根尖性歯周炎の治療の選択肢について、外科的処置とは何ですか?
相談者:
ICHIKYさん (42歳:女性)
投稿日時:2011-08-31 13:11:11
参考:過去のご相談
※歯茎上部に大きな膨らみができ抜髄に。正しい治療だったのか不信
こんにちは。以前、根尖性歯周炎で治療の選択について相談させていただきました。
歯茎の上部に大きな膨らみを発見、痛みなどの自覚症状はなし、歯科医で根尖性歯周炎と診断され抜髄処置後、洗浄と薬の交換を行っています。
その後、セカンドオピニオンとして別の歯科医でマイクロスコープによる根管治療と、インプラントを自費治療で行っている先生に診ていただいたところ、私の症状は2回で治療可能と言われました。
治療は、初回に根の中を顕微鏡できれいにして、その結果次第で必要なら2回目に外科的処置を行うとのことでした。
根の中を診てからでないとわからないが、先生の感触では外科的処置まで必要になりそうだと言われました。
外科的処置というのが「歯茎を切って腫瘍部分を取り除く」という説明でしたが、それが歯根端切除術ということか、歯根端ソウハ術なのかわかりません。(治療前に確認しておかなければと思っています)
一方で今の歯科医では、これまで3回、洗浄と薬の交換に行き、膿はまだ少し出ていると言われています。
「膿は根の先のほうから出ていると思う」とのことです。
根管貼薬はホルマリングアヤコール(FG)を使っているそうです。
膿が出ている間はこの薬を使い続けると言われました。
左から2番目の前歯の歯茎のかなり上のほうが膨らんでおり、歯茎の口の境目のあたりまであります。
指でさわると、液体というよりもっと質感のあるものが入っているような感触です。
痛みなどの自覚症状はありません。
病巣の大きさは「小指(第一関節までの部分)の半分くらい」という表現をされています。
この先生は膿を出し切るまで、今の洗浄・薬の交換を続ける方針で、
「ばい菌が消えれば、膿が吸収されて膨らみも小さくなります」
との説明です。
どのくらいで治りそうかと聞いても、ただ「長くなる」というようなお答えで期間を具体的には言ってもらえず、過去に同じ大きさの病巣でこの治療で治癒した例はあるかと聞くと、
「あります」
でしたが、その例は治療期間はどのくらいかと聞くと、
「人によってまちまち」
で具体的にお答えを得られず
「最長では6ヶ月かかった」
そうですが、ある患者さんは治療中に、本人があきらめてもう抜歯してと希望された話をされました。
私は抜歯の選択は絶対にしたくないので、その話には驚き、また消毒薬についても、セカンドオピニオンの先生にホルマリン系は長期使用すると、根っこに悪影響が出るので注意が必要と言われていたために気になり、薬の効果は3日位なので3日おきくらいに通うよう勧められているところを、6,7日おきくらいのペースで通院しています。
これは結局治療を長引かせることになっているのでしょうか...
気持ち的にはセカンドオピニオンの歯科医に傾いていますが、予約を入れている初回治療日までは、はじめの歯科医で洗浄を続けなければと思い、それまで経過観察も兼ねて通院しています。
治療開始から2週間経ちましたが、膨らみの状況(→歯根のう胞 というのですか?)は、初回に抜髄した時に膿が出て若干小さくなったような気がしましたが、それ以降は改善しているようには感じられません。
インターネットで海外・国内のサイトで治療法など調べているといろんな情報が出てきて、きりがなく、何を自分は信じて治療したらいいのかわからなくなってしまいます。
私が今回訪ねた2つの歯科医でも、はじめの先生は外科的治療について、歯茎を切開して膿を出すという処置があると話はでましたが、これは膿の嚢そのものを取り出すという処置ではないですよね?
歯根切除術などの処置については、治療の選択肢として説明されたことはありません。
これは私の状況では、外科的処置まで必要ないとの考えなのでしょうか。
それとも歯科医の先生は、自分の医院で行わない処置については選択肢としても患者に説明はしないのでしょうか?
