低いハイブリッドアンレー、削らずレジンを盛ることはできるか？
相談者：
fuusen15さん (52歳：男性)
投稿日時：2015-04-18 10:31:58
回答1
小林歯科クリニック(渋谷区神宮前)の小林です。
回答日時：2015-04-18 10:46:39
fuusen15 さん、こんにちは。
私だったら、レジンを盛ったり、修復物の交換を検討する前に、咬むことよりも、まず、歯を離すことを意識するような是正指導をするかもしれません。
ただ、このように出来るだけ歯を大事にする考えは、例えば、虫歯になったら（どうして虫歯が発現してしまったのか、原因を考え、再発や新たな虫歯の発現を予防するプログラムを経ずに）直ぐに治療することを考えるような方には、理解できないかもしれません。
ご参考まで。
参考：TCH、歯列接触癖
私だったら、レジンを盛ったり、修復物の交換を検討する前に、咬むことよりも、まず、歯を離すことを意識するような是正指導をするかもしれません。
ただ、このように出来るだけ歯を大事にする考えは、例えば、虫歯になったら（どうして虫歯が発現してしまったのか、原因を考え、再発や新たな虫歯の発現を予防するプログラムを経ずに）直ぐに治療することを考えるような方には、理解できないかもしれません。
ご参考まで。
参考：TCH、歯列接触癖
回答2
国際ビル歯科(千代田区丸ノ内)のさがらです。
回答日時：2015-04-18 10:57:44
ご相談ありがとうございます。
＞現在の状況を変更せずにレジンを盛る方法はありますか？
あります。
最近のとても進歩した接着技術を応用する方法です。
これから盛るレジンと、歯のエナメル質、削られて出てきた象牙質、それに人工的なハイブリッドアンレーの材質、さらにはセラミックや金属にまで接着することができます。
しかし、それぞれ接着力が違い、処理も違う場合もそうでない場合もあります。
＞もし今回盛るレジンが丸ごと取れても、最悪今の状況にもどるだけ。
＞そう言う盛り方をして頂こうと希望しております。
それはありえません。
なぜならば取れたり、すり減った分だけ下の歯は上に延び、上の歯も落ちてくるからです。
レジン以外にごく薄いセラミックや金属を貼る方法もあります。
それぞれ適応症がありますからよく相談しましょう。
＞今よりさらに削られて盛られたのでは、盛られた部分がなんらかで取れた時に、今以上に全く噛めなくなるからです。
それはとても大事な考えです。
今より良くすると同時に、これ以上悪くならない歯止めをかけることは健康を目指す場合は必須条件です。
咬合理論はほぼはっきりと解明されています。
今回のように、皆さんから見てほんの１mmくらいのとても小さい部分だけの変化で食べられなくなることはもうすでに報告されていることです。
咬合、つまり噛み合わせは歯科治療の命です。
よく相談しましょう。
＞現在の状況を変更せずにレジンを盛る方法はありますか？
あります。
最近のとても進歩した接着技術を応用する方法です。
これから盛るレジンと、歯のエナメル質、削られて出てきた象牙質、それに人工的なハイブリッドアンレーの材質、さらにはセラミックや金属にまで接着することができます。
しかし、それぞれ接着力が違い、処理も違う場合もそうでない場合もあります。
＞もし今回盛るレジンが丸ごと取れても、最悪今の状況にもどるだけ。
＞そう言う盛り方をして頂こうと希望しております。
それはありえません。
なぜならば取れたり、すり減った分だけ下の歯は上に延び、上の歯も落ちてくるからです。
レジン以外にごく薄いセラミックや金属を貼る方法もあります。
それぞれ適応症がありますからよく相談しましょう。
＞今よりさらに削られて盛られたのでは、盛られた部分がなんらかで取れた時に、今以上に全く噛めなくなるからです。
それはとても大事な考えです。
今より良くすると同時に、これ以上悪くならない歯止めをかけることは健康を目指す場合は必須条件です。
咬合理論はほぼはっきりと解明されています。
今回のように、皆さんから見てほんの１mmくらいのとても小さい部分だけの変化で食べられなくなることはもうすでに報告されていることです。
咬合、つまり噛み合わせは歯科治療の命です。
よく相談しましょう。
相談者からの返信相談者：
fuusen15さん
返信日時：2015-04-18 17:52:52
小林先生ご回答ありがとうございます。
現在困っていることは治療により右下６が低くなって、噛めなくなり食事でも困っている事なのですが、離すことに是正指導することとどういう関係があるのでしょうか？
ちょっとわかりません。
すいません。
さがら先生ご回答ありがとうございます。
今は本当に苦しんでおります。
右下６が低くなったことにより、食事では右側７番や左側６番が非常に強くあたるようになりました。
食べにくいです。
気のせいではありません。
レジンを盛って下さるという所は見つかりましたが、アンレー部、自歯部さらに削られてそこに盛るというのでは、うまくいかなかったときにさらにひどくなりそうで心配でした。
接着技術が進んでいて今のまま盛ることも可能とのこと。
安心しました。
そうしていただけるように来週頼んでみます。
ありがとうございました。
現在困っていることは治療により右下６が低くなって、噛めなくなり食事でも困っている事なのですが、離すことに是正指導することとどういう関係があるのでしょうか？
ちょっとわかりません。
すいません。
さがら先生ご回答ありがとうございます。
今は本当に苦しんでおります。
右下６が低くなったことにより、食事では右側７番や左側６番が非常に強くあたるようになりました。
食べにくいです。
気のせいではありません。
レジンを盛って下さるという所は見つかりましたが、アンレー部、自歯部さらに削られてそこに盛るというのでは、うまくいかなかったときにさらにひどくなりそうで心配でした。
接着技術が進んでいて今のまま盛ることも可能とのこと。
安心しました。
そうしていただけるように来週頼んでみます。
ありがとうございました。
回答3
