[写真あり] 粘性貯留膿胞かもしれないのに歯根膿胞の治療を受けた

相談者: javaさん (28歳:女性)
投稿日時:2011-06-16 22:44:09
こんにちは。

右下5番の保険のインレーが取れ、歯科医院に行った際撮影したレントゲンで左上5・6番の歯根の上に、ピンポン玉大の丸いものが写りました。

その後、他の場所で撮影したCT(添付確認お願いします)を持参して再診し、2本のどちらが原因かわからないとのことで、2本とも根管治療を行いました。

その時「膿が出るかはわからない」と言っていましたが、それは膿胞になっていたら、固くなって出てこないという説明でした。

しかし2本治療後、膿は出ず、説明を求めてもはっきりとした回答もなく

「次回からは他の虫歯治療をしましょう」

と言われ、不信感が募り、他院へ移りました。

CTを見て治療の方針を決めたのは院長ですが、処置は別の歯科医です。

他院で紹介を受けた口腔外科に行ったところ、粘性貯留膿胞と診断されました。
病理検査は受けていませんが、押しても痛みもないし、匂いなども感じませんので、そう考えるのが自然だと思います。
しかも、右にも小さい膿胞があることがわかりました。


唐突な質問ですが、先生方でしたらどのような流れで治療をされますか?

素人考えですいませんが、単純に、歯根膿胞と貯留膿胞は原因が違うと思うので、CTで原因をはっきりさせてから、治療に入るものではないのでしょうか?

診断には病理検査が必要なようですが、それはなぜですか?

2本とも痛みはありませんでしたが、6番は歯髄炎だったようで、5番は治療済みの歯で保険のインレーで、その時の虫歯の有無はわかりませんが、今回の治療の為の抜髄になったようです。

抜髄の際、痛くて麻酔を追加し、神経が生きていたことは確かなのに歯根膿胞になることは考えられますか?

事後の説明では、生きてるように感じても一部が死んでいることもあると言っていましたが…

予定は未定ですが一応嫁入り前で(笑)保険の冠が気になる為、5番は保険外の冠に変える予定です。
全く、余計な出費に思えて仕方ありません!!

私は就寝時に歯軋りや噛み締めの癖があり、きちんとした口腔管理ができていなかったのが一番の原因だと思いますが、歯間に虫歯が多いです。
また、下の1番が歯軋りで象牙質が少し見えていてたまに風がスーッとしみます。

今後、歯軋りなどが原因で左上5番が割れるのではないかと不安なのですが、土台をファイバーコアにしたり、冠もオールセラミックよりも、メタルボンドなどの方が強度的には良いのでしょうか?

見ると嫌な気分になるのでどうしても白くしたいのですが、やはり一番の得策は何もいじらないことですか…?

今回の根管治療のせいで、今後歯根膿胞が起きないかも不安です。
また、粘性貯留膿胞は、原因がわからないのですが、痛みがなければ放っておけば良いのですよね?


ここからは余談ですが…

納得が出来ず説明を聞きに行った際、何を聞いても回りくどくわかりづらく、煙にまかれるような説明でした。

「再診の際、40分(レントゲンの撮影なども含む)も説明したんだから、保険診療としては十分」

や、

「私は●●の専門医だが、今の先生の腕は大丈夫か?」

と、余計な心配までされ、挙句の果てに

「こちらは十分説明したのに、あなたの偏った考えのせいで悪く捉えすぎているのではないか?
もともと、大したことじゃない。」

と言われました。

医療に100%が無いとはいえ、5分の説明で構わないので、わからないことをわからないとだけ言ってくれれば、こちらも理解し、後々納得のいくものになったと思います。

自分が無知なのが悪いのですが、今回の件で歯科医院に行くことが怖くなりました。
今の医院は信頼できるのですが、色んな意味で、違いの大きさに驚いています。

こちらのボランティアの先生方のように、素晴らしい方も沢山いらっしゃるのに…コンビニほど歯科医院があるというのに…残念です。

長文にお付き合いいただき、ありがとうございます。
ご回答、よろしくお願いします。

画像1画像1


回答 回答1
  • 回答者
細見歯科医院の細見です。
回答日時:2011-06-16 23:14:14
歯根膿胞と貯留膿胞は原因が違うと思うので、CTで原因をはっきりさせてから、治療に入るものではないのでしょうか?

歯根嚢胞と貯留嚢胞は当然原因が違いますが、CTでは原因は判断できません。

CTを含む画像診断は、診断をする為の1材料にしかすぎません。
例えばCTで、左上5番の根尖に大きなピンポン玉大の透過像を確認したとしても、5番が有髄歯なら歯根嚢胞ではありません。

このように診断とはCTだけ、症状だけで判断するのではなく総合的に診断するものです。


>神経が生きていたことは確かなのに、歯根膿胞になることは考えられますか?

有髄歯(神経が生きている歯)に歯根嚢胞は出来ません。



ここからは個人的な意見ですが添付されたCT画像からは歯根嚢胞と言うよりも、貯留嚢胞の様な所見を受けます。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: javaさん
返信日時:2011-06-16 23:46:49
細見先生、早速のご回答ありがとうございます!!

