インプラントと天然歯の連結

相談者: 象牙さん (50歳:女性)
投稿日時:2010-02-02 20:19:01
参考:過去のご相談
インプラントは大学病院よりも個人歯科医院の方がいい?


去年の4月に 左上5番にインプラントを いれたのですが骨の量が少ないという事で 3ミリの細いインプラントしかはいらなかったので 固定するまでという事で隣の2本と連結されました。
(6番は 根があまりよくなかったので 前の2本と)

仮止めの状態で他のの治療も あって遅くなったのですがこちらのサイトでも天然歯とインプラントの連結はよくないとの事でしたので 切り離してもらいたいと先日話して はずしてみてもらうのですが こんな細いインプラントで5番をささえられるのでしょうか?


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2010-02-03 08:23:22
ご相談ありがとうございます。

> こんな細いインプラントで5番をささえられるのでしょうか?

お口全体の状況が全く分かりませんし、インプラントの細さやそれ以外もデータがありませんから、一般的に説明いたします。

インプラントの成功は単純に細いからダメで、太いから大丈夫ともいえません。

顎の骨の厚みが薄い時は、細いほうが成功する確率が高くなります。

骨の厚みを超える太いインプラントを入れると、かえって骨が溶けてしまうこともあります。
外国製のインプラントで日本人に向いていると巷で評判のインプラントが意外にも日本人の薄い骨には向いていないこともあります。


お選びになったご担当の先生を信頼してお任せのことと思いますから、おそらく骨の状態やお口全体の状況を勘案して診断された結果のインプラントの種類でしょう。
ご心配なことはなんでもお話になって説明をお受けになると良いでしょう。


なお天然のとの連結は好ましくありませんが、特に埋めたばかりの初期は骨とくっつくかどうかのとても大事な時期ですから、切り離しておいたほうが良いと思われます。

一見隣の歯がしっかりしているように見えても、天然歯には小さな動きがあります。
インプラント成功のためには、埋めたばかりの時期の微小な動きの影響は避けたほうが良いといわれています。


治療の成功はいつの段階でも相談が大切です。
ご担当の先生と早め早めの話し合いをお勧めいたします。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 象牙さん
返信日時:2010-02-03 17:23:52
さがら先生
お返事ありがとうございます。


以前に 何度か こちらでご相談させて頂いたのですが同じ先生で 右5番のインプラントを以前失敗されて他院で撤去していただいたのですが その先生に 左上5番も細いし もしかしたら癒着していないから連結されたかもしれないから 切り離して貰えば、と言われ前の先生に 聞きにいってきました。


私が 切り離しをのぞんでいるのであれば そうするけれどもインプラントのは とれないので壊してやり直す(先生の費用で)事になるそうです。

それでも連結は予後がわからないので そうしてもらおうと思っています。



もう1点 お伺いしたいのですが。
今 左下6番がヘミセクションになっていて かみ合わせのため この歯をなんとかしなけばいけないのですが 左下5番が かぶせのない歯で 7番はかぶせてはいないけれど中に充填がされている歯です。

インプラントを撤去された先生は そこはインプラント(抜歯して)した方がいいと 言われています。

前の先生は いずれインプラントにするのであれば7番とヘミセクションの歯をつないで しばらくして インプラントでもいいのではないかと言われ 困っています。


私自身 去年インプラントで ふりまわされ 撤去してくださった先生は 右5番と 左下6番を同時にすれば費用も安いし わたしも楽でしょうと。

でも もし同時にしてどちらかでもうまくいかなければと 不安で 困っています。

初めての先生で ストローマンを 同時2本はどうなんでしょうか?
 