次の先生は、はじめから外科的治療のお話があり、治療回数については、根管治療を2回行っても改善の兆しがない場合は、何回行ってもあまり望みがないでしょうという説明でした。
これについては、こちらのサイトの先生方も同じご意見だったように記憶してます。
そうでしょうか?
このように歯科医によって治療の内容が違う場合はどうしたらよいか迷ってしまいます。
結局、こういうことでしょうか。
外科的処置を避けたい人は、再発覚悟で長期治療を選択する。
早く確実に治したい人は、費用がかかっても外科的処置を受ける。
何を優先するか、ということなのかと思いますが、それにはもう少し知りたいことがあります。
外科的処置について、手術のリスク・後遺症はどのくらいあるのでしょう。
開けてみたら根の状態が悪くて抜歯するしかなかったということのほかにも、手術で顔面麻痺するとか、出血多量とか、他の部位に影響が及んだとか、実例などあるでしょうか。
それはどのくらいの頻度なのか。
やはり手術をするリスクについても、あるならばちゃんと知っておきたいです。
よろしくお願いいたします。
※歯茎上部に大きな膨らみができ抜髄に。正しい治療だったのか不信
こんにちは。以前、根尖性歯周炎で治療の選択について相談させていただきました。
歯茎の上部に大きな膨らみを発見、痛みなどの自覚症状はなし、歯科医で根尖性歯周炎と診断され抜髄処置後、洗浄と薬の交換を行っています。
その後、セカンドオピニオンとして別の歯科医でマイクロスコープによる根管治療と、インプラントを自費治療で行っている先生に診ていただいたところ、私の症状は2回で治療可能と言われました。
治療は、初回に根の中を顕微鏡できれいにして、その結果次第で必要なら2回目に外科的処置を行うとのことでした。
根の中を診てからでないとわからないが、先生の感触では外科的処置まで必要になりそうだと言われました。
外科的処置というのが「歯茎を切って腫瘍部分を取り除く」という説明でしたが、それが歯根端切除術ということか、歯根端ソウハ術なのかわかりません。(治療前に確認しておかなければと思っています)
一方で今の歯科医では、これまで3回、洗浄と薬の交換に行き、膿はまだ少し出ていると言われています。
「膿は根の先のほうから出ていると思う」とのことです。
根管貼薬はホルマリングアヤコール(FG)を使っているそうです。
膿が出ている間はこの薬を使い続けると言われました。
左から2番目の前歯の歯茎のかなり上のほうが膨らんでおり、歯茎の口の境目のあたりまであります。
指でさわると、液体というよりもっと質感のあるものが入っているような感触です。
痛みなどの自覚症状はありません。
病巣の大きさは「小指(第一関節までの部分)の半分くらい」という表現をされています。
この先生は膿を出し切るまで、今の洗浄・薬の交換を続ける方針で、
「ばい菌が消えれば、膿が吸収されて膨らみも小さくなります」
との説明です。
どのくらいで治りそうかと聞いても、ただ「長くなる」というようなお答えで期間を具体的には言ってもらえず、過去に同じ大きさの病巣でこの治療で治癒した例はあるかと聞くと、
「あります」
でしたが、その例は治療期間はどのくらいかと聞くと、
「人によってまちまち」
で具体的にお答えを得られず
「最長では6ヶ月かかった」
そうですが、ある患者さんは治療中に、本人があきらめてもう抜歯してと希望された話をされました。
私は抜歯の選択は絶対にしたくないので、その話には驚き、また消毒薬についても、セカンドオピニオンの先生にホルマリン系は長期使用すると、根っこに悪影響が出るので注意が必要と言われていたために気になり、薬の効果は3日位なので3日おきくらいに通うよう勧められているところを、6,7日おきくらいのペースで通院しています。
これは結局治療を長引かせることになっているのでしょうか...
