[写真あり] 左下6番の根分岐に病巣、ペリオクリンで完治しますか? 

相談者: きいこさん (37歳:女性)
投稿日時:2010-01-15 01:14:47
こんにちは、初めて相談させていただきます。

5年前から左下6番の根分岐に病巣ができ、頬側から穴をあけ毎日掃除できるようにしていただいてます。

毎日イシジンとペリオクリンを使用していますが、定期的にレントゲンで確認しても黒い影は薄くなりません。
このまま続けても治らないのでしょうか・・・。

もし治らないのなら二分割したほうがいいですか?
二分割すれば完治するでしょうか・・・。

の病巣は体全身に影響があり、原因不明の様々な病気になると知って早く治したいのですが、抜きたくなくて悩んでいます。
 
どうか良い治療法を教えてください。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2010-01-15 02:17:45
はじめまして。

分岐部病変ですか・・
正直なところ、非常に厄介です。
完治はありませんね。

参考⇒根分岐部病変

↑を見て頂ければイメージはつかめるかと思うのですが、苦し紛れに様々な延命療法があります。
一概に、診察もせずにきいこさんの場合にはどれがいいですよともコメント出来ません。



最近だと、黙って骨が減るのを待つよりも、早めに抜いてインプラント、と言う考え方も多いですね。
個人的には好かないですが・・。

参考⇒予防的?なインプラントについて



因みに、

>頬側から穴をあけ毎日掃除できるようにしていただいてます。

・・が、歯間ブラシが舌側に貫通する様にまでなっていない様なら、不十分かも知れません。

貫通していても5年だったかで4割ぐらいは虫歯になっている、と言う研究データがあったと思いますし、貫通していないとしたら清掃性が落ちる分、それ以上の高い確率になると思います。



イソジンやペリオクリンは気休め以上の効果はありませんし、特にペリオクリンは抗生剤ですから、闇雲な長期使用はどうかと、個人的には思います。

あとイソジンの長期使用は、色々黒くなりますからね。



根分割術などについては最近も書いていますのでご参考までに。

参考⇒6番の根分岐部病変を2分割するか、インプラントにするか悩んでいます


と言うことで基本的には「お手上げ」に近いのですが、頑張れば延命は相当出来ると思います。

また、人によっては進行がかなり遅い、何十年も停滞する場合すらありますので、痛みさえなければ、じっくりと経過観察をしながら、時間をかけて判断しても良いと思いますよ。



の病巣は体全身に影響があり、原因不明の様々な病気になると知って早く治したいのですが、抜きたくなくて悩んでいます。

嘘ではないですが、実際問題としてはちょっとオーバーかも・・^^;
抜けば(細菌感染に関しては)すっきり安心安全になるのは間違いありませんが、主治医の先生とよく相談しながら今後のことを判断して下さいね。

お大事にどうぞ。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2010-01-15 06:30:55
きいこ さまおはようございます。

根分岐部に、骨欠損が出来てなかなか治らないようですね。

頬側から磨けるように穴を開けているいとのことなので、原因は歯周病と診断なさっているものと思います。

もしそれで間違いがないのなら歯磨きで治ると思います、ただ一旦吸収した歯槽骨はほとんど回復しないので、レントゲン上の黒い影は回復しないと思います。

しかし咬合時の違和感などの、歯周病にまつわる炎症症状が無くなれば、治癒したものと考えられてもいいと思います。

この辺りの判断は主治医がなさると思います、歯根分割については歯周病が治っていればする必要はありません、このままの状態で歯周組織の健康状態が維持できればなんら問題はないでしょう。

気をつけていただきたいのは、分岐部が露出していると分岐部からのむし歯が出来てしまうことがあります。

この部分は歯磨きが大変難しいので磨き残しになり易い部分です、この部分の歯磨きを教えてもらってご自身できれいに磨けるようになることと、お菓子の食べすぎに気をつけていただければいいと思います。

参考になさってください。

全く同じ症例ではありませんが、歯周病で骨吸収の著しかった方の写真をUPしておきます。

画像1 2007年8月6日レントゲン
画像2 2009年10月28日

歯周病を歯磨きで治す?  http://yamadashika.jugem.jp/?cid=108

画像1画像1 画像2画像2

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2010-01-15 12:14:20
山田先生と内容は同じなのですが、言葉の使い方で混乱を招きそうなので少し補足します。

