歯根嚢胞?根尖性骨異形成症?

相談者: marumiさん (27歳:女性)
投稿日時:2013-11-27 20:37:17
以前、右下6番の歯根嚢胞の疑いがある状態で、長時間飛行機に乗って大丈夫かを質問した者です。

先日、右下6番を抜歯し、嚢胞と思われるものを摘出し、病理組織検査に出し、検査結果が返ってきました。その検査結果が気になっています。

【病理組織学的検査報告書の内容】
線維組織と有細胞性硬組織小塊が混在する像を認める。
radicular cystと既存、もしくは周辺の下顎骨由来の組織を見ている可能性もあるが、全体的に均一的な病変で根尖性骨異形成症を疑いたい所見である。

手術をしていただいた先生によれば、嚢胞摘出の際に削った顎の骨と分割して摘出した嚢胞が混ざってしまったので、検査報告書のような内容になった。
歯根嚢胞で間違いない。とのことでした。



【疑問】
1、歯根嚢胞と根尖性骨異形成症は識別できるものではないのでしょうか。
どちらの可能性が高いのでしょうか。


2、すべての嚢胞が摘出できたかわからないと言われました。
歯根嚢胞と骨異形成症、どちらの場合でも取り残しがあった場合、再発や問題(大きくなる、悪性腫瘍になる等)はあるのでしょうか。


3、今回歯根嚢胞の可能性があるとのことで抜歯から摘出になりました。
もし、根尖性骨異形成症であった場合、やはり抜歯は必要だったのでしょうか。もう抜歯をした後ですが、どうしても気になっています。


どうぞ宜しくお願いいたします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2013-11-28 00:07:23
marumiさん、こんにちは。

1.理想的に嚢胞が一塊で摘出できたのであれば、歯根嚢胞根尖性骨異形成症を鑑別する事はさほど難しくありません。

しかし、実際に摘出する際には分割して取り出さなくてはいけない時もありますし、取り残しがないように周辺の骨を少々掻き出しますので、実際に病理組織を見てみると両方が混在していて鑑別し辛い状態になるという事は考えられます。


一般的に、歯根嚢胞と根尖性骨異形成症の発生頻度を比較すると、歯根嚢胞の方が圧倒的に多いです。

病理像単独による診断よりも、その他の臨床情報を組み合わせて考える事ができる立場にある執刀医の方の意見が尊重されるべきではないかと思います。



2.歯根嚢胞及び根尖性骨異形成症が悪性化する事は極めて稀です。
特に、根尖性骨異形成症に関しては、滅多に悪さをするものではないので、特に処置をせずに経過観察だけとする事が多いくらいです。

必要に応じて、半年おき位にレントゲンを撮って経過を見る事もありますので、この必要性について担当医の先生とご相談するのも良いかもしれません。



3.個々の症例に関しては、実際に診察をして診断をしなければわかりません。

抜歯の必要性については、より多くの臨床情報がなくては判断ができません。
根尖性骨異形成症は抜歯を必要としないケースも多いですが、臨床的に歯根嚢胞であると判断されたのであれば、それに対応した処置が必要だったと考えられます。


ご参考までに。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: marumiさん
返信日時:2013-11-28 08:57:24
安藤先生、ご連絡、また丁寧なご回答をありがとうございます。


特に3については、「もしかしたら抜歯の必要がなかったのに、抜歯されてしまったのではないか。」と大変不安になっていました。

今後の経過観察については、先生と相談をしていきたいと思います。


本当にありがとうございました。



タイトル 歯根嚢胞?根尖性骨異形成症?
質問者 marumiさん
地域 非公開
年齢 27歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 口腔外科関連
根の病気(根尖病変・根尖病巣)
回答者




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