気持ち的にはセカンドオピニオンの歯科医に傾いていますが、予約を入れている初回治療日までは、はじめの歯科医で洗浄を続けなければと思い、それまで経過観察も兼ねて通院しています。
治療開始から2週間経ちましたが、膨らみの状況(→歯根のう胞 というのですか?)は、初回に抜髄した時に膿が出て若干小さくなったような気がしましたが、それ以降は改善しているようには感じられません。
インターネットで海外・国内のサイトで治療法など調べているといろんな情報が出てきて、きりがなく、何を自分は信じて治療したらいいのかわからなくなってしまいます。
私が今回訪ねた2つの歯科医でも、はじめの先生は外科的治療について、歯茎を切開して膿を出すという処置があると話はでましたが、これは膿の嚢そのものを取り出すという処置ではないですよね?
歯根切除術などの処置については、治療の選択肢として説明されたことはありません。
これは私の状況では、外科的処置まで必要ないとの考えなのでしょうか。
それとも歯科医の先生は、自分の医院で行わない処置については選択肢としても患者に説明はしないのでしょうか?
次の先生は、はじめから外科的治療のお話があり、治療回数については、根管治療を2回行っても改善の兆しがない場合は、何回行ってもあまり望みがないでしょうという説明でした。
これについては、こちらのサイトの先生方も同じご意見だったように記憶してます。
そうでしょうか?
このように歯科医によって治療の内容が違う場合はどうしたらよいか迷ってしまいます。
結局、こういうことでしょうか。
外科的処置を避けたい人は、再発覚悟で長期治療を選択する。
早く確実に治したい人は、費用がかかっても外科的処置を受ける。
何を優先するか、ということなのかと思いますが、それにはもう少し知りたいことがあります。
外科的処置について、手術のリスク・後遺症はどのくらいあるのでしょう。
開けてみたら根の状態が悪くて抜歯するしかなかったということのほかにも、手術で顔面麻痺するとか、出血多量とか、他の部位に影響が及んだとか、実例などあるでしょうか。
それはどのくらいの頻度なのか。
やはり手術をするリスクについても、あるならばちゃんと知っておきたいです。
よろしくお願いいたします。
回答1
杉原歯科クリニック(杉並区・上高井戸)の杉原です。
回答日時:2011-08-31 16:03:13
病気の状態も様々ですし、治療スタイルも色々あります。
>外科的処置を避けたい人は、再発覚悟で長期治療を選択する。
>早く確実に治したい人は、費用がかかっても外科的処置を受ける。
というよりは・・・
通常の根管治療がファーストチョイスです。
何らかの理由で根管治療が困難・根管治療で改善しない・改善が見込めない等の場合に、外科処置を選択することを考えます。
歯根端切除自体に大きなリスクはありませんが、歯根が短くなるので力に対しては不利になります。
ご参考まで・・・
>外科的処置を避けたい人は、再発覚悟で長期治療を選択する。
>早く確実に治したい人は、費用がかかっても外科的処置を受ける。
というよりは・・・
通常の根管治療がファーストチョイスです。
何らかの理由で根管治療が困難・根管治療で改善しない・改善が見込めない等の場合に、外科処置を選択することを考えます。
歯根端切除自体に大きなリスクはありませんが、歯根が短くなるので力に対しては不利になります。
ご参考まで・・・
相談者からの返信
相談者:
ICHIKYさん
返信日時:2011-09-01 09:36:17
杉原先生、ご回答ありがとうございます。
>通常の根管治療がファーストチョイスです。
>何らかの理由で根管治療が困難・根管治療で改善しない・改善が見込めない等の場合に外科処置を選択することを考えます。
>歯根端切除自体に大きなリスクはありませんが、歯根が短くなるので力に対しては不利になります。
そうしますと、通常の根管治療で改善が見込めない症例の場合は、外科処置の選択肢があり、そこで
1)外科的処置に抵抗があり避けたい人は長期治療を選択できるが、その場合は感染部が体内に残っているため、完治しない可能性が高いか、完治しても再発を覚悟しなければならない。
2)早く確実な完治を目指したい場合は、費用がかかっても外科的処置を受ける方を選ぶ。
ということになりますでしょうか。
ここで「通常の根管治療」とは、治療回数というよりも治療の中身で、同じ症状であっても5〜10分位の洗浄・貼薬で通院を何回も繰り返した結果、外科処置が判断される場合と、集中的に1時間位かけて、マイクロスコープを使用し、根管治療に熟練した歯科医が行う1回の治療の後で判断が下される場合もある、と考えてよろしいでしょうか。
上記1)の場合ですと、手術を先延ばししているうちに病状が進行したり消毒薬で根っこが弱くなって、手術の決心をした時にはもう手遅れ、になってしまいそうに感じます。
こちらのサイトにも消毒薬の種類について情報を得ましたが、ホルマリン系(FG、FC)の薬は、1,2ヶ月使用を続けても歯への影響は大丈夫でしょうか?