歯周病は進行していくか進行が停止するか、どちらかしかない病気です。

ですので、「治る」「治癒する」「完治する」ということはありません。

言葉だけの問題ですが・・。

回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2010-01-15 16:43:32
山田先生、渡辺先生のご意見に賛成します。

治療のゴールは歯槽骨の吸収をそれ以上進行させない、ということだと思います。

歯間ブラシが入るならば、そのための条件の一つはクリアーできています。

あと、定期的にクリーニングとブラッシングのチェックをしてくれる歯科医院を探すことがとても大切です。

山田先生もご指摘さてていますが、一番の問題は、トンネルの内部や入り口に虫歯を作ってしまうことです。
10年間の観察研究ではおよそ30%に虫が発生します。

それさえなければ、根を分割したりする治療よりも、身体にやさしい治療法であると思います。

お大事になさって下さい。

回答 回答5
  • 回答者
回答日時:2010-01-15 19:19:35
トンネリングの予後の研究については、過去に書いてました^^;

数値は大野先生の方が正しいですね。
ご指摘ありがとうございます。

きいこさんの場合が、トンネリングになっているのか、出口のない「ほら穴」状態になっているのか不明ですが、一応ご参考までに

参考⇒根の間の歯を削る歯周病(根分岐部病変)の治療法について

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: きいこさん
返信日時:2010-01-16 00:09:58
渡辺先生、山田先生、大野先生

さっそくのご回答ありがとうございます。
良心的なアドバイスに感謝します。

今日、主治医に相談しました。
二分割にすると強度が弱くなり、根っこにヒビがはいる可能性がある。
抜いたり、何かいじるのはいつでもできるから様子をみましょう。
とのことでした。

最終的にはインプランにしたほうが良いとのことですが、私には持病があるので悩みます。

レントゲンの経過をよく見せて頂いたら、少しずつ黒い影の大きさが減ってきていると説明してくれました。

まだまだ、こののことで書きたいことがあるので明日また書かせてください。

まずは、ご回答にお礼が言いたくて今日返信させていただきました。
回答 回答6
  • 回答者
回答日時:2010-01-16 02:14:31
こんばんわ。

個人的には歯周病は治ると思っています、決して進行停止だとは思っていません。

もちろん吸収してしまった骨は再生しませんが、歯周組織炎症は治癒し健康な周組織になり、それを一生維持増進することは可能です。

要するに歯科医歯科衛生士の指導能力次第です、決してスケーリングやSRP、定期健診で治るわけではありません。

ブラッシングの威力 http://yamadashika.jugem.jp/?search=%A3%B4%A3%B2%BA%D0%BD%F7%C0%AD%A1%A1%BA%F2%C6%FC%A3%B4%C7%AF%A4%D6%A4%EA%A4%CB&x=47&y=14

画像1 歯周病が治癒した方のお口の中

画像1画像1

回答 回答7
  • 回答者
回答日時:2010-01-16 09:27:57
治療法は大きく分けると二つ考えられます。

1.定期健診にマメに通う!ブラッシングも頑張る!
2.定期健診はサボリがち!できれば適当なブラッシングでそこそこの成果を!


1の場合、かなり状態の悪い歯牙、それこそ山田先生が最初に出された奥歯の症例写真のような状態でも 頑張って維持していけば、10年くらいは持ちこたえさせることができるかもしれません。
ただ、歯科衛生士と患者の双方が頑張る必要があります。

2の場合、こちらが渡辺先生の嫌うインプラント容認の考えなのですが、この場合は、目的は定期健診や必死のブラッシングをそれほどしなくても(ある程度は頑張らないとだめですよ!! 過去の不衛生な生活習慣が、今のお口のひどい状態を作り出しているのですから)そこそこ持たせる。 

これは、たとえば奥の根の又の部分。
つまり分岐部といいますが、ああいうところって複雑な形をしているから磨きにくいのですが、それを 手術行ったり、骨の形態を変えたり、再生療法を利用して、うがいや普通のブラッシングだけで磨ける状態にしてあがることです。

これでも、安定すれば10年以上は快適でしょう。

どっちもアリなのです。

私の医院でも、

●毎月または、ひどい場合、一週間に一回以上のペースで衛生士がクリーニングをしたり、ブラッシングの指導をしてそれで撫でて擦って持たせるような必死の保存治療を希望される方



●さっさと社会復帰して、歯科医院なんて一年に一回くらいの検診で済ませたいということで、積極的な外科治療を行う方

とに、二分されます。

どちらのオプションも歯科医院は提示するべきです。
その上で最後は患者であるあなたが決定する必要があります。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: きいこさん
返信日時:2010-01-16 22:58:03
こんばんは、

