しました。
今回、これ以上話を広げてはいけないと思い書きませんでしたが、楔状欠損も悩みです。
短期間に頻繁に脱理して治療不可になり、レジン脱離後治療せず、えぐれたままになっている所もあります。
(先生は大した虫歯じゃない、清掃して、とおっしゃっていました。)
又、タイヨウ先生がおっしゃる通り、食いしばりの癖があります。
横に擦るような噛み方は、自覚していませんでした。
気をつけてみます。
タカタ先生、再度質問させていただいて申し訳ないのですが、割れる心配は咬み合わせの調整で防げるのであれば、臨在歯との接触部が磨り減りにくい材料というのは、セラミックが一番でしょうか。
セラミックのクラウンはやや削る量が多くなるようなイメージがあるのですが、この場合のクラウンは神経を抜くのでしょうか。神経のあるままでもできるでしょうか。
クラウンは、根元の問題も隣接面の問題も(歯が内側に倒れている問題も?)すべて一気に解決できそうです。
井野先生、やはり難しい場所なのですね。
レジン充填というのも、奥が深く技術が大きく影響しますよね。
噛み合わせの調整も大きなポイントなのですね。
矯正は現時点では考えなくても大丈夫だと思ってよいでしょうか。
実際の歯医者さんで、ここまで相談できたらどんなに素晴らしいだろうと考えてしまいました。
又、写真には自信がなかったのですが、沢山の説明よりも画像の方が現状が伝わる、ということを実感しました。
今回、これ以上話を広げてはいけないと思い書きませんでしたが、楔状欠損も悩みです。
短期間に頻繁に脱理して治療不可になり、レジン脱離後治療せず、えぐれたままになっている所もあります。
(先生は大した虫歯じゃない、清掃して、とおっしゃっていました。)
又、タイヨウ先生がおっしゃる通り、食いしばりの癖があります。
横に擦るような噛み方は、自覚していませんでした。
気をつけてみます。
タカタ先生、再度質問させていただいて申し訳ないのですが、割れる心配は咬み合わせの調整で防げるのであれば、臨在歯との接触部が磨り減りにくい材料というのは、セラミックが一番でしょうか。
セラミックのクラウンはやや削る量が多くなるようなイメージがあるのですが、この場合のクラウンは神経を抜くのでしょうか。神経のあるままでもできるでしょうか。
クラウンは、根元の問題も隣接面の問題も(歯が内側に倒れている問題も?)すべて一気に解決できそうです。
井野先生、やはり難しい場所なのですね。
レジン充填というのも、奥が深く技術が大きく影響しますよね。
噛み合わせの調整も大きなポイントなのですね。
矯正は現時点では考えなくても大丈夫だと思ってよいでしょうか。
回答4
高田歯科 (神戸 三ノ宮・須磨)のタカタです。
回答日時:2008-07-30 09:41:04
臨在歯との接触点を考慮すると、白金加金かセラミックが良いですね。
通常、審美的な要求が強いためセラミックを用いますが、白金加金でクラウンを作った方が咬合干渉部位に傷が付くために、後々の咬合調整を行ううえで非常に有利です。
セラミックのクラウンが切削量が多くなると考えておられるようですが、それは間違いです。
一昔前(1〜2年前)まではラウンデッドショルダー・バーといわれる非常に太いバー(ドリルです)で切削しなければいけなかったために切削量も多かったのですが、
最近のジルコニアを用いたセラミッククラウンにおいてはシャンファー・バーと呼ばれる、少し細めのバーを用いて切削することとなりますので、想像されるほど切削量は多くありません。
いま、銀のインレーが入っていますが、その中に深い虫歯が無い限りは神経を抜くことは無いと思います。
ただ、写真+経験からの判断ですが、おおむね、粗悪な保険治療の詰め物を外すと、この詰め物の手前寄りの部位にも虫歯があると思いますので、クラウンは避けられないのでは?とも思います。
レジン充填をもう一度行うためには、唾液や血が付かない環境を作る必要があるため、
私の場合には、歯周外科をやらせていただき、歯茎をめくった上で防湿処理をして、レジン充填を行います。
ただ、銀の詰め物はどの道外す必要性がありますから 外した後に手前と中央と奥の三箇所を覆うMODインレーになってしまいます。
MODインレーは歯の破折率が高いためちょっと避けたいと考えます。