手術のリスクについては、「歯根が短くなるので力に対しては不利になる」こともあるのですね。
硬いものを噛まないようにしたり、歯軋りの癖がある場合は、当該歯に負担がかかっていないか確認したほうがよさそうですね。
そのほかは、顔面麻痺とか、他の部位に副作用や後遺症が残るリスクとかそういうことは心配しなくてよいでしょうか?
大げさかと思われそうですが、一応「手術」ということなので家族も反対していたりして、特に本人が痛がっている様子もないので、そんなに急に手術まで必要なのかという反応なのです。
自分自身も含めて安心材料を集めたいところです。
恐れ入りますが、アドバイスよろしくお願いいたします。
>通常の根管治療がファーストチョイスです。
>何らかの理由で根管治療が困難・根管治療で改善しない・改善が見込めない等の場合に外科処置を選択することを考えます。
>歯根端切除自体に大きなリスクはありませんが、歯根が短くなるので力に対しては不利になります。
そうしますと、通常の根管治療で改善が見込めない症例の場合は、外科処置の選択肢があり、そこで
1)外科的処置に抵抗があり避けたい人は長期治療を選択できるが、その場合は感染部が体内に残っているため、完治しない可能性が高いか、完治しても再発を覚悟しなければならない。
2)早く確実な完治を目指したい場合は、費用がかかっても外科的処置を受ける方を選ぶ。
ということになりますでしょうか。
ここで「通常の根管治療」とは、治療回数というよりも治療の中身で、同じ症状であっても5〜10分位の洗浄・貼薬で通院を何回も繰り返した結果、外科処置が判断される場合と、集中的に1時間位かけて、マイクロスコープを使用し、根管治療に熟練した歯科医が行う1回の治療の後で判断が下される場合もある、と考えてよろしいでしょうか。
上記1)の場合ですと、手術を先延ばししているうちに病状が進行したり消毒薬で根っこが弱くなって、手術の決心をした時にはもう手遅れ、になってしまいそうに感じます。
こちらのサイトにも消毒薬の種類について情報を得ましたが、ホルマリン系(FG、FC)の薬は、1,2ヶ月使用を続けても歯への影響は大丈夫でしょうか?
手術のリスクについては、「歯根が短くなるので力に対しては不利になる」こともあるのですね。
硬いものを噛まないようにしたり、歯軋りの癖がある場合は、当該歯に負担がかかっていないか確認したほうがよさそうですね。
そのほかは、顔面麻痺とか、他の部位に副作用や後遺症が残るリスクとかそういうことは心配しなくてよいでしょうか?
大げさかと思われそうですが、一応「手術」ということなので家族も反対していたりして、特に本人が痛がっている様子もないので、そんなに急に手術まで必要なのかという反応なのです。
自分自身も含めて安心材料を集めたいところです。
恐れ入りますが、アドバイスよろしくお願いいたします。
タイトル | 根尖性歯周炎の治療の選択肢について、外科的処置とは何ですか? |
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質問者 | ICHIKYさん |
地域 | 東京23区 |
年齢 | 42歳 |
性別 | 女性 |
職業 | 会社員(事務系) |
カテゴリ |
根管治療の治療法 歯根端切除術 根の病気(根尖病変・根尖病巣) |
回答者 |
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- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。