義歯の咬合調整で天然歯を削る事と印象剤が喉に詰まる危険性について

相談者: 魏志倭人伝さん (67歳:男性)
投稿日時:2012-07-24 23:04:36
⇒参考:過去のご相談
「仮着してあるブリッジの、ヒリヒリと腫れたような鈍痛と不快感の原因は?」



2点、質問をさせていただきます。


1 天然歯を削る場合について

 現用の義歯が破断したため、新しい義歯の作成を依頼しました。
 新しい義歯が出来上がるまでの間、使用するために破断した義歯を修復してくれました。
修復した義歯との噛みあわせを調整するため、噛み合っている天然歯を削られました。

一般論でよいのですが、

A 天然歯の状態を見た上で判断するのだと思いますが、どのような条件を満たしているときに削っても支障がないと判断するのでしょうか?
B また、削るときに留意される点を教えてください。


2.印象剤について

新しい義歯を造る時に印象剤(アルギン酸印象剤だと思います)で型を取りました。
加えた水の量が多すぎたためなのか流動性が高く、型を取るときに咽喉の奥へ飛び散ったのか、口蓋上を流れて咽喉の奥へ達したのか否かはわからないのですが、息苦しさを感じて勢いよく何度も咳き込んでしまいました。
少々危険だと感じました。

A 「気管支に餅が詰まって窒息する」のと類似な状態になることはないのでしょうか?
B 加える水の量は、規定されていないのでしょうか?


以上です。
よろしくお願いいたします。


回答 回答1
  • 回答者
細見歯科医院の細見です。
回答日時:2012-07-24 23:31:40
>天然歯の状態を見た上で判断するのだと思いますが、どのような条件を満たしているときに削っても支障がないと判断するのでしょうか?

明らかに挺出しているなら削るかもしれません。


>削るときに留意される点を教えてください。

極力エナメル質の範囲で納めるようにします。


> 「気管支に餅が詰まって窒息する」のと類似な状態になることはないのでしょうか?

理論上はそうかもしれませんがそうならないように傍らで診てます。


>加える水の量は、規定されていないのでしょうか?

一般的なWP比は有りますがあくまで目安です。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 魏志倭人伝さん
返信日時:2012-07-25 18:45:36
「はやっ!」(=早い!)
前期高齢者が今風の言葉で感想を述べてしまいました。
失礼をいたしました。
細見先生、即答をしていただきありがとうございます。

○ 経過の要約
今回は、部分義歯の件で相談に応じていただいています。
「左上1」−「右上5」−「右上6」の欠損部に装着しています。

左右を連結しているバーは樹脂製で樹脂の肉厚は薄いです。
帯状の薄い金属を樹脂の中に埋設して補強しているのですが、バーの全長に渡って金属が埋設されているわけではなく、中間部分は樹脂だけで支える構造になっています。

破断は、樹脂だけの部分で起きています。
作成から半年で破断(1回目)しました。
今回は2回目の破断です。

1回目の破断で通院したときには、新しい義歯は作らず、修復で対応してくれました。
作成時と変わらない仕上がりで修復されました。
噛み合わせは、修復した義歯を2回ほど削っただけで終わりました。

2回目の今回は、修復不可能ではないかと思い、新しい義歯の作成を依頼しました。
「噛み合わせも含めて型を取る」ということで該当する上側だけでなく下側の型も取りました。
(前回の投稿で、型取りのときに生じた印象剤の不具合について質問をさせてもらいました)

直ぐに新しい義歯が出来上がるので不要ではないかとも思ったのですが「修復もします」といってくれたので先生にお任せしました。

噛み合せの調整で天然歯を削ることに違和感はあったのですが、1回目の修復状態がとても良かったこともあって「天然歯を削るといってもわずかな量だろう」と考えて先生の指示に従いました。

就寝前の歯磨き時に、洗面台の鏡で義歯の仕上がりを確認しました。
仕上がりは1回目と違って左上1番のダミーが左に傾いた状態で下方に約2mmずれて固定されていました。
噛み合わせの調整時には、天然歯を削る前に、修復した義歯を削る作業も行っています。
これ以上、義歯を削ると強度が保てないということで天然歯を削りました。
したがって、天然歯を削った量はダミーがずれた分(約2mm)よりも少ないとは思います。
目視ですが、エナメル質の範囲には収まっているように感じます。

話すために口を動かすと「危ないから口をあけたままにしてください!」と女性スタッフに注意されます。
ベテランの先生で仕事が速く、次から次へと作業が進んでゆくので口を動かして話をする機会はあまり得られません