悩んでいないで、治療の前にこちらに画像付きで相談していれば良かったです…

もしかしたら、見るべき人が見て下されば、明らかに貯留のう胞の可能性を考えるのではないかという気がします。

私が受けた長ーい説明など、本当の憶測に過ぎないものだったのかと…
神経の生死を事前に確認する方法もあるみたいですし、治療の前に出来ることがあったということを、後にこちらのサイトで知りました。
後悔、先に立たずとはこのことですね。

こちらの掲示板では診断は出来ないようなので、他にも貯留膿胞だとお考えになる先生がいらっしゃったら、どうしてこのCTでそうお考えになるなのかを教えていただけると助かります。
回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2011-06-20 09:17:50
確定診断は、病理組織診断を要します。

私の医院では上顎洞の中を開けて、組織片を採取してきて粘液貯留嚢胞であるかどうかの病理検査をすることがありますが、こんなマニアックなことをする開業医は殆どいないと思います。

X線所見では、粘液貯留嚢胞と歯根嚢胞の鑑別は難しいです。

たしかに、CTで見るとドーム状に盛り上がっているので粘液貯留嚢胞の可能性もあるかとは思いますが、それだけでは確定できないです。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: javaさん
返信日時:2011-06-25 06:26:44
タカタ先生、ご回答ありがとうございます。
返信が遅くなり、申し訳ありません。

なぜ、このように病理検査までしなければ原因がわからないのに、歯根膿胞の治療を受けてしまったのか…

後で知りましたが、CTを見せていたのにも関わらず、レントゲンをもとに歯根膿胞の治療を行われていました。

「画像が粗い」と言っていましたが、ドーム状というのが貯留膿胞の一つの特徴でもあるようですし、そこの部分を見るには画像の粗さは無関係に思えますが。

歯科医師というだけで信頼しておりましたが、それぞれの専門分野があるので仕方ないということでしょうか…?
貯留膿胞の患者はあまりおらず、詳しくない医師も多いのでしょうか?

実は歯医者に行く前に、総合病院の耳鼻科で同じCTを見せた時に歯が原因といわれました。
それで焦って、歯医者に行きました。
行動したのに、全てが空回りに感じて悲しいです。

治療の前に、もしもこの知識をつけられていたら、絶対に治療は行いませんでした。
病理検査をしていないので診断はできませんが、もともと痛みもないものをどうこうする必要なかったと思います。

※病理検査をするのであれば、同時に?除去手術を行いたいと思いますが、今は痛みがないので考えてはおりません。
痛みがなければ放置で良いのですよね?

早く忘れなければと思いつつも、説明を聞きに行った時に、こちらのせいにされたことがどうしても許せず、半年ほど経ちますが今もストレスに感じます。

※説明不足がもとで、患者が納得のいかない治療となったケースは多々あると思いますが、今回の治療の流れは一般的なものなのでしょうか?
どのように考えていけば良いのかわかりません。。。

お答えいただきにくい部分もあるかもしれませんが、よろしくお願いします。
回答 回答3
  • 回答者
湯浅です。
回答日時:2011-06-25 13:12:35
そもそも、どこで、なぜCTを撮られたのか?など、不思議な点もあるけど、いまさら、それを言っても仕方がないので、

>総合病院の耳鼻科で同じCTを見せた時に歯が原因といわれました。
>それで焦って、歯医者に行きました。

とあるように、診断は、難しいということと考えてください。


>今回の治療の流れは一般的なものなのでしょうか?

一般的というのを、どの程度を指すのかという問題もありますが、時々あります。
私のところにも、根管治療をしたけど治らないということで紹介があることもありましたし、そもそも、何かあるので、治療をするように(診断でなく)と、わざわざ紹介状に書いてくる先生も多いです。

これで納得されて、前向きに考えられることを望みます。


最後に、もう2つ、

>神経が生きていたことは確かなのに、歯根膿胞になることは考えられますか?

有髄歯(神経が生きている歯)に歯根嚢胞は出来ません。

は、細かく言うと、神経が生きている歯根に歯根嚢胞は出来ませんということで、根が3本ある時など、2本は生きていて、1本が死んでいる。
そして、その1本から歯根のう胞があります。
その場合、歯としては、生きていると判断されることがあります。


また、痛みがなくても、治療しなければならない疾患も多いことは、ご存じのうえで書かれていると思いますが、念のために、指摘しておきます。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: javaさん
返信日時:2011-06-25 14:39:30
こんにちは、湯浅先生ご回答ありがとうございます。

話を簡略化するために省いておりましたが、虫歯歯科医院に行って膿胞が発見され、原因を特定するためにCTを撮影することになったのですが、そこの歯科用CTが保険適用外で診断料込みの4万円で、金銭的に余裕がなかった為、失礼ですが、画像センターでCTのみ撮影しました。