回答 回答2
  • 回答者
歯科医師の松山です。
回答日時:2010-02-04 16:39:37
<インプラントと天然の連結> はなるべくならしない方が良いと言う意見が圧倒的です。

何らかの不都合が天然歯に生じるからと言うことではあるのですが、天然の歯と繋いだときに生じるで有ろう天然歯自体の問題に対るエビデンスがないのが実情です。


私の場合には、メリットが大であれば、積極的に繋いでいます。
ただし上記の様な批判がある事を伝えたうえで、つなげ方に工夫を
します。

被せる金属同志がつなげている場合には、インプラントと天然歯は仮着セメントにより装着します。
(何時でも外せるからです)


インプラント学会誌に仮着セメントの種類を変えての仮着状況の研究リポートがあるのは、この様な事を想定しての事でしょう。

その上で定期検診をさせてもらうのです。



またキーアンドキーウエイを用いた(関節様構造の自家製アタッチメント)を利用したり、費用がかかりますが他の既成アタッチメントを希に使うことも有ります。

要するに何時でも分離出来るようにして進めるのです。
インプラント自体も基本的には仮着の上アクセスホールつき(前歯
などの審美的要素が阻害する場合は除いて)にして何時でも、アバットメント自体をとりはづせるようにしています。


この様にすれば何らかの問題が生じたときには、対応しやすくなります。
以上の様な事を踏まえたうえでないと、空論に終わりそうなので、投稿しました。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 象牙さん
返信日時:2010-02-04 19:44:35
松山先生

お返事ありがとうございます。

今回は 担当医が説明不足だったと思います。
確かに いつでも 分離できると言われましたが 先生のように アッパトメント自体をとりはずせないので割らなければいけなくなりました。


連結するのなら 普通のブリッジでもいいのではないでしょうか。

以前は ここはブリッジだったので 何のためにインプラントしたかという心境です。
正直に言うと 一本で植立しないインプラントだったら高額の治療費は返してほしいです。


エビデンスがないのに なぜ 皆さんよくないと言われるのでしょうか?
患者としては 混乱してしまいます。
回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2010-02-08 20:43:02
一応、僕の母校の学術誌によると

「結論としてはインプラントと天然との連結に関して単純に是非を決する事は難しく、それぞれの被圧変位特性の差や症例個々の種々の条件を考慮しつつ、症例ごとに適した設計方針を検討する事が必要と思われる。」

としております。

参考:http://ir.tdc.ac.jp/irucaa/bitstream/10130/89/1/107_210.pdf



しかし、このような論文が発表される背景としては「インプラントと天然歯は原則として連結してはならない」と言う考えがあるからです。



>エビデンスがないのに なぜ 皆さんよくないと言われるのでしょうか?

「エビデンスが無い」と言うよりも、「歯科医師なら普通に考えれば連結してはいけない」と言う結論が導き出せるからではないでしょうか?


天然歯は歯根膜の厚み分、沈み込みますが、インプラントは歯根膜が存在しない為、沈み込みません。

そこに咬合力が加わると、かたや沈み込み、かたや沈み込まないと言う状態になり、どこかに過大な負担が加わります。

沈み込む構造の場合、その負担が上部構造(連結したクラウン)に加われば上部構造の破折を招きます。

逆に沈み込まなくなるような状態にすると、歯根膜への刺激が失われ、天然歯はやがてアンキローシス骨癒着)を引き起こします。


従って、原則としてインプラントと天然歯を連結してはいけないのです。

しかしながら、個々のケースとして…と言う感じで、上記の論文の結論に繋がるわけです。


ご理解いただけましたでしょうか?

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 象牙さん
返信日時:2010-02-08 21:11:04
タイヨウ先生
お返事ありがとうございました。


連結のは 今日、歯科医院に行ってインプラントと天然の歯を はずしてもらいました。

先生は 細いから できれば くっつけといた方が安心なんだけどねと言ってはいましたが 私は すっきりしました。
何かあった時 対応しやすいし やっぱり変ですよね。
インプラントの冠は 作り直ししてくれることになりました。


この歯科相談の おかげで ずいぶん勉強させて頂きました。
ありがとうございました。

歯医者さんも いろいろな考えかたで治療にあたられていらしゃるので 自分がどんな治療を受けたいのかをはっきりさせて治療をうけたいと思いました。
 



タイトル インプラントと天然歯の連結
質問者 象牙さん
地域 非公開
年齢 50歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ インプラント治療法
インプラントに関するトラブル
回答者




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