[写真あり] 残存乳歯(先天欠損)の抜歯後、矯正で隙間が埋まらない

相談者: mayoiさん (26歳:女性)
投稿日時:2012-01-19 22:35:44
参考:過去のご相談
〔写真あり〕残存乳歯が抜けた後の対応。矯正では隙間が埋まらない



先天性永久歯欠損のため、残存している乳歯の今後について以前質問させていただいたものです。

私は上の左右5番が先天性永久歯欠損で、現在乳歯が残っている状態です。
そのうち、左上の5番乳歯が動揺し、抜けそうになっているため、今後の治療について検討しています。

インプラントブリッジ矯正が選択肢にありましたが、こちらで質問させていただき、矯正を進めていきたいと考えています。

矯正医に相談に行ったところ、矯正するにあたっては、上の左右5番(乳歯)と、下の左右5番を抜歯することとなります。

ただし、歯並びは悪いもののそれほどひどいわけではないため、隙間が残る可能性もある、その場合、埋まらなかった隙間は何らかのもの(インプラント、ブリッジ、接着ブリッジ)を入れて埋めることになる、と言われました。


そこで、ご質問があるのですが、

1.私のような歯並びの場合、矯正で、抜歯した隙間は埋まるようになるでしょうか?
時間をかけても難しいものでしょうか?

2.これぐらいの歯並びで抜歯矯正した場合、口元全体が後ろに下がり、舌の置き場が狭くなったりするものでしょうか?

3.親知らずが4本、横向きになって残っているのですが、抜歯した5番の隙間に6・7番を移動させ、親知らずを立てて、歯列に並べることも可能でしょうか?

分からないことが多く申し訳ありませんが、ご教授ください。

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回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2012-01-19 23:21:01
mayoiさまこんばんわ。

上顎左右5番先天性欠損で、矯正治療で抜けかかっているEの抜歯と下顎左右5番の抜歯をして、叢生の改善と欠損部の閉鎖をする治療計画のようですね。

写真からだけの印象では、年齢と歯の状態おそらくすべて有髄歯から考えると、個人的には隙間は残さず、きれいな歯並びに治せるように思います。

問題は、抜歯部位と先欠部位の閉鎖空隙の後戻りだけのような気がいたします、リテーナーの種類と、リテーナを怠らず装着してれば防げるような気がいたします。


>1.私のような歯並びの場合、矯正で、抜歯した隙間は埋まるようになるでしょうか?
>時間をかけても難しいものでしょうか?

個人的には閉鎖可能だと思います。


>2.これぐらいの歯並びで抜歯矯正した場合、口元全体が後ろに下がり、舌の置き場が狭くなったりするものでしょうか?

おそらく、ある程度のアンカーロスをさせた上での治療計画になりそうなので、心配ないと思います。


>3.親知らずが4本、横向きになって残っているのですが、抜歯した5番の隙間に6・7番を移動させ、親知らずを立てて、歯列に並べることも可能でしょうか?

可能かどうかについては、これだけではわかりかねますが、なんらメリットのない計画だと思います、個人的には抜歯をお勧めいたします。

参考になれば幸いです。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2012-01-20 01:39:25
上顎のE(5番は先天欠損)と、下顎の5番の計4本の抜歯を行って配列する予定なんですね。

>1.私のような歯並びの場合、矯正で、抜歯した隙間は埋まるようになるでしょうか? 

セファロ分析などから設定される治療ゴール(治療後の上下顎前歯の位置)がはっきりしませんが、矯正医が心配されているのは、下顎の抜歯スペース閉鎖時に、下顎前歯部が過剰に後方移動・後方傾斜してしまうリスクだと推測されます。

ブラケット矯正で抜歯スペースを閉鎖する際には、

前の歯(今回は1234番)と後ろの歯(今回は67番)の引っ張りあいによって、「前方歯は後方へ」、「後方歯は前方へ」移動させます。

ただし、下顎後方歯(67番)は、前方移動が難しいという性質があり、下顎5番抜歯スペースの完全閉鎖を試みた場合には、下顎前歯部が、過度に後方移動・後方傾斜するリスクが予想される場合もあります。 