そこの医師は、恐らく貯留膿胞だと言っておりましたが、専門ではないため、念のため、耳鼻咽喉科へ行くことを勧められた。という流れです。

同じ歯科医院にさえ行かなければ良かったと後悔しているのですが、耳鼻咽喉科の先生に

「大きいから早めに治療した方が良い」

と言われ、とにかく焦り、話が通っていた歯科医院に帰り道に行きました。言い訳ですが。。。

3人の先生と関わり、二本も銀歯になったのに思った結果が出ず、ずっと悩んでいました。
最後、口腔外科の先生が同じCTを見た後すぐ、あっさりと一番納得できるような説明をしてきたのでとてもショックでした。

治療前では、1:1の状態だったので、歯科医師がはっきりわからない状態だったのにも関わらず、歯根膿胞に傾いた説明をしなければと思っています
必要なのは説明の長さではなく、内容です。

後の説明で、貯留膿胞も十分に考えられたが、そんな専門的な説明をしてもわからないと思ったから言わなかったと言われました。


怒りと後悔ばかりですが、考えていても何も変わりません。
湯浅先生も、同様な患者を診られたことがあるようで、少し気持ちが楽になりました。

貯留膿胞についてネット上で調べたのですが、原因や対策についてはっきりとわからないままです。

湯浅先生の文面を考えると、無痛でも摘出が必要な場合もあるようですが、もしも顔に跡が残ったら銀歯以上に気になるような気がして前向きに考えられないのですが…?
回答 回答4
  • 回答者
湯浅です。
回答日時:2011-06-25 15:25:16
すこし、気持ちが落ち着かれたとのことで、うれしいです。

上顎洞内の粘液のう胞歯根のう胞に関しては、このサイトでも、時々質問があるように、一般医では、鑑別ができないのが一般的です(というか、日本の多くの先生が、歯根のう胞と診断してしまうのが現状でしょう)。

よって、今回の治療が一般的とは言えない可能性があるものの、日本全国でみると、よくある事例でもあったと言えます。


無痛でも摘出が必要な場合というのは、例えば、癌などのことで、今回の問題とは別に考えてくださいね。
検索で、javaさんの全文を読まずに、無痛なら、どんな病気でも治療の必要がないと、間違えてとらえられることを懸念して書いただけですから。

回答 回答5
  • 回答者
湯浅です。
回答日時:2011-06-25 16:08:59
一般医の上顎洞内の粘液のう胞の診断の能力についての論文をしらべるも、CTが良かったという論文しかみつからずに、残念。ごめんなさい、藪蛇になりました。

Diagnostic radiology of maxillary sinus defects
Carlos A. Perez DMD, *, a and Allan G. Farman BDS, PhD, a

しかし、同じ副鼻腔でも、上顎洞と違って、前頭洞などは、手術することも多いようですね。
また、耳鼻科領域では、意外と治療されている。

Controversies in the management of frontal sinus mucoceles
http://www.otorhinolaryngologia.gr/issues%5Ci_42%5CT42_p08-14.pdf

Endoscopic sinus surgery for mucoceles: A viable alternative
http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1288/00005537-198909000-00002/abstract

と言っても、ちょっと注意が必要で、症状があるということと、

同じ、Mucoceleと書いても、海外の意味と、日本の意味では、若干違うことがあります。これに関しては、以前に、このサイトでも書いた記憶があります。

ともかく、そんなこんなで、論文があるのですから、いがいとややこしいと考えてください。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: javaさん
返信日時:2011-06-26 11:25:15
湯浅先生、ご丁寧に本当にありがとうございます。

やはり現状、一般医では識別が難しいのですね。
論文も詳細な部分までわからないところもありましたが、簡単な症例ではないということは理解できました。

私はこの膿胞について、簡単に考え過ぎていました。

しかも、冷静さを失い、根管治療がとても重要な治療であることや、根管治療後の歯の状態まで深く考えず治療に入りました。
とにかく、根管治療が必要なのだ!の一心でした。。。

被せ物が、銀歯(冠)を意味していたことも気づかず、何も質問しませんでした。

しかも、保険診療の場合、説明不足もいたしかたない場合もあるというような風潮(?)に愕然としました。
あまりに無知な自分も恥ずかしいのですが。。。

歯科医院を一まとめで考えていましたが、保険か保険外診療という点や、医院の考え方によって、内科的治療か外科的治療に大きく分かれることを知りました。
自分に合う歯科医院を選ぶしかないのですね。

今回の件は特殊なケースかもしれませんが、もう安易に近所の歯科医院には行けません。
ロシアンルーレットみたいで怖いです。

私は何でもこだわる方だと思いますし、歯列矯正をしていたこともあったせいか、ショックは大きかったです。

ものには言い方がありますし、患者の気持ちもわからないような歯科医師の態度によってずっとひきずってしまいました。
大袈裟ですが、人生観も少し変わった気がします。

このような面倒な話はどこにして良いかわからず、本当に困っていたのでご回答頂き、精神的にとても救われました。

ご回答を頂いた先生方、サイト関係者の方々に心から感謝します。



タイトル [写真あり] 粘性貯留膿胞かもしれないのに歯根膿胞の治療を受けた
質問者 javaさん
地域 非公開
年齢 28歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 歯医者への不信感
歯医者への不満・グチ
その他(診断)
その他(写真あり)
根の病気(根尖病変・根尖病巣)
根の病気・異常その他
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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