唾液のHCO3-濃度とpHの関係について教えてください
相談者:
アクアさん (26歳:女性)
投稿日時:2008-11-08 16:18:44
こんにちは。
私は半年に一度歯科検診に行きPMTCを受けているのですが、先日小さな虫歯が見つかりました。
食事や歯磨きにも気を配っていますが、唾液の性質も関係があるのではと思い、唾液の検査を受けてみようかなと思っています。
こちらのサイトで調べたら、唾液の成分やpH、食事との関係についてというご相談で田尾先生のご回答を見つけました。
唾液の分泌量が減るとHCO3-の濃度が下がり、pHも下がるということなのですが、虫歯にかかりにくい唾液の性質とはHCO3-濃度が高く、pHの値はその結果であると理解してよいのでしょうか?
また、唾液のHCO3-濃度は遺伝の影響もあると聞きましたが、体質改善や環境の変化などで濃度を上げることは可能でしょうか?
どうぞ宜しくお願いします!!
私は半年に一度歯科検診に行きPMTCを受けているのですが、先日小さな虫歯が見つかりました。
食事や歯磨きにも気を配っていますが、唾液の性質も関係があるのではと思い、唾液の検査を受けてみようかなと思っています。
こちらのサイトで調べたら、唾液の成分やpH、食事との関係についてというご相談で田尾先生のご回答を見つけました。
唾液の分泌量が減るとHCO3-の濃度が下がり、pHも下がるということなのですが、虫歯にかかりにくい唾液の性質とはHCO3-濃度が高く、pHの値はその結果であると理解してよいのでしょうか?
また、唾液のHCO3-濃度は遺伝の影響もあると聞きましたが、体質改善や環境の変化などで濃度を上げることは可能でしょうか?
どうぞ宜しくお願いします!!
回答1
ネクスト・デンタル(荒川区西日暮里)の櫻井です。
回答日時:2008-11-08 16:58:52
正しい回答になるかどうかはわかりませんが‥。
食事によってpHが下がります。
そのpHを中性に戻す作用を「唾液の緩衝能」と言います。
この緩衝能にかかわるイオンがアクアさんのお書きになられている「HCO3-(重炭酸塩)」です。
唾液は大きく分けると「安静時唾液」と「刺激唾液」に分けることができます。
僕の記憶が正しければ、緩衝能に関与する重炭酸塩は「刺激唾液」に多かったような気がします。
安静時唾液は、確かに遺伝的要因に左右される事も考えられますが、「刺激唾液」は咀嚼運動によりコントロールする事ができます。
昔から言われる「良く噛んで食べましょう」は、咀嚼運動により刺激唾液の量を増やし、この重炭酸を多く出す事も意味していますね。
食事によってpHが下がります。
そのpHを中性に戻す作用を「唾液の緩衝能」と言います。
この緩衝能にかかわるイオンがアクアさんのお書きになられている「HCO3-(重炭酸塩)」です。
唾液は大きく分けると「安静時唾液」と「刺激唾液」に分けることができます。
僕の記憶が正しければ、緩衝能に関与する重炭酸塩は「刺激唾液」に多かったような気がします。
安静時唾液は、確かに遺伝的要因に左右される事も考えられますが、「刺激唾液」は咀嚼運動によりコントロールする事ができます。
昔から言われる「良く噛んで食べましょう」は、咀嚼運動により刺激唾液の量を増やし、この重炭酸を多く出す事も意味していますね。
相談者からの返信
相談者:
アクアさん
返信日時:2008-11-08 17:38:32
タイヨウ先生、ありがとうございます!
