補綴物のセメント劣化が歯に影響を与えませんか?

相談者: rungさん (27歳:男性)
投稿日時:2014-06-17 23:45:50
こんにちは。

以前から気になっていたのですが、インレークラウンは、セメントを介して窩洞と接触していると思います。

そのとき、セメントがインレーやクラウンとしっかりくっついている間は問題ないと思うのですが、劣化してはがれてしまったとき、咬む力で人工物が支台歯の上で動いて、もろい象牙質である支台歯が摩耗して、人工物がガタガタしてきたり、噛み合わせが低くなったりしまうのではないか、という不安があります。

臨床上そのような事象に遭遇することはありますか?
お忙しいところ申し訳ありません。


回答 回答1
  • 回答者
細見歯科医院の細見です。
回答日時:2014-06-18 08:33:26
仰るような状態だと補綴物充填物は外れてしまうと思います。

2人の専門家がこの回答を支持しています  
回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2014-06-18 08:49:41
ご相談ありがとうございます。

良い質問です。
とても高度な内容で複雑ですから、ほんの一部分についてだけ説明します。


>劣化してはがれてしまったとき、


多くは人工物と歯の境目から劣化が始まります。
微妙なので、ほとんどは外れずに隙間が空いたままになってしまいます。

外れないからうまくいっているわけではなく、外れない程度の隙間は将来の危険を残したままといえます。


>咬む力で人工物が支台歯の上で動いて、


そのとおり力による影響は後で出てきます。
ほとんどは外れない程度なので気がつかれないままです。

治療を受ける一般の方には評価は不可能ですが、専門的には治療の設計と製作とセットは将来を占う非常に重要な項目になります。

とくに成人してからは歯の間に虫歯ができることが多く、予防医療で虫歯の進行を止められない場合に限っては、歯の間をインレーで修復することが一番良い治療となります。

その際の設計で削り方がスライスカットという大昔の方法を採用すると、噛むうちに境目のセメントが瞬く間に劣化してしまいます。

インレーは最小限のダメージで修復できる、超長期的に歯を守れるとても優れている方法ですが、実はそのような微妙な正確性がたくさん要求されるとても高度な治療方法です。

それをスライスカットなど他のたくさんの要素を手抜きすることであっという間に治療を終わらせたり、その自信が無い歯科医師クラウンにしてそれを防ぎましょうといいますが、健康な部分を大量にしかもとてもリスクある部分を全部削ってしまうので、別の理由から歯の寿命を一気に縮めてしまいます。



>もろい象牙質である支台歯が摩耗して、


象牙質は弱いと言えますがもろくはありません。
後で摩耗することもまず無いと言えます。


>人工物がガタガタしてきたり、


とてもひどい場合には外れてきます。

セメントのせいではなく、設計、製作、セットに精度が無いと初めからガタガタがユルユルとなりそれが大きな原因です。

そのエラーをセメントで補うことをすれば後でそうなり、あらたな病気の発生や脱落する原因となります。


噛み合わせが低くなったりしまうのではないか、


治療物直下の象牙質の摩擦による低下はまずありません。


>という不安があるのですが、臨床上そのような事象に遭遇することはありますか?


他院の治療の後始末を依頼される際には良く目にします。

当院ではその対策をしているつもりですが、やり直すことが少ないので20年30年経っている治療物の中で、エラーが出ているかどうかの確認はあまりできません。

回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2014-06-18 09:09:11
細見先生と同じで、

>咬む力で人工物が支台歯の上で動いて

その状況であればキャラメルやミルキーなど粘着性のものを食べればすぐにくっ付いて取れてきますよ。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: rungさん
返信日時:2014-06-19 14:08:44
ご回答本当にありがとうございました。

これは個人的な好奇心になってしまい恐縮なのですが、セメントが無いときインレー窩洞との隙間はどのくらいあるのでしょうか。

また、セメントがないインレーというのは外から目で見てわかりますか。



タイトル 補綴物のセメント劣化が歯に影響を与えませんか?
質問者 rungさん
地域 非公開
年齢 27歳
性別 男性
職業 非公開
カテゴリ 詰め物、インレーその他
クラウン(差し歯・被せ)その他
その他(その他)
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
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