インレーかクラウン、補綴の判断基準について

相談者: ぽるけさん (40歳:女性)
投稿日時:2015-07-17 12:09:43
自費診療をされている先生にお伺いしたいのですが、インレーにするかクラウンにするかの判断基準は、どのようにお考えでいらっしゃるでしょうか。

現在、数か月前に他院で有髄歯虫歯治療して入れていただいたインレーの合いが悪く(隙間ができていた)、外から神経を刺激していたせいで痛みが続いていた為、今の歯科(自費診療)で治療をお願いしました。

先生は、残った歯をたくさん削り、コアのように形成し、仮歯を装着しました。

おそらくその刺激からではないかと想像しているのですが、麻酔が切れてからは、親知らずを抜いた後と同じレベルの痛みが発し、それからは毎日痛み止めを飲んでいます。

電話をして相談したところ、近日中に抜髄していただくことになりました。

今となっては、自分の歯を削られてしまったことは、抜髄になったわけだし仕方ないと、抜髄になってしまったのは、前医のミスと虫歯を作ってしまった自分の責任だから仕方ないと、自分を納得させるしかないかなと思っています。

その辺りが気になり、受付で遠まわしに聞いてみると、根管治療の有無は関係なく、インレーをメタルから白い物に代える場合、一旦、周りを削って仮歯にし、その後、クラウンを入れる、という方針のようでした。

実は下の奥歯にも痛みを感じているため治療していただきたいのですが、上記の理由から悩んでいます。

次回、先生に直接聞いてみようとは思っていますが、通常、インレーにするかクラウンにするか、決める基準というのがあるのかお伺いできればと存じます。

宜しくお願いします。


回答 回答1
  • 回答者
回答日時:2015-07-17 12:17:49
ぽるけ  さんこんにちは

インレーにするかクラウンにするか、決める基準というのがあるのかお伺いできればと存じます。

まずは、残っている健全資質の量によるかと思います。
それと素材にもよりますかね。

自由診療であればクラウンにする前に、GOLDの4/5 冠などのアンレータイプでの治療も可能性が、白いものであれば難しい場合もありますよね。

セラミックであれば、金属で部分的にできた場合でも破折などのリスクを考えるとクラウンにしてしまうかもしれません。

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相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ぽるけさん
返信日時:2015-07-17 13:16:48
水川先生、ご教示ありがとうございます。

条件によるが、セラミックインレーを作ると割れる可能性がある、という理由から、クラウンを選択する、という解釈でよろしいでしょうか。

実は、前に行っていた自費歯科では、小さいメタルインレーなら、白いものに3〜4万円で、即日変えられるよ、と言われたことがあります。

私の中では、メタルインレーを白いものに変える時も、インレーである、と思い込んでいました。

前の方はレジンで即日補綴奥歯はセラミックで補綴、という認識でした。

長く残すためにはクラウンですっぽり被せた方がよいのでしょうか…。
自分の健全な歯を削っても…?
回答 回答2
  • 回答者
回答日時:2015-07-18 12:37:29
鋭いご質問ですね。

インレーで行うかクラウンにで行うかの、明確な線引きはない(出来ない)ので、先生ごとでだいぶ異なります。

私は極端で、インレーは行わずにレジン充填を第一選択として、レジンは不可(材料をインレーにしたとしても自分の場合は同じ)となったらクラウンを勧めます。

インレーで長期的に、安全に持たせられる範囲であればレジンでも遜色ないかそれ以上の結果が期待出来るのですが、レジンもインレーもそれぞれに少し種類の異なる技術的ハードルが高くなるので・・そこまで書くと話がややこしくなるので詰め物か?被せ物か?でご説明していきますね。



実際の個々人では噛み合わせの状態や顎の強さ、噛み合わせに関する習癖や残存歯数等々の影響が考えられるので一概に線引きすることは不可能だと思います。

研究室レベルでのデータでは、神経のあるなしにあまり関係なく、歯の、近心および遠心の辺縁(歯を横から見た時の"肩"の部分)が失われていると強度が63%程度も落ちるという報告があります。

論文はコチラ→http://www.jendodon.com/article/S0099-2399(89)80191-8/abstract

ですので、この様な状況なら詰め物はほぼNGと判断しても良いと思われますが、近心か遠心のみない場合(この場合は大きさによって残存歯質の強度よりも修復物の物性が関わってきます)、あとあまり力のかからなさそうな患者さんの小臼歯の場合などはケースバイケースで、自分の考えるボーダーラインの模型や、歯科医のアンケート結果等をお見せして当院ではご説明しています。

