奥歯の歯根破折(ひび)後、保存療法が可能な経過時間は?

相談者: カミロペさん (53歳:女性)
投稿日時:2014-11-13 12:35:57
再三、投稿してしまいすみません。

私は、現在、下顎奥歯歯根破折(ひび)を起こしている可能性があります。

隣接している手前の歯がブリッジで、奥歯とブリッジの間の歯茎が4ヶ月ほど前のレントゲンで縦に溶解しているのが分かります。

ですが、歯根破折を起こしたかも?と思われる日から、もうすぐ1ヶ月が経とうとしています。
抗生剤の投与などの治療は、何度か受けています。


私は、奥歯の保存療法を受けたいと思っているのですが、破折してから時間が経ち過ぎると、保存療法は適用外になってしまう。
という情報を耳にしました。


☆ そこで、『歯根破折の保存治療』について詳しい先生がいらっしゃいましたら、至急ご回答お願いできないでしょうか。


質問:

@破折後に「口腔外破折補修後の再植法」を受けられる経過時間はどのくらいなのでしょうか?


Aまた、歯茎を大きく開いて、歯根の外側からアプローチする補修法は、ネットで目にする「口腔内接着法」と同じなのでしょうか?
外側からアプローチするとは、顎の骨は邪魔にならないのでしょうか?
裏側にひびが入っていたら?


お忙しい中、本当に申し訳ありませんが、ぜひ教えて下さい。


PS.この処、ブリッジの大臼歯も噛んでいなくても疼きを感じますし、耳の奥に膜が張ったような感じが始まりました。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2014-11-13 13:31:17
カミロペさんへ

質問の内容からは新たにスレッド(質問)を立てずに以前の質問に続けてくれれば、回答者としては流れが読めて回答し易いと思います。


>隣接している手前の歯がブリッジで、奥歯とブリッジの間の歯茎が4ヶ月ほど前のレントゲンで縦に溶解しているのが分かります。

レントゲンでは、歯茎が縦に溶解していることはまず判断できないと思います。
歯槽骨が吸収しているような縦の黒い影があるのでしょうか?
そうするとそのレントゲンを撮影した時点で、歯根破折していると判断すると個人的には思います。

メタルコア根管充填材が入った状態での歯根破折の診断は、つけにくい事が多くあると思います。
でも垂直性骨吸収とある特定のポイントだけ歯周ポケットが深くなっている場合、個人的には歯根破折をかなり強く疑います。
その上で、マイクロスコープで観察して破折線が発見できれば確定診断と個人的にはしています。

それでも判断できない時は、了解を得てクラウンとかメタルコアとかを除去する場合も個人的にはあります。
メタルコア等が入った状態でのCT撮影は、判断できない時もあると思います。


@ 再植の経験は少ないですが、時間よりは破折片の移動量や再植後に固定できるだけの歯槽骨の残り方や、固定源があるかないかの方が問題になりやすいと思います。

A 口腔内接着法には二つあると思います。
カミロペさんが書いた歯根破折部の外側からアプローチする方法と、メタルコアを外して内部からアプローチする方法があると思います。

上記のように特定のポイントだけ歯周ポケットが深くなっている場合、その部位の歯槽骨は吸収していることがありますので邪魔にならない場合も多いと思います。

内部接着をするか、外部接着をするか、再植をするか、ヘミセクションをするか、抜歯をするかはその歯科医の判断です。

回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2014-11-13 14:48:35
カミロペ さんこんにちは

>@破折後に「口腔外破折補修後の再植法」を受けられる経過時間

破折している部分が小さい場合や、感染がすすんでいない状態のほうが有利ですので、出来るだけ早めのほうが良いと思います。

とても難しい処置なので破折歯の接着に慣れている先生に審査診断して頂いて処置していただくのが良いと思います。


>A

状況によって治療方法が変わってきますので、合わせて担当の先生に相談されるのが良いと思います。

ご参考になれば

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: カミロペさん
返信日時:2014-11-13 22:19:08
柴田先生、とても詳しく解説していただきましてありがとうございました。
4ヶ月前から溶解しているのは、歯茎ではなく骨です。
書き間違えました。すみません。

色々疑問に思っていたことが、少し見えてきたように思います。


水川先生も、やはり難しい処置であり急いだ方が良いのですね。
ご助言ありがとうございました。


********

今、かかっている歯科医院には、マイクロスコープもCTもありません。
院長は、「マイクロスコープは見えるだけで、それを補修できるかということには関係ない。」
と言っていました。

ですので、歯根破折のひびを目で確認できているわけではありません。
ですが、先日メタルコアをはずして、根管の中の掃除は終了しているので、たぶんひびはあるのでしょう。


6月頃から、破折しているのであれば、再植法は無理なようにも思いますが、院長が勧めるということは、まだ可能性があると信じたいです。


色々考えましたが、やはり、東京でマイクロスコープを持っている再植法などの保存治療の症例数の多そうな病院を探すことにしました。

もし、専門の先生がいらっしゃいましたら、ご紹介して下さい。
宜しくお願い致します。
相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: カミロペさん
返信日時:2014-11-18 14:18:01
現在、抜歯するか。 
今まで通っていた歯科医院で、「再植法」をお願いするかで決めかねて治療が止まっています。

「再植法」を行う場合、エムドゲインを取り寄せる時間も必要なようです。

そこで、『歯チャンネル』に登録されている先生で、そのような「口腔外接着後の再植法」を実践されていらっしゃる先生はおられませんでしょうか?