○ 追加質問

Q1.天然歯を削ることは頻繁に行われているのですか?
挺出した歯以外で)
Q2.エナメル質の厚みってどのくらいあるのですか?
(過去に「2mm程度」だと聞いたことがあります)
Q3.新しく造る義歯の型を取った後で噛み合っている天然歯を削りました。
新しい義歯とのかみ合わせに支障は生じないのでしょうか?
Q4.水を加えすぎた印象剤は捨てて、作り直したほうが無難だと思うのですが、アルギン酸印象剤って高価なのですか?
回答 回答2
  • 回答者
細見歯科医院の細見です。
回答日時:2012-07-25 20:47:42
>天然歯を削ることは頻繁に行われているのですか?
>(挺出した歯以外で)

義歯のレスト窩形成で削ります。


エナメル質の厚みってどのくらいあるのですか?

歯によって、歯の場所によって、また個人によって違いますから一概に言えませんがその程度だと思います。


>新しく造る義歯の型を取った後で噛み合っている天然歯を削りました。
>新しい義歯とのかみ合わせに支障は生じないのでしょうか?

どうでしょうか、その天然歯を削るほうが都合が良いと判断したのだと思います。


>水を加えすぎた印象剤は捨てて、作り直したほうが無難だと思うのですが、アルギン酸印象剤って高価なのですか?

比較的安価な部類に入ると思います。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 魏志倭人伝さん
返信日時:2012-07-26 16:06:43
細見先生、ありがとうございます。

挺出およびレスト窩形成のための削りは過去に体験しています。
修復した義歯との噛み合せで削られたのは初めてです。
患者としては、修復した義歯を再加工することで対応してほしかったと感じています。

現に着手している治療を完遂するために、天然歯を削ってでも修復した義歯を使えるようにしたいという歯科医師の気持ちも察することができないわけではありません。
(適切か否かは別として)

現に治療を受けている医院は地元でも生え抜きの歯科医院です
長期にわたって地元での経営を維持されているのですから患者からの信頼も厚いのだと思います。

小生の懸念を察してなのか、治療終了時に歯科医師から「(天然歯を)削ったけれども心配はないからね」とコメントがありました。

○削った部分は元に戻らないこと(削った分は、再石灰化でも修復されませんよね?)
○患者の気持ちに寄り添うようなコメントができる歯科医師であること
(無茶な削りはしていないだろうと推察)

ということで、製作中の新たな義歯のできばえなどを見ながら考えてゆきたいと思います。


蛇足
でも、型を取るときに、「びしゃっ!」と水のはねるような音がする印象剤を使うのは危ないです。
回答 回答3
  • 回答者
細見歯科医院の細見です。
回答日時:2012-07-26 16:25:08
>修復した義歯との噛み合せで削られたのは初めてです。

有る意味これも対合歯挺出していたのではないかと思います。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: 魏志倭人伝さん
返信日時:2012-07-29 13:02:53
返信が遅くなって申し訳ありません。

細見先生ありがとうございます。

7月30日に新たな義歯が出来上がります。
新たな義歯のできばえやその際のかみ合わせ調整などを体験した上で考えてゆきたいと思います。

矢継ぎ早に治療が進んでゆきますので少々あわただしい感じを受けます。
それ故にアクシデントも起きやすいのではないかと感じています。

今回、修復した義歯の使用期間は新たな義歯が出来上がるまでの約10日間です。
修復が難しい場合や修復がうまくゆかなかった場合は患者に一言話をしていただければ、その間は入れ歯無しでも我慢することができます
破断してから予約日に通院するまでの約4日間は入れ歯無しで過ごしていたのですから。

「あなたが噛んだ小指が痛い」などと歯科医師に言われないように治療中はスタッフの注意に従って口を動かさないように努力はしています。

問診にわずかな時間を割くだけで治療がスムーズに行われ、治療に要する時間の短縮にもつながるのではないかと感じています。
医院に対する患者の信頼も厚いようで通院者は切れ目なく続いています。

業界は異なりますが、CS運動や品質管理が盛んな会社に在職していましたので歯科の専門分野とは異なる観点で問い合わせをさせていただく形になってしまいがちです。
ご容赦ください。













タイトル 義歯の咬合調整で天然歯を削る事と印象剤が喉に詰まる危険性について
質問者 魏志倭人伝さん
地域 非公開
年齢 67歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ 部分入れ歯 その他
材料・機材関連
回答者




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