その部位だけの小矯正でしたら恐らく誰でもできるでしょう。
通常、審美的な要求が強いためセラミックを用いますが、白金加金でクラウンを作った方が咬合干渉部位に傷が付くために、後々の咬合調整を行ううえで非常に有利です。
セラミックのクラウンが切削量が多くなると考えておられるようですが、それは間違いです。
一昔前(1〜2年前)まではラウンデッドショルダー・バーといわれる非常に太いバー(ドリルです)で切削しなければいけなかったために切削量も多かったのですが、
最近のジルコニアを用いたセラミッククラウンにおいてはシャンファー・バーと呼ばれる、少し細めのバーを用いて切削することとなりますので、想像されるほど切削量は多くありません。
いま、銀のインレーが入っていますが、その中に深い虫歯が無い限りは神経を抜くことは無いと思います。
ただ、写真+経験からの判断ですが、おおむね、粗悪な保険治療の詰め物を外すと、この詰め物の手前寄りの部位にも虫歯があると思いますので、クラウンは避けられないのでは?とも思います。
レジン充填をもう一度行うためには、唾液や血が付かない環境を作る必要があるため、
私の場合には、歯周外科をやらせていただき、歯茎をめくった上で防湿処理をして、レジン充填を行います。
ただ、銀の詰め物はどの道外す必要性がありますから 外した後に手前と中央と奥の三箇所を覆うMODインレーになってしまいます。
MODインレーは歯の破折率が高いためちょっと避けたいと考えます。
その部位だけの小矯正でしたら恐らく誰でもできるでしょう。
相談者からの返信
相談者:
霧香さん
返信日時:2008-07-30 23:41:45
タカタ先生、
疑問だった所を丁寧に分かりやすくご説明いただき、感謝しております。
大事なポイントである咬合調整に有利とのことで、白金加金のクラウンは良いですね。
セラミックのクラウンの切削のことについては、安心いたしました。
銀のインレーを外した時、虫歯ができていたと言われてクラウンになったこと、自分にもありました。
写真であまりよく映っていないのですが、銀のインレーと歯の間には隙間があります。
クラウンになる可能性は高そうです。
レジン充填の件ですが、歯周外科を含むこのような治療法があったとは!
接着度がずっとあがりそうです。
やってくださる歯医者さん、少ないかもしれませんが、相談させて頂いた個所以外にもレジン充填の問題の歯がありますので、この方法に期待し、お願いしてみようと思います。
歯の治療の後に小矯正もしたいと思っています。
詳しいご回答を、本当にありがとうございました!
疑問だった所を丁寧に分かりやすくご説明いただき、感謝しております。
大事なポイントである咬合調整に有利とのことで、白金加金のクラウンは良いですね。
セラミックのクラウンの切削のことについては、安心いたしました。
銀のインレーを外した時、虫歯ができていたと言われてクラウンになったこと、自分にもありました。
写真であまりよく映っていないのですが、銀のインレーと歯の間には隙間があります。
クラウンになる可能性は高そうです。
レジン充填の件ですが、歯周外科を含むこのような治療法があったとは!
接着度がずっとあがりそうです。
やってくださる歯医者さん、少ないかもしれませんが、相談させて頂いた個所以外にもレジン充填の問題の歯がありますので、この方法に期待し、お願いしてみようと思います。
歯の治療の後に小矯正もしたいと思っています。
詳しいご回答を、本当にありがとうございました!
タイトル | [写真あり] 詰め物が外れやすい5番の隣接面に最適な治療法は? |
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質問者 | 霧香さん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 40歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
虫歯治療 虫歯に関するトラブル 詰め物、インレーが取れた・外れた お勧めの詰め物・インレー |
回答者 |
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。