この方法に対する見解をお伺いしたいのですが。

私の場合、右下大2大臼歯歯根の縦に亀裂が走っているようです。
歯根に沿って、縦に歯槽骨が溶解しています。
メタルボンドブリッジが隣接しています。

ご多忙中申し訳ありませんが、できるだけ早くにご回答いただけませんでしょうか。

よろしくお願い申し上げます。
回答 回答3
  • 回答者
回答日時:2014-11-18 19:26:43
こんばんは。

>@破折後に「口腔外破折補修後の再植法」を受けられる経過時間はどのくらいなのでしょうか?

時間的余裕は十分あると思います。

歯根破折発覚から2年ほど抜かずにがまんなさった方の症例です、現在は歯冠修復も終わり年に何回か歯磨き練習にお越しになります。

私は行く末を心配していますが、患者さんは抜かないでよかったと大満足です。

http://yamadashika.jugem.jp/?eid=2613


>Aまた、歯茎を大きく開いて、歯根の外側からアプローチする補修法は、ネットで目にする「口腔内接着法」と同じなのでしょうか?

歯根破折歯の内部接着修復を参考になさってください。

http://yamadashika.jugem.jp/?cid=193

【※編集部注】

ここで記載されている接着修復は、『根管内部接着法』という特殊な方法です。

詳細はこちらの相談の[回答6]をご覧下さい。

歯の根元が割れているかもしれないと言われた



>この方法に対する見解をお伺いしたいのですが。

文面から推測するとやってみる価値は十分あると思います。


>私の場合、右下大2大臼歯の歯根の縦に亀裂が走っているようです。
>歯根に沿って、縦に歯槽骨が溶解しています。
メタルボンドブリッジが隣接しています。

診察させていただいて状態を評価する必要があるとは思いますが、私と同じ術式と技術があれば十分残せるように思います。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: カミロペさん
返信日時:2014-11-18 23:49:59
山田先生 ご回答いただけ、本当にありがとうございました。


ホームページ拝見させていただきましたが、色々な症例を手掛けていらっっしゃるのですね。

歯冠修復も終わられた患者さんの行く末を心配されている。」とおっしゃられていますが、それは何年持つかまだ分からない。ということでしょうか?

まだ、新しい治療法で、何年も経った後の症例がないのでしょうか?

もし、長く持ってくれるのであれば、是非チャレンジしてみたいです。

ただ、兵庫県はあまりに遠く、東京千葉で「保存療法」の技術が優れた先生をご存じであれば、ぜひご紹介いただきたいです。
回答 回答4
  • 回答者
回答日時:2014-11-19 02:08:02
こんばんは。

>それは何年持つかまだ分からない。

一言でいえばそういうことになるのですが、6年余り経過観察をしてきた経験から、ほとんどの症例は根管治療がうまくできている一般的な無髄歯と全く同じだと考えています。

むしろ接着修復した歯は、象牙質を内側からスーパーボンドをコア用レジンでサンドイッチ接着し、強度はファイバーポストでも負担しているので歯根破折は先ず起こりえないと考えています。

ご承知の通り歯を失う大きな原因は歯周病むし歯です、高齢になれば根面カリエスのリスクは高くなりますし、甘党の方は気が緩みがちになりおさとうの摂取量も増えてくることが経験上わかっています。

したがってむし歯や歯周病のリスクも格段に増加するので、いくら接着修復がうまくいっていたとしても、この方の場合、歯槽骨にほとんど余裕がないので歯周病になったときには早々に歯を失うという意味です。


>新しい治療法で、何年も経った後の症例がないのでしょうか?

私がインプラントに見切りをつけて接着修復に方向転換してから、まだ6年余りしか経過していません。

したがってそれ以上経過した症例がないので、予期せぬことは起こり得るといつも考えています。

今まで経験したのは歯根外部吸収が1例、これはだめになりそうです。
セメント質剥離が1例です、これはリカバリー手術をさせていただければ助かりそうなのですが本人は気が進まないとのことで経過観察中です。


東京千葉で「保存療法」の技術が優れた先生をご存じであれば、ぜひご紹介いただきたいです。

残念ながら存じ上げません。

以上参考になれば幸いです。

相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: カミロペさん
返信日時:2014-11-19 09:50:58
深夜にもかかわらず、早速ご返信していただきまして本当にありがとうございます。

山田先生の詳しいご説明は、本当に納得がいきます。


娘の矯正をお願いしている歯科医師に、一般歯科でとても尊敬している先生がいらっしゃるそうで、その方に相談していただいた処、

「とにかく抜歯
6番の歯槽骨保存のためには、抜歯しかありえない。」

との回答でした。


その先生は、『再植法』について専門で行っていらっしゃるかは?で、兄も抜歯!と言い、この状況で『再植法』を選ぶのは、かなり勇気が入ります。

ですが、やはりチャレンジしてみたいという気持ちは捨てきれません。

もう一度、近所の歯科医院の院長に相談してみようと思います。
ありがとうございました。



タイトル 奥歯の歯根破折(ひび)後、保存療法が可能な経過時間は?
質問者 カミロペさん
地域 非公開
年齢 53歳
性別 女性
職業 非公開
カテゴリ 根管治療関連
歯根破折
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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