唾液の緩衝能については大変興味深いです。
ストレス等により交感神経が活発になると唾液の分泌量が減り、歯周病や虫歯の要因になるという事はよく知られていますが、唾液の性質に問題がある人の場合、唾液の分泌を促す一般的なドライマウス対策を行っても、根本的な治療にはならないのではと思いました。
(それなりに効果はあると思いますが…)
咀嚼によって唾液の分泌量が増えると、酸と結合できるHCO3-の量も増えることは理解できるのですが、同じ唾液量におけるHCO3-の濃度は変化しないですよね。
その濃度が遺伝によるものなのでしょうか。
将来的に唾液のHCO3-濃度を高められるような薬が開発されたらいいのになあと思います。
あ、その前に虫歯ワクチンが出るのでしょうね。
朝起きたとき口の中が乾いているのですが、体を起こしたとたん、ジワーっと唾液だ出てきます。
人間の体は良く出来ているな〜と実感する瞬間です。
唾液の緩衝能については大変興味深いです。
ストレス等により交感神経が活発になると唾液の分泌量が減り、歯周病や虫歯の要因になるという事はよく知られていますが、唾液の性質に問題がある人の場合、唾液の分泌を促す一般的なドライマウス対策を行っても、根本的な治療にはならないのではと思いました。
(それなりに効果はあると思いますが…)
咀嚼によって唾液の分泌量が増えると、酸と結合できるHCO3-の量も増えることは理解できるのですが、同じ唾液量におけるHCO3-の濃度は変化しないですよね。
その濃度が遺伝によるものなのでしょうか。
将来的に唾液のHCO3-濃度を高められるような薬が開発されたらいいのになあと思います。
あ、その前に虫歯ワクチンが出るのでしょうね。
朝起きたとき口の中が乾いているのですが、体を起こしたとたん、ジワーっと唾液だ出てきます。
人間の体は良く出来ているな〜と実感する瞬間です。
回答2
ネクスト・デンタル(荒川区西日暮里)の櫻井です。
回答日時:2008-11-08 20:45:18
>唾液の性質に問題がある人の場合、唾液の分泌を促す一般的なドライマウス対策を行っても、根本的な治療にはならないのではと思いました。(それなりに効果はあると思いますが…)
そうですね。
「オーラルメディシン」という分野の専門の先生に聞かないと解らないかな‥。
実際に唾液の性状と遺伝には何らかの因果関係はあるでしょうけど、それを実証しているような論文があるかどうか‥。
>将来的に唾液のHCO3-濃度を高められるような薬が開発されたらいいのになあと思います。あ、その前に虫歯ワクチンが出るのでしょうね。
虫歯ワクチンに関しては昔の歯科相談で僕が書いたものです。
茶飲み話程度に読んでみてください。
今はどうなっているか解りませんが‥。
⇒参考:歯の再生は、どこまで発展しているのでしょうか?
そうですね。
「オーラルメディシン」という分野の専門の先生に聞かないと解らないかな‥。
実際に唾液の性状と遺伝には何らかの因果関係はあるでしょうけど、それを実証しているような論文があるかどうか‥。
>将来的に唾液のHCO3-濃度を高められるような薬が開発されたらいいのになあと思います。あ、その前に虫歯ワクチンが出るのでしょうね。
虫歯ワクチンに関しては昔の歯科相談で僕が書いたものです。
茶飲み話程度に読んでみてください。
今はどうなっているか解りませんが‥。
⇒参考:歯の再生は、どこまで発展しているのでしょうか?
相談者からの返信
相談者:
アクアさん
返信日時:2008-11-09 12:34:25
タイヨウ先生、ありがとうざいます!!
フッ素と同様、虫歯ワクチンも賛否両論なのでしょうね。
それにしても、「歯磨き」という言葉は海外でも同じなのでしょうか?
歯を「磨く」というと表面をひたすらゴシゴシするというイメージが先行するので(私も子供の頃そうでした)、やめたほうがいいと思います。
実際、歯「磨き」だと思っている人には、力を込めて一生懸命横磨きしている人が多いように思います。
今ではプラークコントロールという言葉がよく使わていますが、子供には「歯のゴミ取りをしましょう」と言ったほうが誤解もないですし分かりやすいと思います。
私も自分の子供には「歯磨き」という言葉を使わないようにします。
ご回答、本当にありがとうざいました。
歯のゴミ取りをしっかりしつつ、それに過信しすぎないで頑張ります。
フッ素と同様、虫歯ワクチンも賛否両論なのでしょうね。
それにしても、「歯磨き」という言葉は海外でも同じなのでしょうか?
歯を「磨く」というと表面をひたすらゴシゴシするというイメージが先行するので(私も子供の頃そうでした)、やめたほうがいいと思います。
実際、歯「磨き」だと思っている人には、力を込めて一生懸命横磨きしている人が多いように思います。
今ではプラークコントロールという言葉がよく使わていますが、子供には「歯のゴミ取りをしましょう」と言ったほうが誤解もないですし分かりやすいと思います。
私も自分の子供には「歯磨き」という言葉を使わないようにします。
ご回答、本当にありがとうざいました。
歯のゴミ取りをしっかりしつつ、それに過信しすぎないで頑張ります。
回答3
ネクスト・デンタル(荒川区西日暮里)の櫻井です。
回答日時:2008-11-10 08:53:09
>私も自分の子供には「歯磨き」という言葉を使わないようにします。
そうですね。
僕も「ブラッシング」と言っています。
そう言う細かい認識を持つことでお口の中の状況が改善されます。
お子さんのお口の中も大切にしてあげてください。
そうですね。
僕も「ブラッシング」と言っています。
そう言う細かい認識を持つことでお口の中の状況が改善されます。
お子さんのお口の中も大切にしてあげてください。
相談者からの返信
タイトル | 唾液のHCO3-濃度とpHの関係について教えてください |
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質問者 | アクアさん |
地域 | 非公開 |
年齢 | 26歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 非公開 |
カテゴリ |
虫歯予防 予防関連 |
回答者 |
|
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。