先生方のとても親切なご回答に大変感謝しております。

ここで、お勉強させていただきわかったのですが、このは五年前、根っこの先にできた病巣を治すために根治をした際にできたパーフォレーションが原因の根分岐部病変のようです。

私は、歯磨きが大好きでどちらの歯医者さんでもよく磨けていると言っていただきます。
毎日一本々丁寧に磨いているのに、こんな状態になって苦やしくていつも悩んでしましまいます。

一年前、この歯をあきらめて、インプランにしようと今の主治医を紹介して頂きました。

すぐに抜いてはダメと金属を取って中を診ていただくと、穴が開いていたそうです。
穴をふさいで頂いて抗生物質を飲んで様子をみました。

八年前根っこに病巣ができているのに気づき、いろんな歯科医を回りましたが、どの先生も抜歯を進める中、五年前やっと治療して頂いただける先生に出会うことができました。

しかし、根治後、次の日くらいに歯茎が腫れ眠れない程の痛みで大変な思いをしました。
あの晩の痛みは忘れられません。
(とても良い先生だったのですが、医療ミスなのですね・・・。
とても残念です。
しかも根っこの先の病巣よりも予後不良の病気なのですね・・・。)

その際 頬側から歯間ブラシで掃除できるように縦に刺さる穴をあけました。
舌側の出口はありません。
常に鈍痛と痺れがあり、時々偏頭痛の様な鋭い痛みがありました。

それでも根っこの先の病巣は綺麗に治ったのだから、これもいつか治ると信じて毎日ブラッシングを頑張っていたのですが。

ある日、内科で原因不明の病気と診断されました。
いろいろ調べると、この病気が歯の病巣も関係していることを知りました。

発病に気がついたのがちょうど八年前です。
病巣ができ歯が浮いた感じがし始めたのも八年前です。

そこで抜歯を決意しましたが、今の主治医に穴をふさいでいただくと痛みがなくなりました。
時々気になる程度の痛みはありますが、前に比べるとはるかに良い状態です。

黒い影がどんどん薄くなるのを期待していたのですが、難しいのですね・・・。

ブラッシングを丁寧にして、完治した患者さんはいらしゃらないのでしょうか・・・。
回答 回答8
  • 回答者
回答日時:2010-01-18 09:25:03
ブラッシングを丁寧にして、完治した患者さんはいらしゃらないのでしょうか・・・。

「完治」と言う言葉の定義の問題だと思いますが…。


〜〜〜〜

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

治癒(ちゆ)とは、体に負った傷、あるいは病気などが治ることを指す。狭義では「よくなった」ことを指し、「完全に治った」ことを完治と呼んだりもする。

しかし、「治る」ということを「健康体に戻る(健康体 = 非病気の状態になる)こと」あるいは「元の状態に戻ること」のように解釈した場合、大きな怪我であれば傷痕が残るなどの後遺症があるため、たとえ治療が終了したとしても、それを治癒と呼べるかどうか微妙な問題をはらむ。

さらに、遺伝的(体質的)な問題がからむ病気やいわゆる不治の病である場合、治癒というのは存在しないことになる。


そういった意味で、医学的には寛解(かんかい)という語を用いる場合がある。
これは永続的一時的を問わず、病気による症状が好転または、ほぼ消失し、臨床的にコントロールされた状態を指す。

すなわち、一般的な意味で完治せずとも、臨床的に「問題ない程度」にまで状態がよくなる、あるいはその状態が続けば寛解したと見なす。


〜〜〜〜


残念ながら僕もノア先生、大野先生と同様に「歯周病に完治は無い」と思っております。

山田先生も「もちろん吸収してしまった骨は再生しません」と書かれているように、周病で失われた骨は元の解剖学的に正常な位置まで戻りません。
従って「完治」は無いのです。

しかし、ブラッシングなどで「病状の安定」は望めますから上記で言えば「寛解」はあり得ます。

それが大野先生の書かれた

「治療のゴールは歯槽骨の吸収をそれ以上進行させない、ということ」

に繋がると思います。




タイトル [写真あり] 左下6番の根分岐に病巣、ペリオクリンで完治しますか? 
質問者 きいこさん
地域 非公開
年齢 37歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ その他(写真あり)
根分岐部病変
歯根分割(ルートセパレーション)
根の穴・穿孔(パーホレーション)
歯科と全身疾患その他
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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