横浜相鉄ビル歯科医院(横浜市西区)の田中です。
回答日時：2015-04-20 03:29:23
接着力に期待してやってみるのは可能だとは思います。
しかしハイブリッドの研磨された部分そのままの上では相当接着力は落ちると思っていただいた方がよいと考えます。
また削った後の部分で多少削れた面があるにせよ、それまでに様々な汚染を受けているという点でも接着力はあやしくなるかも知れません。
場合によっては施術した当日中に取れてしまう場合もあると思われます。
削ってからとは言っても、形が変わるほど大きく削り取るのではなく、ハイブリッドレジンの新鮮面を出すために一層ごく薄く削る方が賢明であるように感じます。
更に突っ込んだ言い方をすれば、本当に咬合の心配をなさるのでしたらきちんと作り直すべきように感じます。
＞ もし今回盛るレジンが丸ごと取れても、最悪今の状況にもどるだけ。
＞そう言う盛り方をして頂こうと希望しております。
取れたらもうそのままにしてしまおうという事でしょうか？
既に噛みあっていないのであれば、そのまま取れようが少し削った部分が取れようが噛めない事に変わりはありません。
しいて言うなら取れたらつける取れたらつけるの繰り返しでしょう。
それで別の問題が生じなければそれでもよいかも知れませんが、そのままにして諦めた場合には問題がいずれ生じるように思われます。
しかしハイブリッドの研磨された部分そのままの上では相当接着力は落ちると思っていただいた方がよいと考えます。
また削った後の部分で多少削れた面があるにせよ、それまでに様々な汚染を受けているという点でも接着力はあやしくなるかも知れません。
場合によっては施術した当日中に取れてしまう場合もあると思われます。
削ってからとは言っても、形が変わるほど大きく削り取るのではなく、ハイブリッドレジンの新鮮面を出すために一層ごく薄く削る方が賢明であるように感じます。
更に突っ込んだ言い方をすれば、本当に咬合の心配をなさるのでしたらきちんと作り直すべきように感じます。
＞ もし今回盛るレジンが丸ごと取れても、最悪今の状況にもどるだけ。
＞そう言う盛り方をして頂こうと希望しております。
取れたらもうそのままにしてしまおうという事でしょうか？
既に噛みあっていないのであれば、そのまま取れようが少し削った部分が取れようが噛めない事に変わりはありません。
しいて言うなら取れたらつける取れたらつけるの繰り返しでしょう。
それで別の問題が生じなければそれでもよいかも知れませんが、そのままにして諦めた場合には問題がいずれ生じるように思われます。
回答4
回答日時：2015-04-20 09:14:12
＞現状を変えずにレジンを盛る方法（一層削ったりせずに）
というのは無理です。
その後一切使わない（噛まない）というのなら不可能ではないでしょうけれど、一番丈夫な、モノブロックの状態がそもそもすり減ってきているというところに、汚染部分の削除もせずに無理やり継ぎ接ぎして持つ訳がないですよね。
田中先生の仰る通り、汚染部分の削除（新鮮面を出す）をしたとしても物性的にはかなり劣ってしまうことは避けられません。
そもそもが、力をしっかりと支持したい部位にハイブリッドセラミックという選択自体に物性的な無理があったのではないかという気もします。
リペアではなく、やり直しでもなく、違うモノ（セラミックやメタル）でのやり替えを検討された方がよろしいのではないでしょうか。
お大事にどうぞ。
というのは無理です。
その後一切使わない（噛まない）というのなら不可能ではないでしょうけれど、一番丈夫な、モノブロックの状態がそもそもすり減ってきているというところに、汚染部分の削除もせずに無理やり継ぎ接ぎして持つ訳がないですよね。
田中先生の仰る通り、汚染部分の削除（新鮮面を出す）をしたとしても物性的にはかなり劣ってしまうことは避けられません。
そもそもが、力をしっかりと支持したい部位にハイブリッドセラミックという選択自体に物性的な無理があったのではないかという気もします。
リペアではなく、やり直しでもなく、違うモノ（セラミックやメタル）でのやり替えを検討された方がよろしいのではないでしょうか。
お大事にどうぞ。
相談者からの返信相談者：
fuusen15さん
返信日時：2015-04-20 20:07:18
田中先生、渡辺先生、お忙しい中、大変丁寧で具体的なご回答本当にありがとうございます。
右下６番という大きな力のかかる大切な歯、もう少し治療前に医師とよく話し合うなど慎重になるべきだったと反省しております。
「盛る」というものを、手軽でかつしっかり便利な補修の様に考えておりました。
近日中の通院ではよくよく話を伺って、場合によっては、ご意見にもありましたように、盛ることの中止も考えようと思います。
とても参考になりました。
ありがとうございました。
右下６番という大きな力のかかる大切な歯、もう少し治療前に医師とよく話し合うなど慎重になるべきだったと反省しております。
「盛る」というものを、手軽でかつしっかり便利な補修の様に考えておりました。
近日中の通院ではよくよく話を伺って、場合によっては、ご意見にもありましたように、盛ることの中止も考えようと思います。
とても参考になりました。
ありがとうございました。
| タイトル | 低いハイブリッドアンレー、削らずレジンを盛ることはできるか？ |
|---|---|
| 質問者 | fuusen15さん |
| 地域 | 非公開 |
| 年齢 | 52歳 |
| 性別 | 男性 |
| 職業 | 非公開 |
| カテゴリ |
レジン(白いプラスチック) ハイブリッドセラミックインレー 噛み合わせに関するトラブル |
| 回答者 |
- 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
- 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
- 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。