このような場合の、対応策としては、

@ 下顎前歯が適正な位置に移動するまでスペースを閉鎖して、余ったスペースは4番や6番などの臨在歯を人工的に大きく形態修正して埋める。(レジンなどの利用)

A 下顎前歯が過度に後方傾斜しても、前歯の治療ゴールを妥協して、完全に抜歯スペースを閉鎖する。

実際に、抜歯空隙の閉鎖をスタートすると、予想より下顎6番7番が前方移動する場合もあり、そのような場合には、この選択肢で全く問題ない場合も充分にあります。

B 下顎骨前方部にインプラントアンカーを埋入して、前方部のアンカーと後方の下顎67番との引っ張りあいを行い、下顎67番を適切な位置まで前方移動させ、下顎前歯の位置や歯軸に妥協なしに、抜歯スペースを閉鎖する。

コルチコトミーといって、下顎67番の前方移動が容易になるような外科小手術を併用する場合もあります)

C 下顎は非抜歯で配列。
非抜歯配列の際に、下顎前歯が治療ゴールよりも前方に配列されないように、下顎の親知らず(8番)を抜歯することを前提に、下顎歯列を全体的に遠心移動する。また、この場合には、下顎歯列遠心移動にインプラントアンカーを利用する場合には、下顎歯列後方部に埋入します。

ただし、下顎7番の後方部に充分なスペースが存在しない場合には、問題が発生する場合もあります。

等の対応が考えられます。


BやCの選択肢がやや積極的な治療選択肢ですが、外科処置に対するリスクや、矯正治療以外に、外科処置に対する金銭的負担が発生するというデメリットもあります。

一般的には、ある程度下顎前歯の治療ゴールを妥協したとしても、Aの治療選択肢で矯正治療を開始して、状況によってBの治療選択肢を検討する場合が多いかもしれません。

また、Cが可能な後方スペースが存在すれば、Cの選択肢の方が、Bよりも明らかに容易な場合もあります。


 
>2.これぐらいの歯並びで抜歯矯正した場合、口元全体が後ろに下がり、舌の置き場が狭くなったりするものでしょうか?

過度に上下顎前歯部を後方移動・後方傾斜させなければ大丈夫だと思います。



>3.親知らずが4本、横向きになって残っているのですが、抜歯した5番の隙間に6・7番を移動させ、親知らずを立てて、歯列に並べることも可能でしょうか?

7番後方に充分なスペースがあり、水平埋伏している8番を起こして配列しても、8番後方部の清掃性が確保できるだけのスペースがあれば、検討してもよいと思います。

回答 回答3
  • 回答者
伊藤矯正歯科クリニック(名古屋市中区)の伊藤です。



※2013年9月14日までは伊藤和明先生、それ以降は伊藤雅大先生がご回答されています。
回答日時:2012-01-20 09:26:54
1.オーソドックスな矯正治療をすれば、スペース閉鎖は十分可能だと思います。

2.治療目標を定めて治療すれば、口元が下がりすぎることは無いと思います。
歯根の移動を確実に行う必要がありそうです。

3.8番の状態によって異なります。
ただもし抜歯しなければならないという判断の場合でも、矯正が終わってからのほうがいいと思います。
7番、6番を前方移動するときに有利になるかもしれませんので。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: mayoiさん
返信日時:2012-01-26 19:59:23
質問者です。

山田先生、堀内先生、伊藤先生、ご回答いただきありがとうございます。

治療方法がいくつかありそうですが、スペースは閉鎖できる可能性が高そうですので、安心しました。

また、前歯の位置を下がり過ぎないようにする治療目標を立てれば、口元が下がりすぎることもなさそうでよかったです。
口元が下がると、舌の置き場が狭くなったり、顔が老けた印象に見えるという書き込みもあり心配しておりました。

8番の抜歯についてはいくつかご意見があるようですので、担当医とも相談してみようと思います。

色々とありがとうございました。



タイトル [写真あり] 残存乳歯(先天欠損)の抜歯後、矯正で隙間が埋まらない
質問者 mayoiさん
地域 非公開
年齢 26歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 歯列矯正の治療法
その他(写真あり)
抜歯:乳歯(子供の歯)
歯の数が足りない(先天欠損)
回答者




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