考える時のポイントとしては、詰め物(レジン、インレー)は所詮「ツギハギ」ですので、どんな材質で修復しても元の歯よりは弱くなりますし、被せ物(クラウンや大きめのアンレーオンレーも場合によっては)であればヘルメットを被せる様なもので、(強度だけでいえば)むしろ強くなると考えて良いと思います。

どの程度の力を負担しなくてはいけなさそうか?という予測が治療方針に大きく関わって、プラスαで使用する材料の物性(薄いセラミックインレーを作ると装着する前に割れやすい等)を考慮します。

「歯を削るのがもったいない」とか「物性が・・」とかよりも、どこまでがツギハギで安全に耐えられそうかどうか・・という判断が、歯の寿命に直結しますので、優先されるべきだと思います。



基本的に、歯は削らないほど良いという発想は確かそうだと思うのですけど、中途半端なことをすれば後に致命的な割れ方をしたり、修復物の精度が落ちて清掃性を阻害し、むし歯歯周病を引き起こすこともある訳です。

それと、日本の保険治療の様に治療費があまりに安価だと、耐久性が軽視されて小さすぎる治療(無理なインレーや無理な歯の保存)や、逆に効率を重視しすぎたやりすぎな治療(安易な抜髄抜歯など)が増える傾向もある様な気がしますので、少し大げさなことを言えば社会・経済的背景も詰めるか被せるかの判断には影響すると思います。

逆にすごく個人的な、セルフケアが出来る患者さんなのかとか、むし歯のリスクが高いかどうかなど、そういった点も治療方針に関わります。



・・と言った具合に非常に様々な要素が複雑に絡んできますので、直接担当される先生のお考えとご経験から、先生が一番確信を持てる方法で、必要なら十分に削って頂くのが結果的には一番良いと思いますよ。

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相談者からの返信 相談者からの返信
相談者: ぽるけさん
返信日時:2015-07-18 19:07:02
渡辺先生、丁寧なご回答ありがとうございます。

インレーにするかクラウンにするか、先生によって判断が大きく異なる治療のひとつなのですね。

二次カリエスを防ぎたい、抜歯を避けたい、という思いは患者も先生も同じだと思うので、渡辺先生がおっしゃるように、信頼できる先生にお任せするのが最良なのかもしれません。


ただ、残っている歯の量によるというのは理解できるのですが、噛み合わせの癖に関しては、口腔内を見れば先生はわかるのでしょうか。
自分で思っている自分の癖と、実際の癖が違っていたりするので・・・。
(骨隆起があったり、犬歯が削れて尖っていない、などで噛み締め癖がある等々。)


>歯の、近心および遠心の辺縁(歯を横から見た時の"肩"の部分)が失われていると強度が63%程度も落ちるという報告があります。

これは驚きです。下の方が残っていれば強度が違うのはわかりますが、上の方の残り具合でもこれほど強度が変わるのですね。
(論文は英文だったので読めませんでした・・・残念)


残っている歯の量、部分、癖、どの歯か。
インレーかクラウンか、素材は何か。
セルフケアができるか、食べ物の好み、生活スタイルなどの習慣。
色々なことを「総合的に」判断する必要があること、理解致しました。


>日本の保険治療の様に治療費があまりに安価だと、耐久性が軽視されて小さすぎる治療(無理なインレーや無理な歯の保存)や、逆に効率を重視しすぎたやりすぎな治療(安易な抜髄や抜歯など)が増える傾向もある様な気がしますので、少し大げさなことを言えば社会・経済的背景も詰めるか被せるかの判断には影響すると思います。

これは保険治療でも自費診療でも言えることなのかなと思います。
実体験で、保険、自費、いずれの先生にもヒドイ治療をされたことがあります。なので、良い治療が受けられるのは、先生次第、と、今は思っています。

でも、歯科業界における、日本の保険制度がおかしいことは、こちらの掲示板で学ばせていただき、よくわかりましたので、今は自費の先生に診ていただいています。

信頼できる先生に巡り会えるかどうか、それが最重要ですね。



タイトル インレーかクラウン、補綴の判断基準について
質問者 ぽるけさん
地域 神奈川
年齢 40歳
性別 女性
職業 パート・アルバイト
カテゴリ 補綴関連
回答者




  • 上記書き込みの内容は、回答当時のものです。
  • 歯科医療は日々発展しますので、回答者の考え方が変わることもあります。
  • 保険改正により、保険制度や保険点数が変わっていることもありますのでご注意ください。

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